テレフォン Telefon (1977) 3/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

1975年に発表された、ウォルター・ウェイジャーの小説”Telefon”を基に製作された作品。
米ソ冷戦下、薬物催眠を施されてアメリカに送り込まれた工作員が盗まれた名簿によりテロ活動を開始したため、それを阻止するために送り込まれたKGB少佐の活動を描く、監督ドン・シーゲル、主演チャールズ・ブロンソンリー・レミックドナルド・プレザンスタイン・デイリー他共演のサスペンス・アクション。


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト ■

監督:ドン・シーゲル
製作:ジェームズ・B・ハリス
原作:ウォルター・ウェイジャー”Telefon”
脚本
ピーター・ハイアムズ

スターリング・シリファント
撮影:マイケル・C・バトラー
編集:ダグラス・スチュワート
音楽:ラロ・シフリン

出演
グリゴーリ・ボルゾフ少佐:チャールズ・ブロンソン

バーバラ:リー・レミック
ニコライ・ダルチムスキー:ドナルド・プレザンス
ドロシー・パターマン:タイン・デイリー
マルチェンコ大佐:アラン・バデル
ストレルスキー将軍:パトリック・マギー
マリー・ウィルス:シャーリー・ノース
ハーレー・サンドバーグ:フランク・マース
ハリー・バスコム:ジョン・ミッチャム

アメリカ 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ

1977年製作 102分
公開
北米:1977年12月16日
日本:1978年4月8日


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1月10日、モスクワ
KGBのストレルスキー将軍(パトリック・マギー)と副官のマルチェンコ大佐(アラン・バデル)は、自宅にいるはずのニコライ・ダルチムスキー(ドナルド・プレザンス)を逮捕しようとするが、彼の姿はなかった。

1月17日、コロラド州、デンバー
自動車修理工のハリー・バスコム(ジョン・ミッチャム)は、電話を受けて、”ロバート・フロスト”の詩”雪の降る夕方森に寄って”の一節”森は美しく、暗く、深い・・しかし約束がある、眠るまでの道は数十マイルあり・・・”を聞き行動を開始する。

バスコムは、鍵がかかった部屋から箱を持ち出して、トラックのフロント部に据え付けて車を出す。

米軍基地に到着したバスコムは、兵士を射殺し本部に突入して爆死する。

現場にいたダルチムスキーはそれを確認し、その場を立ち去る。

1月18日、バージニア州、ラングレーCIA本部。
コンピューター・プログラマー、ドロシー・パターマン(タイン・デイリー)は、この13日間に24人のソ連共産党員幹部が事故死している事実に気づく。

パターマンは、バスコムの自爆の理由を調査する副長官ハーレー・サンドバーグ(フランク・マース)にそれを知らせ、事件が粛清であると判断した彼は、委員会に報告しようとする。

さらに、今回の事件のバスコムが、22年前に死んでいることも、サンドバーグは知らされる。

1月20日、フロリダ州、アパラチコーラ
ヘリコプターのチャーター業者の男は、電話を受けて”フロスト”の詩を聞き、ヘリに箱を積み込んで飛び立ち、ダルチムスキーはそれを確認する。

海軍通信基地はヘリの接近に気づき、警告後にそれをミサイルで撃墜する。

事件を確認したダルチムスキーは、ある名簿を見ながらオハイオ州の男性に連絡しようとする。

1月24日、レニングラード
KGBのグリゴーリ・ボルゾフ少佐(チャールズ・ブロンソン)は、マルチェンコ大佐に呼ばれる。

モスクワKGB本部。
マルチェンコから、一連のアメリカでの事件を説明されたボルゾフは、ストレルスキー将軍に、薬物催眠の実演を見せられる。

ボルゾフは、アメリカのスパイ用偵察機”U-2”の対抗策として考えられた極秘計画”テレフォン”を、マルチェンコから知らされる。

学生に、アメリカについてを学ばせて薬物催眠を施し、死亡したアメリカ人と信じ込ませて各地の基地周辺に居住させ、薬物催眠を施された者達は、”フロスト”の詩で行動を開始させる計画だった。

過去の計画が中止されていないことにボルゾフは驚き、自爆したバスコムらの他に、51人もの工作員がいて、名簿が2冊あることを知らされる。

将軍の所持する一冊を見せたマルチェンコは、もう一冊は、機密文書局からダルチムスキーが持ち去ったのだった。

”粛清”に対する報復とも考えられるダルチムスキーが、第三次大戦を引き起こす危険性もあり、マルチェンコは、それを阻止しなければならないことをボルゾフに伝える。

書記長がそれを知らないことから、その作戦も秘密で行う必要があり、補佐役を用意されたボルゾフが、単独で対処することになる。

ボルゾフは、名簿の名前や住所と電話番号を暗記する。

1月26日、カナダカルガリー
ボルゾフは、妻を装う現地工作員バーバラ(リー・レミック)と合流し、現金や拳銃を渡され、国境を越えてアメリカ入りする。

警戒するボルゾフだったが、バーバラは目的を知らないために、彼に探りを入れる。

1月27日、ロサンゼルス
ダルチムスキーは、次の名簿の人物である神父の教会の付近から、電話をかけて”フロスト”の詩を語る。

ボルゾフは、ホテルに滞在しながら情報収集と準備をしていたが、そこにロサンゼルスの神父が、長距離電話センターを爆破したというニュースが流れる。

神父が撃たれて昏睡状態だと知ったボルゾフは、現地に向かうことをバーバラに伝える。

1月28日、サンタモニカ
神父が入院する病院に向かったボルゾフは、医師に扮して様子を探る。

ボルゾフは、バーバラに神父を殺させようとするが、彼女はその理由を問う。

自分達の任務の成功が、神父の生死にかかっていることを伝えたボルゾフは、彼が話せば核戦争が起こりかねないと答える。

指示通り看護師を装い、バーバラは、神父の病室に向かい彼を殺害する。

1月29日、モスクワ
ストレルスキーは、アメリカの状況を落ち着かない様子で監視し、マルチェンコに、今後の展開に不安を感じることを伝える。

ボルゾフが、重要な情報を知り過ぎていることを指摘するストレルスキーは、バーバラが彼を殺す予定であることをマルチェンコに知らせる。

1月29日、ロサンゼルス
バーバラは、ボルゾフの飲み物に薬を混ぜて飲ませようとする。

ボルゾフが調べている情報を詮索するバーバラは、任務が終わるまで生きていたいたいかを問われて脅される。

バーバラは、殺人まで犯した自分には同等の権利があると答え、ボルゾフが、ダルチムスキーの命を狙っていることを知らされ、彼女は飲み物をわざとこぼしてしまう。

1月29日、ニューメキシコ州、ケンブリッジ。
子持ちの女性マリー・ウィルス(シャーリー・ノース)は、ダルチムスキーからの電話を受け、進入禁止区域に車で向かう。

ウィルスは、土の中から箱を取り出して、起爆装置で施設を爆破して服毒自殺をする。

CIA本部。
今回も、時代遅れの施設の爆破だったために、ソ連陰謀説を否定する意見も出る。

しかしサンドバーグは、ウィリスがソ連製の薬で死んだために、その意見を退ける。

パターマンは、事件の分析結果で成果を出すことができなかった。

しかし、”ニコライ・ダルチムスキー”というキーワードを知らされ、パターマンはそれを入力する。

KGBの機密文書局員ダルチムスキーの名前を知っていたパターマンは、コンピューターが、それと事件を起こした人物の居住地名要素が符合する確率が高いことを知り、驚いたサンドバーグは彼女に感謝する。

ダルチムスキーの行動パターンが読めないボルゾフは行き詰まっていた。

しかし、事件が起きた土地の頭文字が、ダルチムスキーの名前に従っていることに気づく。

次が”H”の土地であるため、それがヒューストンだと確信したボルゾフは現地に向かう。

1月30日、ヒューストン
ボルゾフは次の男に会おうとするが、実は二重スパイだったバーバラが、サンドバーグに居場所を伝える。

サンドバーグは、ダルチムスキーを始末したボルゾフから工作員の名前などを聞き出し、その後に彼を殺害するようバーバラに指示する。

それに意見するバーバラだったが、KGBを信用させるために、その指示に従うようサンドバーグに命ぜられる。

ダルチムスキーは、既に男に”フロスト”の詩を電話で伝えていた。

バーバラはその場にダルチムスキーがいることを確認し、ボルゾフは男を追う。

男は、駐車場に隠してあった箱を取り出し、車に乗せて走り出すが事故を起こして炎上する。

ボルゾフは生きていた男を射殺し、ダルチムスキーは事故に気づきその場を去ろうとする。

バーバラが、ダルチムスキーの行く手を阻もうとするが失敗して、彼は走り去る。

ボルゾフは、事故を起こしたバーバラの無事を確認して、ダルチムスキーの次の目的地に向かう。

1月30日。
テキサス州、ハルダーヴィル。
現地に着いたボルゾフバーバラは、次のターゲットの男が経営するレストランに向かう。

ダルチムスキーが店に電話をしてきていることを確認したボルゾフは、帰って来た男の元に向かい、”フロスト”の詩を語る。

バーバラは、ダルチムスキーが行う訃報を知り、男は棚に隠してあったダイナマイトを取り出してトラックに積む。

ボルゾフは、男に計画中止を伝えて殺害し、そこに現れたダルチムスキーは、妨害されたことに気づく。

ダルチムスキーはボルゾフに逃亡を阻まれ、店から名簿の者達に電話を始める。

バーバラが店の中で騒ぎを起こした隙に、ボルゾフは、電話ボックスにいたダルチムスキーを殺害する。

ボルゾフは名簿を奪い、彼を殺すことをためらうバーバラと共にその場を去る。

バーバラはサンドバーグに電話をかけ、傍で会話を聞いているボルゾフは名簿を破る。

自分達に構うなと警告するバーバラは、名簿を暗記しているボルゾフが、再び工作員に電話をかけ始めると言ってサンドバーグを脅す。

焦るサンドバーグに、KGBにも同じメッセージを送ってあると伝えて、バーバラは電話を切る。

ボルゾフはバーバラを抱き寄せて、モーテルに向かおうとする。

バーバラは、電話をする気はないことをボルゾフに確認して、彼は笑顔で答え二人は車で走り去る。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

ソ連の過去の計画であった、薬物催眠による破壊工作がアメリカ国内で起きる。
KGB機密文書局員ダルチムスキーが、工作員の名簿を盗みアメリカに向かい、”テレフォン”計画を実行したのだった。
ダルチムスキーから電話を受けて、”ロバート・フロスト”の詩を聞いた工作員は、米軍基地や施設を破壊した。
KGBのストレルスキー将軍とマルチェンコ大佐は、グリゴーリ・ボルゾフ少佐をアメリカに派遣し、ダルチムスキーを殺害し計画を阻止する極秘任務を命ずる。
カナダに向かったボルゾフは、KGBのスパイ、バーバラに迎えられ、夫婦を装いアメリカに入国する。
そして、情報収集を始めダルチムスキーの行方を追うボルゾフは、計画を阻止しようとするのだが・・・。
__________

米ソ冷戦下で、共存を探ろうとする両国間の考えに反する分子による過激な行動、それが過去の計画ではあるものの、第三次大戦を起こしかねないという筋立てが面白い。

計画名”Telefon”というロシア語読みのタイトルがキーポイントで、それほど緻密ではないが、捻りを効かせたスパイ戦を楽しめるピーター・ハイアムズスターリング・シリファントの脚本、そして、ドン・シーゲルのシャープな演出と要所要所で展開するアクションも見応えあり。

ドン・シーゲル作品の常連ラロ・シフリンの音楽も、「ダーティハリー」(1971)などを意識させない新鮮なものになっているが、ファンとしては、やや物足りない感じもする。

公開当時の、1970年代を知る者にとっては、その雰囲気が伝わる映像が何とも懐かしい。
当時の最先端コンピューターの、古めかしい映像さえ興味深い。

リトアニア系移民のチャールズ・ブロンソンは正に適役で、スペシャリストというイメージのKGB局員を寡黙に演じ、その体全体から発する独特の雰囲気で周囲を圧倒する。

主人公に手玉に取られるかと思いきや、強かに女の魅力で彼の心を捉えるラストもいい、二重スパイである現地協力者を好演するリー・レミック、穏健派に対抗して過激な行動に出るKGB機密文書局員のドナルド・プレザンスCIAのコンピューター・プログラマー役タイン・デイリー、副長官フランク・マースKGB幹部パトリック・マギーアラン・バデル、薬物催眠を施される工作員のシャーリー・ノース、同じくジョン・ミッチャム(ロバート・ミッチャムの弟)などが共演している。


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