アイガー・サンクション The Eiger Sanction (1975) 3.47/5 (19)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

1972年に発表された、トレヴェニアン同名小説を基に製作された作品。
大学教授にして絵画の収集家、登山家でもある元殺し屋が、新たな”制裁”(殺人)に絡む陰謀に巻き込まれる、監督、主演クリント・イーストウッドジョージ・ケネディジャック・キャシディ他共演のサスペンス・アクション。


ドラマ(サスペンス/犯罪)

クリント・イーストウッド / Clint Eastwood 作品一覧


スタッフ キャスト ■

監督:クリント・イーストウッド
製作総指揮
デイヴィッド・ブラウン

リチャード・D・ザナック
製作:ロバート・デイリー
原作:トレヴェニアン
脚色
ハル・ドレスナー
ウォーレン・マーフィ

トレヴェニアン
撮影:フランク・スタンリー
編集:フェリス・ウェブスター
音楽:ジョン・ウィリアムズ

出演
ジョナサン・ヘムロック:クリント・イーストウッド

ベン・ボウマン:ジョージ・ケネディ
ジェマイマ・ブラウン:ヴォネッタ・マッギー
マイルズ・メロウ:ジャック・キャシディ
ポープ:グレゴリー・ウォルコット
アンナ・モンテーニュ:ハイディ・ブルール
ジャン=ポール・モンテーニュ:ジャン=ピエール・ベルナルド
ドラゴン:セイヤー・デイヴィッド
カール・フライタグ:ライナー・ショーン
アンドレ・マイヤー:マイケル・グリム
ジョージ:ブレンダ・ヴィーナス

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ

1975年製作 128分
公開
北米:1975年5月21日
日本:1975年11月
北米興行収入 $14,200,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

大学教授で元登山家のジョナサン・ヘムロック(クリント・イーストウッド)は、かつてはプロの殺し屋だった。

ヘムロックは、その報奨金をつぎ込む絵画の収集家でもあった。

秘密組織”C-2”のボスで、遺伝子疾患アルビノでもある元ナチのドラゴン(セイヤー・デイヴィッド)は、使者としてポープ(グレゴリー・ウォルコット)をヘムロックの元に送り、新たな”制裁”を依頼しようとする。

足を洗っていたヘムロックだったが、ピサロの絵に誘われ、2万ドルの報酬と絵画の非課税証明書で、仕事を引き受けることになる。

その後、スイスチューリッヒで、なんなく標的を始末したヘムロックは、帰国途中に、スチュワーデスのジェマイマ・ブラウン(ヴォネッタ・マッギー)と知り合い一夜を共にする。

しかし、ジェマイマはドラゴンの手下で、ヘムロックは、現金と絵画の非課税証明書などを盗まれてしまう。

ドラゴンの罠にはまり、再び彼の元を訪れたヘムロックは、2人目の”制裁を”依頼される。

相手は、アイガー北壁の登頂を目指す、登山チームの一員で、 片足が悪いということしか分かっていなかった。

自らも二度失敗している北壁登頂の挑戦で、死も考えられるヘムロックは、10万ドルと必要経費を要求する。

友人を殺し、マイクロ・フィルムを敵に渡した軍隊時代の戦友マイルズ・メロウ(ジャック・キャシディ)の命を奪ってもかまわないことを、ドラゴンはヘムロックに伝える。

その後、ヘムロックはジェマイマからピサロの絵を受け取るが、謝罪する彼女を突き放す。

ヘムロックは、鈍った体を鍛え直すために、アリゾナでクライミング・スクールを経営する旧友のベン・ボウマン(ジョージ・ケネディ)の元に向かう。

アイガー北壁登頂のため、ヘムロックはトレーニングを積むことをはボーマンに伝えるが、登山チームの隊長が彼だということを知らされる。

ボーマンの組んだトレーニング・メニューを、指導役の先住民女性のジョージ(ブレンダ・ヴィーナス)とこなす毎日を送っていたヘムロックの元に、事件に関与しているマイルズが現れる。

マイルズは、自分がヘムロックに狙われていると思い、誤解を解くためにやってきたのだ。

ヘムロックが狙う、もう一人の標的が誰かを知っていると言うマイルズは、自分を殺さないことをヘムロックに約束させる。

モニュメントバレーメサを登ったヘムロックとボウマンの調整も、最終段階に入る。

その夜、マイルズに命令されたジョージがヘムロックを襲い、モルヒネを打たれてしまう。

翌日、ヘムロックはマイルズを誘い出し、原野に置き去りにして殺す。

準備が整ったヘムロックとボウマンは、スイスにむかい、登山チーム、ドイツのカール・フライタグ(ライナー・ショーン)、フランスのジャン=ポール・モンテーニュ(ジャン=ピエール・ベルナルド)、オーストリアのアンドレ・マイヤー(マイケル・グリム)らと合流し、いよいよアイガーに挑む。

チームは登頂プランを練り、その後、ヘムロックはジェマイマと再会し、二人のわだかまりは消える。

ポープもヘムロックの前に現れ、標的がこの地に来ていることを告げるが、口の減らないポープは、ヘムロックに叩きのめされる。

そしてヘムロックら4人は、そそり立つ岸壁に向かい出発するものの、ジェマイマは、それがただのやらせだということをポープから聞かされる。

岸壁を登り始めた4人を、監視役のボウマンはロッジから見守る。

その後、落石でモンテーニュが負傷するが、4人は最大の難関を突破する。

しかし、負傷していたモンテーニュは疲労で死亡し、天候が悪化したために、チームは止むを得ず下山することになる。

下山途中の事故で、フレイダクとメイヤーは崖から転落死してしまい、ヘムロックは宙吊りになる。

中腹のトンネルで、彼らを待ち構えていたボウマンらが、ヘムロックを救助する。

そしてヘムロックは、足の古傷が痛むと言うボウマンが、制裁の標的だということを知る。

ボウマンは、マイルズが自分の娘ジョージを、麻薬から立ち直らせてくれたため、敵側についていたのだ。

制裁の相手を知らないドラゴンは、登山チームの3人が死亡したことで、仕事は完結したと判断する。

ヘムロックは、もはやボウマンを殺す理由もなくなっていた。

そして、帰りの航空券を手配したジェマイマは、ヘムロックが、3人を殺していないことを確認する。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

元殺し屋のジョナサン・ヘムロックは、秘密組織のボス、ドラゴンに新たな”制裁”を依頼される。
難なく標的を抹殺したヘムロックは、ドラゴンの罠にはまり、嫌とは言えない条件を突きつけられて、再び仕事を受けることになる。
登山家でもあるヘムロックは、アイガー登頂に北壁から挑むチームに加わり、標的を始末することになる。
チームの隊長でもある、旧友のボウマンの元で、トレーニングを始めたヘムロックだったが、彼の”制裁”を阻止しようとする、敵側の妨害が始まる・・・。
__________

クリント・イーストウッド主演の、彼自身の監督作としては3作目の作品。

ヨーロッパの各都市やアイガーを舞台にした国際犯罪と、見慣れたモニュメントバレーメサ、そそり立つ岩柱によじ登る斬新な映像など、イーストウッドの魅力とともに見応え十分。

当時、軒並み派手な大作の音楽を担当していたジョン・ウィリアムズの、落ち着いた雰囲気の美しい主題曲も印象的だ。

主演のイーストウッドは、似合わない大学教授役で登場したかと思うと、いきなり殺し屋に変貌してしまう。

見る者を楽しませながら納得させてしまう、唐突な行動などがいかにも彼らしい。

一見、線が細いように見えるが、普段から鍛え上げている肉体と、腕っ節の強さを誇張するところもイーストウッド作品の特徴だ。

頑強な大男に脅しをかけるシーンなどが、当時のイーストウッド作品の特徴と言える。

イーストウッドを含め、出演者が長身揃いで、雄大な大自然の映像と共に、ドラマにスケール感と迫力が加わっている。

イーストウッドとは、前年の「サンダーボルト」(1974)でも共演しているジョージ・ケネディの体格のよさが、その中でも際立っている。

悪役を演じても、どこか憎めないのが彼の特徴で、いかにもアメリカ人らしい雰囲気を醸し出すいい役者だ。

ジャック・キャシディのゲイ役もハマッテいた。
彼は、翌年タバコの火の不始末で、火災により焼死している。

エド・ウッド」(1994)にもカメオ出演した、”史上最悪SF映画”「プラン9 フロム・アウタースペース」の出演者でもあるグレゴリー・ウォルコットは、本作を含めイーストウッド作品には4作に出演している。

体格はイーストウッドに負けない彼が、間抜け呼ばわりされ、簡単に懲らしめられてしまうところが実に可笑しい。

主人公を罠にはめるが、その後、良きパートナーともなるヴォネッタ・マッギー、”制裁”の依頼人であるセイヤー・デイヴィッド、登頂チームのジャン=ピエール・ベルナルドその妻ハイディ・ブルールライナー・ショーン、マイケル・グリム、主人公のトレーニング係でボウマン(G・ケネディ)の娘だったブレンダ・ヴィーナスなどが共演している。

本作に限らないが、イーストウッドの着こなしのセンスが良くないことが気になる。
コーディネーターはいるはずだが、どうも衣装選びが野暮ったい。
彼は、Tシャツ一枚とジーンズ、地味なスーツ姿、またはウエスタン・スタイルが良く似合う。


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