ローズマリーの赤ちゃん Rosemary’s Baby (1968) 4.66/5 (32)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

1967年に発表された、アイラ・レヴィンのホラー小説”Rosemary’s Baby”の映画化。
悪魔の巣屈となっていたアパートに知らずに入居した若い夫婦、その妻が悪魔の子を身篭る恐怖を描く、監督、脚本ロマン・ポランスキー、主演ミア・ファロージョン・カサヴェテスルース・ゴードン他共演によるホラー映画の秀作。


スリラー/ホラー


スタッフ キャスト ■
監督:ロマン・ポランスキー
製作:ウィリアム・キャッスル
原作:アイラ・レヴィン
脚本:ロマン・ポランスキーRosemary’s Baby
撮影:ウィリアム・A・フレイカー
編集
ボブ・ワイマン
サム・オスティーン

音楽:クリストフ・コメダ

出演
ローズマリー・ウッドハウス:ミア・ファロー

ガイ・ウッドハウス:ジョン・カサヴェテス
ミニー・カスタベット:ルース・ゴードン
ローマン・カスタベット:シドニー・ブラックマー
エドワード・ハッチ:モーリス・エヴァンス
エイブラハム・サパスティン:ラルフ・ベラミー
ニックラス:イライシャ・クックJr.
ローラ=ルイズ:パッツィ・ケリー
ヒル:チャールズ・グローディン
テリー:ヴィクトリア・ヴェルティ

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ

1968年製作 136分
公開
北米:1968年6月12日
日本:1969年1月11日
製作費 $2,300,000
北米興行収入 $33,395,430


アカデミー賞 ■
第41回アカデミー賞
・受賞
助演女優賞(ルース・ゴードン)
・ノミネート
脚色賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1965年、ニューヨーク
俳優であるガイ・ウッドハウス(ジョン・カサヴェテス)と妻のローズマリー(ミア・ファロー)は、マンハッタンのアパートを下見に行く。

管理人のニックラス(イライシャ・クックJr.)に部屋に案内された二人は、前の住居人の老女が亡くなったことを知らされる。

その後ニックラスは、クローゼットがあった場所に老女が動かせるはずもない大きなタンスが移動されているのを不思議に思う。

立地条件がいいため、ガイとローズマリーは、その部屋を借りることを決める。

友人の作家エドワード・ハッチ(モーリス・エヴァンス)に食事に招かれたガイとローズマリーは、彼からアパートの不吉な噂などを聞かされるが、二人は気にもしなかった。

その後、二人はアパートに引っ越し、噂をジョークのネタにしながら、部屋の模様替えなどをして、満ち足りた毎日を過ごすようになる。

ある日ローズマリーは、隣のローマン・カスタベット(シドニー・ブラックマー)とミニー(ルース・ゴードン)夫妻の部屋に居候する、テリー(ヴィクトリア・ヴェルティ)に洗濯室で出くわして親しくなる。

ところが、ミニーに、クスリ漬けで浮浪者同然のところを拾われたというテリーは、飛び降り自殺してしまう。

アパートに戻ったローマンとミニーは、テリーの死を知り、自殺とは考えられないことを警察に伝え、ローズマリーもそれに同調する。

翌日、部屋を見に来たミニーに、ローズマリーは夕食に招かれ、気が進まないガイと共に招待を受ける。

最悪の食事と気忙しい雰囲気に、逃げ帰るように部屋の戻った二人だったが、ガイは、ローマンとの演劇談義には興味を示し、翌日も話をすることになる。

数日後、くつろいでいたローズマリーは、ミニーと上階に住むローラ=ルイズ(パッツィ・ケリー)の訪問を受ける。

それを迷惑に思ったローズマリーは、テリーも付けていた、きつい臭いの、タニス草が入ったお守りだというペンダントをミニーから贈られる。

その夜、ローズマリーはそれをしまい込もうとするが、ガイは、いい香りなので使うべきだと言われてしまう。

その直後、自分と役を争った役者が失明したとの連絡が入り、同僚の不幸で得た役に、ガイは手放しで喜べない。

ローズマリーは、難しい役にのめり込み、自分の相手をしてくれなくなったガイへの不満をハッチに伝え、テリーの自殺の話などもする。

ガイは、そんなローズマリーの気持を察して謝罪し、子供を作ろうということで、彼女と意見が一致する。

特別な日をセッティングした二人は、ミニーが届けてくれたチョコレート・ムースを食べる。

ローズマリーは、その味が気になり殆ど食べなかったのだが、その後、彼女はめまいがして倒れてしまい、ガイに寝室に連れて行かれる。

夢か幻覚か、ローズマリーは、ガイやミニーなど登場する儀式のようなもの後に、悪魔と愛し合ってしまう。

翌朝、目覚めたローズマリーは、夢を見たと思うものの、体の傷に気づき、ガイは激しく愛し合ったことを彼女に告げる。

そして、平穏な日々は続き、産婦人科のヒル医師(チャールズ・グローディン)の診察を受けたローズマリーは、妊娠したことを知り、ガイと幸せを分かち合う。

ガイは、それをローマンとミニーに知らせ、二人は、最高の産婦人科医だと言って、ローズマリーにエイブラハム・サパスティン(ラルフ・ベラミー)を紹介する。

サパスティンの診察を受けたローズマリーは、ヒルとは全く違う見解に戸惑いながら、ミニーの協力を受けるようとも指示される。

腹部の鋭い痛みが気になるローズマリーだったが、心配はいらないとサパスティンに言われ、気分転換に髪の毛を短くカットし、食生活なども変わる。

そんなローズマリーが、かなりやつれていることを気にするハッチは、主治医が有名なサパスティンだと知り、一応は安心する。

訪れたローマンを、ローズマリーに紹介されたハッチは、彼女が渡されたタニス草のペンダントを気にする。

ローズマリーは、ローマンの耳たぶの穴が目に留まり、ハッチは隣人夫婦の話を聞く。

そこにガイが帰宅するが、ハッチはクローゼットにしまったはずの手袋が片方ないことに気づきながら、その場を立ち去る。

気分が優れないローズマリーだったが、ハッチから昼食に誘われる。

しかし、現われないハッチが急病で、昏睡状態になったことを知らされる。

その後も、ローズマリーの腹部の痛みは続くものの、サパスティンは心配ないことを彼女に伝え、そして、新しい年を迎える。

そんなローズマリーは、ミニーらを呼ばないパーティーを企画し、その場で友人達に、何も処置しないサパスティンから医者を替えるべきだと助言される。

その件と、ミニーから与えられる、ビタミン・ドリンクも飲むのを止めたことをガイに伝えたローズマリーだったが、彼は、友人達の入れ知恵だと言って口論になる。

しかし、ローズマリーは、おなかの中で子供が動いているのを感じる。

気を取り戻して、出産の準備を始めたローズマリーは、ミニーのドリンクも再び飲むことにする。

出産予定日まで三週間となり、ローズマリーは体調を回復するが、ハッチが亡くなったという知らせを受ける。

ハッチの葬儀に向ったローズマリーは、彼が自分に遺した”魔術の全て”という本を受け取る。

その中に、”タニス草は悪魔の胡椒と呼ばれる”という箇所に印がしてあった。

本の題名がアナグラムだと言われていたローズマリーは、それが、題名ではなく、悪魔の息子の名前だったことに気づく。

そして、”ローマン・カスタベット”がアナグラムの名前で、ローズマリーは、彼が悪魔の息子だったことを知り、それをガイに伝える。

生まれた子が生贄にされるというローズマリーは、ローマンとミニーらと縁を切り、引っ越すことを考え、サパスティンにそれを相談する。

しかし、ローズマリーはローマンの死が近いことを知り、サパスティンは、旅行が好きだった彼をミニーと共に、最後の望みで旅立たせる。

ハッチの形見だった本はガイが処分してしまい、ペンダントを捨てたローズマリーは、魔術などに関する本を探して読んでみる。

本には、魔術で失明させることなどが書かれていて、同じような状況になったガイの同僚に電話をしたローズマリーは、不安になり、荷物を持ちサパスティンの元に向う。

病院の受付係との会話で、サパスティンもタニス草の臭いをさせていたことを知ったローズマリーは、その場を離れ、公衆電話からヒル医師に連絡を入れる。

ローズマリーは、自分の子供が狙われていることを動揺しながらヒルに伝えて、彼と会う約束をする。

ヒルに会ったローズマリーは、ガイも仲間であり、失明した役者のことや、異変に気づいた友人が手袋を盗まれ、それに呪いをかけて病死させ、自分の子供が狙われていることなどを話す。

それを信じてローズマリーを入院させたヒルだったが、彼はガイとサパスティンを呼び寄せる。

二人はローズマリーをアパートに連れ戻すが、彼女は隙を見て彼らから逃れて部屋に入る。

しかし、現われたガイやサパスティンらに、ローズマリーは鎮静剤を打たれ、目覚めた彼女は、生まれた男の子が死産だったことを知らされる。

子供が生きていると言って取り乱すローズマリーは、再び眠らされ、疑いをかけられたガイは、それを笑い飛ばす。

その後、ローズマリーは子供の泣き声を聞き、クローゼットの奥に隣部屋に通じるドアを見つけ、ナイフを持ちその場に向う。

ガイやローマン、そしたミニーらが集まる部屋で、黒いゆりかごを見つけたローズマリーは、子供を見て、目に何をしたのかを、その場にいる者達に問い質す。

ローマンは、子供は父親似であり悪魔の子で、ガイと愛し合った日にローズマリーが見たものは、夢や幻覚でないことを伝える。

その場に集う者達は、神は滅びたと祝福し合い、ガイは死産だと思えば諦めがつくと、ローズマリーに語りかける。

ローズマリーは、ガイを軽蔑してツバを吐きかける。

そして、ローズマリーは、泣き叫ぶ子供の元に向かい微笑みかける。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
俳優のガイ・ウッドハウスと妻ローズマリーは、立地の良いマンハッタンのアパートに引っ越すことを決める。
友人の作家ハッチに、アパートの不吉な噂を聞いた二人だったが、彼らはそれを気にせずに、満ち足りた日々を過ごす。
そんな時、隣部屋のローマン・カスタベットとミニー老夫妻の同居人が飛び降り自殺をする。
それをきっかけに夫妻と親交を持つようになったガイとローズマリーは、二人を迷惑にも思う。
その後、ガイと役を争った役者が失明したため、役を得た彼は、それにのめり込み、ローズマリーの相手をしてあげられなくなる。
そんなローズマリーの気持を察して、謝罪したガイは、子供を作ることで彼女と意見が一致する。
しかし、ローズマリーは、悪魔と愛し合うという、夢か幻覚か分からない体験をしてしまう。
その後ローズマリーは妊娠して、ガイ、そしてローマンやミニーはそれを祝福する。
やがて、ローズマリーは腹部の痛みを訴え、異常にやつれた彼女の姿に、ハッチは異変を察知するのだが・・・。
__________

社会現象に近い、オカルト・ブームを巻き起こす1970年代以前に製作され、また、そのきっかけをつくることにもなったホラーで、鬼才ロマン・ポランスキーの代表作とも言える作品。

描写的な恐ろしさは殆ど感じられない中で、悪魔に子供を奪われる恐怖に怯える主人公が、心理的に追い詰められていく様が克明に描かれている。

滑稽にも見える、怪しい隣人老夫婦に対し、正常なはずの主人公ミア・ファローの、異様にも思える病的な容姿や表情が、彼女の好演と共に逆に恐怖を煽る。

シンプルだが、アクセントとなる彼女のヘアメイクは、ヴィダル・サスーンが担当している。

舞台となるアパートは、著名人の住居として有名な”The Dakota”(ダコタ・ハウス)で、1980年12月8日、ジョン・レノンが玄関前で射殺されたことで有名であり、その概観をロケに使用している。

第41回アカデミー賞では、助演女優賞(ルース・ゴードン)を受賞した。
・ノミネート
脚色賞

製作費230万ドルに対して、北米興行収入は、約3300万ドルの大ヒットとなった。

既に映像作家として、インディペンデント映画を確立していたジョン・カサヴェテスは、主人公ミア・ファローの夫役として控えめな演技に終始している。

迷惑を顧みないと言うよりも、悪魔の集団であるとすれば当然な行為を主人公に続ける、隣人の老婦人を怪演するオスカーを受賞したルース・ゴードン、その夫シドニー・ブラックマー、主人公の友人である作家モーリス・エヴァンス、名医と言われながら、悪魔集団の一員であるラルフ・ベラミー、アパートの管理人イライシャ・クックJr.、アパートの住人である集団の仲間パッツィ・ケリー、産婦人科医役のチャールズ・グローディン、老夫妻の部屋の同居人である、飛び降り自殺をするヴィクトリア・ヴェルティなどが共演している。


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