カンパニー・メン The Company Men (2010) 3/5 (27)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

テレビ界の大物ジョン・ウェルズが製作、監督(デビュー)、脚本を務め、ベン・アフレックケビン・コスナークリス・クーパートミー・リー・ジョーンズマリア・ベロクレイグ・T・ネルソン他、ハリウッドの名だたる実力派スターを揃えた作品。
業績不振の末にリストラされた企業戦士が、窮地に立たされた結果、人間性を求める人生を選ぶまでを描く、社会派ヒューマン・ドラマ。


ドラマ


スタッフ キャスト ■

監督:ジョン・ウェルズ
製作総指揮:バーバラ・A・ホール
製作
ジョン・ウェルズ

ポーラ・ワインスタイン
クレア・ラドニック・ポルスタイン
脚本:ジョン・ウェルズ

撮影:ロジャー・ディーキンス
編集:ロバート・フレイゼン
音楽:アーロン・ジグマン

出演
ボビー・ウォーカー:ベン・アフレック

ジーン・マクラリー:トミー・リー・ジョーンズ
フィル・ウッドワード:クリス・クーパー
ジャック・ドラン:ケビン・コスナー
マギー・ウォーカー:ローズマリー・デウィット
サリー・ウィルコックス:マリア・ベロ
ジェームズ・サリンジャー:クレイグ・T・ネルソン
シンシア・マクラリー:パトリシア・カレンバー

アメリカ 映画
配給 ワインスタイン・カンパニー

2011年製作 105分
公開
北米:2011年1月21日
日本:2011年9月23日
製作費 $15,000,000
北米興行収入 $4,439,063
世界 $4,882,577


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

2008年9月15日。
投資銀行”リーマン・ブラザーズ”が破綻し、世界的金融危機の引き金とる。

ボストン
総合企業”GTX”のエリート社員ボビー・ウォーカー(ベン・アフレック)は、郊外の邸宅に妻マギー(ローズマリー・デウィット)と、二人の子供達と共に何不自由なく暮らしていた。

その日も、愛車のポルシェで出勤した販売部長ウォーカーは、業績不振の社が赤字の造船部門を閉鎖し、鉄道部門との統合を決め、社内リストラを始めたことを知り驚く。

人事部長サリー・ウィルコックス(マリア・ベロ)に呼ばれたウォーカーは、勤続12年を考慮された上で、雇用手当ての12週間分を言い渡され解雇される。

憤慨したウォーカーは、造船部門のトップ、副社長ジーン・マクラリー(トミー・リー・ジョーンズ)のオフィスに向うが、彼はシカゴに出張中だった。

ウォーカーの解雇を知った重役フィル・ウッドワード(クリス・クーパー)は、彼を気遣う。

造船現場の作業員から、30年かけて現在の地位にまでなった、ウッドワードは不安が募る。

社に戻ったマクラリーに会ったウッドワードは、サリーが大量の社員を解雇したことを伝え、自分がクビになるなら銃を乱射するとまで言って息巻く。

会議中だった、CEOジェームズ・サリンジャー(クレイグ・T・ネルソン)の元に向ったマクラリーは、相談なしに部下を解雇したことで、社員より株主を優先する彼を非難する。

帰宅したウォーカーは、妻マギーに解雇されたことと、再就職するまで、そのことを内緒にして欲しいことを伝える。

その後ウォーカーは、仲のよくない義兄ジャック・ドラン(ケビン・コスナー)の妻の誕生パーティーに、気が進まないままに向う。

その夜、サリンジャーの表彰式が開かれ、挨拶に立ったマクラリーは、ウッドワードらが見守る中、複雑な気持でサリンジャーへの賛辞を述べる。

翌日から職探しを始めたウォーカーは、自分にとっては馬鹿げているとしか思えない、就職支援センターの説明会に参加したりもする。

マクラリーにランチに誘われたウォーカーは、彼に面接先を紹介されるが、食欲が失せたと言って席を立つ。

帰宅したウォーカーは、今後の生活に不安を抱えるマギーに、心配はいらないことを伝える。

その頃サリンジャーは、マクラリーに、自分を全面的に支援するかを確認し、彼はそれを否定はしない。

帰宅したマクラリーは、妻シンシアから、買い物とゴルフに、社のプライベート・ジェットを使っていいかを聞かれるが、返事をしない。

ウォーカーが不満を抱いていることを気にするマクラリーは、株価が上がったため、自分の持ち株が50万ドル増えたことをシンシアに伝える。

マギーはウォーカーに、家を売る査定だけでもと提案するものの、彼は強がりを言って面接に向う。

面接を受けたウォーカーは、勤務先の問題やGTXの年収12万ドル+αと、余りにもかけ離れた条件を聞き、苛立ってその場を立ち去る。

サリーと関係を持っていたマクラリーは、人員削減の担当者の彼女の前では、不思議に笑みがこぼれる。

息子が、夫婦の問題に気づき、正直に会社を解雇されたことを伝えたウォーカーは、それを離婚と勘違いしていた彼を安心させて抱きしめる。

その後、ある投資家がGTXの改革に乗り出し、株主に経営陣を非難する手紙を出すと報道される。

さらに、買収で傘下の会社を失い、それをウッドワードに知らされたマクラリーは、危機感を感じる。

マギーの実家の食事に招待されたウォーカーは、壁の取り付け作業員であるジャックに、サリンジャーの高給について嫌味を言われる。

肉体労働なら仕事はあると、ジャックに誘われたウォーカーだったが、それを受ける気はなかった。

対策会議の席でマクラリーは、体裁だけを繕い具体案を出せないサリンジャーに、医療部門か新社屋を売却するべきだと提案する。

何も売却しないと言張るサリンジャーは、人事部に、次の解雇リストを作らせるよう指示を出し、マクラリーの反対を聞き入れない。

マギーは家を売却し、ウォーカーに、実家に引っ越すことを提案するが、彼はそれにも賛成できず、不安を抱え彼女と愛し合う気にもなれない。

ウォーカーからの伝言を何度設けていたサリーは、解雇リストについてをマクラリーに聞かれて、気分を害してしまう。

趣味のゴルフに出かけたウォーカーは、会費滞納でコースから締め出され、病院で働くマギーにそれを追求する。

現実を受け入れようとしないウォーカーが、尚も失業したことを隠していたいなどと言っているため、マギーは呆れてしまうが、彼はそれを聞き入れない。

家に戻り、不用品を売ろうとしたウォーカーは、3ヶ月も職を探しても相手にされない自分に絶望しかけるが、マギーが支えることを伝え、彼を励ます。

その後ウォーカーは、年収9万ドルとボーナスである企業に就職が決まりそうになるが、結局はその話はなくなり、ついに彼はポルシェを手放すことになる。

その頃、ウッドワードがサリーに解雇され、それを知ったマクラリーは彼女を呼び出す。

しかし、サリーはマクラリーに解雇通知を渡して、彼はウッドワードと共に会社を去る。

マクラリーは、帰宅するが、浪費家の妻シンシアの顔を見ずに、サリーの元に向かい微笑む。

ウッドワードは、ウォーカーと同じ就職支援センターに向い、担当者にあれこれ指示をされてうんざりする。

住宅ローンの返済は滞ってしまい、息子の態度に憤慨したウォーカーだったが、子供なりに、家族の窮地を考えていることを知る。

そしてウォーカーは、ジャックの元に向かい、雇って欲しいことを伝え、翌日から、建設作業員として働くことになる。

しかし、ウォーカーは、肉体的に辛いだけで、満足感もない上、相変わらずジャックと打ち解けることができない。

マクラリーは、サリーの家に滞在して何もせずに過ごし、ウッドワードは地道に就職活動を続ける。

愛想のないジャックだったが、何も言わずに、ウォーカーには余分に給料を渡す。

実家に引っ越したウォーカーは、現場で、資材運びからようやく道具を持たせてもらえるようになる。

バーでウッドワードに会ったマクラリーは、彼がセンターに行っていないことを知らされる。

ウッドワードは、経済紙の年収ランキングで、サリンジャーが17位に入ったことで皮肉を言い、その後もマクラリーと楽しい時間を過ごす。

そんな時ウォーカーは、シカゴでの面接の連絡を受けて、意気込んでその場に向うが、担当者は出張中で予定変更となり、企業に振り回される自分に嫌気が差す。

経験は豊富だが、60歳の手前であるウッドワードは就職先が見つからず、その不満をマクラリーに訴える。

娘の学費、住宅ローン、妻が気にする近所の目、行き詰まったウッドワードは自ら命を絶つ。

葬儀でウォーカーに気づいたマクラリーは、彼を、かつてウッドワードが働いていた、廃墟となった造船工場に連れて行く。

手で触れられる、実のあるものを造り働いた30年の誇りを、マクラリーは全て失ったことを、ウォーカーに淡々と語る。

帰宅したウォーカーは、自分を見失っていたことをマギーに謝罪し、二人は愛を確かめる。

ウッドワードの葬儀にも顔をださなかった、サリンジャーの元に向ったマクラリーは、社員全員でこの会社を支えたことを伝える。

しかしサリンジャーは、会社経営は慈善事業でないと言い切り、株を売却し自分の持ち株が6億ドルであることを伝え、マクラリーの持分も尋ねる。

子供達との触れ合いを優先に考え始めたウォーカーは、会社を立ち上げ、元部下らを雇おうとしているマクラリーからの誘いを受ける。

そのことをジャックに伝えたウォーカーは、彼から建築作業員に向かないと言われ、その仕事に就けと励まされる。

オフィスの準備を始めていたマクラリーは、サリーの訪問を受けるが誘いを断り、関係を断とうとする。

そして、マギーに送られて、廃墟の造船所にある部署に向ったウォーカーは、元同僚らと共に仕事を始める。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

ボストン
総合企業GTXの幹部社員ボビー・ウォーカーは、業績不振による部門統合でリストラされてしまう。
ウォーカーは、妻マギーにそれを伝えるものの、エリートの彼は、世間体を気にして、生活レベルを落とさないように考えながら、再就職先を探す。
閉鎖された部門の責任者で副社長のマクラリーは、自分の知らぬ間に部下が解雇されたことに心を痛めると共に、CEOのサリンジャーに不満を訴える。
工員からのたたき上げで30年会社に尽くし、今は重役になったウッドワードは、自分の首も危うい状況に、ウォーカーの解雇を知り彼を気遣い、マクラリーに怒りをぶつける。
職探しは難航し、ウォーカーは一気に窮地に立たされる。
しかしウォーカーは、プライドを捨て義兄ジャックや実家の世話になることを提案する、妻マギーの意見を退けてしまう・・・。
__________

路頭に迷うリストラ社員、彼らよりも株主を優先し、解雇を事業運営の犠牲と割り切り処理し、上辺の業績修正だけしか視野にない企業側、双方の、それぞれの立場の考えや対比の描写が非常に繊細に描かれて興味深い。

富を求めた者の凋落の惨めさ、地道な生活や、家族の幸せを中心に考えた人生の尊さなど、説教じみていない、シンプルに、人間の歩むべき姿を追及したテーマは心を打つ。

豪華スター競演にも拘らず、拡大公開もされなかったのが惜しい作品だ。

主人公のベン・アフレックは、エリートではあるが、体裁ばかりを考える、会社意外では人付き合いもよくない、意外に不器用な男性を好演し、上司を演ずるトミー・リー・ジョーンズの、主演級の圧倒的な存在感、微妙な対場である重役を演ずるクリス・クーパーの確かな演技も見応えある、一見の価値ある作品だ。

主人公の義兄で、淡々と平凡な労働者を演ずるケビン・コスナー、その妹で主人公の妻ローズマリー・デウィット、マクラリー(T・L・ジョーンズ)との関係が興味深い人事部長マリア・ベロ、人の道を感じさせないCEOクレイグ・T・ネルソン、マクラリーの浪費家の妻パトリシア・カレンバーなどが共演している。


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