ナイロビの蜂 The Constant Gardener (2005) 4.1/5 (29)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

2001年に発表された、ジョン・ル・カレの小説”The Constant Gardner”(原題)を基に製作された作品。
庭いじりが趣味の温和な外交官が、慈善活動家である妻の突然の死をきっかけにその真相を突き止め正義のために権力と戦う姿を描く、監督フェルナンド・メイレレス、主演レイフ・ファインズレイチェル・ワイズダニー・ヒューストンピート・ポスルスウェイトビル・ナイ共演のサスペンス・ミステリー。


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト ■

監督:フェルナンド・メイレレス
製作:サイモン・チャニング・ウィリアムス
原作:ジョン・ル・カレ
脚本:ジェフリー・ケイン
撮影:シーザー・シャローン
編集:クレア・シンプソン
音楽:アルベルト・イグレシアス

出演
レイフ・ファインズ:ジャスティン・クエイル
レイチェル・ワイズ:テッサ・クエイル
ダニー・ヒューストン:サンディ・ウッドロウ
ユベール・クンデ:アーノルド・ブルーム
ピート・ポスルスウェイト:ロービア
ビル・ナイ:サー・バーバード・ペレグリン
ドナルド・サンプター:ティム・ドナヒュー
リチャード・マッケイブ:アーサー・ハモンド

イギリス/ドイツ 映画
配給 フォーカス・フィーチャーズ
2005年製作 128分
公開
イギリス:2005年11月11日
ドイツ:2006年1月12日
北米:2005年8月31日
日本:2006年5月13日
製作費 $25,000,000
北米興行収入 $33,565,375
世界 $82,466,670


アカデミー賞 ■

第78回アカデミー賞
・受賞
助演女優賞(レイチェル・ワイズ)
・ノミネート
脚色・編集・作曲賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

ケニアナイロビ
イギリスの高等弁務官事務所に勤務するジャスティン・クエイル(レイフ・ファインズ)に、ある連絡が入る。

トゥルカナ湖南端で妻テッサ(レイチェル・ワイズ)が殺害されて遺体が見つかり、同行していた医師のアーノルド・ブルーム(ユベール・クンデ)は行方不明ということだった。

ジャスティンは遺体安置所で、テッサの焼け爛れた遺体を確認する。
__________

ジャスティンは”外交”に関しての講演会で、矢継ぎ早に質問を浴びせたテッサを気に入り、二人はその日のうちに結ばれてしまう。

アフリカ行きが決まったジャスティンは、テッサが同行を求めたために結婚して、彼女を連れて行くことを許可される。

スラムで医療改善活動をするテッサは、医師アーノルドといつも行動を共にしていたのだが、ジャスティンはそれが気になっていた。

あるパーティーで妊娠中のテッサは、ケニアの保健相に、医薬品が末端の住民に届かないことを、皮肉を込めて追求して目をつけられる。

ジャスティンの同僚であるサンディ・ウッドロウ(ダニー・ヒューストン)は、そんなテッサの言動を気にして、制止するようジャスティンに警告する。

まともな病院に入らず死産してしまったテッサは、苛立ちをジャスティンにぶつける。

ガーデニングが趣味で、温厚な性格のジャスティンと、活発に行動するテッサとで意見の違いが生じ始める。

その後テッサは、高等弁務局に自分が迷惑をかけていることで、ジャスティンに、圧力がかけられていると思い込む。

そんな時、テッサに惹かれていたサンディからある情報を提供され、彼女はアーノルドとトゥルカナ湖に向かい殺害される。
__________

ジャスティンはマスコミに追われるが、テッサの遺品からサンディの恋文を見つけ、アーノルドが同性愛者だということも知る。

テッサの死の真相を突き止めようとするジャスティンだったが、行方不明のアーノルドが、彼女の殺害犯として指名手配されてしまう。

ロンドンに飛んだジャスティンは、外務省アフリカ局長のバーバード・ペレグリン(ビル・ナイ)から、アーノルドを殺人犯として捕らえるよう支持を受ける。

しかしジャスティンは、テッサが新薬”ダイプラクサ”についてのレポートの対処を、ペレグリンに無視されていたことを、彼女の日記で知っていた。

結核治療の新薬”ダイプラクサ”を製造したKDH社は、アフリカで人体実験を繰り返していた。

ジャスティンは、KDHとペレグリンが、何らかの関係があることを、テッサのいとこで弁護士のアーサー・ハモンド(リチャード・マッケイブ)の協力で知る。

ジャスティンは、テッサと出会い、共に過ごした家を訪れて、彼女への想いの深さを実感する。

パスポートを押収されたジャスティンは、偽造パスポートでベルリンの製薬会社監視団体に出向き、”ダイプラクサ”が結核には効くが、未完成なので、人の命を奪いかねないことを突き止める。

さらに、KDHが、ケニア政府や政治家に賄賂を渡し、巨額の利益を得ようとしていることも知る。

しかし、ジャスティンは宿泊先で襲われ、捜査から手を引くよう脅迫される。

やがて、アーノルドがテッサと同じ日に、拷問の末に殺害されていたことが分かり、ジャスティンは、密かにケニアに入国する。

サンディの前に現れたジャスティンは、テッサが彼から渡されたペレグリンの手紙のことと、彼女のレポートをなぜ葬ったかを追求する。

イギリスに貢献するKDHに報いることと、死ぬ運命にある大量のアフリカ及びケニア人を、人体実験に使っている事実をサンディは認め、テッサを裏切ったことも告白する。

ジャスティンは、同僚のティム・ドナヒュー (ドナルド・サンプター)から、自分に危険が迫っている事を聞かされ拳銃を受け取る。

そしてジャスティンは、”ダイプラクサ”の開発者ロービア医師(ピート・ポスルスウェイト)の元に向かう。

ジャスティンは、テッサに証言テープとレポートを渡したことをロービアから聞かされるが、武装した部族に襲われる。

国連の物資輸送機に救われたジャスティンは、ロービアからテッサに渡されたレポートのコピーを見せられる。

ジャスティンは、トゥルカナ湖のテッサの遺体発見現場に向かい、その後、死体で発見され自殺と断定される。

ジャスティンとテッサの追悼式で、彼女のいとこのハモンドは、生前のジャスティンからの、ペレグリンの秘密の手紙を読み始める。

それは外務省とKDHが癒着し、アフリカを利用した悪夢を暴露するものだった。

加えてハモンドは、ジャスティンの不可思議な自殺の事実を伝える。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

ケニアナイロビ
イギリスの高等弁務官事務所に勤務するジャスティン・クエイルは、トゥルカナ湖南端で妻テッサが殺害され、同行していた医師のアーノルドが行方不明だという連絡を受ける。
スラムで医療改善活動をしていたテッサは、あるパーティーで、ケニアの保健相に、医薬品が末端の住民に届かないことを追求して目をつけられていた。
ジャスティンの同僚サンディは、テッサの行過ぎた言動を気にして、警戒するように夫ジャスティンに忠告したいたのだが、その矢先に事件は起きたのだった。
その後、ジャスティンはテッサの死の真相を突き止めようとしてロンドンに飛ぶ。
外務省アフリカ局長の、ペレグリンに会ったジャスティンは、テッサ殺害容疑で指名手配されたアーノルドを捕らえるよう支持される。
しかしジャスティンは、アフリカで人体実験を繰り返していた、結核治療の新薬”ダイプラクサ”についてのレポートの対処を、テッサがペレグリンに無視されていたことを知っていた・・・。
__________

リオデジャネイロスラムストリートチルドレン達の抗争を描いた「シティ・オブ・ゴッド」(2002)で、高い評価を得たフェルナンド・メイレレスが、同じく貧困や病気に喘ぐケニアナイロビの現状を、そこにつけいる権力と利権を絡めてリアルに描いた問題作でもある。

第78回アカデミー賞では、助演女優賞(レイチェル・ワイズ)を受賞し、脚色、編集、作曲賞にもノミネートされた。

いかにも役人らしい雰囲気を漂わせながら、序盤、陽炎のように目立たない人物として登場し、活動的な妻の死に直面して、彼女や犠牲になるアフリカの人々のために立ち上がる男を、レイフ・ファインズは、中盤からは力強く、また、いかにも彼らしく繊細に演じている。

対照的に、彼を圧倒する存在として印象付ける前半で、ほぼ姿を消してしまうレイチェル・ワイズの、強引なまでの信念と策略等、その小悪魔的な魅力も光る。

国家や権力に翻弄される、見かけは厳ついが役人気質丸出しの外交官ダニー・ヒューストン、テッサ(R・ワイズ)と共に活動し同じく犠牲になる医師ユベール・クンデ、権力を握り製薬会社と癒着する黒幕のビル・ナイ、新薬の開発者で、結局はテッサ達の動向を漏らすピート・ポスルスウェイト、主人公達の死を無駄にすることなく、告発して全容を発表するテッサのいとこで弁護士のリチャード・マッケイブなどが共演している。

参考:
地道にキャリアを重ねてきたダニー・ヒューストンは、巨匠ジョン・ヒューストンの息子であり、異母姉はアンジェリカ・ヒューストン、また祖父は名優のウォルター・ヒューストンという、とてつもない芸能一家の一員。


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