チャンプ The Champ (1979) 4/5 (4)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

1931年に公開された、キング・ヴィダーの監督による「The Champ」のリメイク作品で、フランシス・マリオンの同作の脚本が原作。
落ちぶれたボクシングの元世界チャンピオンが、息子のために再起を目指す姿を描く、監督フランコ・ゼフィレッリ、主演ジョン・ヴォイトフェイ・ダナウェイリッキー・シュローダージャック・ウォーデン他共演による親子愛のドラマ。


ドラマ(家族愛)


スタッフ キャスト ■

監督:フランコ・ゼフィレッリ
製作:ダイソン・ロヴェル
原作:フランシス・マリオン
脚本:ウォルター・ニューマン
撮影:フレッド・コーネカンプ
編集:マイケル・J・シェリダン
音楽:デイヴ・グルーシン

出演
ビリー・フリン:ジョン・ヴォイト

アニー・フィリップス:フェイ・ダナウェイ
ティモシー・ジョセフ”T.J.”フリン:リッキー・シュローダー
ジャッキー:ジャック・ウォーデン
マイク・フィリップス:アーサー・ヒル
ドリー・ケニイオン:ジョーン・ブロンデル
ライリー:ストローザー・マーティン
ジョージー:エリシャ・クックJr.
ホワイティ:アラン・ミラー
ホッフマスター:ダナ・エルカー
ローランド・バウワーズ:ランドール“テックス”コッブ

アメリカ 映画
配給 MGM

1979年製作 122分
公開
北米:1979年4月4日
日本:1979年7月7日
北米興行収入 $30,441,738


アカデミー賞 ■

第52回アカデミー賞
・ノミネート
作曲賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

フロリダ州、ハイアリア
プロ・ボクシングの元チャンピオンだったビリー・フリン(ジョン・ヴォイト)は、競馬場の厩舎で働き、今では酒とギャンブルに溺れた生活を送っていた。

ビリーは、妻のアニー(フェイ・ダナウェイ)に去られて、8歳の息子ティモシー・ジョセフ”TJ”(リッキー・シュローダー)と暮らしていた。

TJは、ビリーを”チャンプ”と呼び、リングから遠ざかっている父が、再び闘う気になったことを知り喜ぶ。

様子を見ると言うビリーは、それを知った厩舎仲間のライリー(ストローザー・マーティン)から、37歳という年齢と7年間のブランクを心配される。

ジムに向かおうとしたビリーは、TJから現役時代のガウンを見せられて動揺する。

ビリーは、ジムのスパーリングを見てかつての敗北を思い出し、自信を取り戻すことができない。

トレーナーのジョージー(エリシャ・クックJr.)から声をかけられたビリーは、グローブやロッカーをそのまま残してあることを知らされる。

自分の復活を願う、ジョージーの気持ちは理解できるものの、周囲の期待が気に障るビリーはその場を立ち去る。

ビリーはバーに向かい、それを追ったTJは酔い潰れた彼を連れて帰宅する。

酔いながら、二度と酒もギャンブルもやらないと言うビリーを信じるものの、彼が闘う意志もないことを知り、寂しい思いのままTJは眠りに就く。

翌早朝ビリーは、TJの貯金箱の小銭を持って出かけてしまう。

厩舎に現れたビリーは、TJの20ドルでギャンブルをして、6400ドルを稼いだことを伝え、皆にその金で買った食べ物などを渡す。

そしてビリーは、TJには馬をプレゼントして彼を喜ばせる。

”シーズ・ア・レディ”と名付けた馬をレースに出場させる気のTJは、馬主であるドリー・ケニイオン(ジョーン・ブロンデル)に勝つ自信を見せる。

その様子を、再婚相手のマイク・フィリップス(アーサー・ヒル)と見ていたアニーは、TJが気になり声をかける。

アニーに頼まれて馬券売り場に向かったマイクは、その場で息子TJの自慢話をするビリーに気づく。

レースは始り、”シーズ・ア・レディ”は健闘するものの、ゴール前のストレートで転倒してしまう。

TJはコースに入ってしまい、それを追ったビリーに気づいたアニーは、その子供が自分の息子だと知り動揺する。

”シーズ・ア・レディ”は足を負傷してしまい、TJは悲しみ、ビリーはその場にアニーが現れたために驚く。

TJを仲間に任せたビリーは、自分達を捨てて去ったものの、子供が息子ティモシーだと知ったため、突然現れたアニーを責める。

安楽死させられると思われた、”シーズ・ア・レディ”が外傷だけだと分かり、喜んだTJはビリーに駆け寄る。

アニーはTJに声をかけるが、馬に賭けたことだけを伝え、ビリーは息子を連れて立ち去る。

その後ビリーは、TJと共にアニーのクルーザーに招待される。

電話をかけてくると言ったビリーは、TJを一人で船に向かわせて、彼はアニーに歓迎される。

アニーが電話を受けている間、老年学者のマイクと話をしたTJは、ビリーが、夕方まで来れなくなったという連絡だったことを彼女から知らされる。

その後アニーは、TJと楽しい時を過ごし、用事などないビリーは暇を潰す。

TJを抱きしめて別れを惜しんだアニーは、気持ちを抑えながら彼を見送る。

迎えに来たビリーは、TJが楽しい思いをして、鞍までプレゼントされたことを知り、渡そうとしたぬいぐるみを捨てる。

数日後、バーにいたビリーを訪ねたマイクは、TJを引き取る提案をする。

ビリーは、7年間も音沙汰ないまま、突然、母親らしいことを言い出すアニーを痛烈に非難し、マイクを相手にしない。

その後ビリーは、ホワイティ(アラン・ミラー)に2000ドルの借金を作ってしまい、48時間以内に返さなければ、TJの馬を失うことになってしまう。

金を工面できないビリーは、ファッション・デザイナーとして成功しているアニーのショーの会場に向かう。

TJのためだと言って、2000ドルを借りたビリーは、多くを語らずにその場を去る。

厩舎にいたビリーは、現れたホワイティから、金ではなく馬を渡すよう要求される。

憤慨したビリーはホワイティを叩きのめし、警備員に取り押さえられ、駆けつけた警官にTJの前で逮捕されてしまう。

元プロ・ボクサーのビリーは、警備員に怪我をさせたことで罪を問われ、アニーがTJを心配していることを弁護士ホッフマスター(ダナ・エルカー)から知らされる。

ビリーは、留置場に面会に来たTJに、チャンプと言うのを止めるよう伝え、アニーの元で暮らすことを強要する。

再びチャンピオンを望むTJを鬱陶しく思うビリーは、邪魔だとも言って息子を突き放す。

更にビリーは、一緒にいたいことを訴えるTJを殴ってしまう。

涙しながら納得したTJは、ホッフマスターと共にアニーの元に向かう。

TJに優しく接するアニーだったが、彼がビリーのことを愛していることを知り心を痛める。

アニーは、TJの前で思わず”ママ”と口にしてしまい、それを聞いたTJは、母親は死んだと答え、ビリーの元に帰りたいと言って取り乱してしまう。

ショックを受けたアニーはどうすることもできずに、部屋を出て涙する。

TJは、釈放されていたビリーの元に戻り、父子は固く抱き合う。

ビリーはTJに謝罪して愛を伝え、もうどこにもやらないことを約束する。

その夜、ビリーは現れたアニーから、TJに全てのことを話し、自分が苦しんでいうことを伝えて欲しいと言われる。

ビリーは、戻って来てほしいことをアニーに伝えるが、彼女にはそれができなかった。

その後ビリーは、再びリングに上がるために、TJと共にトレーニングを始める。

元トレーナー、ジャッキー(ジャック・ウォーデン)を呼び寄せたビリーだったが、復帰する前に身体的な検査を受けるよう彼に言われる。

しかし、ビリーは心配するジャッキーに、TJのために何かをしなけらべならないことを伝えて彼を説得する。

そんなビリーは、母親であるアニーのことも考えて、彼女とTJの関係を修復させようとする。

ニューヨーク
TJから手紙を受け取ったアニーは喜ぶが、自分が二人に関係したことで、ビリーがカムバックしようとしていることを心配する。

ビリーの復帰戦を観に行くつもりだという、アニーの考えに賛成できないマイクだったが、彼は仕方なくそれを許す。

試合当日、ビリーはTJとジャッキー、ジョージーに見守られながらリングに上がる。

ビリーは、アニーがリングサイドにいることをTJに知らされ、対戦相手のローランド・バウワーズ(ランドール“テックス”コッブ)に推され気味だったが、逆にダウンを奪う。

次のラウンド、ダウンしたビリーは出血して意識が朦朧となり、そのまま試合を続行し再びダウンするがゴングに救われる。

レフェリーは試合を中止しようとするが、ビリーに説得されて、あと1ラウンドだけ行うことを伝える。

ジャッキーは、ビリーに諦めさせようとするが、彼は戦いを続けてノックアウト勝ちする。

ビリーの見事なカムバックに人々は歓喜するのだが、彼は、TJやジャッキーらの前で倒れてしまう。

TJを呼び寄せたビリーは、自分とアニーのことを伝え、息子が勝利を喜んでいることを確認して息を引き取る。

医師の診断で死が確認されるが、それを信じないTJはビリーに話しかける。

TJは泣きながら、うなだれるジョージーを励まして、ライリーにビリーを起こして欲しいことを伝える。

ジャッキーは、ビリーが天国に行ったことをTJに伝えるが、彼は納得しない。

勝利を祝うために現れたアニーは、その場の状況を理解して、Jを呼び寄せ、母子は固く抱き合う。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

元世界チャンピオンのボクサー、ビリー・フリンは、競馬場の厩舎で働き、酒とギャンブルに溺れて落ちぶれていた。
妻アニーは去り、一人で8歳の息子TJを育てていたビリーは、息子や周囲が再起を期待することをプレッシャーに感じる。
そんなビリーは、デザイナーとして成功したいたアニーが、TJに気づき親子の絆を深めたいことを知る。
その後ビリーは、TJに贈った馬をギャンブルで賭けてしまい、負けた末にそれを奪われそうになる。
警察沙汰を起こしたビリーは、TJを引き取りたいというアニーの元に、突き放した彼を向かわせる。
しかし、アニーが母親だと知ったTJは、ショックを受けてビリーの元に戻る。
ビリーはTJに謝罪し、彼が望むカムバックのためにトレーニングを開始する・・・。
__________

前年の「帰郷」(1978)でアカデミー主演賞を獲得したジョン・ヴォイトが主演ということと、天才子役と言われたリッキー・シュローダーの演技が絶賛され、公開当時、涙なしには観られない作品として話題になった。

男臭いボクシングの世界も描いた作品ではあるが、人の持つ”優しさ”がしみじみと伝わる、フレッド・コーネカンプの脚本とフランコ・ゼフィレッリの演出により、心打たれる感動作に仕上がっている。

第52回アカデミー賞では、デイヴ・グルーシンが作曲賞にノミネートされた。

人間味溢れる主人公を演ずるジョン・ヴォイトの演技に引き込まれるのだが、10歳にも達しない少年に、こんな演技ができるのだろうかと、誰もが納得するリッキー・シュローダーの熱演に驚いたことを思い出す。

登場場面の殆どで涙しているのも印象的であるリッキー・シュローダーは、ジョン・ヴォイトと共にゴールデングローブ賞にノミネートされ、見事に新人賞を受賞した。

訳あって別れたものの、痛々しいほどの子供への愛・・・母親を好演するフェイ・ダナウェイ、主人公のトレーナー役のジャック・ウォーデン、アニー(F・ダナウェイ)の夫役アーサー・ヒル、馬主の老婦人ジョーン・ブロンデル、厩舎仲間ストローザー・マーティン、トレーナー、エリシャ・クックJr.、主人公の借金相手アラン・ミラー、弁護士ダナ・エルカー、主人公の対戦相手役ランドール“テックス”コッブなどが共演している。


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