【レビューを書く】 

ポール・ニューマンの女房万歳! Rally Round the Flag, Boys! (1958)


3.52/5 (31)

■ 作品情報へ ■
スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

ニューヨークに毎日通勤列車で通う愛妻家で家族思いのサラリーマンが、慈善家で真面目過ぎる妻をコントロールできずに、知人の人妻に誘惑されながら何とか妻の愛を取り戻そうと奮闘する姿を描く、製作、監督レオ・マッケリー、主演ポール・ニューマンジョアン・ウッドワードジョーン・コリンズ他共演のコメディ。


コメディ


スタッフ キャスト ■

監督:レオ・マッケリー
製作:レオ・マッケリー
原作:マックス・シャルマン
脚本
クロード・ビニヨン

レオ・マッケリー
撮影:レオン・シャムロイ
編集:ルイス・R・ローファー
音楽:シリル・J・モックリッジ

出演
ポール・ニューマン:ハリー・バナーマン
ジョアン・ウッドワード:グレース・オグルソープ・バナーマン
ジョーン・コリンズ:アンジェラ・ホッファ
ジャック・カーソン:ホクシー大尉
ゲイル・ゴードン:ソールウォルド将軍
ドウェイン・ヒックマン:グラディ・メトカーフ
チューズデイ・ウェルド:コンフォート・グッドパスチャア
マーヴィン・ヴァイ:オスカー・ホッファ

アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1958年製作 106分
公開
北米:1958年12月23日
日本:未公開


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

ニューヨークの北80キロにあるパットナム上陸地。
通勤列車から降りたハリー・バナーマン(ポール・ニューマン)は、妻グレース(ジョアン・ウッドワード)が迎えに来ていないことに気づく。

息子が何かを飲み込んでしまい、グレースが迎えに来れないとわかり、ハリーは、夫オスカー(マーヴィン・ヴァイ)が列車に乗っていないことを知った知人アンジェラ・ホッファ(ジョーン・コリンズ)に送ってもらうことになる。

夫との倦怠期など愚痴をこぼすアンジェラに対し、ハリーは幸せな自分の家庭を自慢気に話す。

しかし、ハリーが帰宅すると、子供達は父親を無視して、夕食は冷凍食品、妻グレースとは言い争ってしまう。

仲直りをしようと、ニューヨークのホテルで羽目を外すことになった2人だったが、グレースは、自治会の会合続きだということを思い出し、結局は、水入らずの旅行など行けるはずもなかった。

ハリーは人生が複雑なものだと思ったが、アンジェラは、それをさらに混乱させる企みを考えていた。

アンジェラは、妻に無関心な夫オスカーを見限り、いよいよ行動に出る。

ベビーシッターに子供達を任せたハリーとグレースは、ゴミ処理についての自治会の会合に出かける。

アンジェラも参加していた会合は、地主が陸軍に土地を売ったがことから、”パットナムの女性を守る会”に変更されてしまう。

住民は大いに盛り上がるのだが、その委員会の会長に、なんとグレースが任命されてしまう。

ハリーのショックとは裏腹に、得意満面のグレースは、夫もその委員会に代表として引き入れてしまう。

アンジェラを送ったハリーは、彼女の家でウイスキーを数杯飲み干す。

そしてアンジェラは、妖しげな服に着替えてハリーを誘惑しようとする。

2人は酒を酌み交わし、大いに楽しんだハリーは上機嫌で帰宅する。

委員会の件で、国防総省のソールウォルド将軍(ゲイル・ゴードン)とホクシー大尉(ジャック・カーソン)に面会に行ったハリーは、町の見解を説明する。

温厚なソールウォルド将軍に対し、ホクシー大尉は短気で、喧嘩腰でハリーに接する。

ソールウォルド将軍に事情を説明したハリーは、ホテルの部屋に戻るが、部屋はスイートに変えられ、フロントでグレースが待っていると知らされる。

ハリーはハネムーン気取りで、キャビアやシャンペン、花束まで用意して部屋に向かった。

しかし、部屋でハリーを待っていたのは、悩ましい姿をしたアンジェラだった。

慌てるハリーをアンジェラはからかい、彼女のお気に入りの香水を、ハリーはスーツにこぼして焦ってしまう。

そんな時、グレースが部屋に現れ、混乱するハリーと彼女の目の前に、半裸のアンジェラがシャワー室から飛び出してくる。

ハリーの言い訳は通らず、グレースは憤慨して部屋を出て行ってしまう。

帰宅してグレースに謝罪したハリーだったが、彼女は離婚話を持ち出す。

一瞬ハリーを許しそうになったグレースは、彼のスーツの香水の臭いで癇癪を起こし、ハリーを追い出してしまう。

やがて、テネシーから大量の兵士がパットナムに向かい、指揮を執るホクシー大尉から、”最高機密”の重要任務を伝えられるが、兵士達は、”いかに女性を手に入れるか”で頭が一杯だった。

グレースを先頭に、軍隊の駐屯を阻止しようとするデモが繰り広げられるが、男性に興味津々の少女コンフォート(チューズデイ・ウェルド)達は、彼らを歓迎する。

ソールウォルド将軍に呼ばれたハリーは、テレビ中継されているデモの様子を見せられる。

ホクシーは、強行突破しようとして橋を壊してしまい、川に転落してしまう。

それを見ていた、ソールウォルド将軍は呆れてしまい、陸軍と住民の橋渡し役をハリーに任せる。

将軍に海軍少佐に任命されたハリーは、それをホクシーに伝え、自宅に帰り子供達に会うが、結局はグレースに追い出されてしまう。

グレースには内緒で家に居座っていたハリーは、なんとか軍に妥協するよう、彼女を説得しようとする。

そこに、陸軍次官から直々の協力要請書がグレースに届くが、無言電話がかかり、アンジェラだと察した彼女は、再びハリーを責め始める。

その頃、アンジェラはバーでホクシーと出会い、彼にハリーに電話をさせる。

ハリーが出たのを確認したアンジェラは電話を代わるが、それを疑ったグレースが電話に出ようとするので、ハリーは彼女に受話器を渡し、その間にアンジェラもホクシーに代わる。

再び電話を代わったアンジェラは、夫が自分達のことを疑い始めたことをハリーに伝えるものの、さらに彼を誘惑する。

受話器を取ってしまったグレースは、相手が交換手の芝居をするアンジェラだと気づくが、ハリーは開き直り、それを認め、バーで暴れているというホクシーを止めにいく。

ハリーは、酔いつぶれていただけのホクシーをアンジェラと連れ帰ろうとするが、そこにソールウォルド将軍が姿を現す。

さらに、アンジェラの夫オスカーまで現れ、彼女とハリーとの浮気を疑うが、隠れていたホクシーが相手だと思い、彼を殴り倒してしまい、将軍は再び呆れてしまう。

グレースは、陸軍次官からの要請を受け入れ、関係者を自宅に招き妥協案を発表するが、次官の書簡はハリーの仕組んだ偽装書類だった。

そこに、夫オスカーに付き添われたアンジェラが現れ、夫婦仲が戻ったことをハリーとグレースに伝える。

パットナムの町は陸軍を歓迎することになり、記念式典で歴史を伝える劇が行われるが大失敗に終わり、グレースはショックを受ける。

陸軍は最後の解決策として、町の代表に”最高機密”を公表することにする。

軍の機密とは、チンパンジーを宇宙に送る実験で、ロケットの発射の仕組みを、ソールウォルド将軍は人々に説明する。

そこに、将軍に謝罪に来たグレースが現れるが、ハリーが失意の彼女を励まし、2人は愛を取り戻す。

その瞬間、グレースがロケットの発射ボタンの上に座ってしまう。

チンパンジーの世話係になっていた、ホクシーが搭乗したまま、ロケットは発射されてしまう。

そしてハリーとグレースは、ホテルのスイートルームで、ようやく2人の休日を楽しむことが出来る。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

ニューヨーク郊外に住むハリー・バナーマンは、妻グレースと子供達と共に、平穏な暮らしをしていた。
しかし、グレースは自治会活動で忙しく、夫婦水入らずの時間もとれないハリーは、不満が募る。
そんな時、知人のオスカーと倦怠期を迎えていた妻アンジェラが、夫を見限りハリーに接近する。
自治会の会長に任命されたグレースは、地主が、陸軍に土地を売ったことに抗議するため、ハリーもその代表に引き入れてしまう。
そんな時、アンジェラとハリーをの仲を疑ったグレースは、夫に離婚を切り出し・・・。
__________

原題”Rally Round the Flag, Boys!”は、アメリカの作曲家ジョージ・F・ルートが、南北戦争時代の1862年に発表した愛国歌”Battle Cry of Freedom”の一説から引用されている。

人情派コメディ・ドラマの巨匠レオ・マッケリー晩年の秀作で、彼自身が製作、脚本を担当した作品でもあり、アメリカの典型的な中流サラリーマンの生活の中で巻き起こる騒動を、ドタバタ喜劇ではあるが、彼らしく温かみのある雰囲気にまとめ上げている。

中流家庭といっても、当時の日本の国情からすると夢のような生活に見える、豊かさを象徴するアイテムの数々が興味深い。

例えば、1950年代末の当時、既に冷凍食品は当たり前で、水道の蛇口からは好きなだけお湯が流れ、箱入りのティッシュペーパーも登場する。

多少のユーモアどころか、純粋なコメディに挑戦したポール・ニューマンは、結構大真面目に物事に取り組むのだが、要領が悪いために、それが全て裏目に出てしまう。
そんな彼の、うろたえて焦る姿が見られる貴重な作品。

この年の2月にポール・ニューマンと結婚していたジョアン・ウッドワードも、意外に機転が利かない、夫との意見が空回りしてしまう妻役を好演し楽しませてくれる。

ジェーン・マンスフィールドの予定であった役を演じた、20代半ばには思えない妖艶さで、主人公ポール・ニューマンに迫る知人役ジョーン・コリンズの魅力も見逃せない。

全くのズッコケ役が、容姿に合って実に可笑しいジャック・カーソン、彼に手を焼く上官ゲイル・ゴードン、デビュー直後で、まだ15歳のチューズデイ・ウェルドも可愛らしい。


スポンサードリンク
ウェブ・ムービー・シアター

ウェブ・ムービー・シアター

* 【レビュー】作品についての感想・評価をお書き下さい。