マディソン郡の橋 The Bridges of Madison County (1995) 5/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

1992年に発表された、ロバート・ジェームズ・ウォーラーの世界的同名ベストセラー小説の映画化。
屋根付橋の撮影のためにある村を訪れた写真家が、道を尋ねた女性との愛を深める4日間の思い出を描く、製作、監督、主演クリント・イーストウッド、共演メリル・ストリープによる大人のラブ・ロマンス。


ドラマ(ロマンス)

クリント・イーストウッド / Clint Eastwood 作品一覧


スタッフ キャスト ■

監督:クリント・イーストウッド
製作
クリント・イーストウッド

キャスリーン・ケネディ
原作:ロバート・ジェームズ・ウォーラー
脚本:リチャード・ラグラヴェネーズ
撮影:ジャック・N・グリーン
編集:ジョエル・コックス
音楽:レニー・ニーハウス

出演
クリント・イーストウッド:ロバート・キンケイド
メリル・ストリープ:フランチェスカ・ジョンソン
アニー・コーリー:キャロライン・ジョンソン
ヴィクター・スレザック:マイケル・ジョンソン
ジム・ヘイニー:リチャード・ジョンソン
ミシェル・ベネス:ルーシー・レッドフィールド

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1995年製作 134分
公開
北米:1995年6月2日
日本:1995年9月23日
製作費 $22,000,000
北米興行収入 $70,960,517
世界 $176,000,000


アカデミー賞 ■

第68回アカデミー賞
・ノミネート
主演女優賞(メリル・ストリープ)


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1989年冬、アイオワ州、マディソン郡
フランチェスカ・ジョンソン(メリル・ストリープ)が亡くなり、息子マイケル・ジョンソン(ヴィクター・スレザック)と、娘のキャロライン(アニー・コーリー)が、母の葬儀の準備を始める。

遺体は火葬にして欲しいという、フランチェスカの遺言に戸惑うマイケル達は、貸金庫の遺品などを確認し始める。

マイケルとキャロラインは、”ロバート・キンケイド”という
写真家と母親が関係していたことを知りショックを受ける。

その後、3冊のノートにまとめたフランチェスカの日記を見つけたマイケルとキャロラインは、それを読み始める。
__________

1965年秋。
子育てと家事に追われる平凡な毎日を送るフランチェスカは、農産物品評会のためイリノイ州のフェアに向かい、4日間家を留守にする、夫リチャード(ジム・ヘイニー)と子供達を送り出す。

やがて、道に迷った写真家ロバート・キンケイド(クリント・イーストウッド)が、フランチェスカの家に現れる。

キンケイドは、”ナショナルジオグラフィック”の依頼で、ある屋根付橋の写真を撮るためにこの地を訪れ、その場所をフランチェスカに尋ねる。

幸い暇をもてあましていたフランチェスカは、キンケイドを、その”ローズマン橋”に案内するため、彼の車に乗り橋に向かう。

イタリア出身の彼女の故郷を、世界を旅した経験のあるキンケイドが知っていたことなどで盛り上がりながら、2人は3キロほど先のローズマン橋に到着する。

橋の美しさに見とれ、早速、下見を始めたキンケイドを、フランチェスカは意識し始める。

キンケイドは、そんなフランチェスカに、道端の花を摘んで差し出す。

家に戻ったフランチェスカは、キンケイドをお茶に誘い、平凡な日々と、夢と違った現実などを彼と語り合い、2人は夕食を共にする約束をする。

食事後に、他愛もない話で盛り上がる2人だったが、今の人生や、住んでいる土地に愛着を持とうと努力しないフランチェスカに、キンケイドは、その素晴らしさと美しさを優しく語りながら悟らせる。

互いを意識し始めた2人だったが、キンケイドの”離婚をしたいのかい?”という言葉で気まずい雰囲気になり、彼はフランチェスカに謝罪して立ち去る。

キンケイドへの態度を後悔したフランチェスカは、再び彼を食事に誘うメモ書きを、ローズマン橋に残した。

翌日、メモを見たキンケイドはフランチェスカに電話をして、食事の招待を受け、別の橋の撮影に彼女を誘う。

心弾むフランチェスカは、町でドレスを買い外出の準備を始めようとする。

しかしキンケイドは、町の人々に男女関係を噂されている女性ルーシー・レッドフィールド(ミシェル・ベネス)が、爪弾きにされているのを目撃し、フランチェスカに待ち合わせを止めた方がいいことを伝える。

フランチェスカは、既にキンケイドへの思いを抑えきれず、それを拒絶して彼と会おうとしたため、キンケイドもそれに同意する。

橋で落ち合った2人は家に戻り、キンケイドがシャワーを浴びている間、フランチェスカは食事の準備を始める。

その後、フランチェスカはシャワーを浴びるが、キンケイドが体を洗った浴槽に浸かり、彼への情欲を感じてしまう。

入浴後、ドレスに身を包んだフランチェスカは、キンケイドとダンスを踊り、そして2人は結ばれる。

翌日、2人はマディソン郡を離れピクニックを楽しみ、バーでダンスをして帰宅し、再び愛し合う。
__________

マイケルとキャロラインは、母フランチェスカの日記を読むうちに、次第に彼女の気持ちを理解し始め、さらにその真相を知ろうとする。
__________

翌朝フランチェスカは、キンケイドが去った後の不安を彼にぶつけてしまう。

フランチェスカを連れて行くわけには行かないキンケイドは、困惑しながらも彼女を抱きしめる。

心を決めたキンケイドは、フランチェスカを自分に同行させようとする。

フランチェスカは身支度を済ませるが、夕食の際、優しい夫、子供達の成長のことなどを考えると、家族を見捨てられない気持ちになる。

キンケイドは、そんなフランチェスカに、焦らずにそれを待つことを告げて去っていく。

翌日、家族を迎えたフランチェスカは、忙しい日常に戻り家事に追われ2日ほど経ち、キンケイドを想う気持ちが薄らいでいく。

夫リチャードと買い物に行ったフランチェスカは、雨の中、道向かいに佇み、自分を見つめるキンケイドに気づく。

無言のまま車に戻ったキンケイドが、自分を必要としないのではと疑ったフランチェスカは、自分のあげたペンダントをキンケイドがバックミラーに飾ったことで、彼の気持ちを察する。

キンケイドの車の後ろで、信号待ちするリチャードを置き去りにして、フランチェスカは彼の車に向かおうとする。

しかし、暫く待っていたキンケイドの車は走り去って行く。

フランチェスカは、リチャードの前で取り乱しそうになるが、それをなんとか抑えて帰宅する。

その夜、キンケイドとの生活で、人生がどう変わったかなどをしみじみ考えたフランチェスカは、ルーシーとの親交を深めようとする。

リチャードの死後、フランチェスカはキンケイドと連絡を取ろうとしが、彼とのつながりは、2人で訪れたピクニックの場所しかなかった。

その後フランチェスカは、自分の誕生日に毎年そこに訪れるようになる。

ある日、フランチェスカの元に、キンケイドの弁護士から手紙と荷物が届く。

その中には、フランチェスカへの手紙、ブレスレット、彼女がキンケイドに贈ったネックレス、そして、あの4日間の思い出を残した写真集が入っていた。
__________

全てを知ったマイケルとキャロラインは、母の人を愛する正直な気持ちを知り、妻や夫に愛を捧げる尊さに気づく。

写真集は、フランチェスカからルーシーに渡され、それをキャロラインが受け取る。

そして、フランチェスカの火葬された遺灰は、キンケイドとの想いでと共に、子供達の手によって、ローズマン橋から川に撒かれる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

アイオワ州マディソン郡
一般社会に馴染めずに、世界中を旅して暮らす孤独な写真家ロバート・キンケイドは、夢とは違う、現実の生活を認めざるを得ない女性フランチェスカ・ジョンソンと出会う。
4日間、家を留守にする夫リチャードと子供達を送り出していたフランチェスカは、”ナショナルジオグラフィック”の依頼で、屋根付橋の写真を撮るためにこの地を訪れたキンケイドを、目的の”ローズマン橋”に案内する。
橋に到着したキンケイドは、早速、下見を始めるが、その姿を見ていたフランチェスカは彼を意識し始める・・・。
__________

母の秘密を知らずに成人し、家族を持った子供達が、その事実を知り、人を愛することの尊さを教えられるという展開、優しさの影に潜む、今までクリント・イーストウッドが演じてきた役柄を髣髴させるような、反逆児的な人生を送る主人公の人物像、又は、夢や希望を仕舞い込み、日々を送るほか方法がない女性の心理など、イーストウッドの繊細な演出に圧倒される。

第68回アカデミー賞では、メリル・ストリープが主演女優賞にノミネートされた。

女性ならずとも、男の気持ちも揺さぶる物語は、多くの支持と高い評価を受け、北米では約7100万ドルに終わった興行収入だが、全世界では約1億7600万ドルを超すヒットとなった。

屋根付橋で有名になったロケ地、アイオワ州マディソン郡ウィンターセットの美しい風景、レニー・ニーハウスの、流れるような音楽も印象に残る。
参考:
ウィンターセットジョン・ウェインの生誕地としても有名。

スティーヴン・スピルバーグの監督も噂された本作は、彼のアンブリン・エンターテインメントイーストウッドマルパソ・プロの共同制作で、主演も兼ねたイーストウッドの意欲が窺えるその演出手腕は、「許されざる者」(1992)に続き、近年まで続く彼の業績を確認する上でも貴重な作品と言える。

上手過ぎるとも言われ、悲恋の女性を演じ、当然のごとくアカデミー賞にノミネートされたメリル・ストリープは、親子ほど年の差があり、キャリアも違うイーストウッドを相手にして、ハリウッド最高と言える演技派らしく、対等以上の見事な演技を見せてくれる。

母親の隠された恋愛を知り、心揺れながらも次第にそれを理解していくヒロインの子供達アニー・コーリーヴィクター・スレザック、何も知らずに一生を妻に捧げる夫役のジム・ヘイニーなどが共演している。

また、主人公二人が立ち寄るバーのバンド・メンバーで、イーストウッドの息子でもあるミュージシャン、カイル・イーストウッドも出演している。


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