アスファルト・ジャングル The Asphalt Jungle (1950) 4.93/5 (29)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
5star

巨匠ジョン・ヒューストンによるフィルム・ノワールの代表作。
出所した知能犯の宝石強盗計画に関係する者達の生き様を描く、スターリング・ヘイドンルイス・カルハーンジェームズ・ホイットモア他個性派スター共演の犯罪ドラマ。


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト ■

監督:ジョン・ヒューストン
製作:アーサー・ホーンブロウJr.
原作:W・R・バーネット”The Asphalt Jungle”
脚本
ベン・マドウ
ジョン・ヒューストン
撮影:ハロルド・ロッソン
編集:ジョージ・ベームラー
音楽:ミクロス・ローザ

出演
ディックス・ハンドリー:スターリング・ヘイドン
アロンツォ・D・エメリック:ルイス・カルハーン
ドール・コノヴァン:ジーン・ヘイゲン
ガス・ミニッシ:ジェームズ・ホイットモア
”ドク”アーウィン・リーデンシュナイダー:サム・ジャッフェ
アンジェラ・フィンレー:マリリン・モンロー
ハーディー:ジョン・マッキンタイア
ルイ・チアヴェリ:アンソニー・カルーソ
コビー:マーク・ローレンス
メイ:エメリック:ドロシー・ツリー
ディートリッヒ警部補:バリー・ケリー
ボブ・ブラノム:ブラッド・デクスター

アメリカ 映画
配給 MGM
1950年製作 112分
公開
北米:1950年5月23日
日本:1954年3月11日


アカデミー賞 ■

第23回アカデミー賞
・ノミネート
監督
助演男優(サム・ジャッフェ)
脚色・撮影賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

アメリカ北西部。
ある強盗事件が発生し、犯人が長身の男だと言うことで、ガス・ミニッシ(ジェームズ・ホイットモア)のダイナーにいたディックス・ハンドリー(スターリング・ヘイドン)が警察官に連行される。

他の容疑者と共に面通しの中にいたディックスは、目撃者の証言により犯人でないと判断される。

コミッショナーのハーディー(ジョン・マッキンタイア)は、他を含めた強盗事件の大半がディックスの犯行と判断するディートリッヒ警部補(バリー・ケリー)に、目撃者を脅してでも証言させるよう指示する。

さらにハーディーは、刑務所を出所したばかりの知能犯”ドク”アーウィン・リーデンシュナイダー(サム・ジャッフェ)を見失ったこでもディートリッヒを非難し、見つけ出し監視するよう命ずる。

その頃ドクは、ノミ屋のコビー(マーク・ローレンス)を訪ねて歓迎され、50万ドルの宝石を奪う計画について話す。

ドクは、悪にも手を染める弁護士アロンツォ・D・エメリック(ルイス・カルハーン)に話しを付けることと、軍資金に5万ドルが必要なことをコビーに伝える。

そこにディックスが現れるが、ドクは、負けが込んで入るにも拘らず勝負し続けるという彼に目を付ける。

ガスのダイナーに向かったディックスは、コビーの借金分を何んとか都合すると彼に言われ、大人しくしていろとも助言される。

アパートに戻ったディックスは、働いていたクラブや部屋を追い出された女友達ドール・コノヴァン(ジーン・ヘイゲン)が訪ねて来たため、彼女を泊めることにする。

エメリックに会ったドクは、計画の内容と必要な資金と人員を伝える。

話に乗ることにしたエメリックは、考えをめぐらせながら、愛人アンジェラ・フィンレー(マリリン・モンロー)に優しく接する。

翌朝、ドールに起こされたディックスは、かつて自分の家族がケンタッキーの牧場主であり、奪われた牧場を必ず取り戻すと語る。

ギャンブルでその資金を稼ごうとしたディックスだったが、ある程度まで達した儲けが、今は借金に代わってしまったことも話す。

ドールに、必ず牧場を取り戻すと言い切るディックスは、ガスが用立ててくれた金を持ってコビーの元に向かう。

コビーに金を返したディックスは、現れたドクに挨拶してその場を立ち去る。

ドクは、行動に誇りを感じるディックスの荒っぽさが、計画に役に立つとも考える。

エメリックについて調べたドクは、彼が女で破産しかけていることを知り、それをコビーに伝える。

そこにディートリッヒ警部補が現れ、焦ったコビーは、彼に賄賂を渡して何んとか手入れは回避する。

私立探偵ボブ・ブラノム(ブラッド・デクスター)に、貸した金の取り立てを頼んだエメリックは、それがうまくいかないことを知らされる。

アンジェラのために破産してしまうと言うエメリックは、ブラノムにドクの計画を伝える。

エメリックは、取り分は1/3なのだが、全てを手にして、アンジェラと共に国外に逃亡する考えをブラノムに話す。

コビーをおだてて5万ドルを都合させると言うブラノムは、分け前を要求する。

同じ頃ドクは、金庫破りのルイ・チアヴェリ(アンソニー・カルーソ)に会い、コビーが彼に金を渡し、運転手にはガスを勧められる。

ドクは、用心棒役にはディックスがいいことを二人に伝え、ガスと親交のある彼に声をかけることにする。

部屋が見つかったドールは出て行くことになるが、彼女はディックスに惹かれているため、引き止めてくれることを期待する。

ディックスもドールが気になるが、金を渡して、連絡するかもしれないことを伝えて彼女を見送る。

その夜、コビーに誘われたディックスは、ガスの店でドクから計画を聞かされる。

ドクに残るよう言われたディックスは、エメリックが宝石を奪う可能性があるため、警戒するようにと言われる。

計画の夜、地下から宝石店に侵入したルイが、ディックスとドクを中に入れる。

ルイは、ドリルやニトログリセリンを使い金庫の扉を開けるが警報が鳴り響く。

パトカーも近づく中、金庫を開けたルイは、ドクに宝石を確認させて、彼はそれを持ち去る。

警備員を殴り倒したディックスだったが、ルイが撃たれてしまい、三人はその場から逃亡する。

エメリックの元に向かったドクとディックスだったが、その場に現金が用意されていないことを知り、宝石を預けるよう提案される。

弁護士の自分なら安心だが、出所したばかりのドクは、宝石を持っているのは危険過ぎると指摘する。

警戒するドクだったが、その場にいたブラノムは二人に銃を向けて、宝石を渡すよう指示する。

ディックスが銃撃されながらもブラノムを射殺し、ドクは裏切ったエメリックにその理由を問う。

ドクは、事件で損害を受ける保険会社に行き、宝石を売るようにと戸惑うエメリックに伝えて納得させ、ディックスとその場を去る。

その頃ガスは、傷を負いながら病院に連れて行けないルイの容態を、彼の妻と共に見守る。

エメリックはブラノムの死体を川に捨てて、その後、警察の捜査は広がり、ガスが、コビーの元にいるディックスにそれを伝える。

翌日、保険会社が承知したというエメリックからの連絡を受けたことを、コビーから知らされたドクは、25万ドルが手に入ることを知る。

エメリックは、病気の妻メイ(ドロシー・ツリー)と過ごしていたが、ブラノムの死体が発見された件で、現れた警官から質問を受ける。

それをかわしたエメリックは、自分のアリバイ作りのためにアンジェラに電話を入れる。

同じ頃、ドクの顔写真は、宝石強盗の容疑者として賞金付きで新聞に掲載され、彼は、誰かが裏切ったのではなく、警察側が自分だと決めつけて行動に移したことをディックスに話す。

その後、街角で警官に呼び止められたディックスは、ドクの人相を気にした彼を叩きのめす。

ディックスは、殴られたドクを連れてドールの元に向かい傷の手当てをする。

ドクの件で、賞金目当ての情報提供者が殺到する中、ハーディーは、彼をノミ屋まで乗せたと言うタクシー・ドライバーの証言と、警官がドクを含む二人組に襲われたという情報を得る。

ハーディーの支持でコビーの元に向かったディートリッヒは、彼の全てをバラすと脅されながらも、ドクとの関係を話す。

アンジェラと過ごしていたエメリックは、現れたハーディーから、窃盗と殺人の共犯で逮捕を言い渡され、コビーが全てを話したことを知らされる。

ハーディーは、アンジェラから言われた通りに偽証したという証言を取るが、エメリックは彼女を責めはしなかった。

エメリックは、妻メイに電話すると言って席を外し、彼女に遺書を書こうとするものの、それを破り捨てて拳銃で自ら命を絶つ。

逮捕されたガスは、留置場にいた裏切ったコビーに襲いかかり罵る。

ルイの家に向かった警官だったが、息を引き取った彼の葬儀が行われていた。

ドクは、足がつくと言って宝石を受取らないディックスに、金を借り別れを告げて立ち去る。

街に出たドクは、警戒中の警官を気にもせず、タクシーに乗りクリーブランドに向かう。

街を出ようとするディックスは、一緒に行くと言うドールを連れて出かける。

ダイナーに寄ったドクは、二人の警官に呼び止められ、宝石を持っていることを知られて観念する。

運転中、傷が悪化したディックスは気を失ってしまい、ドールは彼を病院に連れて行く。

医師は、ディックスの血液が失われていることを指摘し警察に連絡するが、それに気づいた彼はドールと車で走り去る。

ディートリッヒがコビーらとつながっていたことが分かり、ハーディーは、その件で記者達に意見を求められる。

悪徳警官がいる現実を認めるハーディーだったが、殆どの警官は、市民を守るために24時間命懸けで任務に就いていることを伝え、逃走中の最後の一人も必ず逮捕することを約束する。

ケンタッキー
かつての家族の牧場にたどり着いたディックスは、敷地内に入り倒れてしまう。

ディックスは息を引き取り、ドールは、涙しながら人を呼ぼうとする。


解説 評価 感想 ■

1949年に発表された、W・R・バーネットの小説”The Asphalt Jungle”を基に製作された作品。

*(簡略ストー リー)

刑務所を出所したばかりの知能犯”ドク”は、綿密に練り上げた宝石強盗を計画する。
ノミ屋のコビーの元に向かったドクは、悪にも手を染める弁護士エメリックに話しを持ち掛け、軍資金の5万ドルと人員を確保しようとする。
その話に乗ったエメリックだったが、若い愛人アンジェラに財産をつぎ込み破産状態であった。
そのためエメリックは、ドクの奪った宝石を独り占めしようと考える。
ドクは、資金源のコビー、金庫破りのルイ、運転手ガス、そして、荒っぽい男ディックス・ハンドリーらと計画を実行しようとする。
牧場を奪われ、それを取り戻すことだけを考え都会に出たディックスは、ギャンブルで稼ぎ犯罪を来る返して、それを果たそうとしていた。
計画は実行され、ドクらは宝石を奪うのだが、裏切りと警察の強硬捜査で事態は大きく動く・・・。
__________

魅力的な実力派スター競演が注目であり、強盗計画に絡む者達の人物像や生活感などのリアルな描写、ジョン・ヒューストンの力感溢れるスリリングな演出など、観る者を納得させる仕上りの作品。

ジョン・ヒューストンベン・マドウによる、
登場人物の各個性を掘り下げて語りながら事件に絡める、見事な脚本も素晴らしい。

作品全体から受ける、陰鬱な雰囲気を伝えるミクロス・ローザの音楽も印象的だ。
アラン・ラッド主演の「悪人の土地」(1958)
は、本作のリメイク。

2008年、アメリカ議会図書館国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。

第23回アカデミー賞では、監督、助演男優(サム・ジャッフェ)、脚色・撮影賞にノミネートされた。

犯罪をゲームのように実行する、主犯格の知能犯サム・ジャッフェの変幻自在の演技、彼が言うように、悪党ではあるが、行動に誇りが感じられる男を熱演する巨漢(196cm)スターリング・ヘイドンの熱演は光る。

強かな弁護士風で登場するものの、愛人(マリリン・モンロー)に全てを捧げてしまう、優しさや弱い一面も悲しく演ずるルイス・カルハーン、その妻ドロシー・ツリー、主人公に心惹かれる女性のジーン・ヘイゲン、犯行に加担するダイナーの主人ジェームズ・ホイットモア、悪に対する強硬捜査の姿勢を決して崩さない警察コミッショナーのジョン・マッキンタイア、金庫破りの達人アンソニー・カルーソ、ノミ屋ドロシー・ツリー、悪徳警官バリー・ケリー、私立探偵ブラッド・デクスターなどが共演している。


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