砂漠の流れ者 The Ballad of Cable Hogue (1970) 3.2/5 (25)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

時代遅れながら、その素朴さで人を引き付け執念で道を切り開く男の姿を、20世紀初頭の西部の砂漠地帯を舞台にコメディ・タッチで描く、製作、監督サム・ペキンパー、主演ジェイソン・ロバーズステラ・スティーブンスデビッド・ワーナー他共演のヒューマン・ドラマ。


ドラマ(コメディ)


スタッフ キャスト ■

監督:サム・ペキンパー
製作総指揮:フィル・フェルドマン
製作
サム・ペキンパー

ウィリアム・ダリオ・ファラーラ
脚本
ジョン・ロバート・クロフォード

エドマンド・ペニー
撮影:ルシエン・バラード
編集
ルー・ロンバルト

フランク・サンティッロ
音楽:ジェリー・ゴールドスミス
主題歌:リチャード・ギリス

出演
ケーブル・ホーグ:ジェイソン・ロバーズ

ヒルディ:ステラ・スティーブンス
ジョシュア・ダンカン・スローン:デビッド・ワーナー
サミュエル・ボーウェン:ストローザー・マーティン
タガート:L・Q・ジョーンズ
ベン・フェアチャイルド:スリム・ピケンズ
クッシング:ピーター・ホイットニー
クィットナー:R・G・アームストロング
クリート:ジーン・エヴァンス
ジェンセン:ウィリアム・ミムス
ジェンセン夫人:キャスリーン・フリーマン
クローディア:スーザン・オコンネル
ウェブ:マックス・エヴァンス
パウエル:ヴォーン・テイラー

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ

1970年製作 121分
公開
北米:19705月13日
日本:1970年10月
製作費 $3,716,946


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

砂漠のど真ん中で、ケーブル・ホーグ(ジェイソン・ロバーズ)は、相棒のサミュエル・ボーウェン(ストローザー・マーティン)とタガート(L・Q・ジョーンズ)に水を奪われ置き去りにされる。

ホーグは、必ずや生き延びてみせると、神に助けを請いながら4日間歩き続ける。

神への祈りも諦めかけた時、ホーグはついに水場を見つけ生気を取り戻す。

やがて、近くに人が行き交う道を見つけたホーグは、通りががりの駅馬車を止める。

御者のベン・フェアチャイルド(スリム・ピケンズ)に無料乗車を許可されるものの、ホーグはそれを断る。

この近辺では、水は金より価値があるとフェアチャイルドに言われたホーグは、水場の水を一回10セントで飲ませようとする。

金を払おうとしなかった男を射殺したホーグは、その後、牧師のジョシュア・ダンカン・スローン(デビッド・ワーナー)も撃ち殺そうとしてしまう。

水を飲もうとするジョシュアに、10セントを払わせたホーグだったが、土地の権利書があるわけでもなく、人に知らせれば奪い取られると脅されてしまう。

そこでホーグは、土地の登記をするために町に向かい、美しい女性ヒルディ(ステラ・スティーブンス)に一目惚れしてしまう。

登記所に向ったホーグは、たった2エイカーだが、ついに自分の土地を手に入れる。

その後ホーグは、駅馬車運営会社の責任者クィットナー(R・G・アームストロング)に、土地の権利の半分を売ろうとする。

しかしクィットナーは、その土地に水場などないことを確信していたため、ホーグを追い払ってしまう。

ホーグは、銀行の頭取クッシング(ピーター・ホイットニー)にその熱意が認められ、100ドルもの融資を受けられる。

その足で、娼婦だったヒルディの元に向かったホーグは、彼女に自分の水場の休息所で暮らすよう誘う。

ヒルディはそれを断られたホーグは、留守番をしていたジョシュアが裏切るかもしれないと思い、彼女に金も払わずに水場に戻る。

ジョシュアが自分を待っていたことに安心したホーグは、二人で再び町に向かい、ヒルディと仲直りして愛し合う。

独りになったジョシュアは、涙を流す女性クローディア(スーザン・オコンネル)を街角で見かけ、慰めようとして彼女の家に入り込む。

クローディアの体が目的だったジョシュアは、彼女には夫クリート(ジーン・エヴァンス)がいたことと、 ホーグに水場で殺されたのが弟だということを知らされる。

クリートが現れたためジョシュアは慌てるが、弟の死を知った二人を慰めその場をやり過ごす。

その後、ホーグとジョシュアは水場を整備し、ようやく周辺の土地に目をつけたクィットナーは、必死に水場を探すが見つからなかった。

負けを認めたクィットナーは、ホーグと駅の契約を済ませ、彼の働きぶりに感心するクッシング頭取の前で、駅馬車の御者フェアチャイルドから星条旗を渡され感激する。

そして、軌道に乗ったホーグに別れを告げ、ジョシュアは町に移り住むことになり、変わってヒルディがホーグの元に現れる。

町を追い出されたというヒルディに、優しく接するホーグは、彼女が長いはせずに、サンフランシスコに向うと聞いて気落ちしてしまう。

しかし、今夜だけは別だと言って、ヒルディはホーグをベッドに誘う。

その後、二人は駅馬車の中継駅を切り盛りするが、ホーグは、自分を砂漠に置き去りにしたボーウェンとタガートへの恨みが消えていないことをヒルディに話す。

ある日、ジョシュアが再び町で女に手を出し、その夫に殺されると逃げ込んでくる。

ホーグは、ジョシュアを匿いはしたものの、彼がヒルディに手を出すのを心配する。

その夜ヒルディは、翌日に旅立つことをホーグに告げ、自分を女性扱いしてくれた優しさを涙ながらに伝える。

ホーグとジョシュアに、外で寝てもらうことにしたヒルディだったが、彼女は夜中にホーグをベッドに誘う。

そして翌朝、ヒルディは旅立ち、ジョシュアもホーグの元を去って行く。

時は流れ、駅馬車で現れたボーウェンとタガートに対し、穏便に挨拶を交わしながら、ホーグは二人を牽制する。

ホーグが、貯めた金を預金せずに、隠してあることを告げたため、ボーウェンとタガートは早速ホーグの家に舞い戻り金を探し始める。

しかし、ホーグは二人を罠にはめ、下着姿にして砂漠に放り出そうとする。

タガートは抵抗したために射殺され、ホーグは泣きながら許しを請うボーウェンに、タガートを埋めさせる。

そしてホーグは、到着した駅馬車のフェアチャイルドに、中継所を去りサンフランシスコに向うことを告げる。

後はボーウェンに任せることにしたホーグは、貴婦人のように変貌し、自動車で現れたヒルディの姿に驚く。

富豪の未亡人となっていたヒルディに、ニューオリンズ行きを誘われ、それに同行することにしたホーグだったが、ボーウェンを助けようとして自動車に轢かれてしまう。

一命は取り留めるものの、ホーグは死を覚悟し、サイドカーで颯爽と現れたジョシュアに祈りを捧げられ、その後、息を引き取る。

ボーウェンはホーグに感謝し、彼を慕う者が葬儀に参列し、そして中継所から人々は去って行く。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

相棒に裏切られ、砂漠に置き去りにされたケーブル・ホーグは、息絶える寸前で、奇跡的に水場を見つける。
その後ホーグは、近くに駅馬車が通ることを知り、現れた牧師ジョシュアの助言で登記を済ませ、駅馬車の中継駅として水場を重要拠点へと変貌させる。
その間ホーグは、町で出会った娼婦ヒルディに一目惚れし、彼女と中継駅を繁盛させる。
しかしホーグは、自分を裏切ったボーウェンとタガートへの復讐を忘れていなかった・・・。
__________

前年の代表作「ワイルドバンチ」(1969)で、バイオレンス・アクションの先駆者として地位を築いたサム・ペキンパーが、時代遅れの男の復讐劇を寓話的に描いた異色作。

”最後の西部劇監督”などと言われているサム・ペキンパーだが、それは現在では全く当てはまらない言葉で、本作を含めて上記の「ワイルドバンチ」も”西部劇”とは言えない。

その後も、クリント・イーストウッドなどによって、少ないながら西部劇は作られ続け、未だにペキンパーが”最後の・・・”と言われ続けるのは理解できない。

それはともかく、主演のジェイソン・ロバーズをはじめ、出演者の顔ぶれが興味深く、当時、脇役で活躍していた、新旧個性派の競演が見ものだ。

自分としては、少年時代に初めて本作を観た時に、内容よりも、ジェリー・ゴールドスミスの音楽と、リチャード・ギリスの主題歌が、子供心に印象に残ったことを思い出す。

既に実力派ではあったものの、本作以降あたりから、1970年代を代表する名バイプレイヤーとして活躍する、主演のジェイソン・ロバーズは、浮世離れした人情味溢れる男を熱演している。

そんな主人公に、女として扱われて心を寄せるステラ・スティーブンスは、月並みな表現だが、”砂漠に咲く一輪の花”的な、 愛らしい女性を好演している。

軽い役で登場するものの、重要人物として物語に絡んでくる、女好きの自称牧師役のデビッド・ワーナー、主人公を裏切るが、彼の人情に触れて改心する男ストローザー・マーティン、逆に反抗して射殺されるL・Q・ジョーンズ、気のいい駅馬車の御者役のスリム・ピケンズ、銀行頭取役のピーター・ホイットニー、駅馬車運営会社責任者R・G・アームストロング、ジョシュア(D・ワーナー)が目を付ける女性役のスーザン・オコンネル、その夫ジーン・エヴァンス、駅馬車の乗客役キャスリーン・フリーマン、その夫ウィリアム・ミムスなどが共演している。


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