ラウンド・ミッドナイト Round Midnight (1986) 3/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

ジャズ・ピアニスト”バド・パウエル”のフランス滞在時の演奏活動を基に製作された作品。
ジャズ・ミュージシャンとファンであり彼を献身的に支える男性の二人の交流、そして老ミュージシャンの黄昏を描く、監督、脚本ベルトラン・タヴェルニエ、主演デクスター・ゴードンフランソワ・クリュゼマーティン・スコセッシハービー・ハンコック他共演によるヒューマン・ドラマの秀作。


ドラマ(ヒューマン)


スタッフ キャスト ■

監督:ベルトラン・タヴェルニエ
製作
アーウィン・ウィンクラー

ロバート・チャートフ
脚本
ベルトラン・タヴェルニエ

デヴィッド・レイフィール
撮影:ブリュノ・ド・ケイゼル
編集:アーマンド・プセニー
音楽:ハービー・ハンコック

出演
デール・ターナー:デクスター・ゴードン

フランシス・ボリエ:フランソワ・クリュゼ
ベランジェール・ボリエ:ガブリエル・アケル
バターカップ:サンドラ・リーブス=フィリップス
ダーシー・リー:ロネッテ・マッキー

シルヴィー:クリスチーヌ・パスカル
グッドリー:マーティン・スコセッシ
エディ・ウェイン:ハービー・ハンコック
エース:ボビー・ハッチャーソン

アメリカ/フランス 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ

1986年製作 131分
公開
北米:1986年10月3日
フランス:1986年9月24日
日本:1986年10月
北米興行収入 $3,272,600


アカデミー賞 ■

第59回アカデミー賞
・受賞
作曲賞
・ノミネート
主演男優賞(デクスター・ゴードン)


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1959年、パリ
かつて、テナー・サックスの巨匠と呼ばれたアメリカのジャズ・ミュージシャン、デール・ターナー(デクスター・ゴードン)が、クラブ”ブルーノート”に出演する。

クラブのピアニスト、エディ・ウェイン(ハービー・ハンコック)に紹介されたデールは、おもむろに演奏を始める。

貧しいグラフィック・デザイナーのフランシス・ボリエ(フランソワ・クリュゼ)はクラブに入れず、その演奏を雨の中、店の外で聴いていた。

帰宅したフランシスは、その感激を娘ベランジェール(ガブリエル・アケル)に伝える。

ある日、フランシスは”ブルーノート”の前でデールを待ち構えていると、彼が寄り添いビールをねだられる。

デールは、自分のファンであるフランシスが気に入り、彼を”ブルーノート”に連れて行き演奏を聴かせる。

今や酒に溺れる生活を送っていたデールは、店との約束で禁酒せざるを得なかった。

フランシスは妻と別れ、男で一つでベランジェールを育てていたのだが、なかなかまともな仕事にありつけなかった。

そんなフランシスは、デールの顔で”ブルーノート”に自由に出入りできるようになる。

デールは、人に金をせびり、それで酒を飲み姿を消してしまい警察に連行される。

フランシスがそれを見つけデールを引き取り、彼を滞在先のバターカップ(サンドラ・リーブス=フィリップス)のアパートに送り届ける。

泥酔するデールを見かねたフランシスは、翌日、彼を自宅の食事に招待する。

水増しワインでフランシスに持て成されたデールは、英語の話せないベランジェールとも親しくなる。

しかし、その後もデールの失踪は続き、フランシスは彼を自宅に引き取ることにする。

デールを支えることを決心をしたフランシスは、別れた妻のシルヴィー(クリスチーヌ・パスカル)に借金をして、手狭になったアパートを引っ越そうとするのだが、彼女に援助を断られてしまう。

しかし、シルヴィーは330フランの小切手をフランシスに送ってくる。

再び失踪したデールを捜したフランシスは、彼を病院で見つけて連れ戻す。

その後もフランシスは、デールの哀れな姿を見て涙し、それを知った彼は、フランシスのために酒を止めようとする。

そんな時、フランシスのデザインした映画ポスターが絶賛されて採用される。

散歩に出るというデールに、金を貸したフランシスは、彼を尾行する。

フランシスは、デールがカフェでオレンジジュースを頼んだのを知って感激し、ステージのギャラを直接、彼に渡すよう店に伝える。

ギャラをもらったデールは、フランシスとベランジェールにステーキをご馳走し、彼と親子の親交は深まる。

見違えるようになったデールは、かつての恋人で歌手のダーシー・リー(ロネッテ・マッキー)と再会する。

フランシスは、デールの仲間達を自宅に招きパーティーを開き楽しい一時を過ごす。

献身的にデールを支えてきたフランシスは、今では彼の存在が生甲斐となる。

その後、仲違いしていた妻シルヴィーに、フランシスは借金を返し始める。

シルヴィーが、娘のベランジェールに会いたいということを理解しながらも、フランシスはデールの音楽に夢中になってしまう。

デールとベランジェールを伴い、フランシスは両親の家を訪ねる。

フランシスの家族に”調和”を感じたデールは、彼に帰国することを伝える。

デールと別れることが考えられないフランシスは、彼と共にアメリカに向かうことにする。

ニューヨークに着いたデールとフランシスは、マネージャーのグッドリー(マーティン・スコセッシ)に迎えら、彼はデールが即ステージに立てるよう全て手配してあった。

演奏を始めたデールだったが、フランシスは麻薬の売人が彼に近づくのを知りそれを追い払う。

デールの復帰を見届けたフランシスはパリに戻り、ある晩、胸騒ぎがして目が覚める。

やがて、ニューヨークのグッドリーから電報が届き、フランシスは、デールが亡くなったことを知る。

数年後、野外のジャズ・フェスティバルで、デールが死の直前に書いた曲が、エディらパリの仲間達によって演奏される。

フランシスはベランジェールと共に、デールがパリに滞在していた時のフィルム映像を見て、彼との日々を想い出す。


解説 評価 感想 ■

エンディングで紹介される、ジャズ・ピアニストの巨星”バド・パウエル”のフランスに滞在時の演奏活動を基に製作された作品。
また、本作は、彼と伝説的テナー・サックス奏者レスター・ヤングに捧げられている。

*(簡略ストー リー)

かつての栄光を携えた初老のジャズ・ミュージシャン、デール・ターナーは、パリで演奏活動を始める。
しかし、酒に溺れて失踪してしまう癖のあるデールに、周囲は戸惑う。
デールを尊敬する貧しいグラフィック・デザイナーのフランシスはそれを知り、妻と別れ娘を男手で育てる生活苦でありながら、彼に手を差し伸べる。
フランシスは、別れた妻のシルヴィーから借金してまでも、デールに献身的に尽くし、彼の面倒をみようとする。
そんな、フランシス親子との交流で心を入れ替えたデールは、生活を改め復活を果たし、ニューヨークに戻る。
しかし、フランシスを伴い、新たな一歩を踏み出そうとするデールだったが、彼に再び”魔物”が忍び寄る・・・。
__________

製作は、「ロッキー」(1976)シリーズのコンビ、アーウィン・ウィンクラーロバート・チャートフ

1950年代終わりのパリの雰囲気と、もの静かに展開する物語が、モダン・ジャズのと共に見事に調和した、ベルトラン・タヴェルニエの映像感覚が見事だ。

ミュージカル映画のセットのような、いかにも作り物的なパリの街並みがやや気になるが、その雰囲気はよく出ている。

第59アカデミー賞では、出演もしているハービー・ハンコックが作曲賞を受賞した。
・ノミネート
主演男優賞(デクスター・ゴードン)

ジャズ・ミュージシャンを、本職の役者が演じた作品は他にもあるが、実際に麻薬にのめり込み、苦難の時代を経験もしている、サクソフォーン奏者でもあるデクスター・ゴードンならではの、”本物”が醸し出す魅力は出色で、演技には見えない素晴らしさだ。

主人公を献身的に支え、家族以上に慕う男性フランソワ・クリュゼ、愛らしいその娘ガブリエル・アケル、妻クリスチーヌ・パスカル、主人公の世話役サンドラ・リーブス=フィリップス、元恋人の歌手ロネッテ・マッキー、同僚ミュージシャンのハービー・ハンコックボビー・ ハッチャーソン、そしてマーティン・スコセッシがマネージャー役でゲスト出演している。


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