推定無罪 Presumed Innocent (1990) 3.33/5 (30)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

1988年に発表された、スコット・トゥローの小説”Presumed Innocent”の映画化。
同僚で元愛人の殺害犯人に仕立て上げられた検事補が、平和な家庭とキャリアを奪われかける姿や法権力の内幕を描く、監督アラン・J・パクラハリソン・フォード主演のサスペンス・ドラマ。


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト
監督:アラン・J・パクラ
製作総指揮:スーザン・ソルト
製作
シドニー・ポラック
マーク・ローゼンバーグ
原作:スコット・トゥロー
脚本
フランク・ピアスン
アラン・J・パクラ
撮影:ゴードン・ウィリス
編集:エヴァン・A・ロットマン
音楽:ジョン・ウィリアムズ

出演
ロザット・K”ラスティ”サビッチ:ハリソン・フォード
バーバラ・サビッチ:ボニー・ベデリア
アレハンドロ”サンディ”スターン:ラウル・ジュリア
レイモンド・ホーガン:ブライアン・デネヒー
ラーレン・リトル判事:ポール・ウィンフィールド
キャロリン・ポルヒーマス:グレタ・スカッキ
リップランザー:ジョン・スペンサー
トミー・モルト:ジョー・グリファシ
ニコ・デラ・ガーディア:トム・マーディロジアン
ナット・サビッチ:ジェシー・ブラッドフォード
クエンティン”ジェイミー”ケンプ:ブラッドリー・ウィットフォード
ポルヒーマス:マイケル・トーラン
ウェンデル・マクガフニー:ジョセフ・マゼロ
クマガイ:サブ・シモノ

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1990年製作 127分
公開
北米:1990年7月27日
日本:1991年6月
製作費 $
北米興行収入 $86,303,190
世界 $221,300,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
主席検事補ロザット・K”ラスティ”サビッチ(ハリソン・フォード)は、妻バーバラ(ボニー・ベデリア)と息子ナット(ジェシー・ブラッドフォード)と共に郊外で暮らしていた。

ある朝、オフィスに向かったラスティは、秘書から封筒を渡される。

同僚である女性検事補キャロリン・ポルヒーマス(グレタ・スカッキ)からの、”いい加減にして”というメモを確認したラスティは、上司である地方検事レイモンド・ホーガン(ブライアン・デネヒー)に呼ばれる。

ホーガンからキャロリンが殺されたことを知らされたラスティは、レイプされた絞殺死体が発見されたと言われ、事件を担当するよう指示される。

それを拒むラスティに、適任者がいるのかと尋ねたホーガンは、キャロリンの死を悼む。

地方検事選挙で不利な立場に立たされているホーガンは苛立ちながら、ラスティを説得する。

元愛人であるキャロリンの死に動揺するラスティは、リップランザー刑事(ジョン・スペンサー)を担当に付けることをホーガンに伝えて、捜査を始めようとする。

キャロリンのオフィスに向かったラスティは、犯罪事件リストの中の調査中の収賄事件”B-32789”を気にするが、その資料は見つからなかった。

その件をリップランザーに話したラスティは、事件を検証し、単純なレイプ殺人と思われた犯行だったが、現場の状況から顔見知りの犯行の可能性も出てくる。

なぜキャロリンが収賄事件を調査していたのかを疑問に思うラスティは、同僚のトミー・モルト(ジョー・グリファシ)が突然、辞職したことを知る。

オフィスに戻ったラスティは、キャロリンからのメモを燃やしてしまう。

帰宅したラスティは、キャロリンの事件を担当することを疑問に思う、関係があったことを知るバーバラから嫌みを言われる。

キャロリンの葬儀で、地方検事候補のニコ・デラ・ガーディア(トム・マーディロジアン)と話したラスティは、同僚の葬儀に出席しないモルトの行動を非難する。

ラスティとリップランザーは、キャロリンに夫(マイケル・トーラン)がいたことを知る。

葬儀でスピーチしたホーガンは、犯人を挙げなければ選挙で勝ち目がないことをラスティに伝えて焦る。

キャロリンが調査していた収賄事件のことをホーガンに尋ねたラスティは、そのファイルを渡される。

リップランザーから賄賂を受け取っている検事がいる言われたラスティは、キャロリンのアパートから自分の自宅に何度もかけた電話記録を見せられる。

自分がキャロリンのアパートから”今夜も仕事で遅くなる”とバーバラにかけた電話だと言うラスティは、苦しんだ妻のためにも内密にしてほしいとリップランザーに伝える。

ファイルに関係しそうな事件を警察で調べたラスティは、その後、フェリー乗り場に迎えに来たバーバラとナットと共に外食をする。

帰宅したラスティとバーバラは、久しぶりに愛し合う。

翌日、キャロリンの夫ポルヒーマスに会ったラスティは、平気で人を騙す妻が複数の男と関係したことを知っていた彼から、自分も関係していたかを訊かれて、それを否定する。

検死官クマガイ(サブ・シモノ)を訪ねたラスティは、全てが偽装工作で、犯人は恋人である可能性を知らされる。

ラスティは、既にその報告書をモルトやニコがチェックしていることに気づく。

ホーガンと話をしたラスティは、彼もキャロリンと関係し、彼女に収賄事件のファイルを渡したことを知る。

かつて、ホーガンからスタッフに加わるキャロリンを紹介されたラスティは、5歳のウェンデル・マクガフニー(ジョセフ・マゼロ)に対する虐待容疑で母親を訴えるための協力をキャロリンから求められた。

仕方なくそれを引き受けたラスティは、それがきっかけでキャロリンと関係を持ったことを思い出す。

周囲の様子がおかしいことをリップランザーから知らされたラスティは、例のファイルのマイクロフィルムを見つけたとも言われ、その資料を渡される。

そこには、保護観察官としてキャロリン、担当検事はモルトの名前が記載されていた。

ホーガンに呼ばれたラスティは、その場にいたニコとモルトと共にオフィスに入る。

ラスティは、事件当夜キャロリンのアパートに行っていたかをモルトから問われる。

それを否定したラスティだったが、アパートから自分の指紋が検出されたことや、通話記録の件を追及される。

その場を去ったラスティは、起訴されることをリップランザーに伝え、自分と一緒にいない方がいいと伝える。

帰宅したラスティはその件をバーバラに知らせて、金のかかる一流弁護士を雇わなけらばならないと考える。
__________

突然、自分を避けるようになったキャロリンを諦めきれないラスティは、彼女が付き合い始めた相手を探ろうとする。
__________

自宅の家宅捜査が行われ、弁護をアレハンドロ”サンディ”スターン(ラウル・ジュリア)に依頼したラスティは、血液検査の結果、犯人と一致すること知らされる。

大陪審の前で証言したラスティだったが、容疑者となり逮捕される。

バーバラも同席し、スターンと助手のクエンティン”ジェイミー”ケンプ(ブラッドリー・ウィットフォード)と協議したラスティは、検察側の証人でホーガンが召喚されていることに疑問を抱く。

その件をホーガンに問い質したラスティは、逆に裏切られたと言われて非難される。

同席したスターンと共にその場を去ったラスティは、自分とキャロリンが終わった後にホーガンが彼女と関係を持ったと伝え、それも犯行の理由になると言われる。

ホーガンが、キャロリンに風紀紊乱罪で挙げられた男が検事に賄賂を払い、無罪放免になった収賄事件の調査を内密にさせていたことを話すラスティは、保護観察官がキャロリンで、担当検事がモルトであり、それが分かった翌日に自分が逮捕されたことをスターンに伝える。

ラーレン・リトル判事(ポール・ウィンフィールド)の許可を得たラスティは、ケンプと共にキャロリンのアパートを調べるが、何も見つからなかった。

公判は始り、ホーガンの証言などで不利な立場に立ったラスティは、別れた後もキャロリンに電話していた事実をスターンに伝える。

バーバラを証言台に立たせようとするスターンに、それだけはダメだと伝えたラスティは、陪審員に無実を訴えさせてほしいという提案もかえって不利になると言われる。

証拠品が提出されるものの、現場のグラスがないのに指紋を証拠にすることを疑問視するスターンの意見を、リトル判事は聞き入れる。

その夜、ケンプと共に判例を調べていたラスティは、リップランザーからの連絡を受けて、収賄事件の当事者リオンを見つけたと言われて彼に会う。

リオンを追及したラスティとリップランザーは、リトル判事もキャロリンと関係していたことを知る。

翌日、モルト側は証拠のグラスを提出できなかったが、スターンの異議申し立ては却下される。

指紋の照合結果により、現場の指紋はラスティのものと断定される。

スターンは、証人として呼ばれた検死官のクマガイに、キャロリンが避妊手術を受けていたにも拘らず避妊具を使っていた事実を確認し、ケンプが調べてきた産婦人科医のカルテを見せる。

誰か分からないサンプルを提出してしまったクマガイのミスを指摘したスターンは、彼が、担当のラスティではなくモルトに情報を流していたと伝える。

モルトを証言台に立たせるというニコの申し出は、リトル判事に却下される。

翌日、起訴棄却の動議を求めるスターンを着席させたリトル判事は、指紋付のグラス紛失などによる、証拠不十分の情況での審理続行は認められないと伝え、ラスティは放免となる。

リトルとキャロリンの関係と贈賄事件にホーガンも加わっていたことをスターンから知らされたラスティは、正義が行われたのか疑問に思う。

フェリーに現れたリップランザーから、証拠のグラスを渡されたラスティは、その経緯を聞き、犯人ではないことを伝えて、それを川に捨てる。

その後、平穏な日々に戻ったラスティは、道具箱の中から血痕と頭髪が付いた凶器のハンマーを見つける。

血痕を洗い流したラスティは、それを知ったバーバラから、全てを告白される。

バーバラは、苦しみの末に実行した犯行を語る。

事件は未解決のまま、2人の人間を同じ事件で裁くことは出来ず、ラスティは息子から母親を奪うことはできなかった。

ラスティは、自分がしたことがきっかけで起きた事件の罰を一生背負う覚悟を決める。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
主席検事補ラスティ・サビッチは、地方検事である上司ホーガンから、同僚の女性検事補キャロリンが殺されたことを知らされる。
かつてキャロリンと関係していたラスティは驚き、ホーガンの指示でリップランザー刑事と共に捜査を始める。
ところが、状況証拠からラスティ自身が殺人の容疑者となり、起訴されてしまう。
そして裁判は始まりホーガンが検察側の証人で呼ばれ、ラスティは不利な立場に立たされる。
その後ラスティは、証拠不十分と弁護士スターンの巧みな弁護により、無罪となり釈放されるのだが・・・。
__________

鬼才アラン・J・パクラと大スターのハリソン・フォードのコンビが話題になった作品で、北米興行収入は突出するものではなかったが、全世界では約2億21000万ドルの大ヒットとなった。

北米興行収入 $86,303,190

サスペンスとしての緊迫感よりも、家族の崩壊や事件解決に悩み苦しむエリート検事の苦悩を、アラン・J・パクラの繊細な演出とハリソン・フォードの演技で見せる、心理ドラマとも言える内容となっている。

しかし、どんでん返しに近い妻の犯行も予想が付き、凶器を”わざわざ”道具箱に仕舞い込んでおくという犯行の幼稚さが、クライマックスを盛り上げることができなかった要因でもある。

ジョン・ウィリアムズの美しい音楽は印象に残るのだが、聞き覚えがあるようなところが気になる。

アクションだけでなく、演技力も評価されていたハリソン・フォードは、追い詰められる人間の心理的苦悩を見事に演じている。

主人公と同じく心理的苦痛を受け、夫の愛人殺害の犯行に及ぶボニー・ベデリア、辣腕弁護士のラウル・ジュリア、主人公の上司である地方検事のブライアン・デネヒー、黒幕的存在の判事ポール・ウィンフィールド、主人公他、多くの者と関係した被害者で検事補のグレタ・スカッキ、主人公に協力する人間味のある刑事を印象深く演ずるジョン・スペンサー、弁護士の助手ブラッドリー・ホワイトフォード、主人公を起訴する検事補ジョー・グリファシ、同じく地方検事候補のトム・マーディロジアン、幼児虐待の被害者少年ジョセフ・マゼロ、主人公の息子ジェシー・ブラッドフォード、被害者の夫マイケル・トーラン、検死官のサブ・シモノなどが共演している。


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