硝子の塔 Sliver (1993) 3.17/5 (30)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

ローズマリーの赤ちゃん」(1968)や「ブラジルから来た少年」(1978)の原作で知られるアイラ・レヴィンが、1991年に発表した”Sliver”を基に製作された作品。
高層マンションの怪死事件に巻き込まれる女性の恐怖体験を描く、監督フィリップ・ノイス、主演シャロン・ストーンウィリアム・ボールドウィントム・ベレンジャーマーティン・ランドー他共演による愛欲のサスペンス。


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト
監督:フィリップ・ノイス

製作総指揮
ハワード・コッチJr.

ジョー・エスターハス
製作:ロバート・エヴァンス
原作:アイラ・レヴィン
脚本:ジョー・エスターハス
撮影:ヴィルモス・ジグモンド
編集
リチャード・フランシス=ブルース
ウィリアム・ホイ

音楽:ハワード・ショア

出演
カーリー・ノリス:シャロン・ストーン

ジーク・ホーキンス:ウィリアム・ボールドウィン
ジャック・ランズフォード:トム・ベレンジャー
ガス・ヘイル:キーン・カーティス
アレックス・パーソンズ:マーティン・ランドー
ヴァイダ・ウォーレン:ポリー・ウォーカー
ヴィクトリア・ヘンドリックス:CCH・パウンダー
ジュディ・マーク:コリーン・キャンプ
ピーター・ファレル:ニコラス・プライアー
エヴリン・マカヴォイ:ニナ・フォック
サマンサ・ムーア:アマンダ・フォアマン

アメリカ映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ

1993年製作 107分
公開
北米:1993年5月21日
日本:1993年10月30日
製作費 $40,000,000
北米興行収入 $36,300,000
世界 $116,300,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ニューヨーク
高層マンションに住む女性ナオミ・シンガーが、何者かに部屋のバルコニーから突き落とされて死亡する。

マンションの下見に向かった出版社の編集者である35歳のカーリー・ノリス(シャロン・ストーン)は、不動産業者のエヴリン・マカヴォイ(ニナ・フォック)に迎えられ、部屋に案内されて気に入る。

出社したカーリーは、同僚のジュディ・マーク(コリーン・キャンプ)から男性を紹介されるものの、辛い結婚生活を体験した彼女は興味を示さず、サマンサ・ムーア(アマンダ・フォアマン)からは、エヴリンから電話だと言われる。

エヴリンと話したカーリーは、入居審査に通ったため、来週には越せることを知らされる。

入居することを決めたカーリーはマンションに引っ越し、その際、住人である別の階のジーク・ホーキンス(ウィリアム・ボールドウィン)から声をかけられ挨拶される。

その後、近所のスーパーに向かったカーリーは、その場にいたニューヨーク大学の講師ガス・ホール(キーン・カーティス)から、同じマンションに住んでいると言われる。

店の外でカーリーを待っていたガスは、彼女の部屋の前の住人だった”ナオミ・シンガー”に似ていることを伝える。

ナオミのことをガスに尋ねたカーリーは、飛び降り自殺したと言われる。

脅かしたことを謝罪するガスに親しみを感じたカーリーは、改めて名前伝えて挨拶し、ナオミが彼の友人だったことを知る。

部屋に戻ったカーリーは、マンション全体がカメラで監視されていることに気づかなかった。

翌日カーリーは、社長のアレックス・パーソンズ(マーティン・ランドー)から、元新聞記者で作家のジャック・ランズフォード(トム・ベレンジャー)を紹介される。

ジャックと会った記憶があったカーリーは、同じマンションに住んでいると言われ、著書はまだ読んでいないと伝える。

マンションに戻ったカーリーは廊下の荷物に気づき、隣部屋のヴァイダ・ウォーレン(ポリー・ウォーカー)から、直ぐにどけると言われる。

荷物を運ぶのを手伝ったカーリーは、誰かが持って来たという小包をヴァイダから渡される。

ヴァイダからもナオミに似ていると言われたカーリーは、彼女が自殺するようなタイプではなかったことを知らされる。

部屋に戻ったカーリーは、小包の中身がジャックの著書で、彼が持ってきたことを知る。

ジークからの電話メッセージも聴いたカーリーは、”陰の賛美者より”というカードがついた望遠鏡が設置してあることに気づく。

その後、ジークに電話をしたカーリーは、部屋で予定しているカクテル・パーティーに彼を誘う。

シャワーを浴びていたガスは、事故で死亡する。

翌日、セントラルパークでランニングをしていたカーリーは、ジャックに脅かされたために彼を非難する。

ジャックの謝罪を受け入れずに走り去ろうとしたカーリーは、本を読んだか訊かれ、数ページ走り読みしただけだと答える。

しつこいジャックに呆れるカーリーは望遠鏡のことを尋ね、知らないと言う彼を振り切って走り去る。

マンションに戻ったカーリーは、その場が混乱していたために動揺し、刑事のヴィクトリア・ヘンドリックス(CCH・パウンダー)から声をかけられ、部屋の番号を訊かれる。

カーリーは、 ガスがバスルームで首の骨を折る事故により死亡したことをジークから知らされて驚く。

ヘンドリックスからガスと話したことがあるかと訊かれたカーリーは、1度だけあり、彼が日本へ行くこととナオミ・シンガーについてを話したと伝える。

ガスはナオミと友達であり、自分に似ていると言われたことを伝えたカーリーは、ヘンドリックスから確かに似ていると言われる。

ジャックとヴァイダが路上で話し、彼が金を渡している姿を望遠鏡で目撃したカーリーは、怪死が続くマンションの事故について調べる。

カーリーは、 新聞記事の写真でナオミが自分に似ていることを確認する。

その後、カーリーはカクテル・パーティーを開き、招待していないジャックも現れ、仕方なく招き入れて皆を紹介し、ジークを歓迎する。

向かいのビルの部屋で愛し合っている二人をサマンサが望遠鏡で見つけて、皆は興味を示す。

パーティーは終わり、カーリーはジークからワークアウトに誘われ、翌朝、声をかけると言いながら彼は部屋に戻る。

残っていたジャックからは食事に誘われたカーリーは、明確な答えを返さない。

皆が帰りカーテンを閉めたカーリーは、望遠鏡で向かいのビルの二人の部屋を覗くものの、相手も望遠鏡でこちらを見ていることに気づく。

翌日、洗濯室にいたカーリーは、停電になったために出ようとするがドアが開かない。

焦るカーリーは、現れたジークに洗濯室で起きたことを伝える。

二人はジムに向かい、汗を流してマンションに戻り、ゲームソフトのデザイナーだと言うジークはカーリーを部屋に招く。

ジークに迫られたカーリーは、結婚に失敗したことのあり戸惑うものの、彼を受け入れて愛し合う。

自分がマンションのオーナーだと言うジークは、設計にも協力したことをカーリーに話し、ホテル王だった父親から遺産を相続したと伝える。

入居者には秘密にしていると言うジークが、自分の入居審査を承認したことを知ったカーリーは、彼に下心があったと考える。

ジークは、密かに住人達を隠しカメラで監視していた。

翌日、男と寝たことをジュディに気づかれたカーリーは、相手はジークだと伝える。

ジャックに付き合ったものの、山荘まで出かけて何もなかったと言うジュディは、彼はカーリーの話ばかりしていたと言って部屋を出る。

パソコンを操作していたカーリーに、早く会いたいというジークからのメッセージが届く。

帰宅したカーリーは、ジークから送られた花に気づく。

その場にジャックがいたために驚いたカーリーは、鍵が開いていたと言われる。

ジークはナオミとも付き合っていたと言うジャックは、彼女は精神分析医に相談し、それが警察に伝わったことを話す。

異常者であるジークの正体を知るジャックは、それを信じないカーリーに、ヘンドリックス刑事に訊いてみるようにと伝える。

金の力により、ジークは嘘と一流の弁護士で周囲を固めていると言うジャックに、カーリーは、才能が枯れたので話をでっちあげていると伝えて彼を追い払う。

ジャックの忠告を気にしながら、ジークからの連絡を受けたカーリーは、彼と食事に出かける。

席に着いたジークは、ゲームをしたいと言って、カーリーに贈った下着をその場で脱がせる。

マンションに戻った二人はエレベーターで別れ、ジークの部屋に向かったカーリーは、彼を求めて愛し合う。

ナオミのことをジークに訊いたカーリーは、ジャックが彼女と寝たことをヴァイダから聞いたと言われる。

不安げなカーリーは、傷つくのが怖いと言ってその場を去り、部屋に戻りヴァイダに電話をするものの、彼女はソファで眠っていた。

ジャックに電話をしたカーリーは、ヴァイダからナオミと寝たと聞いたと伝えるものの、それを否定される。

翌日、出かけるヴァイダに声をかけたカーリーは、急いでいるので今夜、話を聞くと言われる。

停電のために階段を下りたヴァイダは、何者かに襲われる。

何かを感じたカーリーは階段に向かい、ヴァイダの死体の傍にジャックがいたためその場から逃れ、電力が復旧したエレベーターに乗る。

カーリーは、押し入ってきたジャックの手を消火器で殴り痛めつける。

ヘンド リックスに事情を聞かれたカーリーは、1週間前にヴァイダと路上で話していたジャックが、彼女に金を渡したのを目撃したことなどを話す。

警察で質問されたジャックは、ヴァイダと親しかったことを否定し、彼女の部屋に自分の写真があったと言われたため、ジークの仕業だと考える。

ナオミとの関係は認めたジャックは、ヴァイダのクローゼットに、自分が所有するモンタナの牧場の馬の鞭があったことを知らされる。

ジャックは起訴されるが直ぐに保釈されるだろうと、ヘンドリックスはカーリーに伝える。

ジークに会ったカーリーは、ジャックが保釈されて戻ってくることを伝える。

モニタールームに案内されたカーリーは、ジャックの部屋を見せられ、彼が戻っていないことを知る。

全ての部屋を監視していることを知ったカーリーはショックを受けるものの、それに興味を示し始める。

望遠鏡もジークが置いたことを知ったカーリーは、ヴァイダが殺された時の映像について尋ね、停電していたので記録されていないと言われる。

他の殺人も見ていないが、ガスは見つけて通報したと言われたカーリーは、録画もすることを知り、自分達が愛し合っている映像を見せられる。

翌日、出社するためにエレベーターに乗ったカーリーは、監視カメラで知っていた、義父に性的虐待を受けている少女に出くわす。

オフィスでジークからの電話を受けたカーリーは、少女の義父の会社に電話をして脅したことを知らされる。

マンションの部屋に戻ったカーリーは、その場にいたジャックから、ジークに細工されたと言われる。

ジークの母親は”ソープ・オペラ”の女優で、彼が17歳の時に死に、その死因はバスルームで首の骨を折ったことを知らされる。

ジャックから母親の写真を見せられ、自分にそっくりだと言われたカーリーは、ジークを呼ぶよう指示される。

現れたジークに銃を向けたジャックは、ナオミ、ガス、ヴァイダ殺しを認めさせようとする。

自分はナオミを知らないと言うジークは、彼女と寝たジャックこそ殺した犯人だと伝える。

動揺するジャックは、ナオミから鍵を受け取っていたために、この部屋に入ったと言われる。

自分が不能だったためにナオミを殺したとも言われ、全て嘘だとカーリーに伝えたジャックは、ジークと格闘になる。

床に落ちた銃をジャックと奪い合ったカーリーは、銃が暴発したために彼を射殺してしまう。

駆け付けたヘンドリックスに状況を話したカーリーは、ジャックが合鍵を持っていた可能性を話す。

ジャックには、別れた妻に暴行した前歴があったことをカーリーに話したヘンドリックスは、彼が持っていた鍵がこの部屋のドアとは合わないことを確認する。

奥の部屋に落ちていた鍵が見つかり、それでドアが開いたことを知ったヘンドリックスは、翌日、署に来るようカーリーに指示する。

ジークの部屋で休むことにしたカーリーは、録画テープの隠し場所を知り、彼が買い物に出かけている間に映像をチェックしようとする。

隠し場所にあった銃も持ち出したカーリーは、映像を確認して、ジークがヴァイダやナオミと愛し合っていたことを知る。

戻ったジークは、テープの隠し場所が見つかったことを知り、彼に気づいたカーリーは電動ドアを閉める。

配線を操作したジークはドアを開け、彼に銃を向けたカーリーはモニターに発砲する。

その時、ナオミがバルコニーから突き落とされる映像が再生され、それにはジャックの姿が映っていた。

そして、ジークの愛が真実でないことを知ったカーリーは、再び発砲してモニタールームを破壊する。

”真面目に生きることね”と言い残したカーリーは、ジークを見限り立ち去る。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
ニューヨーク
出版社の編集者であるカーリー・ノリスは、高層マンションに引っ越すのだが、自分に似ていたという前の住人が自殺したことを知らされる。
そんなカーリーに、住人であるゲームソフトのデザイナーの青年ジークや、不躾な作家ジャックが近づく。
そして、再びマンションの住人の大学講師のガスが事故死する事件が起きる。
そんな中、ジークと親交を深め愛し合うようになったカーリーは、彼がこのマンションのオーナーだということを知る。
ジークの素行の悪さを知るジャックは、警戒するようカーリーに忠告をするのだが、彼女はそれを気にしながらもジークとの愛にのめり込んでいく・・・。
__________

本作と同じくシャロン・ストーンが主演した前年の衝撃作「氷の微笑」(1992)の脚本を手掛けた、ジョー・エスターハスが製作と脚本を担当した作品。

氷の微笑」でブレイクしたシャロン・ストーンのセクシーさを強調したサスペンスというよりは、ブレイクした彼女の魅力を再確認させるために仕上げた作品のような感じはする。

北米では、製作費の4000万ドルを回収することが出来なかったが、全世界では、約1億1600万ドルのヒットとなった。

北米興行収入 $36,300,000

上記の通り、サスペンスとしての奥深さや緊迫感もなく、盛り上がりにも欠ける内容は酷評され、ラジー賞で主要部門にノミネートされてしまった。

当時は、とてつもなくセクシーで、知的に見えたシャロン・ストーンだが、その後に、この時期を上回る活躍をしていないせいか、今観ると、ごく”普通”の女性に思えてしまうのだが・・・。

結局はただのプレイボーイだった、ホテル王の御曹司であるマンションのオーナー、ウィリアム・ボールドウィン、 転落死した女性と付き合っていた、殺人犯の作家トム・ベレンジャー、殺される住人で大学講師のキーン・カーティス、彼にしては物足りない役柄だった、出版社社長のマーティン・ランドー、殺される主人公の隣人ポリー・ウォーカー、刑事のCCH・パウンダー、主人公の同僚 コリーン・キャンプアマンダ・フォアマンニコラス・プライアー、そして、往年の名女優ニナ・フォックが、主人公に部屋を紹介する不動産業者として冒頭で登場するのは注目だ。


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