美女ありき That Hamilton Woman (1941) 4/5 (27)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

ナポリ王国駐在のイギリス大使ウィリアム・ダグラス・ハミルトン卿夫人のエマ・レディ・ハミルトンと、イギリスの英雄ホレーショ・ルソン提督の許されない愛を激動の時代と共に描く、当時、夫婦であったヴィヴィアン・リーローレンス・オリヴィエ主演、製作、監督アレクサンダー・コルダ による悲恋のドラマ。


ドラマ


スタッフ キャスト ■

監督:アレクサンダー・コルダ
製作:アレクサンダー・コルダ

脚本
ウォルター・ライシュ

R・C・シェリフ
撮影:ルドルフ・マテ
編集:ウィリアム・ホーンベック

美術・装置
ヴィンセント・コルダ
ジュリア・ヘロン

音楽:ミクロス・ローザ

出演
エマ・レディ・ハミルトンヴィヴィアン・リー
ホレーショ・ネルソンローレンス・オリヴィエ
ウィリアム・ダグラス・ハミルトンアラン・モーブレイ
カドガン=ライオン夫人:サラ・オールグッド
フランシス・ネルソングラディス・クーパー

ハーディ艦長:ヘンリー・ウィルコクソン
メアリー・スミス:ヘザー・エンジェル

エドモンド・ネルソン牧師:ハリウェル・ホッブス
スペンサー卿:ギルバート・エメリー
キース卿:マイルズ・マンダー

イギリス 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ

1941年製作 126分
公開
イギリス:1941年8月2日
北米:1941年4月30日
日本:1952年6月26日
イギリス興行収入 ₤119,305


アカデミー賞 ■

第14回アカデミー賞
・受賞
録音賞
・ノミネート
美術(白黒)・撮影(白黒)・特殊効果賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

18世紀、カレー港。
イギリス人と思われる女(ヴィヴィアン・リー)が、酒屋でワインを盗もうとして逮捕され、牢獄に入れられる。

その女エマを助けようとしたメアリー・スミス(ヘザー・エンジェル)も投獄されるが、彼女もイギリス人だった。

エマは自分が”レディ・ハミルトン”だと言って、メアリーに過去を振り返って聞かせる。
__________

ナポリ王国
18歳のエマは、イギリス大使のウィリアム・ダグラス・ハミルトン(アラン・モーブレイ)の甥と結婚するために、母カドガン=ライオン夫人(サラ・オールグッド)と共に宮殿を訪れる。

ところが、その夜、ハミルトンと食事をしたエマは、甥である彼女の婚約者が、借金などもあり結婚する気のないことを伝える。

失意のエマは涙するが、彼女の過去も知るハミルトンは同情し、ナポリでの優雅な生活を保障して慰める。

部屋に戻り泣き崩れ母に励まされるエマだったが、直ぐに立ち直り、その後、彼女はハミルトン夫人となる。

3年後。
フランスとの開戦(フランス革命戦争)により、イギリス海軍は、戦艦アガメムノンの艦長ホレーショ・ネルソン(ローレンス・オリヴィエ)をナポリに派遣する。

ネルソンハミルトンに対し、ナポリに援軍を要請したい意向を伝え、エマとも対面する。

ハミルトンはその手続きを始めるのだが、話を聞いていたエマは、ナポリを動かしているのは王妃だと言って、ネルソンを伴い王宮に向かう。

ネルソンの要望に、答えを出したハミルトンだったが、それよりも遥かに多くの兵力を確保して、ネルソンエマは戻ってくる。

ハミルトンはエマの働きに感心して、出航命令の出たネルソンナポリを離れ、戦争に興味を持ったエマはそれを学ぶ。

5年後。
ナポリは孤立して、ヨーロッパナポレオンの驚異に怯えていた。

国王から爵位を受けて提督になっていたネルソンは、ナポリからの食糧物資の支援を受けられず、ハーディ艦長(ヘンリー・ウィルコクソン)と共にそれを嘆く。

そんな時、エマネルソンの元を訪れ、片腕片目を失った彼に驚きながら、再び王妃の力でイギリス戦艦への支援の指示書を渡し感謝される。

ナポレオンを倒すために出撃したネルソンは、勝利してナポリに戻り、国王に会い、更なる支援を要請しながら倒れてしまう。

エマネルソンを献身的に看護し、二人は親交を深める。

愛情も感じ始めた二人だったが、ネルソンはその気持ちを抑える。

しかし、ネルソンの部下である義理の息子が、母親のフランシス(グラディス・クーパー)に、二人のことを手紙で報告してしまう。

ハミルトンにも見限られたエマだったが、ネルソンへの想いは抑えられずに、出撃する彼の元に向かう。

ネルソンは、生きる道が違うことと戻らぬことをエマに伝え、戦艦に戻り出航する。

その頃、ナポリでは革命が起きて国王は捕えられ、それを知ったネルソンは、引き返すようハーディに命令する。

ロンドン、海軍省。
艦隊司令官のキース卿(マイルズ・マンダー)は、命令違反をしたネルソンを非難し、国王を暴徒から守るという考えは考慮されるものの、彼は帰国させられることになる。

ハミルトンは、英雄ネルソンの経歴を考え、エマに彼を帰国させるよう説得する役を任せ、二人は仕方なくそれに従う。

ロンドン
フランシスネルソンの父で牧師のエドモンド(ハリウェル・ホッブス)は、夫、そして息子を迎える準備を整える。

ところが、フランシスを訪ねた海軍省のスペンサー卿(ギルバート・エメリー)は、ネルソンが既に郵便船で戻っていることを伝える。

その言葉で、夫にエマが同行していると察したフランシスは動揺するが、スペンサーは、ネルソンを許すべきだと言って助言する。

ネルソンの凱旋パレードは始り、同行していたハミルトンの訪問を受けたフランシスは、彼からもスペンサーと同じ言葉をかけられる。

フランシスと再会したネルソンは、バルコニーで民衆の歓声を受け、エマも夫人と対面する。

エマは気まずい時間を過ごして現実を知り、自分を案ずるネルソンの功績を汚すことができず、彼を拒み一人涙する。

議会で演説をしたネルソンは、ホテルに戻ろうとした時、エマが倒れたことを知り、人目も気にせず彼女に駆け寄る。

それを見たフランシスはその場を去るが、ネルソンはホテルに戻り、病人を気遣おうとしない妻を非難する。

フランシスエマの魂胆を語り、侮辱を受けている自分達を嘆き、離婚には応じないことをネルソンに伝えて家を出ることを告げる。

その後エマは、ネルソンの子供を産むのだが、ナポリから財産を運ぶ途中に船が沈没してそれを失い、そのショックで体調を崩したハミルトンは死亡する。

北欧で戦果をあげて帰国したネルソンは、フランスとの和平交渉をすることに対し、軍人として激しく反対する。

エマに会ったネルソンは、知らぬ男と会っていることで彼女に嫉妬する。

生活に困り始めていた、エマの様子を知ったネルソンは、彼女と子供、そして母親のために家を用意する。

訪ねて来たハーディから、皇帝になったナポレオンの驚異を知らされたエマは、対抗できるのがネルソンだけだと言われ、その意見に反発する。

ハーディは諦めてその場を去るが、エマは、ネルソンが既に本土防衛策を思案していることを知り、やがて彼は旅立つ。

1805年10月21日、トラファルガー岬沖。
ネルソンの指揮するイギリス艦隊と、フランススペインの連合艦隊の戦いは始まる。

激しい攻防は続き、ネルソンは重傷を負うが、敵を撃破したことをハーディから報告される。

瀕死のネルソンは、遺体を海に捨てることを拒み、遺髪と所持品をエマに送るようハーディに言い残して息を引き取る。

帰国したハーディはエマを訪れ、戦いの勝利とネルソンの最期の様子を伝えてその場を去る。

愕然とするエマは、その場で卒倒してしまう。
__________

メアリーはその後のことを尋ねるが、エマは、”それからもその後もない”と答えて呆然とする。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

18世紀末、カレー港。
ワインを盗んだ哀れな女が逮捕され、獄中で、”レディ”だったという彼女は、同胞の女性に過去を振り返り話して聞かせる・・・。
ナポリ王国
18歳のエマ・ハートは、イギリス大使ウィリアム・ダグラス・ハミルトンの甥と結婚するために、母と共に宮殿を訪れる。
しかし、借金などを抱える婚約者に結婚の意思がないことをが分かり、失意のエマは、その後ハミルトンと結婚する。
不自由ない暮らしに満足するエマは、フランスとの開戦で派遣されたイギリス海軍ホレーショ・ネルソンと出会う。
ネルソンは、ナポリからの支援を要請し、その手助けをしてくれたエマと親交を深める。
5年後、ヨーロッパナポレオンの驚異に怯え、片腕片目を失っていたネルソンは、再びエマの助力でナポリからの支援を受け、二人の親交は愛に変わるのだが・・・。
__________

史実を基にしたドラマではあるが、結婚間もないヴィヴィアン・リーローレンス・オリヴィエが、あたかも自分達の私生活を再現しているような役柄を演じているところが注目だ。

アレクサンダー・コルダのシャープな演出と、特殊効果やミニチュアを使った見事な海戦シーンの大迫力、更には宮殿などのセットの豪華さ、そしてミクロス・ローザのダイナミックな音楽など、メロドラマ・タッチの中で娯楽性も高い作品に仕上がっている。

この時代、ヨーロッパでは第二次大戦初期の混乱状態であり、その影響を全く感じさせない見事な作品でもある。

第14回アカデミー賞では、録音賞を受賞し、美術(白黒)、撮影(白黒)、特殊効果賞にノミネートされた。

風と共に去りぬ」(1939)の成功により世界的なスターになったヴィヴィアン・リーは、抜け目のない快活な女性から、冒頭とラストで演ずるアル中の哀れな女までを熱演し、ローレンス・オリヴィエは堅実な演技を見せるが、やはり、主人公を演ずる妻の演技を邪魔することなく、一歩引いているようにも思える。

ナポリ王国駐英国大使ウィリアム・ダグラス・ハミルトンアラン・モーブレイ、主人公の母サラ・オールグッドネルソン提督夫人役のフランシスグラディス・クーパー、提督の部下ヘンリー・ウィルコクソン、主人公の話を聞く牢獄の女役ヘザー・エンジェル、提督の父役エドモンド・ネルソン牧師ハリウェル・ホッブス、海軍省のギルバート・エメリー、提督の上官役マイルズ・マンダーなどが共演している。


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