心の旅 Regarding Henry (1991) 3.34/5 (29)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

自己中心的だった辣腕弁護士が、ある事件により記憶を失ったことで人間性を取り戻すまでを描く、製作、監督マイク・ニコルズ、脚本ジェフリー・エイブラムス/J・J・エイブラムス、主演ハリソン・フォードアネット・ベニングビル・ナン他共演のドラマ。


ドラマ


スタッフ キャスト
監督:マイク・ニコルズ

製作
スコット・ルーディン
マイク・ニコルズ
製作総指揮:ロバート・グリーンハット
脚本:ジェフリー・エイブラムス/J・J・エイブラムス
撮影:ジュゼッペ・ロトゥンノ
編集:サム・オースティン
音楽:ハンス・ジマー

出演
ヘンリー・ターナー:ハリソン・フォード
サラ・ターナー:アネット・ベニング
レイチェル・ターナー:ミッキー・アレン
ブラッドレー:ビル・ナン
チャーリー・キャメロン:ドナルド・モファット
リンダ:レベッカ・ミラー
ブルース:ブルース・アルトマン
ジェシカ:エリザベス・ウィルソン
ロゼラ:アイーダ・リナレス
フィリス:ロビン・バートレット
マシューズ夫人:ジュリー・フォランズビー
マルクス医師:ブライアン・スミア
スルタン医師:ジェームズ・レブホーン
配達の青年:ジェフリー・エイブラムス/J・J・エイブラムス
酒屋の強盗:ジョン・レグイザモ

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1991年製作 107分
公開
北米:1991年7月12日
日本:1991年11月2日
製作費 $50,000,000
北米興行収入 $43,001,500


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ニューヨーク
野心的で冷淡なナルシストである辣腕弁護士ヘンリー・ターナー(ハリソン・フォード)は、患者側から告訴された病院を弁護して勝訴する。

ヘンリーは、自分を見つめる原告のマシューズ夫人(ジュリー・フォランズビー)を気にすることもなく退廷する。

オフィスに戻り、上司のチャーリー・キャメロン(ドナルド・モファット)やスタッフ達と祝杯を挙げたヘンリーは、秘書のジェシカ(エリザベス・ウィルソン)に様々な予定に指示を与えて帰宅する。

ピアノを汚したことで娘のレイチェル(ミッキー・アレン)を叱ったヘンリーは、妻のサラ(アネット・ベニング)と共にパーティーに向かう。

早々に引き上げた二人は帰宅し、サラに促されたヘンリーは、眠っていたレイチェルに、言い過ぎたことを謝罪する。

タバコがないことに気づいたヘンリーは、近所の酒屋に向かう。

ヘンリーは、その場にいた強盗(ジョン・レグイザモ)に胸と頭部を撃たれてしまう。

現れた警官から事件を知らされたサラは病院に向い、一命は取り留めるものの、昏睡状態だったヘンリーを見守る。

チャーリーや同僚のリンダ(レベッカ・ミラー)、ブルース(ブルース・アルトマン)、友人フィリス(ロビン・バートレット)らも駆けつけてサラを慰める。

自宅に戻ったサラは、レイチェルを抱きしめながら、ヘンリーの様態がまだ何も分からないことを伝える。

その後も昏睡状態が続いたヘンリーは、数日後に意識を取り戻す。

それを知ったサラは喜び、主治医のスルタン(ジェームズ・レブホーン)から話を聞く。

銃弾を右前頭葉に受けたものの、脳の他の部分でそれを代用できると言うスルタンは、命には別条ないことをサラに伝える。

もう一発の銃弾で、鎖骨下動脈を損傷したため、大量出血で心臓発作を起こし脳が酸欠状態となり、障害が残ることをサラは知らされる。

最低でも3か月の長期間リハビリが必要だと話すスルタンは、脳がどの程度回復するかは不明だと語る。

神経が傷つき、口もきけず体も動かせず記憶障害でもあり、いつか思い出すかもしれないが保証はないと言われたサラはショックを受ける。

サラに付き添われリハビリ施設に移ったヘンリーは、マルクス医師(ブライアン・スミア)に話しかけられるものの、何も答えられない。

帰宅したサラは、自分やレイチェルのことを全く思い出せないヘンリーのことを考えて悩む。

更にレイチェルが、贅沢な暮らしも半年持たないと友人から言われたことを知り、サラは心配いらないと娘に伝える。

その後ヘンリーは、理学療法士のブラッドレー(ビル・ナン)と共にリハビリを始める。

心配する友人フィリスから力になると言われたサラは、ヘンリーのことや経済的な窮地を伝えて不安を語る。

誰にもそのことを話さないようにと約束させたフィリスは、サラを励ます。

食事にタバスコと辛子を大量に混ぜたブラッドレーは、それをヘンリーに食べさせて驚かせる。

ホテルのルームサービスに語りかけるように何か話すよう言われたヘンリーは、”リッツ”と口にすることができる。

チャーリーと食事をしたサラは、経済的な援助は惜しまないと言われる。

片言の言葉が話せるようになったヘンリーは、歩行器を使ったリハビリを始める。

ヘンリーは、ブラッドレーに励まされながら辛いリハビリを続けて、独力で歩けるようになる。

普通に話せるようにもなったヘンリーは退院できることになるが、記憶が戻らず不安な彼は、家に戻るのうを拒もうとする。

家に帰るべきだとブラッドレーに言われたヘンリーは戸惑うが、そこに、サラとレイチェルが現れる。

ブラッドレーは席を外し、動揺するヘンリーは、家で何でもできると言うサラの考えを拒んでしまう。

マルクス医師と話したサラは、退院はまだ無理かもしれないと言われる。

廊下で待っていたレイチェルは、ヘンリーと話してみるようにとブラッドレーに言われて、父の元に向かう。

レイチェルにスニーカーのヒモを結んでもらったヘンリーは、それを自分から教わったと彼女に言われ、自宅の灰色のカーペットのことを思い出す。

それをサラとマルクスに伝えたヘンリーは、家に帰ると言って荷物をまとめる。

ヘンリーにウォークマンを渡したブラッドレーは、それを聴いて自分のことを思い出してほしいと伝えて別れを告げる。

自宅に戻ったヘンリーは、購入したことを後悔したテーブルを見て、いいテーブルだとサラに伝える。

その後ヘンリーは、戸惑いながらサラと同じベッドに入る。

翌朝、朝食後、サラはレイチェルを学校に送って行く。

家政婦のロゼラ(アイーダ・リナレス)に、自分は家にいる時には、いつも何をしていたのかを尋ねたヘンリーは、仕事ばかりしていたと言われる。

家の中を見て回ったヘンリーは、現金を手にして、配達の若者(ジェフリー・エイブラムス/J・J・エイブラムス)が来てドアが開いていたため、ロゼラが気づかないまま外に出てしまう。

家に戻ったサラは、ヘンリーがいないことに気づき慌ててしまう。

街を見て回り様々なことをしたヘンリーは、子犬を買って戻り、彼を捜しに出かけようとしたサラは驚く。

子犬を飼いたかったレイチェルは喜び、心配していたサラは、出かける時には自分に言ってほしいとヘンリーに伝える。

レイチェルのお蔭でアルファベットを思い出し、字が読めるようになったヘンリーは、サラやロゼラと喜び合う。

訪ねて来たブルースに励まされたヘンリーは、回復を祝うパーティーの席で、何も思い出せないため、努力するので時間が欲しいとスピーチする。

事務所に復帰したヘンリーは、リンダや秘書のジェシカに歓迎され、ブルースがオフィスに案内する。

チャーリーらに見守られ、戸惑いながらも仕事を始めたヘンリーは、事件の日に勝訴した”スティーヴンソン事件”の裁判記録を調べる。

自分が弁護をしたのだが、病院側の過失を知ったヘンリーは、それをリンダとブルースに話す。

そのことを明らかにしないのはよくないと言うヘンリーに、それが裁判であり、資料をしまうようにとブルースは伝える。

寄宿学校に行くことになっていたレイチェルが、それを望んでいないことを知ったヘンリーは、サラと話し合おうとする。

近くにも学校はあるとサラに伝えたヘンリーだったが、自分も賛成して決めたことだと言われる。

今後は広過ぎるアパートを売り家を買うことに決めたサラは、ヘンリーにそれを見てもらいたいことを伝える。

サラと共に、不安を隠せないレイチェルを勇気づけて寄宿学校に預けたヘンリーは、寂しい気持ちを抑える。

その夜、ヘンリーは、退院して初めてサラと愛し合い、出会った時のことなどを彼女から聞く。

翌日、サラと引っ越す予定の家を見たヘンリーは、帰りに散歩をして楽しみ、出くわしたフィリスを紹介され、パーティーに誘われる。

その後、スティーヴンソン事件のことが気になるヘンリーは資料を調べようとするが、上からの指示で見せられないとジェシカに言われる。

パーティーの席でフィリスは、有能な弁護士が子供同然となり、重荷となったサラや事務所に同情していると、知人らと話す。

それを聞いてしまったヘンリーとサラはショックを受け、その場を去る。

仕事を休んだヘンリーは何もする気になれず家で寝ていたが、サラがブラッドレーを招く。

以前の自分に戻れないことを悲観するヘンリーだったが、かつてフットボールが全てだったブラッドレーは、怪我をきっかけに人生が変わったことを話す。

周囲には笑われたものの、理学療法士として人助けし、ヘンリーを歩かせて口もきかせることができ、何よりも知り合いになれた幸せをブラッドレーは語る。

人の言うことなど気にする必要はないと言われたヘンリーは、ブラッドレーに励まされて気分が晴れる。

レイチェルからの手紙を受け取ったヘンリーは、寄宿学校に電話をかけるものの、話はできなかった。

その後ヘンリーは、サラがブルースと浮気をしていたことを知り、帰宅した彼女を責める。

それを認め、事件の前から付き合っていたと言うサラは、ヘンリーが仕事に没頭していたために、孤独だったと伝える。

オフィスに向かったヘンリーは、話し合おうと言うブルースを無視し、資料を持ち出してホテル”ザ・リッツ・カールトン”に向かう。

後を追ってきたリンダと話したヘンリーは、事件前の自分は別人だったと言われる。

ヘンリーは、ブルースが関わる夫婦の話は、リンダに関係ないと伝える。

関係あると言うリンダは、愛したヘンリーを自分も失ったと言って彼を驚かせる。

このホテルで週二回、愛し合っていたと言うリンダは、サラと別れると約束したことをヘンリーに伝える。

何も語らずその場を去ったヘンリーは、公園のベンチで暫く考え、スティーヴンス事件の原告マシューズ夫人の家を訪ねる。

謝罪したヘンリーは、患者だった夫の看護師が糖尿病のことを知っていた証拠を記した書面を見せて、それを弁護士に渡すよう伝える。

事務所に戻ったヘンリーは、チャーリーに辞職することを伝えて別れを告げる。

そこに、マシューズ夫人の弁護士からチャーリーに電話が入る。

ジェシカとリンダにも別れを告げたヘンリーは帰宅し、サラに迎えられる。

二人は互いに謝罪し、サラが言ったように、以前とは違うと伝えたヘンリーは彼女を抱きしめる。

入れ弁護士も辞めると伝えたヘンリーは、好きなようにするようにとサラに言われる。

大切なのは家族だと言うヘンリーは、サラとの愛を確かめる。

サラと共に寄宿学校に向かったヘンリーは、訓示を行う場で校長に語りかけ、11年間悪い父親だったことを伝える。

そしてヘンリーは、レイチェルを連れてサラと共にその場を去る。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
ニューヨーク
野心的で冷淡な自己中心的な辣腕弁護士ヘンリー・ターナーは、妻サラや娘レイチェルとの時間も犠牲にして仕事に没頭していた。
タバコを買いに近所の酒屋に向かったヘンリーは、強盗に撃たれて昏睡状態になる。
意識は戻るものの記憶を失ったヘンリーは、サラと共にリハビリ施設に向かう。
理学療法士のブラッドレーに励まされながらリハビリを始めたヘンリーは、言葉を話し歩行もできるまで回復して退院する。
記憶が戻らないまま家に戻ったヘンリーは、今後に不安を抱えながら日々を過ごす・・・。
__________

ワーキング・ガール」(1988)でも組んだ、マイク・ニコルズハリソン・フォードのコンビが話題になった作品。

更に、若手脚本家として注目されていた、弱冠24歳のJ・J・エイブラムスジェフリー・エイブラムス)の初期作品でもあり、彼は製作にも参加し、主人公のアパートに食材を配達する青年役で出演もしている。

自己中心的な人物が記憶を失い、それにより人間性を取り戻すという、”美しい”物語になる要素はある内容なのだが、盛り上がりにも欠けるマイク・ニコルズの演出は彼にしては平凡だ。

大スターとなった、ハリソン・フォードの人気に支えられた作品であることは否めない。

”心の旅”という邦題は、同じ記憶喪失の男性を扱う「心の旅路」(1942)を連想させたいのだろうが、そうだとしたら、その考えはあまりにも短絡的だ。
嫌みを言っても仕方がないが、それでも、ハリウッド映画史上に残る不朽の名作を知っていただけでも褒めてあげたい。

人間性に欠ける辣腕弁護士から、記憶を失ったことにより、良き夫そして父となる主人公を演ずるハリソン・フォード、彼を見守る美しい妻アネット・ベニング、二人の娘ミッキー・アレン、最も印象に残る役柄と言っていい、主人公を励ます理学療法士を好演するビル・ナン、主人公の上司ドナルド・モファット、主人公の同僚レベッカ・ミラー(現ダニエル・デイ=ルイス夫人)とブルース・アルトマン、主人公の秘書エリザベス・ウィルソン、主人公の家の家政婦アイーダ・リナレス、サラ(アネット・ベニング)の友人ロビン・バートレット、原告人ジュリー・フォランズビー、医師ブライアン・スミアとジェームズ・レブホーン、配達の青年でジェフリー・エイブラムス/J・J・エイブラムス、主人公を銃撃する酒屋の強盗でジョン・レグイザモなどが共演している。


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