くたばれ!ユナイテッド The Damned United (2009) 3/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

2006年に発表された、デイヴィッド・ピアースの小説”The Damned Utd”を基に製作された作品。
歯に衣着せぬ発言(暴言)で世間を騒がすものの、イングランド・サッカー界に偉大なる功績を残した名将ブライアン・クラフの苦難と栄光を描く、監督トム・フーパー、主演マイケル・シーンティモシー・スポールジム・ブロードベント他共演のヒューマン・ドラマ。


ドラマ(ヒューマン)


スタッフ キャスト ■

監督:トム・フーパー
製作:アンディ・ハリース
原作:デイヴィッド・ピアースThe Damned Utd
脚本:ピーター・モーガン

撮影:ベン・スミサード
編集:メラニー・オリヴァー
音楽:ロバート・レイン

出演
ブライアン・クラフマイケル・シーン

ピーター・テイラーティモシー・スポール
サム・ロングサン:ジム・ブロードベント
ドン・レヴィーコルム・ミーニイ
ジミー・ゴードン:モーリス・ローヴ
ビリー・ブレムナースティーヴン・グレアム
ジョニー・ジャイルズピーター・マクドナルド
マニー・カッシンスヘンリー・グッドマン
サム・ボルトン:デヴィッド・ローパー
オースティン・ミッチェル:マーク・ベイズリー
デヴィッド・マッカイブライアン・マッカーディー

イギリス 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ

2009年製作 97分
公開
イギリス:2009年3月27日
北米:2009年10月9日
日本:未公開
製作費 $10,000,000
北米興行収入 $449,865
世界 $4,091,378


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1974年7月。
ワールドカップ”(西ドイツ)に出場できなかった責任を取り、”ワールドカップ・イングランド大会”のイングランド・チーム優勝監督アルフ・ラムゼイが退陣する。

代表監督の後任を承諾したドン・レヴィー(コルム・ミーニイ)は、それに伴い”リーズ・ユナイテッド”監督を辞任する。

そして、かつての名選手ブライアン・クラフ(マイケル・シーン)の、リーズ監督就任が発表される。

クラフは、レヴィーの下で輝かしい成績を残したチームを、自分ならさらに素晴らしいものに出来ると豪語する。

リーズの重役会議に顔を出したクラフは、会長のマニー・カッシンス(ヘンリー・グッドマン)に、暴言に近い発言を歓迎していないことを伝えられる。

しかし、クラフはそんなことは意に介さず、自信に満ち溢れた態度で重役達を圧倒してしまう。
__________

6年前。
イングランド2部リーグ、”ダービー・カウンティ”の監督クラフは、コーチのピーター・テイラー(ティモシー・スポール)と共に、低迷するチームを率い、”FAカップ/1968”に挑んでいた。

3回戦、ダービーの相手は1部の強豪リーズに決まり、クラフテイラーは家族と共にその報せを喜び、それをクラブの会長サム・ロングサン(ジム・ブロードベント)に知らせる。

クラフは、1部リーグ(当時)のトップチームであるリーズを、万全の態勢で迎える。

しかし、クラフは試合には惨敗して、レヴィーには挨拶すらしてもらえなかった。

屈辱を受けたクラフは、1部で対等に戦うために、協力選手の補強をテイラーと考える。

二人は、テイラーの提案で、ベテランのスコットランド人選手デヴィッド・マッカイ(ブライアン・マッカーディー)を獲得するためにロンドンに急行する。

マッカイをチームに入れたクラフは、、それを疑問視する会長ロングサンの言葉も気にしなかった。

テイラーの狙いは的中し、攻撃に軸の出来たダービーは調子を上げ、そして2部の優勝を果たす。

一方、レヴィー率いるリーズ1部を制するが、クラフは来年こそ自分達がそれを狙うことを誓う。
__________

1974年。
クラフリーズでの就任初日を迎え、ダービー時代のチーム・トレイナーでアシスタントのジミー・ゴードン(モーリス・ローヴ)と共に、選手達に対面する。

今までの好成績は、全てイカサマだと言い切ったクラフは、マイペースのトレーニングを始める。

しかし、ラフ・プレイが売り物のアイルランドジョニー・ギリス(ピーター・マクドナルド)やビリー・ブレムナー(スティーヴン・グレアム)らは当然ながら反発して、クラフは自分も参加した試合形式のトレーニングで、痛い目に遭わされる。
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1969年。
ダービー1部に昇格し、リーズと対戦することになるが、結果は5-0でリーズが完勝する。

1972年。
再び、ロングサムの納得いかない選手を補強したクラフテイラーだったが、再戦でリーズに雪辱を果たす。

その後、ダービーは快進撃を続け、そしてついにリーグ優勝を果たす。

1974年、”チャリティー・シールド”、ウェンブリー・スタジアム
クラフリーズを率いた初戦、代表監督レヴィーも見守る中、リヴァプールとの対戦となる。

試合は、ジャイルズが相手のケビン・キーガンを殴り倒したことで大荒れとなり、結局リヴァプールが勝利し、後味の悪い試合となった。

イングランドサッカー協会は、試合で退場となったブレムナーに、罰金と11試合の出場停止処分を言い渡す。

窮地に陥ったクラフテイラーに相談するものの、対立していた彼に助けてもらうことは出来なかった。
__________

1973年。
UEFAチャンピオンズカップ”、準決勝ユヴェントス戦を前にしたダービーは、宿敵リーズとの対戦を迎える。

会長ロングサンは、チャンピオンズカップの大勝負を控えて、クラフに主力を温存させるよう命ずる。

クラフはそれを無視してしまい、ロングサンの予想通り、選手達は相手に痛めつけられてしまう。

そして、クラフユヴェントスにも敗れ、追い討ちをかけるように、テイラーが心臓発作で倒れてしまう。

クラブの居心地が悪くなったクラフは、テイラーを巻き込み契約破棄騒ぎを起こして自分達の立場を優位にし、 ロングサンを追放しようとする。

しかし、テイラーは、それがレヴィーリーズに対するクラフの、復讐への野心だと非難する。

そして、クラフの思惑は外れ、ロングサンと理事会は、二人を解任してしまう。

ファンや選手はそれに抗議するが、クラフテイラーが引き抜いたマッカイが新監督になることが分かる。

テイラーは、クラフの暴走を非難し、ダービーに未練を残す。
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1974年。
怪我や出場停止をカバーするため、クラフは連敗するチームにダービーから選手を引き抜く。

しかし、それがブレムナーらの反発を招き、リーズは次の試合も落としてしまう。
__________

1973年、ブライトン
1部を目指す地元の弱小クラブと契約したクラフテイラーは、リゾート地での休暇を楽しむ。

そんな時、クラフレヴィーイングランドの代表監督に就任することを知る。

そこに、リーズからの誘いが来たクラフは、意見が対立したテイラーと袂を分かつことになる。
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1974年。
最悪のシーズンとなっていたことで、リーズの会長カッシンスは、クラフと選手間の相互理解のないことを指摘する。

選手は監督を嫌い、監督としての能力欠如とテイラーなしで引き抜いたことを後悔したカッシンスは、クラフを解任する。

その後、”ヨークシャー・テレビジョン”のインタビュー番組に出演することになったクラフだったが、収録直前にレヴィーも同席することが分かる。

挫折感を味わうクラフは、英雄として登場したレヴィーに、自分への復讐のためだけで戦っていることを指摘され、呆然としてしまう。

子供達を連れ、テイラーに会いに行ったクラフは、素直に彼に謝罪し、二人は、お互いを求め合っていたことを確認する。
__________

レヴィーは、イングランド代表監督として結果が出せず、アラブ首長国連邦の代表監督となり、二度と母国の代表チームを指揮することはなかった。

和解したクラフテイラーは、地方クラブの”ノッティンガム・フォレスト”を率い、1979年と翌年の”UEFAチャンピオンズカップ”を獲得し、イングランド人の監督として史上初の偉業を果たした。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

自信過剰発言や行き過ぎた行動で注目されるブライアン・クラフが、イングランド1部リーグ(当時)の強豪チーム”リーズ・ユナイテッド”の監督に迎えられる。
前監督ドン・レヴィーが、代表監督に就任したための抜擢だったのだが、クラフがそこに行き着くまでには、様々な苦難の道があった。
クラフは、盟友でもあったコーチのピーター・テイラーと対立して、彼なしで乗り込んだ監督就任だったが、選手達との溝は埋まらず成績を残せないでいた・・・。
__________

英国王のスピーチ」(2010)でアカデミー監督賞を受賞した、トム・フーパーの注目作。

賛否両論あるものの、イングランド・サッカー界の”至宝”とも言える、ブライアン・クラフの活躍を描いた痛快作。

人気はあるものの、映画の世界では日本では馴染みのない、イングランド・サッカー界の裏話やイギリス人気質などを丹念に描写した、トム・フーパーの”母国愛”が感じられる素晴らしい作品だ。

当時、日本ではプロ・サッカーすらなく、ワールド・カップなど夢また夢の時代、既に長い歴史を持つイングランド・サッカーの熱狂振りが見事に描かれ、なんと言っても、1960年代後半からから70年代の、その雰囲気はファンにはたまらない。

当時のフィルム映像などを使い、ユニフォームなども再現した細やかな演出も見逃せない。
若きスーパースター、ケビン・キーガンの登場場面など、当時を知る者にとっては涙もので、拍手を贈りたくなってしまうほどだ。

そして、クライマックスの”宿敵”クラフレヴィーのTVインタビューの場面は、試合以上の緊張感が味わえる。

実際のインタビュー
http://www.youtube.com/watch?v=xxsRt2yG8Es

独り善がり?で、ドン・レヴィーへの”復讐”に執念を燃やす、”猪突猛進”タイプの熱血マネージャーを演ずるマイケル・シーンは、愛すべき人物であるブライアン・クラフを熱演し、時々、本人と見間違うほどの笑顔を見せるのも印象的だ。

彼を支え、対立もするものの、美しい友情で締めくくってくる温厚なコーチ、ピーター・テイラーを演ずる、ティモシー・スポールの好演も光る。

主人公を迎え撃つ、マイペースであり実績抜群のドン・レヴィーを演ずるコルム・ミーニイダービー・カウンティの会長ジム・ブロードベントら、イギリスを代表する個性派の競演も見所の一つだ。

トレイナー兼アシスタント、モーリス・ローヴクラフを嫌うリーズのクラブ選手ビリー・ブレムナー役のスティーヴン・グレアムジョニー・ジャイルズ役のピーター・マクドナルド、会長マニー・カッシンスヘンリー・グッドマンなどが共演している。


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