私を野球に連れてって Take Me Out to the Ball Game (1949) 3.59/5 (29)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

オフには芸人としてステージに立つプロ野球選手が、優勝のために奮闘しながら恋を掴むまでを描く、製作アーサー・フリード、監督バスビー・バークレー、原案スタンリー・ドーネン、主演フランク・シナトラエスター・ウィリアムズジーン・ケリー(原案)、ジュールス・マンシンベティ・ギャレットエドワード・アーノルド他共演のMGMミュージカル。


ミュージカル


スタッフ キャスト ■

監督:バスビー・バークレー
製作:アーサー・フリード
原案
ジーン・ケリー

スタンリー・ドーネン
脚本
ハリー・トゥージェント
ジョージ・ウェルズ

撮影:ジョージ・J・フォルシー
編集:ブランチ・シュウェル
音楽:アドルフ・ドイチュ

出演
デニス・ライアン:フランク・シナトラ

K.C.(キャサリン)ヒギンズ:エスター・ウィリアムズ
エディ・オブライアン:ジーン・ケリー
ナット・ゴールドバーグ:ジュールス・マンシン
シャーリー・デルウイン:ベティ・ギャレット
ジョー・ローガン:エドワード・アーノルド
マイケル・ギルフーリー:リチャード・レイン
スラッピー・バーク:トム・デューガン

アメリカ 映画
配給 MGM

1949年製作 93分
公開
北米:1949年4月
日本:未公開
製作費 $1,725,970
北米興行収入 $4,000,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1908年、フロリダ
ワールドチャンピオンとして新シーズンを控えるプロ野球チーム”ウルウズ”は、春季キャンプを始める。

主力選手のデニス・ライアン(フランク・シナトラ)とエディ・オブライアン(ジーン・ケリー)がオフの間は芸人として活躍しているため、監督のマイケル・ギルフーリー(リチャード・レイン)やコーチのスラッピー・バーク(トム・デューガン)ら首脳陣は、二人が早くチームに合流してくれることを願う。

現地に着いたデニスとエディは、チームメイトのナット・ゴールドバーグ(ジュールス・マンシン)やバークらに歓迎される。

二人は、各地で出会った女性のことなどをチームメイトに話して聞かせる。

そこに現れた監督ギルフーリーは、亡くなったオーナーが、親戚の”K.C.ヒギンズ”にチームの権利を譲ったことを選手らに知らせる。

エディらは、新オーナーに対して不満を抱くが、ギルフーリーは、数日後に到着する本人を待ってから結論を出すようにと言って選手達を落ち着かせる。

駅にヒギンズを迎えに行ったギルフーリーとバークは、”彼”を見つけられない。

バークは女性と接触してバッグを落としてしまい、彼女が新オーナーのK.C.(キャサリン)ヒギンズ(エスター・ウィリアムズ)だと知り驚いてしまう。

キャサリンはホテルに向かい、美しい彼女は選手達の注目を集める。

声をかけたエディは、キャサリンがギルフーリーを捜していると知り、彼が駅に人を迎えに行っていることを伝える。

キャサリンに惹かれてしまったエディは、ギルフーリーを気にする彼女に、間抜けな新オーナーを迎えに行っていることを伝える。

エディはキャサリンに迫り、戻ったバークが身振りで彼女のことを伝えようとする。

それを無視するエディは、現れたギルフーリーをキャサリンに紹介するが、彼女が”K.C.ヒギンズ”だと知り恥をかいてしまう。

バッティング練習が始まり、不調のエディを見かねたキャサリンは彼に指導を始める。

その結果エディは打撃が改善するものの、キャサリンの態度が気に入らない。

そんなキャサリンが理想の女性だと思えたデニスは、彼女に惹かれてしまう。

その夜、食事の際に現れたキャサリンは、デニスに優しく声をかけ、彼はそれを喜ぶ。

エディらは、上品な態度を見せてキャサリンをからかおうとする。

食事後、キャサリンは練習をサボる罰金を50ドルに上げてしまい、エディはそのことでも彼女に対して反感を持つ。

部屋でゲームをしていたエディ、デニス、ナットは、プールでキャサリンが泳いでいることに気づく。

エディは、デニスをキャサリンに接近させてからかうことを考える。

女性との付き合いが苦手なデニスだったが、エディに指示されてバルコニーに出てキャサリンに声をかけ、その場から下りて彼女と語り合う。

野球の話になったキャサリンは、遅くなったと言って部屋に戻ってしまい、それを見たエディがデニスに代わって彼女に近づく。

今までの態度を謝罪したエディは、キャサリンを散歩に誘うが、彼女は時間が遅いと言ってそれを友好的に断る。

別れ際に手にキスまでするエディを見たデニスは、ナットに自分のためだと言われながらも憤慨する。

仕方なく帰ろうとしたエディに、キャサリンは罰金50ドルを言い渡す。

春季キャンプを終えたウルヴスは、地元で開幕戦を迎える。

エディ、デニス、ナットの試合前の余興は大受けだったが、キャサリンはそれをよく思わない。

デニスが気に入った女性シャーリー・デルウイン(ベティ・ギャレット)は声をかけるものの、デニスはそれを無視する。

キャサリンは、野球は遊びではないと言って余興についてエディに意見する。

そして、セオドア・ルーズベルト大統領も観戦する開幕戦は始まる。

審判の判定に抗議するエディを批判していたキャサリンだったが、ナットのホーム突入をアウトと言われスタンドから飛び出す。

審判に暴言を吐いたキャサリンは、罰金を言い渡され退場させられる。

プレーは再開されるが、エディがキャッチャーと言い争いになり、それがきっかけで乱闘が始まる。

殴られて気絶したデニスをシャーリーンが介抱し、気がついたデニスは、目の前の彼女を見てその場から逃げる。

その後もシャーリーンはデニスを追い回し、猛烈にアタックする。

遠征に出たウルヴスは連勝を続け、シャーリーンのしつこさにデニスは迷惑する。

シャーリーンは、知人であるギャングのボス、ジョー・ローガン(エドワード・アーノルド)の店でパーティーが開かれることを伝え、選手らを招待する。

エディは、キャサリンとダンスをして愛を語りキスをする。

ところが、それがナットとの賭けだったと知ったキャサリンは気分を害する。

エディは、キャサリンがデニスを相手にしてないことが、今のキスで分かったとナットに語る。

キャサリンは、自分を思うデニスに激しいキスを求め、それを見たエディはショックを受ける。

何も感じないとキャサリンに言われたデニスは、シャーリーンにキスしてみる。

デニスは、何かを感じたと言うシャーリーンが、突然、理想の女性に思えるようになる。

ギルフーリーとバークは、浮かない顔をしたエディを誘い、ダンスを始めて楽しむ。

ホテルに戻ったデニスは、キャサリンのことはどうでもよくなり、自分にはシャーリーンがいることをエディに伝える。

翌朝、部屋に現れたローガンは、オープンする店に出演してほしいことをエディに伝え、ギャラは従来の2倍出すことを約束する。

それを承諾したエディは、シーズン中であるため、夜のリハーサルは内緒にしてほしいことをローガンに伝えて話はまとまる。

エディはデニスにもそれを伝え、出演できるようにすることを約束し、野球との両立は可能だと言い張る。

しかし、エディはそのせいで不調になり、首位を走っていたウルヴスは、2位とのゲーム差が縮まってしまう。

エディのことを気にしたキャサリンは、その原因が自分にあることをギルフーリーとバークから知らされる。

キャサリンは、チームが優勝するためには自分がエディと付き合うことが必要であると二人に言われる。

エディは、チームの優勝を優先し、ショーを降りることをローガンに伝える。

キャサリンはエディに声をかけ、チームのためと言いながらも自分の気持ちを伝える。

エディは誤解していたことや態度を謝罪し、これから変わる言って優勝を約束する。

その場に現れたローガンは、エディが毎晩ショー・ガールと共にリハーサルをしていたことをキャサリンに話してしまう。

キャサリンは憤慨し、チームはエディを必要としないことを伝えて立ち去る。

ローガンから用無しとなったと言われたエディは、彼がウルヴスの負けに賭けて儲けようとしていたことに気づく。

卑劣な考えを批判するエディだったが、ローガンの部下に殴られてしまう。

スランプのエディは試合を欠場することになり、野球やキャサリンへの思いが募る。

優勝決定戦。
エディは、子供達を連れて球場のスタンドに向かい、自分の名前をコールさせ、観客にチームに、自分が必用であることを理解してもらう。

ファンはエディに声援を送り、チームメイトもそれを歓迎し、キャサリンも、ギルフーリーとバークが彼と話をすることを認める。

シャーリーンは、ローガンがウルヴスの負けに大金を賭けていたことを知る。

そして、ウルヴスのメンバーにエディが加わることが発表される。

シャーリーンは、ローガンの企みをデニスに話し、エディが出場すると危険だと知らせる。

デニスはいつものように余興を始め、軟球で投球するところを硬球でエディの頭を狙い、彼を気絶させてしまう。

エディはロッカールームに運ばれ、ローガンは彼を見張らせるために部下を向かわせる。

医者に扮したローガンの部下は、選手やキャサリンを追い出してエディを見張る。

試合は始まり、ウルヴスはリードされ、シャーリーンから話を聞いたキャサリンは、エディを気絶させたデニスを責める。

キャサリンはエディの様子を見に行き、その場にいた者達が医者でないことをシャーリーンが確認して選手達を呼ぶ。

エディは助けられ、逃げようとしたローガンをデニスが捕まえようとする。

デニスに殴られそうになったローガンは、キャサリンが投げた瓶が頭に当たり気絶し警察に逮捕される。

試合は再開され、キャサリンに安静にしているように言われたエディだったが、デニスに硬球をぶつけられたことを知り、憤慨してグラウンドに向かう。

打席に入っていたデニスは、エディが現れたために焦りながらヒットを打つ。

デニスに襲い掛かろうとしたエディは、ヒットを打てば追えると言われる。

強打したエディは逃げるデニスを追うが、打球はホームランだったためにウルヴスが逆転して優勝する。

デニスを許したエディは、シーズンオフに再びコンビを組み、キャサリンとシャーリーンと共にステージに立つ。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

1908年、フロリダ
ワールドチャンピオンのプロ野球チーム”ウルウズ”は、春季キャンプが始まり、オフには芸人として活躍する主力選手デニス・ライアンとエディ・オブライアンの到着を待つ。
キャンプ入りしたデニスとエディは、チームメイトのナットらに歓迎されるが、オーナーが変わるということで不満を抱く。
新オーナーが美しい女性キャサリンだと知ったエディは、彼女に惹かれて近づくが恥をかいてしまう。
キャサリンに敵意を抱くようになったエディだったが、デニスは彼女に惹かれてしまう。
シーズンは始まり、ウルヴスは快調に首位を走り、デニスはシャーリーンという女性につきまとわれるようになる。
そんな時、ギャングのボス、ローガンはエディを巻き込み、ウルヴスの負けに賭けて大儲けを企むのだが・・・。
__________

ジーン・ケリースタンリー・ドーネンの原案によるミュージカルで、メジャーリーグで親しまれている愛唱歌”Take Me Out to the Ball Game”が原題、そして主題歌となっている。
物語の時代は、この曲が作曲された1908年に設定されている。

演出も兼ねたバスビー・バークレーの振付、豪華スター競演、そして楽曲と全てが整った作品のように思えるが、笑いを誘うために無理しているような脚本はよろしくない。

8か月後に公開される「踊る大紐育」(1949)の主人公三人の水兵フランク・シナトラジーン・ケリージュールス・マンシン、更に同作でタクシー・ドライバー役のベティ・ギャレットも本作に出演し、同じようにシナトラを追い回す役を演じている。

本作は大ヒットするものの、受けそうな内容にも拘らず、なぜか日本では劇場未公開に終わった。

気になるのは、ジーン・ケリースタンリー・ドーネンが、出演者エスター・ウィリアムズに対し軽視した態度を、彼女が自叙伝で批判していることだ。
エスター・ウィリアムズジーン・ケリーよりも背が高いことが原因だったと言われているが、著名な映画人である二人がとった行動が真実だとすれば人間性を疑ってしまう。

しかし、物語の中でも反発し合い結局は愛を手に入れるジーン・ケリーエスター・ウィリアムズの、裏舞台の関係を感じさせない演技はプロ意識の証明だろう。

細身で少年のようなひ弱さが印象的なフランク・シナトラがファーストクレジットではあるが、内容的には彼は助演で、ジーン・ケリーに仕切られているところがある。

スタイル抜群のエスター・ウィリアムズの美しさは際立ち、ジーン・ケリーに拒絶されたという水中レビューがない代わりに、プールで泳ぐシーンはある。
彼女の役はジュディ・ガーランドが予定されていたが、薬物問題で実現しなかった。

愛嬌があり楽しい演技を見せる主人公のチームメイト、ジュールス・マンシンフランク・シナトラを追い結局は愛し合うようになるベティ・ギャレット、賭けで大儲けを企むギャングのボス、エドワード・アーノルド、チームの監督リチャード・レイン、コーチのトム・デューガンなどが共演している。


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