ザ・シューター/極大射程 Shooter (2007) 5/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

1993年に発表された、スティーヴン・ハンターの小説”Point of Impact”を基に製作された作品。
政治と利権の陰謀に巻き込まれるアメリカ海兵隊スカウト・スナイパーの戦いを描く、監督アントワーン・フークワマーク・ウォールバーグマイケル・ペーニャダニー・グローヴァーケイト・マーラネッド・ビーティ他共演のサスペンス・アクション。


アクション/アドベンチャー


スタッフ キャスト ■

監督:アントワーン・フークワ
製作:ロレンツォ・ディ・ボナンチュラ

原作:スティーヴン・ハンターPoint of Impact
脚本:ジョナサン・レムキン
撮影:ピーター・メンジースJr.

編集
コンラッド・バフ

エリック・A・シアーズ
音楽:マーク・マンシーナ

出演
マーク・ウォールバーグ:ボブ・リー・スワガー
マイケル・ペーニャ:ニック・メンフィス
ダニー・グローヴァー:アイザック・ジョンソン
ケイト・マーラ:サラ・フェン
ラデ・シェルベッジア:マイケル・サンダー/ミハイロ・セルビアック
イライアス・コティーズ:ジャック・ペイン
ローナ・ミトラ:アラーデス・ガリンド
ジョナサン・ウォーカー:ルイス・ドブラー
ネッド・ビーティ:チャールズ・ミーチャム上院議員
リヴォン・ヘルム:レイト

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
2007年製作 126分
公開
北米:2007年3月23日
日本:2007年6月1日
製作費 $61,000,000
北米興行収入 $46,975,183
世界 $95,000,445


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

アフリカエリトリア
アメリカ海兵隊フォース・リーコンスカウト・スナイパー、ボブ・リー・スワガー(マーク・ウォールバーグ)は、同僚のドニーと通用路の監視をしていた。

エチオピアアメリカ陸軍キャンプ、ルモニエ。
CIAの指揮する司令部は、味方に近づく敵の情報をスワガーに知らせる。

スワガーらは敵を狙撃するものの、武装集団が近づいたためにと交戦となる。

援軍を要請するスワガーらだったが、司令部は、国境を越えている二人を見捨てる。

ドニーは、敵のヘリコプターの攻撃を受けて死亡し、スワガーは、それを撃墜して帰還する。

36か月後。
スワガーは除隊し、ワイオミングの山奥で愛犬と共に暮らしていた。

バージニア州、CIA本部。
名誉勲章を受けている退役軍人アイザック・ジョンソン大佐(ダニー・グローヴァー)は、アフリカの任務でCIAに見捨てられた、スワガーについての説明を受ける。

スワガーの身元を調べたジョンソンは、部下のジャック・ペイン(イライアス・コティーズ)とルイス・ドブラー(ジョナサン・ウォーカー)を伴い、彼の元を訪ねる。

相手をする気のないスワガーは、ジョンソンに名誉勲章を見せられ、彼だけを家に招き入れる。

ジョンソンの依頼は、国内遊説中の大統領暗殺計画が浮上し、半径805mに敷かれる警戒網の外から狙撃の可能性のある、遊説都市を探すことだった。

それを断ったスワガーは、ジョンソンの連絡先を渡された後、1600mの狙撃が可能なことを確認する。

ワシントンD.C.ボルチモアフィラデルフィアを調べたスワガーは、ジョンソンの元に向かう。

スワガーは調査の結果、フィラデルフィア独立記念館前広場を特定する。

ジョンソンはスワガーの調査を評価して、彼にスポッター(観測手)を任せる。

フィラデルフィア
遊説演説当日、スワガーは、ジョンソンやペインらと共に監視役として現場で待機する。

スワガーは、街に詳しいという巡査をジョンソンから紹介されるが、警戒心のない彼を不審に思う。

大統領が壇上に現れ、 スワガーは、スナイパーが狙撃するタイミングを伝えて、その場所である教会の塔への突入を指示する。

次の瞬間、 数発の銃声が響き渡る。

銃弾は大統領ではなく、演壇にいたエチオピア大司教の頭部を貫き、スワガーは巡査に銃撃され、窓から落下して重傷を負いながらその場を逃れる。

ジョンソンは、スワガーの銃を設置し、彼が狙撃したように見せかける。

その場を引き上げるよう指示したジョンソンは、スワガーを殺すように命ずる。

逃走途中にスワガーは、FBI捜査官のニック・メンフィス(マイケル・ペーニャ)に助けを求める。

隙を見てメンフィスを投げ飛ばし、手錠をかけたスワガーは、自分の潔白と巡査に罠にはめられたことを伝えて、彼の車を奪い逃走する。

狙撃犯の容疑者スワガーの追跡は始まり、洗車場に入った彼は、トランクの救急バッグから止血剤を取り出して傷口を手当する。

その後、追い詰められたスワガーは、車ごと川に落下して逃げ延び車を奪う。

手当てを受けたメンフィスは支局に戻り、局長に恥だと言われ現場から外される。

メンフィスは、新人の自分が、海兵隊の精鋭スワガーに襲われたことを恥とは思わないことを伝える。

スワガーが、潔白であり巡査の罠だと言っていた事も、メンフィスは局長に話すものの相手にされない。

雑貨店を停電させて暗闇の中で顔を隠し、調理用の針、塩や砂糖に天然水を手に入れたスワガーは、軍隊で身に付けた経験で、点滴を作り体力を維持する。

デスクワークを命ぜられたメンフィスは、不審者が現れた雑貨店の情報を掴み、それが点滴の材料であることを上司に伝えるが、聞き入れてもらえない。

狙撃の映像などをチェックしたメンフィスは、長距離射撃の優勝者スワガーが、標的の大統領を外したことを疑問に思う。

ケンタッキー州、キーン
スワガーは、エリトリアで戦死したドニーの妻サラ・フェン(ケイト・マーラ)の元に向かう。

狙撃犯の濡衣を着せられたと言うスワガーを、サラは警戒して通報するかを迷う。

サラは、行き場がないと言うスワガーの説得を聞き入れ、傷の治療に必要な物を揃えるよう指示される。

アラーデス・ガリンド捜査官(ローナ・ミトラ)は、今回の狙撃事件を詳細に調べたメンフィスから、狙撃の名手スワガーが、標的の大統領を大きく外すはずがないという説明を受ける。

現場にいた巡査は、窓から銃身が見えて駆けつけたと言うが、メンフィスはそれも疑わしいことをガリンドに伝える。

メンフィスは巡査に会おうとするが、彼が強盗に射殺されたことをガリンドから知らされる。

サラは、指示された通りにスワガーの傷口を縫い合わせる。

メンフィスは、スワガーの無実だと言う言葉にこだわり、さらに独自で調査を進める。

ジョンソンは、スワガーを始末できないことで苛立ち、ペインは既に死んでいる可能性を語る。

しかし、伝説のスナイパー、ミハイロ・セルビアック(ラデ・シェルベッジア)は、スワガーが死んではいないと考え、ジョンソンは交友関係を洗うことをドブラーに命ずる。

手当てを受けて意識の戻ったスワガーは、回復後に真相を突き止めて復讐することをサラに伝える。

狙撃現場の教会の塔を調べたメンフィスは、三脚と100mものケーブルを使った銃がどんなものかを調べるが、監視されている気配を感じる。

体力も戻りつつあるスワガーは、報道でメンフィスの失態を知り、彼を利用して事件の全貌を解き明かそうとする。

サラからドニーのライフルを譲り受けたスワガーは、彼の死は自分に責任があることを伝える。

しかしサラは、ドニーが自分で志願して狙撃兵になったことを伝えて、スワガーの哀れみの言葉を受け入れず彼に謝罪される。

スワガーはジョンソンを誘き出すために、サラをメンフィスと接触させて情報を提供する。

それを監視していたスワガーは、警戒中の二人の警官に職務質問されるが、彼らを叩きのめしてその場を逃れる。

メンフィスは、サラから受け取った車の車体番号から、それを突き止めようとしてガリンドに協力を求める。

ジョンソンは、ドブラーから報告を受けて、スワガーとメンフィスの接点を見つける。

ガリンドから車についての報告を受けていたメンフィスは、拉致されて拷問を受け、殺されそうになる。

自殺に見せかけられそうになったメンフィスだったが、スワガーは、彼を痛めつけていた三人を難なく射殺する。

スワガーは、メンフィスを味方に引き入れるが、それらの行動は、セルビアックの推測でジョンソンにも知らされる。

更にドブラーが、スワガーがドニーの命日に、妻サラに毎年、花を贈っていたことに気づき、ジョンソンに報告する。

ジョンソンは、ペインにサラの元に向かうよう指示して、厳しい戦いになることを覚悟する。

テネシー州、アセンズ
銃器のスペシャリスト、レイト(リヴォン・ヘルム)に会ったスワガーは、2000mの狙撃を成功させることができる、残忍なスナイパーの存在を知る。

そのスナイパーの生死は不明だと、スワガーはレイトに言われるが、フィラデルフィアの事件現場で、ジョンソンと共にいた車椅子の男が彼だと気づき、”セルビアック”という名前を知る。

メンフィスはガリンドに連絡し、セルビアックの所在を調べて、それがバージニアだと分かる。

ジョンソンは、スワガーが最高のスナイパーを捜すことをセルビアックに伝え、囮が必要だと伝える。

ミーチャム上院議員(ネッド・ビーティ)に会ったジョンソンは、スワガーが生きていることを伝える。

エチオピアで作り上げた精鋭部隊と重装備を、極秘に国内に輸送させるために、ジョンソンはミーチャムに根回しを頼む。

ミーチャムは、今回はスワガーを必ず殺せと言ってその場を去る。

サラは、侵入者の気配を感じて一人を射殺するのだが、ペインに捕えられ、スワガーの居場所を聞かれる。

バージニア州、リンチバーグ
スワガーとメンフィスは、セルビアックの家に侵入しようとするが、罠だと気付きそれに対抗する。

資材を揃え武器を作ったスワガーは、メンフィスに狙撃も教える。

スワガーは、敷地内をガードする者達を次々と倒し、家に侵入してセルビアックに銃を向ける。

自分達が同じ生贄だとスワガーに伝えたセルビアックは、パイプラインを通すために、ジョンソンがアフリカで残虐な行為をした事実を知らせる。

スワガーは、ジョンソンの命令で村人を殺して埋めた部隊を、エリトリアで自分が助けた話も聞かされる。

ジョンソンの部下は、敷地内に姿を現して家を包囲する。

スワガーは、複合企業に牛耳られているミーチャム上院議員が黒幕で、サラが捕らえられたこともセルビアックに知らされる。

セルビアックは自殺し、メンフィスから敵が接近しているという連絡を受けたスワガーは、家に押し入た何人かを倒す。

スワガーは、パイプ爆弾とナパーム弾を爆破させるようメンフィスに指示し、敵を倒しながら彼の元に向かう。

攻撃してくるヘリも撃墜したスワガーは、メンフィスと共に森に逃げ込む。

フィラデルフィアFBI支局には、事件現場の調査で、スワガーとメンフィスの指紋が見つかったという報告が入る。

度重なる失敗にジョンソンの能力を疑うミーチャムは、スワガーを必ず仕留めるよう命ずる。

モンタナ州、ボーズマン
メンフィスは支局長に電話をして、スワガーを拘束していることを伝える。

スワガーはジョンソンからの連絡を受け、録音してあったセルビアックの話を聞かせる。

エリトリアで虐殺した村人が、埋められている場所を伝えたスワガーは、ミーチャムを仲介人にして、レコーダーと交換にサラを引き渡すようジョンソンを脅して取引する。

雪山でジョンソンらを待ち伏せたスワガーは、ミーチャムが到着したことを確認して、メンフィスを取引場所に向かわせる。

スナイパーを次々と倒すスワガーは、サラに銃を向けるペインの腕を撃つ。

その頃、メンフィスからの連絡を受けていたFBIがヘリで取引現場に向かう。

スワガーは、ジョンソンらにに近づき、銃を手にしたサラはペインを射殺する。

ミーチャムの自論である大儀を聞かされたスワガーは、買収されるものの聞き入れる気はない。

FBIが到着し、今の会話も録音していたスワガーは、内容が危険だ考えてレコーダーを燃やしてしまう。

ミーチャムはその場を去り、ジョンソンは、結局は自分が勝者になるとスワガーに伝える。

ワシントンD.C.
スワガーはFBIに捕えられるが、司法長官FBI長官、そしてジョンソンの前に連行される。

司法長官は、自分は無関係だと言うジョンソンを黙らせ、スワガーに、大司教暗殺に使われた銃について説明させる。

スワガーは、メンフィスとサラもいるその場で、銃の撃針を交換してあったため、銃撃不能だったことを証明する。

そして、スワガーとメンフィスは、ジョンソンの行った行為や、アフリカでの虐殺を暴露する。

スワガーは、国外での罪を裁けないことを司法長官から知らされ、ジョンソンは勝ち誇った表情で退席する。

司法長官は、西部開拓時代の様に、銃で解決できない法の限界があることをスワガーに説明して同情し、彼を釈放する。

その後、全て思い通りに動くと豪語するミーチャムは、ジョンソンやドブラーと祝杯を挙げる。

その時、警備が銃撃されて、それがスワガーの仕業だと察したジョンソンは射殺される。

車は爆破され、ドブラーは足を撃たれ、現れたスワガーは、関係ないと言う彼を容赦なく殺す。

スワガーは、自分は合衆国上院議員だと言って、尚も権力を誇示するミーチャムを射殺する。

ジョンソンに銃を握らせ、ガス管を壊したスワガーは、事故に見せかけてその場を爆破する。

そしてスワガーは、車で待ち構えていたサラと共にその場を立ち去る。


解説 評価 感想 ■

同じ主人公の”ボブ・リー・スワガー”が登場する3部作小説の1作目。
1作目:Point of Impact(1993)
2作目:Black Light(1996)
3作目:Time to Hunt(1998)

*(簡略ストー リー)

アメリカ海兵隊フォース・リーコン”のスナイパー、ボブ・リー・スワガーは、アフリカでの武装集団との交戦で見捨てられ、同僚が死亡したことで除隊を決意する。
3年後、スワガーはワイオミングの山奥で暮らしていたが、そこに、名誉勲章を受けている退役軍人ジョンソン大佐が現れる。
ジョンソンは、国内遊説中の大統領暗殺計画が考えられ、狙撃の可能性のある、遊説都市を探すこをスワガーに依頼する。
スワガーはジョンソンを信用して、調査を開始した結果、フィラデルフィア独立記念館前広場を特定する。
そして遊説演説当日、スワガーは、観測手として現場に待機して、スナイパーの狙撃のタイミングを監視する。
現場突入を指示したスワガーだったが、演壇のエチオピア大司教が狙撃され、彼自身も警備巡査の銃撃を受けて重傷を負う。
何んとかその場を逃れたスワガーは、FBI捜査官メンフィスに助けを求めるふりをして、彼の車を奪い、自分の潔白と巡査の罠を伝えて逃走する。
スワガーは傷口の応急措置をして、死んだ同僚の妻サラの元に向かう。
メンフィスは、スワガーの無実だと言う言葉が気になり、独自で調査を開始する。
自分を信じてくれたサラの治療を受けたスワガーは、同僚のライフルを譲り受ける。
そしてスワガーは、サラの協力を得て、メンフィスを利用し、事件の全貌を解き明かそうとするのだが・・・。
__________

トレーニングデイ」(2001)や「キング・アーサー」(2004)のアントワーン・フークワの監督作品。

難解になり易い政治と利権の問題を、その犠牲にされそうになる元兵士の才気ある行動中心に、軽快かつ迫力ある映像で描いた、アントワーン・フークワ演出は見応えある。

大統領遊説に絡んだ狙撃事件自体は序章であり、なんと言っても、主人公”ボブ・リー・スワガー”の銃器の扱いや、洗練された戦略的知識の豊富さ、そして、生命力の強さを表現する描写など玄人受けする作品だ。

そのスワガーを演じた、マーク・ウォールバーグのニヒルなスナイパーは、男らしさの象徴であり惚れ惚れする。

兵士としての有能さを強調するためか、それとも戦死した同僚に遠慮があるのか、その妻との関係を親交程度にしか描いていないところもいい。

いきなり大失態を演ずる、FBI捜査官のマイケル・ペーニャも、彼のキャリアの中でベストに近い好感度の高い役柄だ。

失敗を必死で挽回しようとして、殺されそうになっても踏ん張り、徐々に成長していく、役人の鏡のような健気な役柄を熱演している。

ヒロインを演じたケイト・マーラは、巨悪が絡む陰謀に巻き込まれながら、主人公を助ける頼もしい役柄を演じている。

直接手を下さない極悪コンビ、退役軍人ダニー・グローヴァーの沈着冷静な悪役と、トボケた顔で、あまり悪役が似合わないかと思いきや、ベテランらしく流石に貫禄の演技を見せる、ネッド・ビーティも印象に残る。

ジョンソン(D・グローヴァー)のアドバイザーである伝説のスナイパーラデ・シェルベッジア、部下イライアス・コティーズジョナサン・ウォーカーFBI局員のローナ・ミトラ、そしてミュージシャンのリヴォン・ヘルムが、銃器のスペシャリスト役で共演している。


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