嵐の中で輝いて Shining Through (1992) 3.17/5 (29)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

ドイツ語が堪能な女性がOSS所属の陸軍大佐に見込まれ、 危険を犯しながらもナチス・ドイツの秘密計画を暴こうとするまでを描く、製作総指揮、監督、脚本デイヴィッド・セルツァー、主演マイケル・ダグラスメラニー・グリフィスリーアム・ニーソンジョン・ギールグッド他共演のスパイ・サスペンス。


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト ■

監督:デイヴィッド・セルツァー
製作総指揮
デイヴィッド・セルツァー

サンディ・ガリン
製作
ハワード・ローゼンマン

キャロル・バウム
原作:スーザン・アイザック
脚本:デイヴィッド・セルツァー
撮影:ヤン・デ・ボン
編集:クレイグ・マッケイ
音楽:マイケル・ケイメン

出演
エド・リーランド:マイケル・ダグラス

リンダ・フォス:メラニー・グリフィス
フランツ=オットー・ディートリッヒ:リーアム・ニーソン
サンフラワー/コンラッド・フリードリッヒ:ジョン・ギールグッド
マルグリット・フォン・エーベルシュタイン:ジョエリー・リチャードソン
ホルスト・ドレッシャー:ロナルド・ニシュケ
チューリッヒ駅の男:トーマス・クレッチマン
カーノハン:ウィリアム・ホープ
国境警備官:ヴォルフ・カーラー

アメリカ 映画
配給 20世紀FOX

1992年製作 133分
公開
北米:1992年1月31日
日本:1992年4月
北米興行収入 $21,733,781
世界 $43,838,238


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

BBCのドキュメント番組収録のため、スタジオに現れたリンダ・フォス(メラニー・グリフィス)は、第二次大戦当時を振り返る。
__________

1940年、ニューヨーク
戦争が始まったヨーロッパでは、ナチス・ドイツが破竹の勢いで各国を占領していた。

リンダは、ユダヤ人である叔母やいとこの安否を気遣う毎日を送っていた。

職を求め、弁護士事務所の面接を受けたリンダは、学歴のないことを理由に採用を断られる。

しかし、ドイツ語が堪能な彼女は、担当重役のエド・リーランド(マイケル・ダグラス)の秘書に採用される。

気が強く物怖じしないリンダは、堅物だと言われていたリーランドに気に入られる。

その後リンダには、不可解に思えるリーランドの行動に興味を抱く。

リーランドが暗号文のような速記させるため、リンダはドイツ人の立場に立ち、好きなスパイ映画を参考にして、その難点を指摘したり、妻がいない彼が”サンフラワー”と口にするのに対し疑問を投げかける。

”サンフラワー”が、スイスの病院に入院している妻だと説明したリーランドは、それが理由で独身だと偽っていたのだ。

1941年12月。
その頃には、リーランドとリンダは愛し合うようになり、やがて、日本軍の真珠湾攻撃でアメリカが参戦することになる。

そして、OSS付のアメリカ陸軍大佐という、 敵の情報収集などが仕事である、リーランドの身分が明らかになる。

ワシントンD.C.までリーランドに同行したリンダは、行き先や命令を話せない彼から空港で別れを告げられる。

その後リンダは、陸軍省の情報センターで働き始め、彼女は密かにリーランドの消息を探り、彼の暗号名が” 騎兵”だということを突き止めて危険な立場だということを知る。

戦況がアメリカに不利になる一方、リーランドのことが頭から離れないリンダだったが、ある日、彼が女性同伴でクラブに現れる。

リンダに気づいたリーランドは、彼女に自分の行動を納得させる。

リーランドは、ドイツ軍の目標探知装置を搭載する、ロケット開発を阻止する命令を受けていた。

リンダは、得意のドイツ語を生かし、ナチスの高官に接触する役に志願するが、リーランドはそれを認めない。

スパイとしての訓練も受けず、ユダヤ人でもあるリンダの危険を考え、 リーランドはそれを断固としてそれを許さない。

それでも食い下がるリンダに、リーランドは仕方なく2週間の約束で出国を認める。

リーランドはスイスチューリッヒまでリンダに同行し、その後、彼女は、ドイツ人のスパイ”サンフラワー”に接触することにな
っていた。

駅のホームで、サンフラワー、本名コンラッド・フリードリッヒ(ジョン・ギールグッド)と会い、リンダは素っ気無い態度の彼と共にベルリン入りする。

ある家の、地下の部屋で待機するようサンフラワーに言われたリンダは、彼の姪のマルグリット・フォン・エーベルシュタイン(ジョエリー・リチャードソン)に世話をされ意気投合する。

そして、リンダは最初の任務である、鮮魚店の連絡員との接触を試みるが、現れた親衛隊士官にいきなり身分証の提示を求められる。

それを乗り切ったリンダは、マルグリットとの親交を深める一方、ナチス将校ホルスト・ドレッシャー(ロナルド・ニシュケ)邸で開かれる、晩餐会のコックとしての役割を果たそうとする。

しかし、リンダはドレッシャーを不快にさせる料理を出してしまい、招待客フランツ=オットー・ディートリッヒ将軍(リーアム・ニーソン)のスーウまでこぼしてしまう。

リンダは、ドレッシャーに追い出されるものの、帰り道にディートリッヒに呼び止められ、優しく声をかけられる。

約束の2週間が過ぎるが、リンダはベルリンから姿を消し、リーランドの命令に背きドイツに留まる。

ポツダム
ディートリッヒに気に入られたリンダは、彼の屋敷で子供達の乳母として下働きとなる。

リンダは、ディートリッヒが重要書類を持っていると考え、周辺を探りながら暮らすことになる。

目当ての資料などを、リンダは見つけられない日々が続く中、ヒトラーのパレード映像で、ディートリッヒと一緒にいる彼女の姿をリーランドは確認する。

リーランドはスイスに飛び、危険が近づくリンダを出国させようとする。

リンダは空襲に遭ったベルリンで、叔母といとこを探し出す手掛かりを鮮魚店の連絡員から得る。

そんな時、リーランドがリンダの元に現れ、彼女を脱出させる手はずを整える。

しかし、リンダは叔母達にせめて希望だけでも与えたいことをリーランドに伝える。

リーランドは、リンダの叔母達の安全を確保する努力をすることを約束し、彼女に時間を与える。

ディートリッヒの子供達を連れ、叔母達の隠れ家に向かったリンダは、彼女らが確かにその場にいた痕跡を見つける。

叔母達が、ナチスに捕らえられたことを知ったリンダは悲しむが、その時、空襲警報が鳴り響き爆撃が始まり、リンダは子供達を守りポツダムに戻る。

リーランドとの待ち合わせの時間が迫るが、リンダは尚も秘密書類を見つけ出そうとする。

そしてリンダは、貯蔵室にある隠し部屋を見つけ、またしてもリーランドとの約束を破ってしまうことを承知で、部屋に侵入し小型カメラで資料を撮影する。

リンダは、ロケット実験”ペーネミュンデ計画”の存在を知った後、ディートリッヒが探りを入れているのを察知し部屋を出る。

ベランダでディートリッヒを待ち構えていたリンダは、彼が自分を、反ナチス分子かを探るスパイだと思っていたことを知る。

後日、オペラを観劇に行ったディートリッヒとリンダだったが、彼女はマルグリットの母親と出くわしてしまう。

ディートリッヒに、嘘をついていたことがばれたリンダは、屋敷から逃亡しサンフラワーの元に向かうが、ゲシュタポに監視されていた彼に追い払われてしまう。

リンダはマルグリットに助けを求めるが、隠してあるマイクロフィルムを電話ボックスに取りに行った彼女が、ナチスの協力者だということを知ってしまう。

マルグリットは、リンダを銃撃してディートリッヒを監視していたことと、リンダの叔母といとこをナチスに引き渡したことを伝える。

リンダは、マルグリットと揉み合いになり銃で彼女を射殺し、マイクロフィルムを奪い返す。

身を隠したリンダは、翌日、リーランドとサンフラワーに助け出されベルリンを脱出する。

そして、瀕死のリンダを連れたリーランドは、汽車でスイス国境までたどり着く。

リーランドは、ドイツ軍国境警備官(ヴォルフ・カーラー)らを射殺し検問を突破する。

リンダを抱きかかえるリーランドは、狙撃手の弾丸を受けながらもスイス側に入り、重傷を負った二人は、一命は取り留める。
__________

インタビューを締めくくろうとしていたリンダは、息子達と彼女を見守っていた、夫のリーランドを呼び寄せる。


解説 評価 感想 ■

1988年に発表された、スーザン・アイザックの同名小説の映画化。

*(簡略ストー リー)

ユダヤ人の血を引く、ドイツ語が堪能なリンダ・フォスは、ある弁護士事務所のエド・リーランドの秘書に採用される。
ヨーロッパでは第二次大戦が始まり、ナチス・ドイツの攻勢が続く中、リンダは、戦火の地の叔母達に迫るユダヤ人迫害を心配する日々を送る。
やがてアメリカも参戦し、リーランドが、ナチスの開発するロケット計画を阻止する任務を受けた、OSS所属の陸軍大佐だと分かる。
そしてリンダは、特別な教育を受けない身でありながら、戦地であるベルリン行きを自ら志願するのだが・・・。
____________

ラブ・ロマンス風で始まる序盤から、ナチスが攻勢をかける、戦火のヨーロッパでのスパイ戦に続く中盤、そしてクライマックス、その目的となるのが”V-1”、”V-2”などロケット兵器開発である”ペーネミュンデ計画”ということで、なかなか興味深いサスペンス作品には仕上がっている。

物語の骨格自体は面白味はあるが、マイケル・ダグラスと「ワーキング・ガール」(1988)で一気に注目を浴びていたメラニー・グリフィスの共演ばかりが話題になった。
その後に活躍するリーアム・ニーソン以外は、魅力的な配役の個性を、今一生かしきれていない感じを受ける。

ヤン・デ・ボンの撮影は、戦時期の情景をよく映し出している。

舞台がヨーロッパに移ってからの、後半の主役はメラニー・ グリフィスであり、クライマックスで活躍するものの、マイケル・ダグラスの主役としての存在感も薄い。

主演の二人を含めて、ラジー賞の主要部門にノミネートされ、作品、メラニー・グリフィス、監督デイヴィッド・セルツァーは受賞してしまい、興行的にも成功した作品とは言えない。

そんな中で誰もが思うだろう、「サウンド・オブ・ミュージック」(1965)のフォン・トラップ大佐を髣髴させる、リーアム・ニーソンの、反ナチス将校の演技が印象に残る。

ベテランのドイツ人スパイ、ジョン・ギールグッド、その姪役でナチスのスパイであったジョエリー・リチャードソンナチス将校のロナルド・ニシュケ、駅のホームで端役出演のトーマス・クレッチマン、その他、ウィリアム・ホープヴォルフ・カーラーなどが共演している。


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