シャンハイ Shanghai (2010) 4/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

太平洋戦争開戦前夜の上海を舞台に、友人である同僚の死をきっかけに、日本軍の不穏な動きを探るアメリカ海軍の諜報員の活動を描く、監督ミカエル・ハフストローム、主演ジョン・キューザックコン・リーチョウ・ユンファデヴィッド・モース渡辺謙フランカ・ポテンテジェフリー・ディーン・モーガン菊地凛子他共演のサスペンス。


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト ■

監督:ミカエル・ハフストローム
製作
マイク・メダヴォイ

ジェイク・マイヤーズ
バリー・メンデル

脚本:ホセイン・アミニ
撮影:ブノワ・デローム
編集
ケヴィン・テント

ピーター・ボイル
音楽:クラウス・バデルト

出演
ポール・ソームズ:ジョン・キューザック

アンナ・ランティン:コン・リー
アンソニー・ランティン:チョウ・ユンファ
リチャード・アスター:デヴィッド・モース
タナカ大佐:渡辺謙
レニ・ミューラー:フランカ・ポテンテ
コナー:ジェフリー・ディーン・モーガン
スミコ:菊地凛子
ベン・サンガー:ヒュー・ボネヴィル
ジューソー・キタ:ベネディクト・ウォン

アメリカ/中国 映画
配給 ワインスタイン・カンパニー

2010年製作 104分
公開
日本:2011年8月20日
製作費 $50,000,000
世界 $9,199,466


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1941年、上海
日本の占領を免れた、英仏米日の租界の地に派遣されたアメリカ海軍情報局の諜報員ポール・ソームズ(ジョン・キューザック)は、日本軍のタナカ大佐(渡辺謙)に捕らえられて、ある女の居場所を吐くよう拷問を受ける。

2ヶ月前、1941年10月。
日中のゲリラ戦が日常的に続く地に、ドイツから到着したソームズは、中立な立場としての日々を送る。

ソームズは、親友である諜報員コナー(ジェフリー・ディーン・モーガン)に協力するために派遣されたのだった。

日本租界。
コナーは、日本人の恋人スミコ(菊地凛子)に、出国することを告げるが、彼は、通りで何者かに殺される。

フランス租界
カジノで、ある女性(コン・リー)と勝負して負けたソームズは、彼女の後をつけて男達に囲まれる。

抵抗したソームズは、彼女の忘れたハンカチを渡したかっただけだったために解放される。

その後、アメリカ領事館に呼ばれたソームズは、リチャード・アスター大佐(デヴィッド・モース)に迎えられ、コナーの死を知らされる。

代々、海軍の家系で育ったソームズとコナーは、学友でもあり、共に情報局に入った仲だった。

上海の裏社会を牛耳る、アンソニー・ランティン(チョウ・ユンファ)の捜査をしていたコナーだったが、1ヶ月もの間行方が分からず、それでソームズが呼ばれたのだった。

アスターは、記者に扮したソームズに、コナーの情報屋だった、日本領事館のジューソー・キタ(ベネディクト・ウォン)と連絡を取るよう伝える。

共同租界、ドイツ領事館。
ランティンも出席したパーティーに、知人レニ・ミューラー(フランカ・ポテンテ)に招かれたソームズは、コナーを殺したのが誰かを探る。

ソームズは、ランティンと親しく話す、”政治家で外交官”だというタナカを紹介される。

その後ソームズは、カジノの女性アンナ(コン・リー)が、ランティンの妻だということを知る。

キタと接触したソームズは、コナーの恋人スミコの存在を知り、彼が出入りしていた住居をアスターと調べ、情報収集活動の痕跡を確認する。

その夜、あるクラブで、ランティンが襲われるのを察知したソームズは、それを知らせて彼の命を救う。

ソームズは、ランティンの屋敷に招かれて感謝され、アンナがレジスタンスだと察し、彼女に探りを入れる。

その時、現われたタナカに、”女”を捜すよう強要されたランティンは、彼に対し怒りを露にする。

食事の後、アンナから伝言を預かったソームズは、カジノでそれを渡す。

その後、ある女が、どこかに連れて行かれるのを目撃したソームズは、彼女が捕まるのを、アンナが恐れていたことに気づく。

暫くするとタナカが現われ、女が連れ去られたことを確認して引き上げる。

アスターからの連絡を受けたソームズは、コナーが、日本側の情報部トップ、タナカをマークしていことを知る。

外交官の夫との仲が冷え切っているレニがソームズを訪ね、二人は食事をした後に愛し合う。

レストランで二人を見かけたアンナは、簡単な挨拶をしするが、その頃、彼女の手引きで日本の外交官が殺されていた。

ソームズはレニが寝ている間に、航空魚雷が、タナカらの空母”加賀”に運び込まれることを知るが、それを彼女に見られてしまう。

翌日ソームズは、”加賀”が寄港した理由が休暇ではないことを、コナーが気づいていたことをアスターに伝える。

しかしアスターは、”加賀”の最近の活動範囲からして、大きな問題にはなり得ないと指摘する。

ランティンのパーティーに招待されたソームズは、日本の外交官殺害事件で、タナカが、身近に内通者がいると見ていることをランティンから知らされる。

タナカと話をしたソームズは、彼が、コナーの部屋のアヘンパイプとあった、同じマッチを使っていることに気づく。

マッチのマークを頼りに、アヘン窟に向ったソームズは、タナカとスミコが関係していたことを知る。

キタに会ったソームズは、コナーの件と”加賀”の動静に関する情報を、パスポートを渡す条件で要求する。

日本の艦隊が停泊する、沖合いを調べたソームズは、”加賀”や航空母艦”赤城”など、艦船9隻が消えていることを確認して、アスターに報告する。

尚も重大事項だと考えないアスターに、コナーが、タナカとスミコの関係を知って近づき情報を掴んだと、ソームズは確信していることを伝えて、彼女を捜しだそうとする。

浮気現場を目撃していた、編集長ベン・サンガー(ヒュー・ボネヴィル)を半ば脅したソームズは、パスポートの偽造屋を紹介される。

夜中にそこに忍び込み、スミコがパスポートを取りに来る日時を知り、ソームズはその場を見張る。

しかし、それを受け取りに現われたのはアンナで、ソームズは彼女を尾行するが、気づかれてしまう。

ソームズは、友人が殺された日に、タナカの愛人スミコが姿を消したことなどアンナに話す。

アンナは、タナカが捕らえた同志達と、スミコを交換することをソームズに伝える。

友人は諜報員であり、スミコがタナカをスパイしていたため、彼女が抹殺されることは確実で、ソームズは、それを阻止することをアンナに約束する。

アンナは、考えた上で連絡することをソームズに告げて、その場を去る。

約束通り、キタと恋人のパスポートを用意したソームズは、彼らが上海を発つのを見届ける。

ソームズはホームで、スミコを逃がそうとするアンナを見かけて、日本兵に止められ揉めている彼女を助ける。

スミコの居場所を教えるよう、アンナを説得するソームズだったが、二人は求め合ってしまう。

その直後、タナカはソームズを呼び出し、拷問してスミコの居場所を聞き出そうとする。

キタは、スパイだった恋人に裏切られて捕らえられ、彼を前にタナカは、アンナが何も言わなかったかをソームズに問い質す。

キタが斬首されるのを見届けたソームズは解放され、迎えに来たアスターに上海を離れるよう指示される。

ホテルに戻ったソームズは、アンナからの電話を受け、アスターの目を盗み逃走する。

アンナと共にスミコの元に向ったソームズは、衰弱している彼女から、コナーのことについてを聞こうとする。

しかし、そこをタナカらが襲撃し、アンナは、ランティンがスミコと交換して自分を助けたことを知る。

タナカは、スミコを病院に運ぶよう指示するソームズに、日本がアメリカに宣戦布告し、真珠湾攻撃を実行したことを伝える。

上海にも日本軍が侵攻することを伝えたタナカは、苦しむスミコを安楽死させる。

真珠湾攻撃には、関っていなかったことを伝えたタナカは、コナーを殺したことは認めるものの、彼が諜報員とは知らなかったと語る。

ランティンは、建物から出てきたソームズを殴り、その場を去ろうとするが、タナカは、アンナを尋問すると言って彼女を連行する。

直後に、ランティンはタナカらを銃撃し、彼も銃弾を浴びながら、アンナとソームズとでその場を去る。

日本軍の侵攻が始まった街は混乱し、瀕死のランティンは、アンナをソームズに託し、その後、息を引き取る。

アンナを妻ということにして、ソームズは出国を許可されるのだが、その場に、一命を取り留めていたタナカの姿があった。

タナカは、ソームズとアンナに気づくが何も語らず、二人は客船に乗り込む。

その後、アンナはマカオで下船して上海に戻り、抵抗運動を続けながら戦火を生き抜き、同じようにソームズも、忘れられないその地に戻る。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

1941年10月、上海
アメリカ海軍情報局の諜報員ポール・ソームズは、友人である同僚コナーに協力するために、日本の占領を免れた、英仏米日の租界の地に到着する。
しかし、コナーは、日本人の恋人スミコから何らかの情報を得て出国しようとした矢先に、何者かに殺されてしまう。
領事館のアスター大佐に呼ばれたソームズは、コナーの死を知らされてショックを受ける。
コナーは、上海の裏社会を牛耳るランティンの捜査をしていたのだが、1ヶ月前に行方が分からなくなったため、ソームズが呼ばれたのだった。
その後ソームズは、コナーの情報源である日本領事館のキタに連絡を取るようアスターに指示される。
ランティンに接触したソームズは、既にカジノで顔を合わせていた彼の妻アンナと、日本人のタナカ(情報部)を紹介される。
キタの情報で、コナーの恋人スミコの存在を知ったソームズは、彼女の行方を捜す。
さらにソームズは、アンナがレジスタンスだと気づいて、知人だったドイツ外交官の妻レニに近づき、日独両国が協力した、軍事的な行動を察知するのだが・・・。
__________

ヨーロッパの戦争が激化する中、混乱の地である上海を舞台に、各国の陰謀渦巻く”フィルム・ノワール”風のドラマは、それなりの雰囲気で展開するサスペンスとして、まずまず楽しめる。

しかし、ドラマは1941年12月に始まり、それを逆上る2ヶ月前の場面に戻る・・・。
諜報員の殺害に絡む事件の真相が、日独の軍事協力と艦隊の行動で、”真珠湾攻撃”が絡む陰謀だったことは途中で明白となり、終盤にかけての盛り上がりは失せてしまい、観終わった後の満足感もない平凡な作品という印象しか残らない。

いつもながら、この時代の日本人が、野蛮人のようにしか思えない描かれ方も頂けない。

5000万ドルの製作費をかけて、当時の上海の雰囲気などが伝わる、セットなどはよく出来ているのだが、アメリカ資本が入っているにも拘らず、北米では公開及びDVD化もされていない。

自分自身も、ジョン・キューザックデヴィッド・モースの出演がなければ、多分観なかっただろう。

007”を気取っているのか、白いタキシードを着こなしカジノに登場するジョン・キューザックは、あまりスパイらしくも見えないが、そこが現実味もあり、要所要所で見せる、手際のいい敵の撃退術などが、容姿とギャップがあり、なかなかいい感じで演じてもいる。
現地の上司となるデヴィッド・モースは、他の作品では抜きん出た長身なのだが、J・キューザックが彼と並んでも見劣りしないところなどばかりが気になった。

闇社会のボスの妻でありながら、抵抗に加担する愛国者を熱演するコン・リー、その夫で、無難に演ずるものの、今一凄味に欠けるチョウ・ユンファ、同じく、いつ見てもあまりイメージが変わらない、日本の情報部トップ渡辺謙ドイツ外交官の妻フランカ・ポテンテ、出番が少ないのが残念な、殺害される諜報員のジェフリー・ディーン・モーガン、殆どセリフもない、陰謀の犠牲になる日本人女性の菊地凛子、新聞社編集長ヒュー・ボネヴィル、日本の外交官で、情報屋のベネディクト・ウォンなどが共演している。


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