わらの犬 Straw Dogs (2011) 3/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

サム・ペキンパーが監督、ダスティン・ホフマン主演の1971年公開の問題作「わらの犬」のリメイク。
裕福な脚本家が女優である妻の故郷での生活を始めるが、彼らの存在を歓迎しない住民達とのトラブルに巻き込まれていく姿を描く、監督、脚本ロッド・ルーリー、主演ジェームズ・マースデンケイト・ボスワースアレキサンダー・スカルスガルドジェームズ・ウッズ他共演による戦慄のバイオレンス・アクション。


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト ■

監督:ロッド・ルーリー
製作:マーク・フライドマン
原作:ゴードン・ウィリアムズThe Siege of Trencher’s Farm
原案
デヴィッド・ゼラッグ・グッドマン

サム・ペキンパー
脚本:ロッド・ルーリー
撮影:アリク・サカロフ
編集:サラ・ボイド
音楽:ラリー・グルーペ

出演
デヴィッド・サムナー:ジェームズ・マースデン

エイミー・サムナー:ケイト・ボスワース
チャーリー・ヴェナー:アレキサンダー・スカルスガルド
トム・ヘッドン:ジェームズ・ウッズ
ジェレミー・ナイルズ:ドミニク・パーセル
ジョン・バーク保安官:ラズ・アロンソ
ジャニス・ヘッドン:ウィラ・ホランド
ダニエル・ナイルズ:ウォルトン・ゴギンズ
ノーマン:リス・コイロ
クリス:ビリー・ラッシュ
ビック:ドリュー・パウエル
ミルケンス:アンソン・マウント

アメリカ 映画
配給 スクリーン・ジェムズ

2011年製作 110分
公開
北米:2011年9月16日
日本:未公開
製作費 $25,000,000
北米興行収入 $10,324,441
世界 $10,324,441


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

ミシシッピ州、ブラックウォーター。
ロサンゼルスの脚本家デヴィッド・サムナー(ジェームズ・マースデン)は、新作を静かな場所で仕上げようと考え、妻でテレビ女優のエイミー(ケイト・ボスワース)と共に彼女の生家に向う。

途中、食事をとるためにバーに寄った二人は、人々の視線を集める。

その場で二人は、エイミーのかつてのボーイフレンド、チャーリー・ヴェナー(アレキサンダー・スカルスガルド)に声をかけられる。

チャーリーは、エイミーの家の納屋の屋根の修繕工事入札業者で、デヴィッドは、彼にその仕事を依頼することにする。

席を外したデヴィッドは、エイミーとチャーリーの親しげな態度が気になる。

更に、人々の自分達を見る目や、高校の元フットボール・コーチ、トム・ヘッドン(ジェームズ・ウッズ)の異常な言動に驚いてしまう。

店を出たデヴィッドは、愛車”ジャガー”(Eタイプ)の運転席に無断で乗っている、知的障害者ジェレミー・ナイルズ(ドミニク・パーセル)に気づく。

ジェレミーを知っているエイミーが声をかけるが、そこに、彼の兄ダニエル(ウォルトン・ゴギンズ)が現われ弟を車から降ろす。

家に着いたデヴィッドとエイミーは、静かな環境に満足して、届いた荷物を受取り新たな生活を始める。

翌朝、早朝から作業を始めたチャーリーらに起こされたデヴィッドは、彼らに意見しようとする。

チャーリーに、作業仲間のノーマン(リス・コイロ)、クリス(ビリー・ラッシュ)、ビック(ドリュー・パウエル)を紹介されたデヴィッドは、翌日からは、1時間遅く仕事を始めて欲しいことを伝える。

素直に、それに従うと答えたチャーリーだったが、ビックが勝手に家に入り、冷蔵庫のビールを飲もうとする。

デヴィッドは、その場ではそれを許すが、エイミーに、ビックのような態度が、この土地では普通なのかを尋ねる。

エイミーは、住民が信頼し合っている証拠だと伝えるが、デヴィッドは、午前中で仕事を切り上げ、狩に行くと言うチャーリーに、ビックことを伝える。

チャーリーが、信頼関係を裏切ることがあれば遠慮なく言ってくれと答えたため、デヴィッドは、それ以上は追求しなかった。

翌日、ジョギングをしていたエイミーを、チャーリーらは異様な目つきで見つめる。

それをデヴィッドに話したエイミーは、服装を考えるよう言われて気分を害し、チャーリーらを挑発してしまう。

その後、携帯電話が繋がらないため、町に向おうとしたデヴィッドは、仕事を終えたチャーリー達の乗る車にの後につく。

デヴィッドは、車を追い越せと合図された直後に、事故を起こしそうになる。

車のタイヤを換えてもらっていたデヴィッドは、ジェレミーに、ヘッドンの娘ジャニス(ウィラ・ホランド)が近づき、それに気づき、弟に注意するダニエルの姿を見る。

バーに寄ったデヴィッドは、フットボールのコーチであるミルケンス(アンソン・マウント)に、開幕戦の前の行事に誘われる。

教会で行われた、選手達を励ます牧師の訓話の最中、デヴィッドは退席して車で眠ってしまう。

それを見たチャーリーは、デヴィッドの無礼な態度を、軽率だと言って、考えを改めるべきだと忠告する。

しかしデヴィッドは、エイミーのことでチャーリーに意見し、それに対し彼は、エイミーが求めていることも考えられると言葉を返す。

その後のチームの練習と野外パーティーにも参加したデヴィッドとエイミーだったが、ジェレミーがジャニスに近づいたと言って、ヘッドンが彼を痛めつける。

止めに入ったエイミーは、ヘッドンに余所者扱いされ、争いごとを嫌うデヴィッドは彼女を非難し、二人はその場から立ち去る。

その夜、飼い猫が殺されていることに気づいた二人は、チャーリーらを疑い、エイミーが隠されていた拳銃を取り出して警戒する。

翌日、二人は、猫がまだ生きている振りをしてチャーリーらの様子を窺い、デヴィッドは、狩に行くことに同意する。

狩に向った森の中で、デヴィッドは猫が殺されたことをチャーリーらに伝えるが、彼はそれを気にもしない。

霧の中で、仲間達を見失ったデヴィッドは銃声を聞き倒れるが、そこに鹿が現われて走り去り、クリスとビックが鹿を撃ったと弁解する。

その頃チャーリーは、家に居たエイミーの元に向かい、猫殺しを問われてそれを否定する。

その後エイミーは、チャーリーに強引に迫られて、現われたノーマンと共にもレイプされてしまう。

デヴィッドは鹿を仕留め、仲間達と逸れてしまった彼は、街道を通りがかったジョン・バーク保安官(ラズ・アロンソ)に密猟だと言われる。

家まで送られたデヴィッドは、自分を置き去りにしたチャーリーらをクビにすることをエイミーに伝える。

エイミーは、デヴィッドが何も手を打たなかった臆病者だと言いうが、彼はそれに反論する。

この場から去りたいと言い出して涙するエイミーに対し、デヴィッドは、自分達が出て行く必要はないと言い切る。

翌日、デヴィッドは、現われたチャーリーに契約解消を伝え、報酬と経費分の5000ドルの小切手を渡して引き払うよう伝える。

フットボールの開幕戦の日、町に残るのなら観戦するべきだとエイミーに言われたデヴィッドは会場に向い、チャーリーらは二人を意識する。

ジャニスはジェレミーに近づき彼を誘い、それがヘッドンに知られてしまう。

試合は始まり、激しくぶつかり合う選手達を見ながら、エイミーはレイプされた時のことを思い出してしまう。

ジャニスは、父ヘッドンが自分達を捜していることに気づいて動揺し、それを黙らせようとしてジャニスの口を押さえたジェレミーは彼女を窒息死させてしまう。

様子のおかしいエイミーが気になり、家に戻ろうとしたデヴィッドは、余所見をしていたため、ジェレミーを撥ねてしまう。

ジェレミーは腕を骨折し、デヴィッドは、救急車を呼ぶために、ある農場の無線を借りる。

それを聞いたチャーリーは、ジェレミーがエイミーの家にいることをヘッドンに伝えて、彼らは急行する。

現われたチャーリーらにジェレミーを渡せば、彼がリンチ遭うと考えたデヴィッドは引渡しを拒む。

ヘッドンは、家に押し入るようチャーリーらに指示するが、ジェレミーを守る責任があるとエイミーに伝えたデヴィッドは対抗しようとする。

ジェレミーは、ジャニスと何があったかを話そうとしなかったが、そこにバーク保安官が現われる。

銃を手にして興奮するヘッドンを、バークが落着かせてデヴィッドに話しかける。

しかし、ヘッドンはバークを射殺してしまい、チャーリーはデヴィッドらを始末するしかなくなる。

襲い掛かろうとするヘッドンらの行動に取り乱すエイミーだったが、ジェレミーを渡しても、相手は自分達を殺す気だと伝えたデヴィッドは、彼女を二階に避難させて抵抗しようとする。

デヴィッドは”ジャガー”を爆破されるが、窓から侵入しようとしたクリスやヘッドンを痛めつける。

チャーリーは、トラックで家の壁を破り突入するのだが、デヴィッドは銃を構えていたヘッドンに襲い掛かり、彼は自分の足を撃ってしまう。

銃を奪ったデヴィッドはヘッドンを射殺し、ビックを殴り殺す。

ノーマンは、はしごで二階に押し入りエイミーに襲い掛かるが、デヴィッドと銃を持ったチャーリーがその場に向う。

エイミーの銃を奪ったノーマンと、チャーリーが銃を向け合う。

チャーリーがそれを置くが、エイミーが隙を見てその銃でノーマンを射殺する。

デヴィッドは、チャーリーに立ち向かうものの叩きのめされて銃を向けられる。

しかし、背後からショットガンを構えたエイミーが迫る。

銃は空だと言うチャーリーだったが、デヴィッドが熊の罠で彼のクビを挟み、チャーリーは息絶える。

デヴィッドは、家の中の惨状に目をやりながら”全員片づけた”と言って、火を放たれた納屋が炎上するのを呆然と眺める。


解説 評価 感想 ■

1969年に発表された、ゴードン・ウィリアムズの小説”The Siege of Trencher’s Farm”を基に、サム・ペキンパーが監督、ダスティン・ホフマン主演による1971年公開の問題作「わらの犬」のリメイク。

*(簡略ストー リー)

ミシシッピ州、ブラックウォーター。
静かな環境を求めて、この地に住むことを考えるロサンゼルスの脚本家デヴィッド・サムナーは、地元出身の妻でテレビ女優のエイミーの生家に向う。
町の人々の視線や言動、家の修繕を依頼したエイミーのかつてのボーイフレンド、チャーリーの態度を気にしながら、デヴィッドは新たな生活を始める。
その後、チャーリーと仲間達は修繕作業を始めるが、裕福な都会人のデヴィッドを軽蔑するような態度で接する。
それを気にしながらも、争いごとを嫌うデヴィッドに、エイミーは不満を抱き始める。
チャーリーらのエイミーを見る目つきを気にしたデヴィッドは、彼女に警戒させようとする。
しかし、エイミーは気分を害して、チャーリーらを挑発してしまう。
そしてチャーリーらは、余所者のデヴィッドの、自分達を見下すような態度に警告を発して彼らに襲いかかろうとする・・・。
__________

旧作のイギリスから、舞台をアメリカ南部に移し、保守的な住民と、その中でも過激な行動にでる一部の者達と、気弱なインテリ都会人の対決が見所の物語。

舞台は変わったが、久作と大筋では合致するストーリーに、40年の時を経て、懐かしい思いばかりが先行する。

二作を無理矢理に比較する必要はなく、旧作が、鬼才サム・ペキンパーの演出と、当時の若手のホープ、ダスティン・ホフマンが活躍し始めた頃の作品として、印象深かったことを思い出す。

時代も変わり、1970年代初頭だった当時のような衝撃は本作には感じられない。

本作は、脚本家が主人公という割には、作品自体の脚本に難ありとも言える。

序盤から気になる存在の障碍者の青年が、大きな役割を果たす期待が薄れるクライマックスや、ポイントとなる、理不尽な暴力に対する主人公の怒りの爆発はあるが、そのきっかけとなる描写なども今一インパクトに欠けている。

興行収入は、全世界合わせても約1000万ドルに終わり、製作費2500万ドルの半分も回収できなかった。

争いを嫌うエリート脚本家から、自分達の権利を奪おうとする暴力に対し、制裁に近い対抗策で立ち向かう主人公ジェームズ・マースデン、その妻ケイト・ボスワース、彼女の元ボーイフレンドで、長身が際立つアレキサンダー・スカルスガルド(父はステラン・スカルスガルド)、異常者に近い保守的住民を怪演するジェームズ・ウッズ、その娘役ウィラ・ホランド、知的障碍者ドミニク・パーセル、その兄ウォルトン・ゴギンズ、保安官のラズ・アロンソ、修繕業の仲間リス・コイロビリー・ラッシュドリュー・パウエル、フットボール・コーチのアンソン・マウントなどが共演している。


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