女と男の名誉 Prizzi’s Honor (1985) 3/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

1982年に発表された、リチャード・コンドンの小説”Prizzi’s Honor”を基に製作された作品。
ブルックリンのマフィア”プリッツィ・ファミリー”の幹部である殺し屋が、同業者の女性に心を奪われたことから巻き起こるトラブルを描く、監督ジョン・ヒューストン、主演ジャック・ニコルソンキャスリーン・ターナーウィリアム・ヒッキーアンジェリカ・ヒューストン他共演の犯罪コメディ。


ドラマ(コメディ)


スタッフ キャスト ■

監督:ジョン・ヒューストン
製作:ジョン・フォアマン
原作:リチャード・コンドン”Prizzi’s Honor”
脚本
リチャード・コンドン

ジャネット・ローチ
撮影:アンジェイ・バートコウィアク
編集
カジャ・フェア

ルディ・フェア
衣装デザイン:ドンフェルド
音楽
アレックス・ノース

ジャコモ・プッチーニ
ジョアキーノ・ロッシーニ

出演
チャーリー・パルテナ:ジャック・ニコルソン

アイリーン・ウォーカー:キャスリーン・ターナー
エドアルド・プリッツィ:ロバート・ロッジア
アンジェロ”ポップ”パルテナ:ジョン・ランドルフ
コラード・プリッツィ:ウィリアム・ヒッキー
ドミニク・プリッツィ:リー・リチャードソン
メイローズ・プリッツィ:アンジェリカ・ヒューストン
ロザリオ”フィンリー”フィラージ:マイケル・ロンバード
ハンレー警部補:ローレンス・ティアニー
ピーチズ・アルタモント:CCH・パウンダー
マーキシー・ヘラー:ジョセフ・ラスキン
兵士:スタンリー・トゥッチ

アメリカ 映画
配給 20世紀FOX

1985年製作 129分
公開
北米:1985年6月13日
日本:1985年9月28日
製作費 $16,000,000
北米興行収入 $26,700,000


アカデミー賞 ■

第58回アカデミー賞
・受賞
助演女優賞(アンジェリカ・ヒューストン)
・ノミネート
作品・監督
主演男優(ジャック・ニコルソン)
助演男優(ウィリアム・ヒッキー)
脚色・編集・衣装デザイン賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

ニューヨークブルックリン
マフィア、プリッツィ・ファミリーのドン、コラード・プリッツィ(ウィリアム・ヒッキー)の孫娘の結婚式が行われていた。

ファミリーの殺し屋であるチャーリー・パルテナ(ジャック・ニコルソン)は、出席者の女性(キャスリーン・ターナー)に一目惚れしてしまう。

チャーリーは、パーティー会場で女性を見つけてダンスに誘うが、彼女は電話だと言われて姿を消す。

ドンの長男ドミニク(リー・リチャードソン)の娘メイローズ(アンジェリカ・ヒューストン)は、不仲の父親から、妹の結婚式に相応しくない服装だと言って非難され気分を害する。

女性を捜したチャーリーは、彼女が見つからないまま、メイローズと言葉を交わす。

父ドミニクに、娼婦呼ばわりされたメイローズは悔し涙を流し、チャーリーは同情して助言するが、彼女の気分は晴れることはなかった。

その後、チャーリーは名前も分からない女性を捜し回るが、現れた刑事に、殺人事件の件で事情聴取されることになり警察署に向かう。

ドンの右腕である父アンジェロ”ポップ”(ジョン・ランドルフ)に迎えられて釈放されたチャーリーは、その後メイローズに、女性のことを知らないかと電話をするものの相手にされない。

そこに、その女性アイリーン・ウォーカー本人から電話があり、チャーリーは驚いてしまう。

チャーリーは、アイリーンと直ぐにでも会おうとするが、彼女は、住んでいるカリフォルニアに戻っていた。

翌日の2時に会う約束をしたチャーリーは、西海岸に向かう。

カリフォルニア
アイリーンに会ったチャーリーは、彼女が既婚者ではあるが夫は姿を消したことを知る。

チャーリーは、幼馴染みのメイローズと結婚しかけたが、彼女を嫉妬させようとして大喧嘩になったことを話す。

メイローズは、ある男とメキシコに向かい、ドミニクが手下を使い男を叩きのめし、彼女を強引に連れ戻し、父娘は4年前から勘当状態だと語る。

食事をするために二人は場所を変え、チャーリーは、アイリーンに気持ちを伝え愛を告げる。

アイリーンも同じ気持ちを伝え、二人は愛を語り、そして激しく愛し合う。

二人は結婚を約束して、チャーリーはブルックリンに戻る。

ファミリーのビジネスを妨害する事件が起き、マーキシー・ヘラー(ジョセフ・ラスキン)らが、72万ドルもの金をある女に渡し、仲間を殺してロサンゼルスに向かった。

チャーリーは、ヘラーを殺すようドミニクらから指示されてロサンゼルスに向かう。

ヘラーを殺して妻を待ったチャーリーは、アイリーンがその場に現れたために驚いてしまう。

チャーリーは、ヘラーが奪った金についてをアイリーンに問い、それを知らないという彼女から鞄を渡される。

現金は半分しかなく、その件について自分が絡んでいることをアイリーンは否定し、ヘラーが殺されたことを知り悲しむ。

信じられなければ殺して欲しいと言われたチャーリーは、アイリーンへの愛は変わらないため、それができないことを伝えて彼女を信じる。

ブルックリン
ドミニクに、36万ドルを渡したチャーリーは状況を説明し、父アンジェロを呼んでアイリーンの写真を見せる。

アイリーンが、結婚式の日にある男の殺人を依頼したプロの殺し屋であることを、アンジェロはチャーリーに伝える。

現金を奪った黒幕がアイリーンだと知り、ショックを受けたチャーリーは、メイローズに電話をして会いたいことを伝え彼女の元に向かい愛し合う。

翌朝、チャーリーはアイリーンのことを話し、悩んでいることと、それでも彼女を愛していることをメイローズに伝える。

メイローズは、アイリーンと結婚するべきだとチャーリーに助言し、彼はロサンゼルスに向かう。

アイリーンに会ったチャーリーは、殺しの件など知っている話しをするが、彼女はそれを認めるものの、現金のことには関係していないことを伝える。

チャーリーは、アイリーンの言葉を信じて彼女との結婚を決意し、それを父アンジェロに知らせる。

アンジェロは、相手がイタリア系でなくポーランド系であることも気にせず、ドンが会いたがっていることチャーリーに知らせる。

チャーリーとアイリーンはメキシコで結婚を挙げ、旅行はお預けでブルックリンに戻る。

ドンの屋敷に幹部やチャーリーが招集され、ファミリーが大株主である銀行の頭取ロザリオ”フィンリー”フィラージ(マイケル・ロンバード)が、横領をしていることについての対策を練る。

ドンの次男エドアルド(ロバート・ロッジア)は、フィラージを誘拐し、自身に掛けている誘拐保険を利用して、彼がそれを手に入れようとているように見せかけて警察を混乱させ、その隙にファミリーが銀行の株を安値で買い、経営を支配して、6000~7000万ドルの利益を得られる計画を話す。

金を最も大切なものと考えるフィラージから、命ではなく金を奪うというドンの考えに感心したチャーリーは、誘拐を任される。

ドンはドミニクに、チャーリーが結婚して一連のけじめがついたため、ファミリーに戻りたいというメイローズの思いを伝える。

自分を愛し世話をしたいとまで言う、娘メイローズの手紙を見せられたドミニクは、涙して彼女を許すことをドンに伝える。

誘拐計画を考えていたチャーリーとアンジェロだったが、アイリーンがある案を出す。

アンジェロがそれに興味を示し、チャーリーは仕方なくアイリーンを計画に加える。

ドミニクの元に戻ったメイローズは、気苦労でやつれているように見せかけて、チャーリーに酷い目に遭わされたことを伝える。

動揺したドミニクに、水の代わりに”グラッパ”を飲ませ、メイローズは彼を興奮させてある企みを実行し始める。

人形の赤ん坊を抱いたアイリーンは、フィラージの護衛にそれを投げ渡した隙に彼を射殺する。

アイリーンは現れた女性も殺し、チャーリーがフィラージを殴り気絶させて連れ出す。

翌日、事件の報道を見たチャーリーは、殺した女性が警部の妻だと知り焦る。

ラスベガス
アイリーンのことを調べたメイローズは、彼女が72万ドルの件に絡んでいることを確かめる。

ドミニクは”殺し屋”アイリーンに会い、チャーリーの妻だとしらないまま彼の殺害を依頼する。

ドンに会ったメイローズは、ラスベガスで確かめたことを話し、チャーリーの妻アイリーンが、72万ドルを奪ったことを伝える。

ファミリーの名誉を汚されたことで、アイリーンに罪を償わせることを提案するメイローズは、チャーリーの責任も追及するべきだとドンに伝える。

しかしドンは、息子同然のチャーリーについては手出ししないと言って、メイローズの意見を退ける。

汚職警官ハンレー警部補(ローレンス・ティアニー)に会ったアンジェロは、長年の付き合いを解消し、名誉の問題だとして厳しく取り締まることを言い渡される。

アイリーンを呼んだドンは、72万ドルの件で始末をつける話を始め、チャーリーの妻に免じて、持っている半額と50%を上乗せした現金を返せば許すことを伝える。

5日の猶予を与えたドンは、アイリーンにそれを承知させる。

警察の厳しい取り締まりは始り、他のファミリーから、警部の妻殺害犯を警察に引き渡すべきだと意見されたドミニクは、それを聞き入れずに口出しを禁ずる。

ドンに呼ばれたチャーリーは、病気のドミニクをラスベガスに向かわせて、自分をファミリーのボスにするという話をされる。

アンジェロをはじめ誰にも話すなと言われた跡継ぎの話を、愛し合ったアイリーンに知らせたチャーリーは、ドンが何かを考えていると察して気になる。

これが罠だと確信するチャーリーは、自分達が殺されるとアイリーンから言われる。

ドンから金を返すことを要求され、ドミニクが、妻だと知らない自分を雇いチャーリーを殺そうとしていることをアイリーンは彼に伝える。

身分を隠して香港に逃げることを提案するアイリーンに対し、チャーリーは、ファミリーに対抗する策を考える。

父アンジェロに相談したチャーリーは、ファミリーにとって、現在、最も大事なフィラージを誘拐して主導権を握るよう助言される。

パーティーが催され、ドミニクが旅立つことがドンから発表される。

会場を出たドン、ドミニク、エドアルドだったが、車の運転手が殺されていることに気づく。

その直後、パーティー会場に火が放たれ、ドンは他のファミリーの仕業と考える。

エドアルドの元に、フィラージを誘拐したというチャーリーからの手紙が届き、ドミニクがアイリーンを雇い、自分を殺そうとしている、馬鹿げた考えが綴られていた。

ドミニクを侮辱するチャーリーは、フィラージとドミニクの交換と現金も要求してくる。

エドアルドは、交渉するしかないと考え、ドンの意見を聞こうとするが、ドミニクが殺される。

ドンは、その件をエドアルドとアンジェロから知らされて、事態を収拾させるために、チャーリーを呼び戻すよう命ずる。

アンジェロに会ったチャーリーは、ドンの保証を得たことを伝え、フィラージを解放するよう説得される。

ファミリーがチャーリーには頼っていても、アイリーンは、自分がポーランド系であり、警察が犯人を必要としているために身の危険を訴える。

アイリーンは、ドンに渡した90万ドルを返して欲しいとチャーリーに要求して納得させる。

フィラージを解放したチャーリーはドンの元に向かい、アイリーンの要求を伝える。

ドンは、1週間以内に、誘拐の犯人を警察に渡さなければ抗争が始まることをを伝え、自分の手で、ファミリーの犠牲となるアイリーンを殺すようチャーリーに指示する。

アイリーンが生きたまま捕まれば尋問されて、自分達が刑務所行きだと伝えたドンは、それを拒むチャーリーに、ファミリーの存続を第一優先する、血の誓いを守るよう命ずる。

納得できないチャーリーだったが、ファミリーしか生きる場所がない彼は、それを承知する。

チャーリーは、アイリーンに話がついたことを電話で伝え、彼女は、香港行きの便の片道1席を予約しロサンゼルスに向かう。

帰宅したチャーリーは、アイリーンがロサンゼルスに向かったことを知り後を追う。

アイリーンに会ったチャーリーは、自分を殺そうとする彼女の銃弾をかわして殺害する。

空港に向かったチャーリーは、車のトランクにアイリーンの死体を入れたまま放置しブルックリンに戻る。

チャーリーは、メイローズに連絡して食事誘い、アイリーンが遠くに行ってしまったことを伝える。

アイリーンが始末されたことを察したメイローズは、チャーリーの誘いを受ける。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

ニューヨークブルックリン
マフィア”プリッツィ・ファミリー”の幹部である殺し屋チャーリー・パルテナ(ジャック・ニコルソン)は、ドン・コラード・プリッツィの孫娘の結婚式で、美しい女性に一目惚れてしまう。
チャーリーは女性を捜し、彼女がカリフォルニアに戻ったことを知り直行する。
愛を語った二人は親密になり、チャーリーは早速、結婚も考える。
そんな時、ファミリーの金72万ドルが奪われる事件があり、裏切った者と仲間と思われる女を追い、後始末を任されたチャーリーは、肩を付けるためにロサンゼルスに向かう。
裏切り者を殺したチャーリーは、共犯と思われる妻を待つのだが、アイリーンが現れたためにチャーリーは驚いてしまう。
そしてチャーリーは、事件に関与していないというアイリーンを信じてしまう・・・。
__________

80歳を目前にした、巨匠ジョン・ヒューストンの軽快な演出も光る、豪華キャスティングも話題になった作品。

原作者リチャード・コンドンジャネット・ローチの巧みな脚本も注目で、アレックス・ノースの音楽と共に、ジャコモ・プッチーニの楽曲の挿入の仕方がいい。

第58回アカデミー賞では、作品、監督賞以下8部門にノミネートされ、助演女優賞(アンジェリカ・ヒューストン)を受賞した。
・ノミネート
作品・監督
主演男優(ジャック・ニコルソン)
助演男優(ウィリアム・ヒッキー)
脚色・編集・衣装デザイン賞

組織の殺し屋であるにも拘らず、魅力的な同業者の女性に翻弄され気味で、仕事はこなすものの、ファミリーの固い誓いを忘れかける主人公を、ジャック・ニコルソンは絶妙に演ずる。
他にも魅力的なスター競演の作品の中で、表情豊かに圧巻の演技を見せてくれる。

妖艶な謎の殺し屋を演ずる、1980年代を代表する女優キャスリーン・ターナーの魅力、父ジョン・ヒューストン作品でアカデミー助演賞を受賞する名誉を得たアンジェリカ・ヒューストンは、自分なりの”決着”の付け方を探る、強かなドンの孫娘役を見事に演じ切った。

ユーモアも交え雰囲気あるファミリーのドンを演ずるウィリアム・ヒッキー、次男のロバート・ロッジア、長男のリー・リチャードソン、主人公の父親ジョン・ランドルフ、銀行の頭取マイケル・ロンバード、これは懐かしい、警部補役のローレンス・ティアニー、メイローズ(A・ヒューストン)の使用人役であるCCH・パウンダー、裏切り者ジョセフ・ラスキン、兵士役でスタンリー・トゥッチが端役出演している。


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