ローマの休日 Roman Holiday (1953) 5/5 (32)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
5star

巨匠ウィリアム・ワイラー製作、監督、既にトップ・スターであったグレゴリー・ペック主演、そして、大抜擢されたオードリー・ヘプバーンハリウッド・デビュー作にして人気を決定付けた、ロマンチック・コメディの傑作。
共演エディ・アルバート、脚本ダルトン・トランボ、衣装デザインイデス・ヘッド


ロマンチック・コメディ

オードリー・ヘプバーン / Audrey Hepburn 作品一覧


スタッフ キャスト ■

監督:ウィリアム・ワイラー
製作:ウィリアム・ワイラー
脚本
イアン・マクレラン・ハンター(ダルトン・トランボ)
ジョン・ダイトン
撮影
アンリ・アルカン
フランク・F・プラナー
編集:ロバート・スウィンク

衣装デザイン:イデス・ヘッド
美術・装置
ハル・ペレイラ

ウォルター・H・タイラー
音楽:ジョルジュ・オーリック

出演
ジョー・ブラッドレー:グレゴリー・ペック
アン王女(アーニャ・スミス):オードリー・ヘプバーン
アーヴィング:エディ・アルバート
大使:ハーコート・ウィリアムズ
ヴィアルバーグ伯爵夫人:マーガレット・ローリングス
マリオ・デラーニ:パオロ・カルリーニ
プロブノ将軍:トゥリオ・カルミナティ
ヘネシー支局長:ハートリー・パワー

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1953年製作 118分
公開
北米:1953年9月2日
日本:1954年4月19日
製作費 $1,500,000
北米興行収入 $5,000,000
世界 $12,000,000


アカデミー賞 ■

第26回アカデミー賞
・受賞
主演女優(オードリー・ヘプバーン)
原作・衣装デザイン賞
・ノミネート
作品・監督
助演男優(エディ・アルバート)
脚本・編集・美術・撮影賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

ヨーロッパ某国の王女アン(オードリー・ヘプバーン)が、各国歴訪中にローマを訪れる。

その夜、歓迎晩餐会が開かれた後、若いアン王女は堅苦しい行事の連続に、疲労と不満が蓄積し、女官のヴィアルバーグ伯爵夫人(マーガレット・ローリングス)の前で取り乱してしまう。

侍医から安定剤の注射を打たれ、落ち着きを取り戻したアン王女は、こっそり大使館を抜け出してしまう。

しかし、薬が効き始めたアン王女は眠ってしまい、通りがかったアメリカ人新聞記者ジョー・ブラドリー(グレゴリー・ペック)が彼女に気づく。

女性の住所がわからないジョーは、仕方なく彼女を自分のアパートに連れて行く。

自分を召使のように扱い、高貴な家柄のような話し方をする女性に戸惑いながら、ジョーはただの酔っ払い娘だと思い、彼女を一晩泊めることにする。

その頃、大使館ではアン王女の失踪を知り、騒動を避けるため秘密裏に捜索を開始、王女は急病という日程変更が発表される。

翌朝ジョーは、寝過ごしてアン王女の記者会見に遅れてしまい、ヘネシー支局長(ハートリー・パワー)に会見に行ったと嘘をついてしまう。

しかし、ヘネシーから”王女急病”の新聞記事を見せられ、自分のアパートにいるのがアン王女だと気づく。

それで閃いたジョーは、アパートの管理人にアン王女が部屋にいることを確認させ、誰も近づけないよう指示を出す。

そしてジョーは、ヘネシーに特ダネを約束して、5000ドルの取材料を目当てに、彼と500ドルの賭けまでして意気込んでアパートに帰る。

間違いなくアン王女本人だと確認したジョーは、ようやく目覚め自分の居場所に驚く王女に挨拶され、名前がアーニャだという彼女と握手を交わす。

ジョーは、自分がアーニャ(王女)のことに気づいていない振りをして、相棒のカメラマン、アーヴィング・ラドヴィッチ(エディ・アルバート)に協力を頼む。

アーニャはジョーに別れを告げ、彼は後をつけて様子を窺いその行動を監視し始める。

街角の屋台や人々に興味津々のアーニャは、あるヘアーサロンに飛び込み、美容師マリオ・デラーニ(パオロ・カルリーニ)に髪をカットしてもらい、彼にサンタンジェロ城の脇を流れるテヴェレ川の遊覧船で行われるダンスに誘われる。

サロンを出たアーニャはスペイン広場に向かい、偶然に会ったように見せかけたジョーは、彼女をローマの市内観光に連れて行くことにする。

そしてジョーは、カフェでアーヴィングを呼び寄せ、アン王女が本物だと驚く彼に盗み撮りをさせようとする。

同じ頃、アン王女の捜索のため、本国から秘密警察員が到着し、大使(ハーコート・ウィリアムズ)やプロブノ将軍(トゥリオ・カルミナティ)がそれを迎える。

ジョーら3人は、市内の観光で”コロッセオ”などを見学し、途中、ヴェスパで暴走し警察に追いかけられ連行される。

しかし、ジョーとアーニャが結婚すると偽り釈放され、迷惑をかけた人々に祝福されてしまう。

アン王女は、生まれて初めて味わう開放感に胸をときめかせ、ジョーとアーヴィングの取材も順調に進む。

その後、”サンタ・マリア・イン・コスメディン教会”にある”真実の口”に向かった3人だったが、ジョーがアーニャを驚かせたりもする。

そこを出た3人は、”祈りの壁”を見学してアーヴィングと別れる。

夜になり、マリオが言っていたダンス・パーティーの開かれるテヴェレ川沿いの遊覧船に向かったジョーと王女を、捜索を命ぜられた警護官が見つける。

マリオに再会したアーニャは彼と踊り、現れたアーヴィングがその写真を撮る。

そこに他の警護官も到着し、アン王女を強引に連れ戻そうとする。

王女は抵抗し、警護官とジョーらは揉み合い大乱闘になってしまう。

しかし、マリオらの助けで、ジョーとアン王女は逃げ延びる。

二人は惹かれ合うものを感じキスしてしまい、アパートに戻り別れを惜しむ。

かなわぬ恋と悟る二人は固く抱き合い、ジョーは全てを打ち明けようとするものの、何も言わずにアン王女を大使館の近くに送り届ける。

二人は、もう一度抱き合いキスをして、ジョーは笑顔でアン王女を見送る。

大使館に戻ったアン王女は、何もなかったことを大使らに報告し、女官の伯爵夫人の世話を断り下がらせる。

翌日、ジョーは、アン王女を利用した記事を書くのを止め、それをヘネシー支局長とアーヴィングに伝える。

その後、ジョーは、アン王女の記者会見にアーヴィングと出席し、彼女が記者達の前に現れる。

アン王女は、その場にいたジョーとアーヴィングに気づき驚いてしまう。

記者達の質問が始まり、ジョーが、人同士の友情を信ずる王女の信念が、裏切られないことを自分も信じていると語る。

他の記者の”最も気に入った訪問地は?”との質問に対しアン王女は、側近の意見を気にしながらも、”いずこの地よりローマです”と答え、二人はじっと見つめ合う。

記者達との挨拶を希望したアン王女は、アーヴィングから昨日の写真を受け取り、ジョーと挨拶と握手を交わす。

その後、アン王女は笑顔見と一瞬、悲しい表情を見せながら退席する。

そしてジョーも、目を潤ませながら王女を見つめ、会見場から去っていく。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

ヨーロッパ某国の王女アンが、各国歴訪中にローマを訪れる。
その夜、アン王女は、堅苦しい行事の連続に、疲労と不満が蓄積して取り乱してしまい、侍医から安定剤を打たれる。
落ち着きを取り戻したアン王女は、こっそりと大使館を抜け出すものの、薬が効き始めた彼女はその場で眠ってしまう。
そこに通りがかった、アメリカ人新聞記者ジョー・ブラドリーが女性(王女)に気づき、身元不明のただの酔っ払い娘だと思い、仕方なく彼女を自分のアパートに泊めることにする。
その頃、大使館では、アン王女の失踪による騒動を避けるため、秘密裏に捜索が開始され、王女は急病と発表される。
翌朝ジョーは、ヘネシー局長から”王女急病”の新聞記事を見せられ、自分のアパートにいるのがアン王女だと気づく。
閃いたジョーは、ヘネシーに特ダネを約束してアパートに戻る。
ジョーは、自分が王女のことに気づいていない振りをして、カメラマンのアーヴィングの協力を得ながら、彼女と別れた後に尾行し、その行動を監視し始める。
その後ジョーは、アン王女と偶然に会ったように見せかけ、アーヴィングと合流して、彼女を市内観光に連れて行く。
そしてアン王女は、生まれて初めて味わう開放感に、胸をときめかせるのだが・・・。
__________

既に2度のアカデミー監督賞を受賞していたウィリアム・ワイラーの冴え渡る演出、人情味とユーモア、物語は現実の話だが、お伽噺話のようでもあり、また、爽やかな内容に加えて、ほんのりとした感傷にも浸れる、映画史上に残る珠玉の名作。

第26回アカデミー賞では、主演女優(オードリー・ヘプバーン)、原作、衣装デザイン賞を受賞した。
・ノミネート
作品・監督
助演男優(エディ・アルバート)
脚本・編集・美術・撮影賞

1999年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。

第二次大戦の敗戦国イタリアの復興のため、多くのハリウッド作品がロケで使ったローマの観光映画としての効果は絶大だった。
スペイン広場コロッセオなど、市内の名所を巡りながらのドラマ展開も素晴らしい。

そんな中で、主人公の二人が再会する、スペイン広場トリニタ・デイ・モンティ教会の時計を注目していると、ショットが変わるごとに時計の針が大きく動く。
現地ロケの苦労が窺える、細かな所をチェックしてみるのもまた面白い。

また、スパイ映画に登場するようなライター型のカメラなど、小道具の使い方もうまい。

アメリカでは、日本のような絶大な人気はないオードリー・ヘプバーンだが、初主演でいきなりアカデミー主演賞に輝き、妖精と称され1950~60年代、ハリウッドを代表する女優となった。

本作での彼女は、女優としてのキャリアはあったものの、素人っぽいところがこの役柄の魅力で、微笑み、はにかみ、涙する自然な表情と演技が、作品イメージに見事にマッチしている。

30代半ばにして、既にハリウッドの大スターだったグレゴリー・ペックは、もちろん主演ではあるが、これはヘプバーンの作品だと悟った彼は、無名の新人を自分と対等に扱うよう掛け合ったという、実生活で、人格者としても有名な彼らしい逸話もある。

そんな彼の人柄が滲み出ているような、好感度抜群の演技も見もので、共演者に、というよりもオードリー・ヘプバーン自身に対しての優しさが感じられ、彼のアドリブが見られる、”真実の口”の茶目っ気のあるシーンなども印象に残る。

アカデミー助演賞にノミネートされたエディ・アルバートも、コミカルな演技を披露し好演している。

その他、新聞社支局長ハートリー・パワー、某国大使ハーコート・ウィリアムズ、女官マーガレット・ローリングス、侍従トゥリオ・カルミナティ、美容師パオロ・カルリーニなどが共演している。


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