カラーパープル The Color Purple (1985) 4.29/5 (7)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

1982年に発表された、アリス・ウォーカーのベストセラー同名小説の映画化。
白人からの差別ばかりでなく黒人社会の中の家長主義の犠牲になり、心の支えとなっていた妹とも引き離された女性が、力強く生き抜く30年を描く、製作、監督スティーヴン・スピルバーグ、主演ウーピー・ゴールドバーグダニー・グローヴァーマーガレット・エイヴリーオプラ・ウィンフリー他共演による感動のドラマ。


ドラマ


スタッフ キャスト ■

監督:スティーヴン・スピルバーグ
製作
スティーヴン・スピルバーグ

キャスリーン・ケネディ
クインシー・ジョーンズ
フランク・マーシャル
原作:アリス・ ウォーカー
脚本:メノ・メイエス
撮影 アレン・ダヴィオー
編集 マイケル・カーン
美術・装置
ボー・ウェルチ

J・マイケル・リヴァ
リンダ・デシーナ
衣装デザイン:アギー・グェラード・ロジャース
メイクアップ:スティーヴ・タポルテ
音楽 クインシー・ジョーンズ

出演
ウーピー・ゴールドバーグ:セリー・ハリス・ジョンソン
ダニー・グローヴァー:”ミスター”アルバート・ジョンソン
マーガレット・エイヴリー:シャグ・エイヴリー
オプラ・ウィンフリー:ソフィア
アコスア・バシア:ネティ・ハリス
ウィラード・E・ピュー:ハーポ・ジョンソン
アドルフ・シーザー:アルバート・ジョンソン
レイ・ドーン・チョン:スクィーク
ダナ・アイヴィー:ミス・ミリー
デスレタ・ジャクソン:セリー・ハリス(少女期)
ローレンス・フィッシュバーン:スウェイン

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1985年製作 153分
公開
北米:1985年12月18日
日本:1986年9月13日
製作費 $15,000,000
北米興行収入 $98,467,863


アカデミー賞 ■

第58回アカデミー賞
・ノミネート
作品
主演女優(ウーピー・ゴールドバーグ)
助演女優
(マーガレット・エイヴリー/オプラ・ウィンフリー)
脚色・撮影・作曲・歌曲・美術・衣装デザイン・メイクアップ賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1909年、冬、ジョージア州、ハートウェル
田舎町に住む黒人一家の少女セリー・ハリス(デスレタ・ジャクソン)は、父親の子供を産むが親子は引き離されてしまう。

セリーは、仲のよい妹のネティ(アコスア・バシア)だけが心の支えだった。

ある日、妻が、浮気相手に殺された”ミスター”アルバート・ジョンソン(ダニー・グローヴァー)がネティに目を付け、彼女を妻に迎えようとする。

しかし、アルバートは父親にそれを拒まれ、代わりにセリーが嫁ぐことになる。

働き者のセリーは、荒れ果てた家の中の整理と掃除を済ませ、一日中、三人の子供の世話と家事に追われ、奴隷のような生活を送る。

父親にしつこく言い寄られたネティは、セリーの元に身を寄せることになり、姉妹は以前のような生活を送るようになる。

しかし、そのネティの体をアルバートが求め始め、それを拒まれた彼は憤慨する。

アルバートは、セリーからネティを引き離し、彼女を追い出してしまう。

その後セリーは、必ず書くと言い残して行った、ネティからの手紙を心待ちにしていたが、アルバートは届いていた手紙をセリーには渡さなかった。

1916年、夏。
アルバートの息子ハーポ(ウィラード・ピュー)が、ソフィア(オプラ・ウィンフリー)という気の強い女と結婚することになる。

気の弱いハーポは、アルバートの指示に従い、尻に敷かれていたソフィアを殴る。

ソフィアもそれに対抗するが、やがて、我慢の限界に達した彼女は家を出て行く。

ある日アルバートは、憧れの歌手ジャグ・エイヴリー(マーガレット・エイヴリー)が、体調を崩したため家に連れて来る。

セリー(ウーピー・ゴールドバーグ)は、シャグの面倒を見るうちに彼女に好意を持ち始める。

そして、シャグのことを非難する義父(アドルフ・シーザー)を、セリーは嫌う。

1922年、夏。
ジャグは、ハーポと愛人スクィーク(レイ・ドーン・チョン)、そして親友のスウェイン(ローレンス・フィッシュバーン)が開いた店の歌手となる。

シャグは、世話をしてくれたセリーのために歌い、彼女の虐げられた人生に希望を与えてくれる。

そして、セリーとシャグには、友情以上のものが芽生える。

その後、シャグはバンドメンバーと旅立つことになり、セリーもそれに同行しようとして、家を抜け出す準備を始める。

しかし、それをアルバートに気づかれてしまったセリーは、自分の気持ちをシャグに伝えることもなく、彼女に別れを告げ、直後にショックで卒倒してしまう。

ある日、ソフィアは市長夫人ミリー(ダナ・アイヴィー)に侮辱され、市長を殴り逮捕されてしまう。

数年の刑に処せられたソフィアは、その後、ミリーの使用人にされてしまう。

セリーは、惨めなソフィアを町で見かけ、彼女を気遣い気の毒に思う。

その気持ちを感じたソフィアはセリーに感謝し、クリスマスの日に、一時的に家族の元に帰ることを許される。

家族の歓迎を受けたソフィアは感激するが、結局はミリーのわがままで、そのまま彼女と戻ることになる。

1936年、春。
シャグは、夫を連れてアルバートとセリーの家を訪れ、歓迎を受ける。

その際、シャグがネティからの手紙を受け取り、それをセリーに渡す。

セリーは、ネティが約束通り、自分に手紙を書き続けていたことを知る。

ネティは、セリーの子を引き取った牧師夫妻と運命的に出会い、そして彼らと共に伝道のためアフリカへ渡っていたのだ。

セリーは、シャグとネティの手紙を探しだし、それを読んで彼女の歩んだ人生を知る。

ある日、手紙を読むのに夢中になっていたセリーは、ヒゲを剃れというアルバートに殴られてしまう。

アルバートに対し殺意を感じたセリーは剃刀を研ぐが、それに気づいたシャグが制止する。

そして、旅立つことになったシャグは、セリーも同行させることをアルバートに伝える。

セリーは、アルバートや義父を罵倒し、自分が自立することを彼らに伝える。

同席していた、奴隷として心を閉ざしていたソフィアは、それを聞き、かつての自分を取り戻し、昔の気の強い彼女が甦る。

アルバートは、何もできないとセリーを罵るが、彼女はナイフを手に、必ず不幸に見舞われると言い返す。

そしてセリーは、自分への仕打ちがはね返るとアルバートに言い残し、生きていることを神に感謝して、ハーポを見捨てて歌手になるというスクィークと共に、シャグの車で旅立っていく。

1937年、秋。
アルバートは、惨めで孤独な生活を続け、寄りを戻したハーポとソフィアは、彼の心が穏やかになったようにも感じていた。

父だった男性の葬儀で町に戻ったセリーは、彼が実の父でなかったことを知り、そして家や店などを遺される。

セリーは、町でパンツ・ショップを経営していたが、時折、姿を見かけるアルバートが、自分を気にかけていることにも気づいていた。

その後も、セリーとシャグの友情は続き、ハーポの店で歌っていたシャグは、確執のあった牧師の父親と和解する。

アルバートは、長い間の罪滅ぼしとして、セリーのためにアフリカからネティを呼び寄せる。

セリーとネティは数十年ぶりに再会し、セリーは、共に帰国した自分の息子と娘を抱き寄せる。

シャグは、それがアルバートの助力で実現したことを知り、姉妹の再会を喜ぶ彼を見つめる。

そして、セリーとネティは昔を想い起しながら、いつまでも寄り添う。


解説 評価 感想 ■

2005年にはブロードウェイでミュージカル化もされた。

*(簡略ストー リー)

貧しく醜い黒人の少女セリーは、仲良しの妹ネティと別れ、妻を亡くした農夫アルバートの元に嫁ぐことになる。
家事と三人の子供の世話に追われ、虐げられた生活を続けていたセリーの元に、父親から迫られ逃げ出してきたネティが訪ねてくる。
ネティはセリーと暮せることになるのだが、やがてアルバートが彼女の体を求めようとする。
それを拒まれたアルバートは激怒し、ネティを追い出して、姉妹を引き離してしまう。
手紙を書くと言い残し、去って行ったネティだったが、その手紙をアルバートが隠してしまう。
ネティが、人生で唯一の心の支えだったセリーは、その後も不幸な日々を送る。
そんな時、アルバートのお気に入りの歌手シャグが、体調を崩して家に運び込まれ、セリーが彼女の世話をすることになる。
セリーはシャグに感謝されて、彼女との友情以上の関係を通し、生きる望みを与えられる・・・。
__________

娯楽大作路線から一転、ベストセラー文芸小説を映画化したスティーヴン・スピルバーグは、当時、映画賞獲得狙いだと批判された。
第58回アカデミー賞では、10部門にノミネートされながら、本作は無冠に終わってしまった。

・ノミネート
作品
主演女優
(ウーピー・ゴールドバーグ)
助演女優
(マーガレット・エイヴリー/オプラ・ウィンフリー)
脚色・撮影・作曲・歌曲・美術
衣装デザイン・メイクアップ賞

その他の批判もある中で、作品自体の評価は高く、虐げられる少女が成長していく過程は哀れではあるが、主人公に自立心が芽生え、自分の主張を通そうとするクライマックスや心洗われる描写が感動を呼ぶラストは胸を打つ。

ジョン・ウィリアムズ以外がスピルバーグ作品の音楽を担当することは珍しいのだが、大御所のクインシー・ジョーンズの美しい音楽は素晴しい。

北米興行収入は約1億ドルで、まずまずのヒットとなった。
製作費 $15,000,000
北米興行収入 $98,467,863

出演作はあったものの、実質的なデビューとなる、ウーピー・ゴールドバーグの終盤までの押さえた演技は見事で、信じていたことが報われる、妹との再会場面などは涙を誘う。

ラストの善行で全てが救われることになる、憎き夫役のダニー・グローヴァーも、前年の「プレイス・イン・ザ・ハート」(1984)に続く好演は印象深い。

共にアカデミー助演賞候補になった、主人公を温かく見守る歌手のマーガレット・エイヴリーと、これがデビュー作となるオプラ・ウィンフリーの、気の強さがあだとなり長年哀れな奴隷となってしまう女性役の好演も光る。

主人公の妹役のアコスア・バシア、アルバート(D・グローヴァー)の息子役のウィラード・E・ピュー、彼の愛人レイ・ドーン・チョン、彼らの友人で若き日のローレンス・フィッシュバーン、アルバートの父役のアドルフ・シーザー、市長夫人役ダナ・アイヴィー、少女期のセリー役デスレタ・ジャクソンなどが共演している。


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