がんばれ!ベアーズ The Bad News Bears (1976) 4/5 (8)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

弱小少年野球チームのコーチとなった、アル中の元野球選手と、少年少女との交流を描く、監督マイケル・リッチー、主演ウォルター・マッソーテイタム・オニールヴィク・モロージャッキー・アール・ヘイリージョイス・ヴァン・パタン共演の痛快コメディ。


ドラマ(コメディ)


スタッフ キャスト ■

監督:マイケル・リッチー
製作:スタンリー・R・ジャッフェ
脚本:ビル・ランカスター
撮影:ジョン・A・アロンゾ
編集:リチャード・A・ハリス
音楽:ジェリー・フィールディング

出演
ウォルター・マッソー:モリス・バターメイカー
テイタム・オニール:アマンダ・ワーリツァー
ヴィク・モロー:ロイ・ターナー
ジャッキー・アール・ヘイリー:ケリー・リーク
ジョイス・ヴァン・パタン:クリーヴランド
ベン・ピアッツァ:ボブ・ホワイトウッド
クリス・バーンズ:タナー・ボイル
ゲイリー・リー・キャヴァナロ:マイク・エンゲルバーグ
アルフレッド・ラッター:アルフレッド・オギルビー
デヴィッド・ポロック:ルディ・スタイン
クイン・スミス:ティミー・ルーパス
エリン・ブラント:アーメッド・アブドゥル=ラヒム
デヴィッド・スタンボウ:トビー・ホワイトウッド
ブランドン・クルーズ:ジョーイ・ターナー

アメリカ 映画
配給 ラマウント・ピクチャーズ
1976年製作 101分
公開
北米:1976年4月7日
日本:1976年12月
北米興行収入 $32,211,330


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

元マイナー・リーグの野球選手モリス・バターメイカー(ウォルター・マッソー)は、今ではアル中で落ちぶれたプールの掃除人だった。

市会議員のボブ・ホワイトウッド(ベン・ピアッツァ)は、地元の少年野球リーグに資金を提供し、バターメイカーにコーチを依頼していた。

ホワイトウッドは、息子のトビー(\デヴィッド・スタンボウ)を彼に預け、小切手を切ってその場を立ち去る。

バターメイカーは、リーグ・マネージャーのクリーヴランド(ジョイス・ヴァン・パタン)から余った用具を受け取る。

強豪チームのコーチ、ロイ・ターナー(ヴィク・モロー)は、レベルの高いリーグに割り込んできたバターメイカーを迷惑に思い彼に嫌味を言う。

グラウンドが空いたところで、早速バターメイカーはメンバーを集めて練習を始めようとする。

チームはベアーズと名づけられるのだが、野球センスのある子供は一人もいなかった。

その上、コーチがアル中でまともな練習も出来ない。

キャッチャーのマイク・エンゲルバーグ (ゲイリー・リー・キャヴァナロ)は食べてばかり、タナー・ボイル(クリス・バンズ)は小柄だが喧嘩っ早く 口ばかり達者、野球博士アルフレッド・オギルビー(アルフレッド・ラッター)、ハンク・アーロンに憧れるアーメッド・アブドゥル=ラヒム(エリン・ブラント)、内気なティミー・ルーパス(クイン・スミス)はまともにプレーが出来ず、おまけに英語の通じないメキシコ人少年までいる始末。

バターメイカーは、リーグ開幕前の親睦パーティーの場で、コーチが、チームのユニフォームまで調達しなければならないことを知る。

ホワイトウッドに食って掛かったバターメイカーだったが、結局、スポンサー探しをしなければならなくなる。

バターメイカーは、子供達にプール掃除までさせてしまい、何とかユニフォームを調達する。

リーグ戦開幕が翌日に迫る中、酒ばかり飲んでいるバターメイカーは、まともなコーチもできない。

そして開幕の日、ターナーが挨拶を始めた時、不良少年ケリー・リーク(ジャッキー・アール・ヘイリー)がオートバイでグラウンドに乱入し、警備員に取り押さえられてしまう。

ベアーズの初戦の相手は、ターナーの率いる王者ヤンキースだった。

試合は始まり、ベアーズは初回に26点取られてしまい、バターメイカーは、あまりの惨めさに試合を放棄してしまう。

相手コーチのターナーは、子供達のことも考えない無責任なバターメイカーを罵倒する。

その後、何度もエラーをしたアーメッドは、いじけてユニフォームを脱ぎ木に登ってしまう。

バターメイカーは、アーメッドが尊敬するハンク・アーロンも、9歳の時に42回エラーしたが諦めなかったという”嘘”で彼を説得する。

ベアーズの大敗に呆れたホワイトウッドは、チームを解散すると言い出す。

いい加減な指導しか出来ないでいたバターメイカーだったが、子供達のことを考えると、簡単に解散を言い渡せず辛い立場となる。

そこでバターメイカーは、元恋人の娘で、天才野球少女のアマンダ・ワーリツァー(テイタム・オニール)をスカウトするが、それを拒まれてしまう。

グラウンドに向かったバターメイカーだったが、学校で笑い者になった子供達は野球を止めると言い出す。

それを知ったバターメイカーは、子供達に今までのことを謝罪し、チームを立て直そうと彼らを誘う。

気乗りしない子供達に、バターメイカーは渇を入れてグランドに追いやり練習を始める。

その後、ベアーズはまともな練習を始め、ホワイトウッドの解散宣言を無視して第二戦に挑む。

今回は最終回までもったものの、18-0でベアーズは再び大敗を喫する。

バターメイカーは、初戦より進歩したことを指摘して子供達を励ます。

どうしても、アマンダをチームに入れたいバターメイカーだったが、そろそろ女の子らしくしたいアマンダは、今回も誘いを断る。

バターメイカーは、アマンダの神経を逆なでする作戦に出て、70センチ曲がるという彼女のカーブに20ドル賭けて勝負する。

アマンダの投球を見たバターメイカーは、彼女の腕前が落ちていないことを確認し、バレエのレッスン料を払う条件で、チーム入りを承諾させる。

少女ピッチャーのアマンダがグラウンドに現れ、彼女をバカにするタナー達だったが、彼女の投球を見てチームメイトは驚いてしまう。

そして次の試合、アマンダの力投でベアーズはようやく勝てそうな試合になるが、ルーパスのエラーで惜敗してしまう。

タナーはルーパスを責めるが、バターメイカーは全員の責任だと言ってチームワークを教え込む。

ベアーズの練習中、不良少年のケリーの才能に目を付けたバターメイカーは、アマンダに、ケリーを誘惑させてチームに引っ張り込もうとする。

しかし、アマンダはケリーとチーム入りを賭けてゲームで負けてしまい、”ローリング・ストーンズ”のコンサートを、二人で見に行くことになってしまう。

バターメイカーは、11歳の女の子がデートとは不謹慎だと、アマンダの親のように憤慨する。

しかし、ターナーに邪魔者扱いされたケリーは、自らベアーズ入りを志願することになる。

誰も打てなかったアマンダの球を、簡単に打ち返す強打者ケリーの活躍で、ベアーズはついに勝利する。

次の試合も放棄試合でベアーズの勝ちとなり、調子を上げたチームは連勝を続ける。

ベアーズはあと1勝で決勝進出となり、絶対負けられないバターメイカーは、ケリーに、他の子供達を無視して、取れる打球は全て補給するよう指示を出す。

チームプレイを無視したケリーの行動に、子供達は不満を抱き始め、それを察した彼は、バターメイカーの命令を無視してしまう。

バターメイカーが、指示に従わないケリーを責めたため、彼は打席で反抗的な態度をとる。

それを見たバターメイカーは、ケリーを交代させようとするが、打席に戻った彼はホームランを放ち、ベアーズは勝利する。

試合には勝ったものの、試合中のケリーのプレイを良く思わないチームメイトは、彼を無視してしまう。

試合後、バターメイカーに情が移ったアマンダは、リーグが終わったあとも、彼と行動したい気持ちを話す。

しかし、人生に干渉されるのを嫌うバターメイカーは気分を害し、アマンダを冷たく突き放してしまう。

アマンダの幸せを願えば、自分のような男と付き合わない方が良いと判断したバターメイカーだったが、その場を立ち去る二人の目には涙が光る。

決勝の日を迎え、チームのメンバーは相変わらずケリーに冷たい態度をとる。

タナーがケリーに言いがかりをつけて喧嘩となり、それに割って入ったバターメイカーが、自分の指示だったことを子供達に伝える。

ヤンキースとの決勝戦が始まり、アマンダが、ホームで相手に激突されて倒れてしまい乱闘になる。

それがきっかけでケリーとタナーのわだかまりは消えるが、コーチのバターメイカーとターナーは勝ちにこだわり、子供達のプレイに怒りをぶつける。

度を過ぎたプレイを子供達に強要する、バターメイカーの傲慢な態度は、子供達の心を傷つけてしまう。

それに気づいたバターメイカーは、主力を交代させて、全員を参加させて悔いのない試合をさせる。

一方ヤンキースのターナーも、ピッチャーの息子ジョーイ(ブランドン・クルーズ)が、自分の指示を無視してバッターにビーンボールを投げたのを見て、マウンド上で彼を殴ってしまう。

その後ジョーイは、エンゲルバーグをピッチャーゴロに打ち取るが、父ターナーに反抗してボールを離さず、相手にランニングホームランを許す。

そして、ジョーイはマウンドを降りて、ターナーの前でボールを捨て、母親と共にグラウンドを去る。

子供達の気持ちを察したバターメイカーは、控えを主力と交代させ、全力で戦えと彼らを送り出す。

試合は同点のまま最終回を迎え、ホワイトウッドが、バターメイカーに対し不満を口にする。

バターメイカーはそれを相手にせず、疲れの見えてきたアマンダも、ルディ・スタイン(デヴィッド・ポロック)と交代させてしまう。

ベアーズのプレイは大荒れとなり、たちまちヤンキースに4点を取られてしまう。

そんな時、一番の弱点ルーパスのところに打球が飛ぶが、彼はフェンス際で見事にホームランをキャッチし、チームメイトや観客から喝采を浴びる。

その裏、ルディとアマンダが倒れてツーアウトとなり、怖気づくオギルビーがバッターボックスに入る。

オギルビーはフォアボールを選び、アーメッドも塁に出る。

勝負あったと見て、帰りかけていた観客がスタンドに戻り、ベアーズは満塁としてケリーが打席に入る。

ターナーは、4点差を考えてケリーを敬遠するように指示を出す。

しかし、ケリーはウエストボールを思い切り叩き、打球は外野の間を抜けて、彼は一気にホームを狙う。

ケリーはホーム寸前でタッチアウトとなり、結局、ベアーズは試合には敗れてしまう。

バターメイカーは、健闘した子供達を励まして表彰式を迎える。

ベアーズを称えるヤンキースに向かって、タナーが優勝者として胸を張れと言葉を返す。

そしてルーパスが、受け取った準優勝トロフィーを投げつけて、”来年を見ていろ!”と言って優勝を誓う。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

元マイナー・リーグの野球選手で、今ではアル中で落ちぶれたプールの掃除人であるモリス・バターメイカーは、市会議員のホワイトウッドから、地元少年野球リーグのコーチを依頼される。
バターメイカーは、一応は練習を始めようとするが、強豪チームのコーチ、ターナーは、それを歓迎しない。
バターメイカーのチームは、ベアーズと名づけられるのだが、野球センスのある子供は一人もいない有様で、おまけにコーチがアル中で、まともな練習も出来ない。
開幕の日、ベアーズの初戦の相手は、ターナー率いる王者ヤンキースだった。
試合は始まり、ベアーズは大量得点されてしまい、バターメイカーは、あまりの惨めさに試合を放棄してしまう。
ベアーズの大敗に呆れたホワイトウッド憤慨し、チームを解散しようとするが、バターメイカーは子供達のことを考える。
そしてバターメイカーは、元恋人の娘で、天才野球少女のアマンダを説得してスカウトし、才能ある不良少年のケリーをチームに引き入れるのだが・・・。
__________

子供じみた邦題に惑わされて、本作を、ただのキッズ映画と思ってはいけない!

日本の堅苦しい少年野球のイメージとは全く違う、子供達を中心に描きながら、はっきりした自己主張をさせ、頼もしく描くストーリーやラストは、いかにもアメリカ映画らしい。

人生の落伍者のコーチが、子供達との出会いと親交で、終盤では、人生の生き甲斐を見つけて、リーグのお荷物チームの全員が成長していく過程を、マイケル・リッチーは、痛快且つ感動的に描いている。

北米興行収入は、この種の作品としては突出した、約3200万ドルのヒットとなり、続編も製作された。

特筆すべきは、ビゼー作曲「カルメン」を編曲し、全編でそれを効果的に使用したジェリー・フィールディングの音楽の素晴らしさだ。
感動的な作品を大いに盛り上げている。

本作で、オスカー受賞も噂されたウォルター・マッソーの酔いどれコーチぶりは、彼のキャリアの中でもかなり評価が高かった。

テイタム・オニールのピッチャーも板についていて、相当センスが良くなければ、12歳の少女がなかなかあれ程の身のこなしはできるものではない。
(野球経験者なら分かる)
やはり、演出家やスタッフの、プロ意識の賜物だろう。

バターメイカー(W・マッソー)に情が移ったアマンダ(T・オニール)が、子供ながらに、自分の母と彼の寄りを戻そうと必死に説得するのに対し、彼は世話をやくなと突き放し、別れた後に互いに涙するシーンなどは、思わずホロリとさせられる。

印象的な不良少年役を好演したジャッキー・アール・ヘイリーは、3年後の「ヤング・ゼネレーション」(1979)でもいい役を演じていたが 、その後、長く低迷していた。
しかし、2006年の「リトル・チルドレン」でオスカー候補になり、復活したのは実に嬉しい。

今は亡きヴィク・モローも、敵役として熱演し、彼の出演メジャー作品の中では、ベストの作品かもしれない。

リーグ・マネージャーのジョイス・ヴァン・パタン、チームのスポンサーのベン・ピアッツァ、そして、個性溢れるベアーズのメンバー達も、溌剌と演じている。


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