暗黒街の女 Party Girl (1958) 3.45/5 (29)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

ギャングの顧問弁護士が、ショーガールとの出会いで組織と縁を切るきっかけを掴み、新たな人生を歩むまでを描く、監督ニコラス・レイ、主演ロバート・テイラーシド・チャリシーリー・J・コッブ他共演のフィルム・ノワール


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト ■

監督:ニコラス・レイ
製作:ジョー・パスターナク
原作:レオ・カッチャー
脚本:ジョージ・ウェルズ
撮影:ロバート・J・ブロンナー
編集:ジョン・マクスウィーニーJr.
音楽:ジェフ・アレクサンダー

出演
トーマス”トミー”ファーレル:ロバート・テイラー

ヴィッキー・ゲイ:シド・チャリシー
リコ・アンジェロ:リー・J・コッブ
ルイス・カネット:ジョン・アイアランド
ジェフリー・スチュワート:ケント・スミス
ルー・フォーブス:デヴィッド・オパトッシュ
ジェヌヴィエーヴ・ファーレル:クレア・ケリー
クッキー・ラモッテ:コリー・アレン
ジョイ:ミルナ・ハンセン

アメリカ 映画
配給 MGM

1958年製作 99分
公開
北米:1958年10月22日
日本:1959年6月


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1930年代初頭、シカゴ
ファンだった”ジーン・ハーロー”の結婚を知り、ショックを受けたマフィアのボス、リコ・アンジェロ(リー・J・コッブ)を慰めるパーティーが開かれることになる。

そのために、リコの経営するナイトクラブ”ゴールデン・ルースター”から、ショー・ガールが呼ばれる。

100ドルを受け取ったヴィッキー・ゲイ(シド・チャリシー)は、一応その場に顔を出すが、気分が乗らずに帰ろうとする。

リコの手下ルイス・カネット(ジョン・アイアランド)はヴィッキーを気に入るが、彼女は、リコの顧問弁護士トーマス”トミー”ファーレル(ロバート・テイラー)にアパートに送ってもらう。

ファーレルを部屋に招いたヴィッキーだったが、ルームメイトで同僚のジョイ(ミルナ・ハンセン)が、自殺していることに気づく。

ショックを受けたヴィッキーを、ファーレルは自宅に連れて行き休ませるが、彼女は疲れ切って眠ってしまう。

翌日ファーレルは、ヴィッキーによい仕事を与えるようにと、彼女には内緒でリコに頼む。

その後、それを察したヴィッキーが、ダンサーに昇格できたことでファーレルに感謝しに来るが、彼はその件に関心を示さない。

ルイスにもらった現金を返そうとするヴィッキーだったが、その400ドルで誇りを売った彼女に、それが自分の価値だとファーレルは伝える。

多くの問題を抱えるリコに関るルイスの裁判で、足が悪く杖をつくファーレルは、そのことや用意した父親の形見の懐中時計を巧みに使い、陪審員を味方に付け、圧倒的に不利な立場でありながら、無罪を勝ち取る。

それを傍聴していたヴィッキーは、バーに向かったファーレルを追い、目の前で見た茶番と自分のプライドを比較して、彼に問い質す。

自分がヴィッキーに言った言葉を返されたファーレルは、腹を立てて彼女を追い返してしまう。

その後、ヴィッキーに一目置いたファーレルは、クラブに通い詰め、トップ・ダンサーとなった彼女を改めて誘う。

ファーレルは、子供の頃の事故で足を引きずるようになったことや弁護士になった経緯、そして、別居している妻がいて、離婚に同意しないことなどをヴィッキーに話す。

二人は急速に惹かれ合い、やがて、ファーレルの不自由な足が治療できる可能性が出てくる。

ファーレルは、それが1年を費やす、痛みを伴う辛いものだと知らされ、付き添いを望むヴィッキーを気遣い、彼は独りで旅立ってしまう。

1年後。
ファーレルの妻ジェヌヴィエーヴ(クレア・ケリー)はヴィッキーを訪ね、夫の手術が成功した後には、寄りを戻す考えがあることを伝える。

その後ヴィッキーは、ファーレルから療養先に呼ばれ、彼の回復を喜び、二人だけの満ち足りた時を過ごす。

暫くして、ファーレルはリコの元に戻ることになり、新たに手を組むことになるクッキー・ラモッテ(コリー・アレン)を紹介される。

自分に危険が及ばないように、ラモッテを助けるようリコから頼まれたファーレルだったが、足を洗うことを彼に告げる。

それを承知しないリコは、ファーレルばかりか、ヴィッキーの名前まで出して彼を脅す。

この仕事が最後ということで、仕方なくラモッテの裁判を引き受けたファーレルは、辣腕検事ジェフリー・スチュワート(ケント・スミス)に対抗する。

しかし、ラモッテが陪審員を買収したことが分かり、彼は姿を消してしまう。

ラモッテが、スチュワートを殺す気だと知り焦るリコに、警告しておいたファーレルは、面倒を見れないことを告げる。

ヴィッキーを家に帰し、ラモッテの元に向かったファーレルだったが、彼らは何者かに銃撃されてしまう。

リコの指示で動いたルイスらが、ラモッテ一味の抹殺を謀ったのだった。

ラモッテは死亡し、ギャング達の抗争が始まり、スチュワートは厳しい態度で臨み、関係者全員を起訴するという声明を発表する。

命拾いしたファーレルは、ヴィッキーの元に戻り現状を説明し、彼女を西海岸に向かわせる。

リコからの連絡で、暫く姿を消すよう言われたファーレルだったが、二人は、現れた警察官に連行されてしまう。

全てを知っているファーレルを、助けようとするリコだったが、自分がこの件に絡んでいることが知られるのを避けるために、ヴィッキーだけを保釈させて、仕事に戻し監視させる。

スチュワートは、ファーレルに、ラモッテを殺した犯人を吐かせようとするが、ヴィッキーの危険を知る彼は、何も語らなかった。

ファーレルは、面会に現れたヴィッキーに、リコに近づかないことと、妻が離婚に同意したことを伝え、二人は愛を確かめ合う。

帰り際に、スチュワートに呼び止められたヴィッキーは、自分達の標的がリコで、ファーレルではないことを伝え、彼を説得させようとする。

言い寄ってきたルイスに探りを入れたヴィッキーは、自分の身を案じて証言をしない、ファーレルの気持ちを知る。

スチュワートに連絡を入れたヴィッキーはファーレルに会い、彼が証言しなくても、自分の身が危険だということを伝える。

ファーレルが、自分を案ずるために証言しないことを確認したヴィッキーは、それをスチュワート伝える。

スチュワートが自分を釈放しようとしたため、このままでは、ヴィッキー共々殺されると考えたファーレルは、証言することにする。

ヴィッキーは、警察の保護下に入るために西海岸に向かうが、ルイスらに捕らえられる。

証言を終えたファーレルは、スチュワートがリコの逮捕に踏み切ったことを確認し、その後、釈放される。

ファーレルは、警官に尾行されながら、身を隠すことなく仲間達の前に姿を現し、リコの元に向かう。

リコは、硫酸を持ち出し、ヴィッキーに危害を加える気配を見せてファーレルを脅す。

しかし、ファーレルは、かつて子供達の英雄だったリコがすることではないと、彼の卑劣な行為を批判する。

ファーレルは、ヴィッキーを解放するようリコに要求し、その後は、彼を助けることを約束する。

その時、警官隊の銃撃が始まり、リコは手に持った硫酸を誤って浴びてしまい、銃撃されて転落死する。

駆けつけたスチュワートは、現場にあったファーレルの腕時計を彼に渡す。

ファーレルは、それを記念にとスチュワートに譲り、ヴィッキーと共に現場を後にする。


解説 評価 感想 ■

レオ・カッチャー原作の犯罪ドラマで、フィルム・ノワールではあるが珍しいカラー作品。

*(簡略ストー リー)

暗黒街の組織の顧問弁護士トーマス・ファーレルは、自分のプライドを金で売る、ショー・ガールのヴィッキーを軽蔑する。
しかし、ファーレルは、法廷で詐欺師まがいの手法で勝訴したことで、ヴィッキーに言った言葉を彼女に返される。
ファーレルは、ヴィッキーに一目置くようになり、その後、二人は愛し合うようになる。
足の不自由だったファーレルは、手術により回復する可能性を知り、辛く長い治療のために、彼はヴィッキーの元を離れる。
ファーレルには別居中の妻がいたのだが、彼女は夫が回復し次第、復縁する考えをヴィッキーに告げる。
しかし、ファーレルはヴィッキーを呼び寄せ、彼女との満ち足りた時を過ごす。
そんな、時ファーレルはボスのリコから、辣腕検事スチュワートによって窮地に立たされている、新たなパートナーのラモッテを救うよう指示される。
ファーレルは、血の気が多く、節操のないラモッテを警戒し、リコに足を洗うことを告げるのだが・・・。
__________

監督ニコラス・レイは、本作を最後に拠点をヨーロッパに移すことになる。

世慣れた弁護士を渋く演ずる大スターのロバート・テイラーと美しいシド・チャリシーの共演が話題となった作品。

MGM作品らしく、シド・チャリシーの華麗なダンス・シーンを随所に挿入し、彼女のダイナミックな踊りや、実力派リー・J・コッブらの確たる演技により、重量感ある作品に仕上がっている。

ロバート・テイラーは足が不自由だという設定もあるが、40代半ば過ぎにしてはやや老けて見える。
しかし、月並みな表現だが、”役者が違う”という表現がぴったりな、一種独特の雰囲気を持ったスターだ。

犯罪組織のボスを貫禄で演ずるリー・J・コッブは、実は彼と同じ年であり、終盤の二人の演技のぶつかり合いは見ものだ。

多くの女性が登場する中で、シド・チャリシーの美しさは際立ち、ダンス場面意外での演技中も実に魅力的だ。

ギャングのボスの右腕ジョン・アイアランド、出世だけを考えていない、人情味もある辣腕検事役のケント・スミス、主人公のアシスタント、デヴィッド・オパトッシュ、主人公の妻クレア・ケリー、組織壊滅のきっかけを作ってしまう無鉄砲なギャング、コリー・アレン、自殺するショー・ガール、ミルナ・ハンセンなどが共演している。


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