英雄の条件 Rules of Engagement (2000) 3.04/5 (26)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

優れた軍人である旧友を救うため、退役間近の弁護士でもある大佐が国家と軍の権力に立ち向かう姿を描く、監督ウィリアム・フリードキン、主演トミー・リー・ジョーンズサミュエル・L・ジャクソンガイ・ピアースベン・キングズレー他共演のドラマ。


ドラマ


スタッフ キャスト ■

監督:ウィリアム・フリードキン
製作総指揮
アダム・シュローダー

ジェームズ・ウェッブ
製作
リチャード・D・ザナック

スコット・ルーディン
脚本:スティーヴン・ギャガン
撮影
ニコラ・ペコリーニ

ウィリアム・A・フレイカー
編集:オウジー・ヘス
音楽:マーク・アイシャム

出演
トミー・リー・ジョーンズ:ヘイズ・ローレンス・ホッジス大佐
サミュエル・L・ジャクソン:テリー・L・チルダーズ大佐
ガイ・ピアース:マーク・ビッグス少佐
ベン・キングズレー:モーリン大使
ブルース・グリーンウッド:ウィリアム・ソーカル大統領補佐官
アン・アーチャー:モーリン大使夫人
フィリップ・ベイカー・ホール:ホッジス将軍
デイル・ダイ:ペリー少将
マーク・フォイアスタイン:トム・チャンドラー大尉
ブレア・アンダーウッド:リー大尉
アミドウ:アマール医師
バオアン・コールマン:カオ大佐
フランク・ウェルカー:ラジオ・アナウンサー

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
2000年製作 126分
公開
北米:2000年3月31日
日本:2000年8月12日
製作費 $60,000,000
北米興行収入 $61,322,858
世界 $71,732,303


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1996年、ノース・カロライナ州、キャンプ・ルジューン。
32年の隊役を終えようとするヘイズ・ローレンス・ホッジスアメリカ海兵隊大佐(トミー・リー・ジョーンズ)は、ベトナム時代からの旧友テリー・L・チルダーズ大佐(サミュエル・L・ジャクソン)の祝福を受ける。

ベトナムで負傷して以来28年、戦場を離れていたホッジスは、未だ戦地の指揮官として第一線で活躍するチルダーズを羨ましく思う。

イエメンのアメリカ大使館でデモが起き、チルダーズは侵攻部隊を率い大使館の警護に向かう命令を受ける。

インド洋
護衛空母のヘリコプターで飛び立ったチルダーズの部隊は、イエメンの首都サヌアに向かう。

現地に到着したチルダーズは、大使モーリン(ベン・キングズレー)と妻(アン・アーチャー)ら家族を救出しようとするが、暴徒化した群集が大使館に押し入ろうとする。

モーリン大使をヘリコプターに乗せたチルダーズは、星条旗を取りに大使館に戻り、それを大使に渡し、彼らを無事脱出させる。

その後、部下を殺されたチルダーズは、発砲してきた群集に対して攻撃を命じ、女子供を含めた一般人を大量に射殺してしまう。

ワシントンD.C.
国家安全保障局補佐官ウィリアム・ソーカル(ブルース・グリーンウッド)は、今回の作戦司令官ペリー少将(デイル・ダイ)を呼び出す。

ソーカルは、チルダーズの行動を一方的に非難し、大使館の監視カメラのテープ隠そうとする。

そして、ペリー将軍はチルダーズに、殺人容疑で軍法会議にかけられることを告げる。

チルダーズは、弁護士でもあるホッジスに助けを求めるが、軍側は、検事に優秀なマーク・ビッグス少佐(ガイ・ピアース)を指名し万全の体制で軍法会議に臨む。

弁護士としては優秀とは言えないホッジスは躊躇するが、ベトナムでチルダーズに命を助けられた借りを返すために、旧友の力になることを決断する。

ホッジスは、弁護に否定的な元将軍でもある父(フィリップ・ベイカー・ホール)に対し、優秀な海兵隊員のチルダーズを救わなければならない義務感を伝える。

ホッジスは、トム・チャンドラー大尉(マーク・フォイアスタイン)を助手につけて対策にかかる。

一方、ビッグスは、戦争の英雄チルダーズを83名もの民間人を殺した殺人者にするため秘策を練る。

ビッグスは、チルダーズが極刑になる可能性と、有罪と認めれば減刑を考慮する考えをホッジスに伝える。

ホッジスは、現場を視察するためにイエメンに向かうことになり、チルダーズは、世間から非難され打ちひしがれていた。

イエメンに到着したホッジスは、現場で監視カメラなどに目をつけ、あらゆる角度から事件を検証する。

現地でのアメリカ人に対する風当たりは強く、ホッジスは人殺し呼ばわりされ、また人々の置かれている悲惨な状況を目にする。

現場の現実を見て帰国したホッジスは、チルダーズの弁護を辞めようとするが、彼らの固い絆は緩むことはなかった。

その頃、封印した事件の監視カメラの映像を見たソーカルは、群集が大使館に発砲していることを確認する。

ソーカルは、チルダーズに罪を被せなければ、国家が責任を問われることをモーリン・イエメン大使に告げ、失職をちらつかせて彼の口を封じ、監視カメラのビデオを焼却する。

そして軍法会議は始まり、ビッグスは、大使救出命令以外に群集に発砲を命じた、チルダーズの行為を越権行為だとして追求する。

理路整然としたビッグスの冒頭陳述に対し、ホッジスは、自信なくたどたどしい言葉で弁護を始める。

保身に走った証人のモーリン大使は、自分の外交手腕を無視した、チルダースの行動を非難する。

事件当時、怯えて非難することしか考えなかった夫を見ていた大使夫人は心が痛み、複雑な表情で法廷を見つめる。

その後、ホッジスが大使夫人を訪ねると、彼女はチルダースの勇敢な行動が家族の命を助けたことを認め、夫の証言も否定するのだが、自らが証言台に立つことは拒絶する。

チルダースの部隊の副官リー大尉(ブレア・アンダーウッド)は、群集と狙撃手では、狙撃手の方が危険だったと証言し、現地医師アマール(アミドウ)も、群集が武装していなかったと語る。

しかしアマールは、ホッジスが現地で拾ったカセットテープを聞かされ、それが過激派の反米扇動演説だということを認める。

証言台のソーカルに対し、イエメン大使館はで緊張が高まり、警備増強要請があったことを追求するホッジスは、無傷の監視カメラの写真を見せ、大使館から国務省に送られた物品目録のビデオテープの存在を、声を荒げて追求する。

ホッジスは、群集が武装して発砲したとチルダーズに証言させるのだが、威嚇もせず民間人も避難させようとしなかった彼は軍規に反したと、ビッグスは指摘する。

ビッグスの厳しい追及に興奮し、”たかが規則のために部下を見殺しにできない”と暴言を吐いてしまったチルダースは、裁判長から警告を受ける。

無抵抗の人間を撃たないと証言したチルダースは、それに反する行為をされた、ベトナム時代の敵軍カオ大佐(バオアン・コールマン)の証言で窮地に立たされる。

しかし、立場が逆なら、自分も無抵抗なアメリカ兵を殺したと、ホッジスはカオ大佐に認めさせてしまう。

ビッグスは、今回の事件のような、一兵士の暴走の再発を阻止するため、あくまでチルダースの罪を追求し、ホッジスは、部下を守るための指揮官の行動の正当性を主張する。

判決の結果、治安破壊の容疑でチルダーズは有罪となるが、越権行為、殺人容疑では無罪が言い渡される。

そして、最前線の兵士の苦境を知るカオ大佐は、敬意を表しチルダースに敬礼をし、彼もそれに応える。
__________

その後の捜査で、ホッジスが警告した通り、ソーカルは証拠隠滅で有罪となり、国家安全保障局補佐官を辞任させられる。

モーリン大使は、外交団から外され、偽証罪で起訴される。

チルダース大佐に対する追訴はなく、その後、彼は名誉ある退役をする。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

アメリカ海兵隊指揮官のチルダーズ大佐は、デモで暴徒化した群集から、イエメン大使家族の救出を命ぜられる。
首都サヌアに向かったチルダーズの部隊は現地に到着し、大使モーリンと妻ら家族を救出し脱出させる。
その後、チルダーズは部下を殺され、発砲してきた群集に対し攻撃を命じ、一般人を大量に射殺してしまう。
アメリカ政府は国際的非難を浴び、国家安全保障局補佐官ソーカルは、チルダーズに罪を被せようと、大使館監視カメラのテープ隠そうとする。
軍法会議にかけられるチルダーズは、弁護士でもある、旧友ヘイズ・ローレンス・ホッジス大佐に弁護を頼むが、軍側は、優秀なビックス少佐を検事に指名する。
弁護に躊躇するホッジスだったが、ベトナムでチルダーズに命を助けられたことがある彼は、旧友のために力を尽くす決断をする・・・。
__________

1970年代「フレンチ・コネクション」(1971)、「エクソシスト」(1973)で、立て続けに映画史上に残る傑作を世に送り出した、アカデミー賞受賞監督であるウィリアム・フリードキンと、ハリウッドでも屈指の演技派トミー・リー・ジョーンズ、そして個性派のサミュエル・L・ジャクソン共演が話題になった作品。

盟友である2人の兵士の友情と闘いを描いた、法廷ドラマとして骨太な仕上がりを見せている。

最前線で、国や戦友のために戦う兵士にとっての規律(軍規)は、無意味に近いものだと声を上げる指揮官の姿に、英雄としてのプライドと義務感を力強く感じる。

また、アラブ人に対する差別的偏見に満ちた作品と、多くの批判を受けた作品でもある。

軍人としての家系に恵まれながらも、進みたい軍歴を歩めなかった主人公のトミー・リー・ジョーンズが、自信のないまま法廷に立ち、次第に検事や陪審員の心を揺さぶる、逞しい存在になっていく姿や、家族も持たず、軍に全てを捧げる男の魂を伝える、サミュエル・L・ジャクソンの勇ましさは胸を打つ。

隙のないエリート検事役のガイ・ピアース、英雄を裏切る大使ベン・キングズレー、妻のアン・アーチャー、国家、軍のために証拠を隠す国家安全保障局補佐官ブルース・グリーンウッド、元将軍で主人公の父親役フィリップ・ベイカー・ホール、被告人の上官で、退役軍人、本作の軍事アドバイザーでもあるデイル・ダイ、弁護人助手マーク・フォイアスタイン、被告人の部隊の副官ブレア・アンダーウッド等が共演している。


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