運命のボタン The Box (2009) 3/5 (25)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

SF小説”アイ・アム・レジェンド”などで知られるリチャード・マシスンの、男性誌”プレイボーイ”の1970年6月号に掲載された短編”Button, Button”の映画化。
奇妙な装置のボタンを押すことで100万ドルを受け取った夫婦の運命を描く、製作、監督、脚本リチャード・ケリー、主演キャメロン・ディアスジェームズ・マースデンフランク・ランジェラ他共演のSFサスペンス。


ドラマ(サスペンス/犯罪)

WebSite(E)


スタッフ キャスト ■

監督:リチャード・ケリー
製作総指揮
テッド・フィールド

パリス・カシドコスタス・ラトシス他
製作
リチャード・ケリー

ダン・リン
原作:リチャード・マシスン

脚本:リチャード・ケリー
撮影:スティーヴン・ポスター
編集:サム・バウアー
音楽
ウィン・バトラー

レジーヌ・シャサーニュ
オーウェン・パレット

出演
ノーマ・ルイス:キャメロン・ディアス

アーサー・ルイス:ジェームズ・マースデン
アーリントン・スチュワード:フランク・ランジェラ
ノーム・カーヒル:ジェームズ・レブホーン
ディック・バーンズ:ホームズ・オズボーン
ウォルター・ルイス:サム・オズ・ストーン
デイナ/サラ・マシューズ:ジリアン・ジェイコブス
ラナ・バーンズ:セリア・ウェストン
クライメーネ・スチュワード:デボラ・ラッシュ
ジェフリー・カーンズ:ライアン・ウッドル

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ

2009年製作 115分
公開
北米:2009年11月6日
日本:2010年5月8日
製作費 $16,000,000
北米興行収入 $14,961,931
世界 $33,333,531


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1976年12月16日、AM5時45分、ヴァージニア州。
ノーマ・ルイス(キャメロン・ディアス)とアーサー(ジェームズ・マースデン)夫妻の家の玄関のベルが鳴る。

ノーマは、走り去る車とドアの前に置いてある四角い箱を見つける。

箱の中には、ボタンの付いた、鍵のかかった装置と共に”スチュワードが午後5時に伺います”と書かれたカードが入っていた。

息子ウォルター(サム・オズ・ストーン)とアーサーを見送った教師のノーマは、勤め先の学校に向かう。

ラングレー・リサーチ・センター
アーサーは、火星探査”バイキング計画”で、探査機のカメラを設計したNASAの職員だった。

ノーマは、学費の教員割引がなくなることを学校側から知らされて、ショックを受けながら帰宅する。

午後5時。
左頬に大きな傷のあるアーリントン・スチュワード(フランク・ランジェラ)が現れ、ノーマは箱のことで彼から話を聞く。

スチュワードは、装置の鍵を開けて赤いボタンを押すと、見知らぬ者が死に、その代わりにノーマ達に100万ドルが手に入るということを告げる。

家に入れてくれたお礼だと言って、スチュワードは100ドル紙幣をノーマに渡し、このことを誰にも話さぬよう、24時間が猶予だと伝える。

提案を断った場合は装置を回収し、他の者に装置を渡すことを告げたスチュワードは立ち去る。

ノーマは、事故で右足の指を4本切断したため、足を引きずっていたのだが、アーサーは何とか彼女に普通の歩行をさせてあげたかった。

そんな時、アーサーの上司であるノーム・カーヒル(ジェームズ・レブホーン)は、宇宙訓練センターからの通知書を彼に渡す。

しかし、アーサーは心理テストで不採用となってしまい、宇宙飛行士の夢が断たれてしまう。

帰宅したアーサーは、ノーマからスチュワードの話を聞くもののそれを信じられず、装置を分解してみることにする。

その中は仕掛けもなく空だったのだが、生活費の捻出や足の手術などと、亡くなる人のことなどを考え、二人は悩みぬいた末にノーマがボタンを押してしまう。

そして、街では殺人事件が起きて、約束の時間に現れたスチュワードは、アーサーとノーマに100万ドルを渡し、装置を持って立ち去ろうとする。

しかし、アーサーは金を受け取るのを思い留まり、それをスチュワードに返そうとするが、彼はもう手遅れだと言って車で走り去ってしまう。

ノーマに、足につけるシリコン樹脂をプレゼントしたアーサーは、彼女の妹の結婚式リハーサル・パーティーで、くじ引きでプレゼントを受け取ることになる。

アーサーの選んだ箱の中には、顔に傷のないスチュワードの写真が入っていたために動揺してしまう。

その後アーサーは、ノーマの父で警官のディック・バーンズ(ホームズ・オズボーン)に、スチュワードの車のナンバーを調べてもらう。

スチュワードはパーティー会場のノーマに電話し、ナンバーのことを問い詰め、トラブルを嫌う彼女に、既に手遅れだということを告げる。

学校でノーマの足のことをからかった、ウエイターのバイトをしていた生徒にアーサーは言い寄り、トラブルを起こし会場を引き上げる。

帰宅したアーサーは、ベビーシッターのデイナ(ジリアン・ジェイコブス)を送るが、彼女は意味不明な話を始めて気を失ってしまう。

車を止めたアーサーは、運転免許でデイナがボストンのサラ・マシューズという女性だということを知る。

それをノーマに伝えたアーサーは、その夜、スチュワードが地下室のNASA職員の写真に写っているのを発見する。

翌朝、スチュワードからの電話を受けたノーマは、彼に庭で自分を見ていると言われ、見知らぬ男が家の中を覗いているのを確認する。

アーサーは、スチュワードが乗っていた車が、”NSA”(国家安全保障局)が使用する車だとディックから知らされる。

さらにアーサーは、殺人事件の犯人が、”ラングレー・リサーチ・センター”の職員で、銃声から被害者の死亡時刻が、自分達がボタンを押した時間と同じ、午後4時45分だと聞き、事件現場に向かおうとする。

ノーマは、母ラナ(セリア・ウェストン)と会っている時に、見知らぬ女性から、”NSAは黙認し、あの男が、子供1人の夫婦を試してる・・・夫も含め誰も信用しないよう・・・”と言われ、図書館で調べるようにとあるメモを渡される。

殺人現場でアーサーは、NASAの広報担当官だったというスチュワードの写真を確認し、彼をディックに調べてもらう。

”人的資源開発マニュアル”と”図書館”いうポラロイド写真を手掛かりに、アーサーは図書館に向かい、同じ頃ノーマもそこを訪れる。

ある本を見つけたアーサーは、それに挟まっていた”NASAの職員が稲妻に打たれた”という記事を見つける。

そこにいた人々に追われたアーサーは、スチュワードの妻クライメーネ(デボラ・ラッシュ)に案内され、三つの入り口のうちの一つを選ぶよう言われる。

指示されたフィルムを見たノーマは、スチュワードがいる場所に案内され、彼が稲妻に打たれ、それを支配している者と連携していることを知らされる。

スチュワードに初めて会った瞬間、愛を感じ自分を哀れむのはよそうと思ったというノーマは気を失ってしまう。

2番目の入り口を選んだアーサーは、家のベッドで寝ていたノーマの上に現れ、大量の水と共に落下する。

NASAのカーヒルは、バイキング1号からの最初の送信があった直後、同僚スチュワードは稲妻に打たれ、消息不明となり死亡したことを思い出す。

その後、死亡が確認され安置されていたスチュワードの遺体は蘇生され、驚くべき速さで傷が治っていったというのだ。

スチュワードは、今回の試みの終了後、”雇い主”にデータを渡し、人間の運命は彼ら次第で、”ボタン”を押さないことが、この試みに打ち勝つことだと考える。

他人の幸福や利益を考えない人類に未来はなく、”雇い主”が絶滅の行動を起こすことも明らかだった。

ノーマとウォルターとで結婚式に出席したアーサーは、会場の外で、ジェフリー・カーンズ(ライアン・ウッドル)という自分と同じ境遇の男に連れ去られてしまう。

その後、ノーマとウォルターも浚われ、アーサーはCIAの機密文書”人的資源開発マニュアル”をカーンズに見せられる。

カーンズは、娘の命を救うために仕方なく妻を殺したことをアーサーに伝えて、ウォルターが連れて行かれたはずのモーテルに向かおうとする。

しかし、車がトラックに衝突されてカーンズは死亡し、アーサーは姿を消す。

翌朝、ノーマとアーサーは自宅に送られ、待ち構えていたスチュワードに、再び利他主義を試される。

ウォルターに目と耳に障害を持たされ、夫婦は100万ドルで不自由ない生活を送るか、ノーマを射殺して息子を正常に戻すか、どちらを選ぶかを二人は迫られる。

ノーマは、ウォルターの苦しむ様子に耐えられず、アーサーに自分を殺させようとする。

そして、他の夫婦が装置のボタンを押し、アーサーはノーマを射殺する。

アーサーは、駆けつけた警官に取り押さえられるものの、その後、解放されて彼の上司カーヒルから、息子と共に安全は保障することを告げられ、NSAの局員に連れて行かれる。

回復したウォルターは、祖父ディックに寄り添われ、アーサーが連行されるのを見つめる。

そして、ボタンを押した夫婦に現金を渡したスチュワードは、装置を回収して立ち去る。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

火星探査”バイキング計画”に関わったNASAの職員アーサー・ルイスと妻ノーマは、ある日ボタンが付いた箱型の奇妙な装置を受け取る。
そして翌日、現れた顔面に大きな傷のある男性スチュワードは、対応したノーマに提案をする。
”ボタンを押せば100万ドルを渡すが、その代わりに、見知らぬ者が死ぬことになる・・・”という究極の選択を迫られたノーマと夫のアーサーは、思案した結果ボタンを押してしまい、スチュワードの予告通り人が亡くなる。
100万ドルを渡されたノーマらだったが、その選択が正しかったのかを考える間もなく二人には奇妙な現象が起き始める・・・。
__________

奇抜な小道具として使われるボタン付きの箱の存在や、火星探査の”バイキング計画”が絡むアイデアと時代設定に興味津々の序盤はなかなか興味深い。

しかし、”不条理”がテーマの作品ということでそれを済ませるのか、中盤からは難解で、悪く言えば支離滅裂、序盤の興味も失せてしまった。

魅力的なキャストにも拘らず、興行成績は惨憺たる結果に終わってしまい、北米で1500万ドル弱、製作費を回収できず、全世界でも約3300万ドル、批評家、観客共に評価も思わしくなかった作品。

主演のキャメロン・ディアスは「私の中のあなた」(2009)に続きシリアスな演技に徹して、新境地開拓の意気込みが伝わる熱演を見せてくれる。

夫役のジェームズ・マースデンも、家族思いのNASA職員を、抑えた演技で好演している。

異様なメイク、謎の男フランク・ランジェラの圧倒的存在感を示す怪演は見ものだ。

アーサー(J・マースデン)の上司役のジェームズ・レブホーン、ノーマ(C・ディアス)の父親で警官のホームズ・オズボーン、その妻セリア・ウェストン、主人公の息子役のサム・オズ・ストーン、ベビー・シッター役のジリアン・ジェイコブス、スチュワード(F・ランジェラ)の妻デボラ・ラッシュなどが共演している。


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