愛と追憶の日々 Terms of Endearment (1983) 4.63/5 (27)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
5star

心は通いながらも時に反発しあう母娘の波乱の人生を描き、同年のアカデミー賞をはじめ映画賞を総なめにした、製作、監督、脚本ジェームズ・L・ブルックスシャーリー・マクレーンデブラ・ウィンガージャック・ニコルソン共演の家族愛のドラマ。


ドラマ(家族愛)

ジャック・ニコルソン / Jack Nicholson 作品一覧


スタッフ キャスト ■

監督:ジェームズ・L・ブルックス
製作
ジェームズ・L・ブルックス
ペニー・フィンケルマン・コックス
マーティン・ジュロー
原作:ラリー・マクマートリー
脚本:ジェームズ・L・ブルックス
撮影:アンジェイ・バートコウィアク
編集:リチャード・マークス
美術・装置
ポリー・プラット
ハロルド・ミケルソン
トム・ペディゴ
アンソニー・モンデル
音楽:マイケル・ゴア

出演
オーロラ・グリーンウェイ:シャーリー・マクレーン
エマ・グリーンウェイ・ホートン:デブラ・ウィンガー
ギャレット・ブリードラヴ:ジャック・ニコルソン
サム・バーンズ:ジョン・リスゴー
フラップ・ホートン:ジェフ・ダニエルズ
パッツィー・クラーク:リサ・ハート・キャロル
ヴァーノン・ダハート:ダニー・デヴィート
トミー・ホートン:トロイ・ビショップ
テディー・ホートン:ハックルベリー・フォックス

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1983年製作 131分
公開
北米:1983年11月23日
日本:1984年2月25日
製作費 $15,000,000
北米興行収入 $108,423,489
世界 $122,752,328


アカデミー賞 ■

第56回アカデミー賞
・受賞
作品・監督
主演女優(シャーリー・マクレーン)
助演男優(ジャック・ニコルソン)
脚色賞
・ノミネート
主演女優(デブラ・ウィンガー)
助演男優(ジョン・リスゴー)
編集・作曲・録音・美術賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1948年、テキサスヒューストン
オーロラ・グリーンウェイ(シャーリー・マクレーン)は娘エマを出産するが、8年後に夫は他界してしまう。

成長したエマ(デブラ・ウィンガー)は、結婚することになるが、オーロラは、娘の夫になるフラップ・ホートン(ジェフ・ダニエルズ)が、先の見えている教師だということが気に入らず、結婚式にも出席しなかった。

そんなオーロラの家の隣には、宇宙飛行士のギャレット・ブリードラヴ(ジャック・ニコルソン)が引越して来ていた。

エマに裏切られたと感じたオーロラは、女遊びが盛んな隣人のギャレットが気になり始める。

エマとフラップを、自宅のパーティに呼んだオーロラだったが、彼女は、エマの妊娠の知らせを聞いても喜ばなかった。

そんなオーロラは、教会で知り合った男性ヴァーノン・ダハート(ダニー・デヴィート)に好意を寄せられていた。

数年後。
フラップはアイオワデモインの大学に助教授として迎えられることになり、エマは、オーロラと親友パッツィー・クラーク(リサ・ハート・キャロル)に別れを告げる。

その後オーロラは、ギャレットと話す機会があり、ランチに誘われるが、強引で軽薄な彼の態度を見てそれを断る。

デモインで二人目の子供を出産したエマは、仕事に追われるフラップに不満を漏らすようになる。

フラップの薄給で家計が苦しくなったエマは、オーロラに借金をしようとするが断られ、再び妊娠したことを彼女に伝える。

やがて、エマはフラップの浮気を疑い始め、夫婦のいさかいが絶えなくなる。

ある日エマは、スーパーの支払いで所持金が足りず、たまたま居合わせた、銀行員サム・バーンズ(ジョン・リスゴー)に不足分を払ってもらう。

一方、オーロラは、誕生パーティーで年齢をごまかしたことを責められて家を飛び出し、その勢いでギャレットの元に向かい、ランチの約束をする。

やがて、エマはバーンズと浮気をするようになり、オーロラもギャレットと親密になる。

フラップには、ネブラスカの州立大の英文学科長の話が舞い込むが、大学で女子学生と親しげにしているところをエマに見られてしまう。

憤慨したエマは、子供達3人を連れてヒューストンに戻り、オーロラは、それを喜び大歓迎する。

しかし、フラップから、引越しを決めたという連絡を受けたエマは、彼の元に戻る。

その頃、ギャレットは、オーロラに別れ話を持ちかけて、二人の関係はあっさり終わってしまう。

予定通り、ネブラスカに引っ越すことになったエマは、優しく接してくれたバーンズに別れを告げる。

移った大学に、フラップが付き合っていた女子学生がいたことを知ったエマは、それが彼の転勤の理由だと気づく。

その後、子供と予防接種に行ったエマは、脇にしこりがあるのを医師に指摘され、検査を勧められ、診断の結果、悪性腫瘍が見つかる。

ショックを受けたオーロラは、パッツィーを伴い医師の判断を仰ぎ、エマに明るく接する。

パッツィーは、一旦退院したエマを励まそうとして、彼女をニューヨーク見物に招待する。

その後、入院することになったエマの様態は改善されず、医師から最後のことを考えるよう言われ、彼女は子供達のことを気遣う。

エマの看病を続けるオーロラは、神経が高ぶり疲労の極に達っしていた。

そこにギャレットが現れ、短い時間だったが、彼はオーロラの心の支えになる。

オーロラは、子供達を自分とパッツィーで引き取ることをフラップに告げるが、彼はそんな権利はないと憤慨する。

フラップは、そのことをエマと話し合い、彼女の意見に従い、子供達をオーロラの元で育てさせることに決める。

その後エマは、パッツィーに別れを告げ、子供達と最後の言葉を交わそうとする。

エマは、長男トミー(トロイ・ビショップ)と次男テディー(ハックルベリー・フォックス)を部屋に呼び寄せる。

反抗的なトミーが、自分のことを愛していることを理解していると彼に伝えたエマは、息子達に別れを告げる。

病院からの帰り道、エマへの態度を変えないトミーに腹を立てたオーロラは、彼を平手打ちして、母親を敬うよう教えて固く抱きしめる。

その夜、エマは、オーロラを見つめながら息を引き取る。

エマが逝けば、苦しみから解放されると考えてしまったこと恥じたオーロラは、その場にいたフラップを抱きしめて泣き崩れる。

エマの葬儀の日、パッツィーはフラップを慰め、ギャレットは、すねている長男トミーを、彼らしくプールに誘う。

そしてオーロラは、末の孫娘メラニーを抱きながら、ギャレットとトミーを見つめる。


解説 評価 感想 ■

1975年に発表された、ラリー・マクマートリーの同名小説を基に製作された作品。

*(簡略ストー リー)

父を早くに亡くし、母オーロラに女手一つで育てられたエマ・グリーンウェイは、教師のフラップと結婚することになる。
その結婚に反対していたオーロラは、式にも出席せず、やがて、エマとフラップは、彼の仕事の関係で引っ越すことになる。
その後、三人の子供が生まれたエマは生活苦となるが、オーロラは援助しようとしない。
やがてオーロラは、隣人の宇宙飛行士でプレイボーイのギャレットと親密になり、フラップの浮気を疑うエマも銀行員のバーンズと親しくなる。
そんな時、エマは悪性腫瘍が見つかり、子供達や夫、そして母オーロラに見守られながら、最後の日々を過ごす・・・。
__________

北米興行収入は1億ドルを超え、全世界では約1億2300万ドルのヒットとなった。

第56回アカデミー賞では、11部門にノミネートされ、作品賞をはじめ、監督、主演女優(シャーリー・マクレーン)、助演男優(ジャック・ニコルソン)、脚色賞を受賞した。
・ノミネート
主演女優(デブラ・ウィンガー)
助演男優(ジョン・リスゴー)
編集・作曲・録音・美術賞

製作、脚本も手がけたジェームズ・L・ブルックスは、初監督にして、アカデミー賞でいきなり、3部門(作品、監督、脚本)を受賞する快挙を成し遂げた。

無駄な描写を排除した、ジェームズ・L・ブルックスのテンポの良い演出は見事で、ベテランから子供達まで、繊細にして力強い演技を引き出している。

切れのよいストーリー展開は、クライマックスのメロドラマ後のラストを迎え、清々しささえ感じる後味の良さだ。

メロディーを聴いただけで、目頭が熱ってしまう、マイケル・ゴアの音楽も素晴しい。

主演の2人、力強いシャーリー・マクレーンデブラ・ウィンガーの自然な演技は甲乙付け難く、両者がアカデミー主演賞にノミネートされのは納得だ。

原作にはない、宇宙飛行士役で登場するジャック・ニコルソンは、多彩な登場人物の中でも異色のキャラクターで、彼らしい、飾り気のないウィットに富んだ演技を楽しめる。

「世界で160人しかいない宇宙飛行士だ・・」などと言ってはいるが、あまり、それらしく見えない人物を、お構いなしに演ずる彼の演技は絶品だ。

初めてオーローラをランチに誘う場面、左手の小指で彼女の腕に触れようとする仕草などは、とても演技には見えない。

実はこの役は、バート・レイノルズを予定していたのだが、彼は他の作品出演のためにそれを断り、その話はジェームズ・ガーナーに、解釈の問題で監督と対立した彼も去り、さらには、ハリソン・フォード経由でジャック・ニコルソンに決まったという経緯がある。

同じく、アカデミー助演賞候補になったジョン・リスゴーは、前年の「ガープの世界」(1982)に続いての連続ノミネートで、彼の演技者としての実力は高く評価されることになり、大柄だが優しさがにじみ出ている、味のある役柄を好演している。

義母と、最後まで意地の張り合いをする、主人公エマの夫役ジェフ・ダニエルズも、彼のキャリアの中では最高の演技だと言える。

この後に目立った活躍がないのが残念な、リサ・ハート・キャロルは、見かけは派手だが、エマの心の支えになる親友役を好演している。

他、まだまだ無名のダニー・デヴィートが、主人公オーロラに惹かれる男性で、なんとも不思議な役柄を演じている。


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