レイジング・ブル Raging Bull (1980) 4/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

そのタフな戦いぶりから”ブロンクスの怒れる牡牛”と異名を誇った、元世界ミドル級チャンピオン、ジェイク・ラモッタ自伝を基に、その波乱の人生を描く、製作ロバート・チャートフアーウィン・ウィンクラー、監督マーティン・スコセッシ、主演ロバート・デ・ニーロキャシー・モリアーティジョー・ペシ他共演のヒューマン・ドラマ。


ドラマ(ヒューマン)


スタッフ キャスト ■

監督:マーティン・スコセッシ
製作
ロバート・チャートフ
アーウィン・ウィンクラー
原作:ジェイク・ラモッタ
脚本
ポール・シュレイダー
マーディク・マーティン

撮影:マイケル・チャップマン
編集:セルマ・スクーンメイカー

音楽:ピエトロ・マスカーニ

出演
ロバート・デ・ニーロジェイク・ラモッタ
キャシー・モリアーティビッキー・ラモッタ
ジョー・ペシジョーイ・ラモッタ
フランク・ヴィンセント:サルヴィ”バッツ”
ニコラス・コラサント:トミー・コモ
テレサ・サルダ:レノラ・ラモッタ

アメリカ 映画
配給ユナイテッド・アーティスツ
1980年製作 129分
公開
北米:1980年11月14日
日本:1981年2月7日
製作費 $18,000,000
北米興行収入 $23,334,953


アカデミー賞 ■

第53回アカデミー賞
・受賞
主演男優(ロバート・デ・ニーロ)
編集賞
・ノミネート
作品・監督
助演男優(ジョー・ペシ)
助演女優(キャシー・モリアーティ)
撮影・録音賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1964年、ニューヨーク
元ボクシング世界ミドル級チャンピオンで、”ブロンクスの怒れる牡牛”の異名を誇ったジェイク・ラモッタ(ロバート・デ・ニーロ)が、ショーを前にして、楽屋でお決まりの芸のリハーサルをしていた・・・。
__________

1941年クリーブランド
セコンドを務める弟ジョーイ(ジョー・ペシ)の指示で、終盤相手をダウンさせ、優勢に試合を終えたジェイクは、判定で敗れてしまう。

ニューヨークブロンクスに戻ったジェイクは、妻や近所の住民に八つ当たりするが、ジョーイがそれをなだめる。

そんなジェイクはある日、ブロンド美女ビッキー(キャシー・モリアーティ)を見かけて一目惚れしてしまう。

ジョーイビッキーを紹介されたジェイクは彼女を誘い、やがて二人は愛し合うようになる。

1943年2月6日、デトロイト
ジェイクは、シュガー・レイ・ロビンソンを判定で下すが、わずか3週間後の再戦で今度は判定負けを喫する。

その後、連勝を重ねたジェイクは、ビッキーと結婚するものの減量に苦しむ。

さらに、トレーニング中に、ビッキーが浮気をしないか気になり、ジョーイに相談する。

そんな時ジェイクは、高級ナイトクラブ”コパカパーナ”で、街を牛耳るトミー・コモ(ニコラス・コラサント)と、その手下のサルヴィ”バッツ”(フランク・ヴィンセント)と同席して、試合での儲け話を持ちかけられる。

減量やトレーニングで、ジェイクに相手にされないビッキーはサルヴィらと遊びまわる。

それを見たジョーイは、ビッキーを帰宅させ、サルヴィと喧嘩になるが、トミーの仲介で二人は和解する。

トミーは、自分の縄張りで勝手に動き回るジェイクが気になり、ジョーイに、彼をチャンピオンにしたければ自分に義理を果たすよう、八百長を強要する。

1947年、マディソン・スクエア・ガーデン
ジェイクは、わざと試合に負け、その後に後悔して嘆き悲しむが、ボクシング委員会は彼に出場停止処分を下す。

そして処分が解けたジェイクは、世界ミドル級チャンピオン、マルセル・セルダンとの試合に挑むことになる。

減量の辛さと試合前の緊張で苦しむジェイクは、顔を見せに来たトミーと親しくするビッキーに八つ当たりする。

1949年6月16日、世界タイトルマッチ。
前評判通りの大激戦になった二人だったが、セルダンが肩を脱臼してしまう。

試合は、10ラウンドTKOでジェイクが勝利し、ついに世界タイトルを獲得する。

しかし、ジェイクはチャンピオンになった直後から、不摂生と、ビッキージョーイへの嫉妬心とで生活が乱れ、心は荒んでいく。

1950年、逆転勝ちでなんとか初防衛に成功したジェイクは、翌年2月14日、シュガー・レイ・ロビンソンと再び対戦することになり、激しい戦いの末ジェイクは、13ラウンドに連打され、レフリーストップで破れてしまう。

1956年。
引退して見る影もなく太ってしまったジェイクは、フロリダでナイトクラブを経営していた。

連日クラブに顔を出し、豪遊するジェイクに愛想を尽かしたビッキーは彼の元を去る。

その後、14才の少女を、クラブで働かせていたジェイクは逮捕され、チャンピオン・ベルトの宝石まで質に入れて保釈金を払おうとするが、結局、彼は州刑務所に収監されてしまう。

1958年。
ニューヨークに戻ったジェイクは、しがない酒場で芸人としてステージに立っていた。

ある日、ジェイクは街角でジョーイを見かけて声をかけるが、昔のわだかまりは消えていなかった。

1964年。
バルビゾン・ブラザの楽屋で、哀れな姿のジェイクは、映画”波止場”のセリフを繰り返してから、ステージに向かう。

しかしそれは、かつての”怒れる牡牛”を思わせる姿だった。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

1941年クリーブランド
ボクサーのジェイク・ラモッタは、弟ジョーイをセコンドにして試合を重ねていた。
そんなジェイクは、ブロンド美女ビッキーに一目惚れしてしまい、やがて二人は愛し合うようになる。
1943年、シュガー・レイ・ロビンソンを判定で下したジェイクだったが、わずか3週間後の再戦で判定負けしてしまう。
その後、連勝を重ねたジェイクビッキーと結婚するものの、減量やトレーニングで苦しみ、さらに若い妻の浮気を心配する。
ある日、街を牛耳るトミー・コモと手下サルヴィがジェイクに近づき、試合での儲け話を持ちかける。
その後トミーは、自分の縄張りで勝手マネをするジェイクが気に障り、自分に義理を果たすよう、彼に八百長を強要する。
1947年、仕方なくそれに従ったジェイクは、試合後にそれを後悔するものの、出場停止処分を受けてしまう・・・。
__________

公開当時は賛否両論で、若手の実力派俳優として、着実にキャリアを築き始めていたロバート・デ・ニーロと、マーティン・スコセッシのコンビにも拘らず、今一という評価しか得られなかった。
しかし、その後に評価が上がり、1980年代を代表する作品と言われるまでになった。

1990年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。

第53回アカデミー賞では、主演男優(ロバート・デ・ニーロ)と編集賞を受賞した。
・ノミネート
作品・監督
助演男優(ジョー・ペシ)
助演女優(キャシー・モリアーティ)
撮影・録音賞

タクシードライバー」(1976)に続く、デ・ニーロスコセッシの代表作で、脚本も同じくポール・シュレイダー、製作は「ロッキー」(1976)などで知られるコンビ、ロバート・チャートフアーウィン・ウィンクラー、優雅なピエトロ・マスカーニの音楽も印象的だ。

ボクサーとしての栄光よりも、人間として堕落していく、主人公の人生を生々しく描き、その後の長い人生を生き抜く逞しさの根底 に、ファイターとしての意志が支えになっているという、力強いスコセッシのメッセージが心を打つ。

傲慢で嫉妬深く乱暴な主人公を熱演したロバート・デ・ニーロは、見事にアカデミー主演賞を獲得し、ハリウッド屈指の演技派俳優として地位を築いた。
なんといっても、ボクサーとしての全盛期の鍛え上げた肉体と、引退後の30キロ近く太った姿は、役に成りきる彼の役者魂を感じる。

撮影当時まだ10代だったキャシー・モリアーティの、ほとんど笑みを浮かべない冷めた演技も印象的で、兄よりもやや思慮深い主人公の弟を好演するジョー・ペシと共にアカデミー助演賞候補になったのは納得だ。

兄弟に八百長試合をさせるフランク・ヴィンセントと、ボスのニコラス・コラサントなどが共演している。

また、ほんの端役だがジョン・タトゥーロも登場する。


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