ペイルライダー Pale Rider (1985) 4/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

この時代、既に西部劇はほとんど製作されなくなっていたものの、その伝統を受け継げる唯一の人物と言っていい、クリント・イーストウッド製作、監督、主演による名作西部劇「シェーン」(1953)へのオマージュを込めた野心作。
共演マイケル・モリアーティキャリー・スノッドグレスクリストファー・ペンリチャード・キールジョン・ラッセル


西部劇

クリント・イーストウッド / Clint Eastwood 作品一覧


スタッフ キャスト ■

監督:クリント・イーストウッド
製作:クリント・イーストウッド
製作総指揮:フリッツ・メインズ
脚本
マイケル・バトラー
デニス・シュリアック
撮影:ブルース・サーティース
編集:ジョエル・コックス
音楽:レニー・ニーハウス

出演
クリント・イーストウッド:牧師
マイケル・モリアーティ:ハル・バレット
キャリー・スノッドグレス:サラ・ウィーラー
シドニー・ペニー:メーガン・ウィーラー
クリストファー・ペン:ジョッシュ・ラフッド
リチャード・ダイサート:コイ・ラフッド
リチャード・キール:クラブ
ジョン・ラッセル:ストックバーン
ダグ・マクグラス:スパイダー・コンウェイ
リチャード・ハミルトン:ジェド

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1985年製作 115分
公開
北米:1985年6月28 日
日本:1985年9月
製作費 $6,900,000
北米興行収入 $41,400,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

マウンテン峡谷から枝別れしている小さなカーボン峡谷で砂金を採って暮す村落を、その谷を奪おうとするコイ・ラフッド(リチャード・ダイサート)の手下が、嫌がらせにやってくる。

それに反抗する開拓民ハル・バレット(マイケル・モリアーティ)は、婚約者サラ・ウィーラー(キャリー・スノッドグレス)と娘のメーガン(シドニー・ペニー)と暮らしていた。

愛犬を殺されたメーガンはショックを受け、神に祈り救いを求める。

その後、ラフッドの脅しに動じないハルは、一人で町に買出しに行き、雑貨屋で付けで買い物をする。

主人のジェド(リチャード・ハミルトン)に危険だと警告されたハルは、ラフッドの手下にリンチに遭ってしまう。

そこに、流れ者の男(クリント・イーストウッド)が現れ、ラフッドの手下達を叩きのめしハルを助ける。

ハルは、その男に礼を言い、自宅に招待して部屋を提供しようとする。

男の戦いぶりをハルから聞かされたサラは、男を乱暴者だと警戒するが、彼が牧師だと分かり一同は安心する。

ラフッドの息子ジョッシュ(クリストファー・ペン)は、手下が流れ者に痛めつけられたことを知る。

牧師はハルから村落などの事情を聞き、率先して人々の手助けをしようとする。

そしてハルは、目をつけていた大きな岩を砕く作業を、牧師と共に始める。

そこに、大男クラブ(リチャード・キール)を伴いジョッシュが現れ、牧師に村落を出て行くよう伝える。

牧師はそれを拒み、ジョッシュは、クラブに牧師を痛めつけるように命ずる。

しかし、クラブは牧師に逆に痛めつけられてしまい、仕方なくジョッシュはその場を退散する。

村落の住民は牧師に敬意を払い、15歳のメーガンは彼に心を寄せるようになる。

仕事で町を離れていたラフッドが戻り、村落に牧師が住み着いたことを聞き、それを警戒する。

ある日、ハルは小さな金塊を見つけ、牧師やサラを伴い、町の雑貨屋の付けを払いに行く。

牧師は、ラフッドに呼ばれて買収されそうになるが、それを見抜き、開拓民の立退き料として一人に1000ドル払う話を土産に村落に帰る。

ラフッドは、残忍無比な保安官のストックバーン(ジョン・ラッセル)を呼び寄せると脅しもしたが、結局、開拓民達は谷に残ることを決意する。

メーガンは自分の胸の内を牧師に伝えるが、牧師は、相応しい若い青年が現れると彼女を説得する。

開拓民の立ち退き拒否を知り、ラフッドは、ストックバーンと部下6人を町に呼び寄せる。

しかし、牧師は突然姿を消してしまい、ラフッドは谷への川の水を堰きとめてしまう。

それがハルの虚勢が招いた結果だと、サラは彼を非難する。

牧師は、ある町の貸金庫に預けてあった拳銃とガンベルトを受け取り、牧師のカラーを外す。

その頃、谷ではスパイダー・コンウェイ(ダグ・マクグラス)が金塊を発見し、浮かれて町に繰り出す。

ハルは、谷を去る決心をしてそれをサラに伝え、そして彼女に求婚する。

メーガンは、ラフッドの峡谷でジョッシュに乱暴されそうになるが、そこに牧師が現れて彼女を救う。

ついに拳銃を抜いた牧師に、ジョッシュは反撃しようとするが、彼は手を撃ち抜かれてしまう。

スパイダーは、酒に酔いラフッドに対して大見得を切るが、ストックバーン一味に、あえなく射殺されてしまう。

ストックバーンは、スパイダーの息子達に、牧師に町に来るよう伝えさせる。

メーガンを村に連れ帰った牧師は、スパイダーの遺体を見せられる。

サラは、牧師がガンマンだと知り、ストックバーンとの対決を止めさせようとするが、彼は、ストックバーンには恨みがあることを伝える。

牧師に、叶わぬ愛を告白したサラは、ハルと結婚することを彼に伝えて別れを告げるが、牧師は彼女を呼び戻す。

翌日、牧師はハルと町に向かう途中、ラフッドの峡谷を爆破する。

それを知ったジョッシュが、牧師を背後から撃とうとするが、クラブがそれを制止する。

牧師はハルの馬を逃がし、彼に、サラとメーガンの元に戻るように伝え町へと急ぐ。

メーガンは、牧師が去ったことを知り独り町に向かう。

町に現れた牧師が、ジェドの店でコーヒーを飲んでいることを知ったラフッドの手下は彼を襲う。

手下達を難なく倒した牧師は、ストックバーンとその部下らを通りに誘い出す。

牧師は通りから姿を消し、ストックバーンの部下らが散らばって彼を捜す。

部下6人を次々倒した牧師は、ストックバーンの前に姿を現す。

ストックバーンの目前に歩み寄った牧師は、自分の顔を確認させてから彼を射殺する。

牧師はその昔、ストックバーン一味に襲われたことがあり、その復讐を果たしたのだった。

建物内から牧師を狙い撃ちしようとしたラフッドを、谷には戻らず、後を追って来たハルが撃ち殺す。

牧師はハルに軽く言葉をかけて町を去り、馬車で駆けつけたメーガンは、山に消えた牧師に感謝と別れを告げる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

カーボン峡谷で砂金を採って暮す村落に対して、その谷を奪おうとするラフッドが、脅しをかけていた。
反抗する開拓民ハルは、婚約者サラと、その娘メーガンと暮らしていたが、一人で町に買出しに行き、ラフッドの手下にリンチに遭ってしまう。
そこに、流れ者の男が現れ、ラフッドの手下達を叩きのめしてハルを助ける。
ハルは、その男を自宅に招き部屋を提供しようとするがサラは、彼を警戒する。
しかし、男が牧師だとわかり一同は安心し、その後、彼は村落の人々の手助けをしようとする。
ラフッドの息子ジョッシュは、牧師のことを知り追い払おうとするが、彼はそれを拒む。
牧師はジョッシュらを退散させ、人々は牧師に敬意を払い、メーガンは彼に心を寄せるようになる。
やがて、町を離れていたラフッドが戻り、牧師を警戒して買収しようとするのだが・・・。
__________

傑作西部劇「シェーン」(1953)のリメイクではないが、ほとんど同じ設定の登場人物や物語は、イーストウッドの西部劇に対するオマージュとも言える。

さらに、 90%は「シェーン」で、残りは同じイーストウッドによる「荒野のストレンジャー」(1973)の主人公を思い起こさせる、神懸り的な謎の放浪者という設定も興味深い。

悪事に嫌気がさし、村人側に寝返る悪党の手下リチャード・キールの描き方などが、彼のキャラクターもありやや滑稽な感じがしないでもないが、相手に全く隙を見せない謎の牧師イーストウッドの魅力と、ブルース・サーティースの撮影による、美しい映像などは素晴らしい。

シェーン」(1953)では、悪党から寝返る役柄はベン・ジョンソンが演じている。

雇われた保安官ジョン・ラッセルとその一味が、凄みのある割には呆気なく倒されてしまうあたりも、少し物足りない気はする。

公開当時、”「リオ・ブラボー」(1959)の悪党のボス、ジョン・ラッセルだと、懐かしさを感じたのを思い起こす。

イーストウッドが、長年、多くのファンから支持されるのは、彼にしかない独特の雰囲気とスタイルを貫き通しているところにある。

西部劇全盛期に出演作があるわけでもない彼は、1960年代半ばに、イタリア製西部劇により出世できたわけだが、ジョン・ウェインなどとは一線を置く、寡黙なヒーロー像を見事に作り上げ、他の追随を許さない存在となった。

色々なスターが、その後も西部劇のヒーローを演じたわけだが、イーストウッドを上回る例はないと言っていい。

勇気ある開拓民マイケル・モリアーティ、その婚約者キャリー・スノッドグレス、娘シドニー・ペニー、町を牛耳る悪党のリチャード・ダイサート、その息子クリストファー・ペン、手下リチャード・キール、殺しを依頼される保安官ジョン・ラッセル、殺害される開拓民のダグ・マクグラス、雑貨屋店主リチャード・ハミルトンなどが共演している。


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