暁の7人 Operation Daybreak (1975) 3/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

アラン・バージェスのノンフィクション小説”Seven Men at Daybreak”を基に製作された作品。
ナチス・ドイツの高官としての象徴的存在、ベーメン・メーレン保護領副総監に着任したラインハルト・ハイドリッヒの暗殺計画である”エンスラポイド作戦”を描く、監督ルイス・ギルバート、主演ティモシー・ボトムズマーティン・ショーニコラ・パジェット他共演の戦争サスペンス。


ドラマ(戦争)


スタッフ キャスト ■

監督:ルイス・ギルバート
製作:カーター・デヘヴン3世
原作:アラン・バージェス
脚本:ロナルド・ハーウッド
撮影:アンリ・ドカエ
編集:テルマ・コンネル
音楽:デヴィッド・ヘンチェル

出演
ヤン・クビシュティモシー・ボトムズ

カレル・チューダマーティン・ショー
アンナ:ニコラ・パジェット
ヨゼフ・ガブチェックアンソニー・アンドリュース
ヤナク:ジョス・アックランド
ラインハルト・ハイドリッヒアントン・ディフリング

アメリカ/チェコスロバキア 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ

1975年製作 119分
公開
北米:1975年11月
日本:1976年6月5日


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1941年、イギリス連合軍司令部。
チェコスロバキア亡命軍の三人、ヤン・クビシュ(ティモシー・ボトムズ)、カレル・チューダ(マーティン・ショー)、ヨゼフ・ガブチェック(アンソニー・アンドリュース)は、新たな極秘任務を命ぜられる。

”暁作戦”と名付けられたその作戦とは、ナチス・ドイツ国家保安本部(RSHA)長官で、ベーメン・メーレン保護領副総監のラインハルト・ハイドリッヒ(アントン・ディフリング)が、チェコスロバキア占領軍最高司令官としてプラハに着任したため、ヒトラーの後継者ともなり得る彼を暗殺する計画だった。

母国の空に飛んだ三人は、パラシュートで雪原に降下して平民に扮するが、カレルは村人に銃を向けられ、ヨゼフは足を挫いてしまう。

ヤンヨゼフは、出くわしたドイツ兵を刺し殺し、ある小屋にたどり着く。

その後、二人は小屋の住人にプラハに連れて行かれ、ヨゼフの治療のため病院に向う。

二人はそこで、医師に匿われていたカレルに再会する。

ヤンヨゼフは、レジスタンスのヤナク(ジョス・アックランド)、アンナ(ニコラ・パジェット)らと接触し、カレルはかつの恋人や子供とのひと時を楽しむ。

その後三人は、ハイドリッヒの恐怖に怯える、レジスタンスの協力が得られるか疑問を抱く。

そして、最初の暗殺計画は実行され、ベルリンに向う列車のハイドリッヒを狙撃しようとしたヤンだったが、他の列車がそれを遮り、寸前のところで好機を逃してしまう。

ヤン達は、ベルリンヒトラーに迎えられるハイドリッヒのニュース・フィルムを見て、準備不足だったことを悔いる。

そんな時、ヤンとアンナは互いに心を通わせ、やがて愛し合うようになる。

クリスマスを祝うハイドリッヒに、全ヨーロッパ占領軍最高司令官をヒトラーから任命されたことが発表され、ベルリンに戻ることになる。

支援後続部隊も合流したものの、それを知ったヤンらは、ハイドリッヒベルリン行きまでわずか4日の間に、暗殺計画を実行せねばならず焦りを見せる。

仕方なくヤンらは、毎日同じ行動をとるハイドリッヒの車の前に立ちはだかる、捨て身の作戦に出ることにする。

1942年5月27日。
プラハ城に向う、ハイドリッヒの車の前に飛び出したヨゼフは機関銃を構えるが、銃が不発に終わり逃亡する。

直後に、ヤンハイドリッヒの車に手榴弾を投げ込み自転車で逃する。

ハイドリッヒは負傷するものの、一命を取り留め病院に運ばれ、犯人捜索に賞金が懸けられる。

その後、ヤンら潜入部隊員7名は、”聖ツィリル・メトデイ正教大聖堂”に匿われることになるが、カレルは家族の元を離れようとしなかった。

治療を受けたハイドリッヒは、爆破の衝撃で車の部品などが内臓に食い込み、それが致命傷となり、6月4日に死亡する。

その報復として、プラハの西北20キロの村リディツェの住民が、ハイドリッヒ暗殺に協力したという理由で破壊され、男達は全員処刑、女は収容所へ送られて子供は再教育のため分散され、村の存在は抹消された。

カレルは、家族の安全を考え警察に向かい、暗殺実行犯のヤンヨゼフの名前をばらしてしまう。

拷問を受けたカレルは、犯人の居場所を聞かれるが、その場所は分からず、彼らを匿っていた家族らが逮捕される。

やがて、イギリス軍の輸送機が到着することになり、ヤンはアンナに別れを告げ仲間の元に戻る。

しかし、カレルの存在に安心した協力者の家族が、彼にヤンらが匿われている大聖堂のことを話してしまう。

大聖堂親衛隊に包囲され、やがて攻防戦が始まり、ヤンらは抵抗して犠牲者を出しながらも、壁を破壊して抜け道を探す。

その後、ヤンヨゼフが地下室に立て篭もっていたのが知られ、外部の通気窓への攻撃が始まる。

そこにヒトラーから、犯人を生け捕りにしろという命令が入り、カレルが彼らの説得を命ぜられる。

カレルが裏切ったことを知ったヤンヨゼフは愕然として、ガス攻撃を何とか防いだものの、その後、天井が破壊される。

そして、親衛隊員が地下室に乱入し、ヤンの仲間が次々と命を落とす。

その後、地下室に放水が始まり、ヤンヨゼフは覚悟を決めて自決する。
__________

1947年、カレル・チューダは反逆罪で死刑になり、アンナは収容所で死亡する。

リディツェは戦後再建され、世界中に同じ名前の町ができる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

第二次大戦下、チェコスロバキアの占領軍最高指揮官として、ナチス・ドイツの最高幹部ラインハルト・ハイドリッヒプラハに着任する。
その頃、亡命軍兵士ヤン・クビシュカレル・チューダヨゼフ・ガブチェックは、イギリスから空路、母国チェコスロバキアに向かい、ハイドリッヒ暗殺計画”暁作戦”を実行しようとしていた。
レジスタンスの協力でプラハ入りした三人は、直ちに暗殺計画を実行するが失敗に終わる。
一方、ハイドリッヒは、総統ヒトラーから、全ヨーロッパ占領軍最高司令官を命ぜられ、ベルリンに戻ることになり、ヤンらは焦り始める。
ヤンヨゼフは、仕方なく捨て身の行動に出てハイドリッヒに傷を負わせ、結局彼は死亡する。
しかし、ナチスの報復は始まり、家族の命を奪われるのを恐れたカレルが、同胞を裏切り、ヤンヨゼフの隠れ場所を敵に話してしまう・・・。
_________

古くは、フリッツ・ラングの「死刑執行人もまた死す」(1943)、そしてダグラス・サークの「Hitler’s Madman」(1943)など、事件直後に同じ題材を扱い映画化されている。

歴史的にも非常に知名度の高い、ナチスの高官ラインハルト・ハイドリッヒ暗殺計画を、チェコスロバキア政府及び、プラハ市全面協力によるオールロケで生々しく描いている一級のサスペンスであり、市街の攻防戦の臨場感なども見事に描写した、ルイス・ギルバートの演出手腕は光る。

また、資料を調べながらこの作品を観ていくと、かなり史実に忠実なことが分かる。

ハイドリッヒは死亡時、実はまだ38歳で、彼を演ずるアントン・ディフリングが、当時50歳半ば過ぎなのが多少違和感があるものの、その冷淡な人物像、雰囲気はよく出ている。
自らの存在を誇示するために、愛車であるメルセデス(Series II – W150)を、常にオープンにして走行するシーンや、”聖ツィリル・メトデイ正教大聖堂”の攻防戦なども緊迫感、迫力共にあり、特に、暗殺実行犯のヤン・クビシュヨゼフ・ガブチェックの記念碑があり、現在でもそのまま残されている地下室の通気窓なども、その戦いの象徴的存在として映し出される。

公開当時、若手の実力派スターとして期待されたティモシー・ボトムズが、チェコスロバキアの英雄ヤン・クビシュを演じ、話題になったことを思い出す。

同じ英雄として歴史に名を残すヨゼフ・ガブチェック役のアンソニー・アンドリュース、戦後処刑される密告者でカレル・チューダマーティン・ショーヤンと束の間の愛を育てるニコラ・パジェット、レジスタンスのジョス・アックランド、そして、冷酷なラインハルト・ハイドリッヒを演ずるアントン・ディフリングなどが共演している。


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