ウェールズの山 The Englishman Who Went Up a Hill But Came Down a Mountain (1995) 3/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

地元の誇りを”丘”と判断された村人達が、一致団結してそれを”山”にしようとする奮闘を描く、監督、脚本クリストファー・マンガー、主演ヒュー・グラントタラ・フィッツジェラルドコルム・ミーニイイアン・マクニース他共演のコメディ・ドラマ。


ドラマ(コメディ)


スタッフ キャスト ■

監督:クリストファー・マンガー
製作:サラ・カーティス
製作総指揮:サリー・ヒビン
脚本:クリストファー・マンガー

撮影:ヴァーノン・レイトン
編集:デヴィッド・マーティン
音楽:スティーヴン・エンデルマン

出演
レジナルド・アンソン:ヒュー・グラント

”ベティ”エリザベス:タラ・フィッツジェラルド
”好色”モーガン:コルム・ミーニイ
ジョージ・ガラード:イアン・マクニース
”戦争ショック”ジョニー:イアン・ハート
”石油店”ウィリアムズ:ロバート・パフ
ロバート・ジョーンズ牧師:ケネス・グリフィス

イギリス 映画
配給 ミラマックス

1995年製作 99分
公開
イギリス:1995年8月4日
北米:1995年5月12日
日本:1996年5月11日
北米興行収入 $10,904,930


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1917年、ウェールズ
日曜日、イングランド人の測量技師レジナルド・アンソン(ヒュー・グラント)と上司ジョージ・ガラード(イアン・マクニース)がある村に到着する。

男達は戦場に行き、残った村人は”好色”モーガン(コルム・ミーニイ)以外は礼拝堂にいた。

礼拝堂にいた子供達はなぜかモーガンに似ていたが、皆は気にしなかった。

ロバート・ジョーンズ牧師(ケネス・グリフィス)は、説教で、戦争と名前は出さなかったがモーガンを批判した。

アンソンとガラードは、パブも経営するモーガンの宿に泊まることになり、地図を作るために測量に来たことを伝える。

村人が誇りに思う山”フュノン・ガルウ”を知らされた二人だったが、ガラードは、305m以上ないと山とは認められないことをモーガンに伝える。

その後、測量のことはたちまち村中に知れ渡る。

頑強な男の助手が必要だとモーガンに伝えたアンソンとガラードは、”戦争ショック”ジョニー(イアン・ハート)を紹介される。

翌朝モーガンは、ジョニーにその件を伝える。

フュノン・ガルウに登ったアンソンとガラードは調査をして宿に戻り、その場で、山の高さのことで村人と共に賭けをしていたモーガンは測量の結果を聞く。

二人はまだ初期段階なのではっきりしたことは分からないと伝えるが、ガラードは、経験から言った推測で280mくらいだと伝え、モーガンはらは驚く。

モーガンはアンソンの元に向いその件で意見するが、今日、調査した結果は不正確である可能性があり、280mよりも低いことも考えれれると言われる。

翌日、正確な測量が始まり、アンソンとガラードは、高さの分かっている二つの丘との距離を測定し、宿に帰り複雑な計算を始める。

村人達はパブで結果を待ち、アンソンは、フュノン・ガルウが299.9mだと発表する。

驚く村人達への慰めの言葉として、アンソンは、フュノン・ガルウが愛すべき”丘”だと伝える。

フュノン・ガルウが丘だと知ったジョーンズ牧師は、村の誇りウェールズの魂を失ったことで慌てふためき、村人を集会場に集める。

嘆願書を出そうと呼びかける牧師に対し、モーガンは、フュノン・ガルウを305mにすることを考えるべきだと提案する。

牧師はそれを違反だと言って反対するが、自分達の庭の土を各人が運ぶのなら認めると伝える。

モーガンはそれが不可能だと言うが、戦場の経験で可能であるとジョニーが語り話はまとまる。

アンソンにその件を伝えるものの、再度の測量を断られたモーガンは、彼らの車を故障させて、広場のポールをフュノン・ガルウの頂上に立てさせ6mの高さを確認する。

ジョーンズ牧師は学校に向い、生徒達に土を運ぶ作業を手伝わせてほしいと、半ば強制的に校長に頼むが、それを拒まれる。

牧師はその帰り道に、主に許しを請いアンソンとガラードの車のタイヤをパンクさせる。

”石油店”ウィリアムズ(ロバート・パフ)は、車を解体してしまうようモーガンに言われる。

パンクしていることで、これが山の件が絡んだ仕組まれたことではないかと、ウィリアムズはガラードに疑われる。

ウィリアムズは言葉を遮り、自分達にも誇りがあると伝え、それを認めたガラードは謝罪し、車を工場に運ぶ。

その間、村人達は手作業で土をフュノン・ガルウに運ぶ。

モーガンは子供の親を説得して、作業を手伝わせる。

ウィリアムズは故障の原因が分かったと言って、部品がカーディフにあるとアンソンとガラードに伝える。

カーディフでメイドをしている”ベティ”エリザベス(タラ・フィッツジェラルド)は、愛人関係のモーガンが呼んでいると言う知らせ受けて村に向かう。

ジョーンズ牧師は、村人が汗を流しているのに、その場で商売をしているモーガンの行為を嘆く。

アンソンとガラードは、数日待たなくてはならないことを確認して、駅があることを知るり切符を手に入れようとするが、石炭運搬用の列車だけだと言われてしまう。

二人は宿に戻り、アンソンは、村人が土を運びフュノン・ガルウの高さを上げようとしていることに気づき感心する。

村に着いたモーガンと関係のあるベティは、アンソンに言い寄るよう指示される。

ガラードは、様子がおかしいことをアンソンに伝えるが、それを否定される。

ベティは更に、頭の固いガラードの相手をするよう言われ、アンソンに彼を紹介される。

その頃ジョーンズ牧師は、恐れていた雨が降り出したことに気づき、村人は焦る。

モーガンから、盛り土にシートをかけるよう言われたウィリアムズは、アンソンとガラードの車のシートを外して、ジョニーと共にフュノン・ガルウに向かう。

ジョニーは雷のショックで発作を起こしてしまい、ウィリアムズが一人でシートをかける。

パブにジョニーを連れて行ったウィリアムズは後を任せて立ち去り、アンソンとガラードがジョニーの様子を見る。

現れたジョニーの姉ブロッドは、親密だったモーガンとベティの関係を疑うが、アンソンが彼女は自分の連れだと伝える。

ブロッドは、モーガンにジョニーを運ばせて連れ帰り、ガラードは疲れたので眠ることにする。

ベティはアンソンに感謝してキスするが、彼は動揺しながら紳士的に振る舞う。

モーガンはブロッドに追い払われて店に戻るが、ベティが入り口に鍵をかけてしまったため入れない。

翌朝、雨は降り続き、ベティに朝の挨拶したアンソンは、今日中に車の修理を終らせるようガラードに指示される。

納屋で寝ていたモーガンが戻り、ベティに昨夜の様子を聞くが、下品なモーガンに彼女は、二人は紳士であることを伝える。

その後、アンソンとガラードは車が水浸しであることを知り、北部行きの列車があることを電報で確認するが、洪水で不通だと言われる。

アンソンは、村人が協力し合い自分達を足止めしていることを知りながら、苛立つガラードの相手をする。

木曜から降り続いた雨は日曜の朝にようやく止み、二つの奇跡が起きる。

モーガンがジョーンズ牧師を訪ね、作業をするチャンスは今日しかないことを伝え、日曜なので皆が礼拝堂に行くため、それを中止させてほしいと頼む。

しかし、牧師はあくまでも礼拝を行うと言って、モーガンの話を聞き入れようとしない。

モーガンは、アンソンにシャツを借りて礼拝堂に向かう。

ジョーンズ牧師は、開いた聖書のページに”われらの主をあがめ、聖なる山にひれ伏せよ”という言葉が目に入り、フュノン・ガルウを見つめながら心を決める。

礼拝堂に現れた牧師は、モーガンも着席する皆の前で、その言葉について語り始める。

アンソンはベティと楽しい時を過ごし、この村が気に入ったために住む考えもあることを伝える。

牧師は、子孫や村の未来のために、日曜日であっても、礼拝後に土を持ってフュノン・ガルウに登ることを伝える。

言葉を詰まらせながら話す牧師は、それが神への感謝となると言って、全員が作業に参加してくれることを願う。

モーガンは牧師に感謝しようとするが、安息日にビールを売ることを固く禁じられる。

アンソンとベティは意気投合して話を弾ませ、作業が始まったことを知る。

二日酔いのガラードに、フュノン・ガルウに登り測量をしてみると伝えたアンソンは、ベティに助手を頼み現場に向かう。

雨で土が流れたため作業は難航するが、アンソンは周囲を芝生で固めることを提案し、ラグビー場の芝生が剥がされて運ばれる。

村人全員がフュノン・ガルウに登り、雷のショックでラグビー場にいたジョニーもそれに続く。

アンソンも作業を手伝い、車のことでウィリアムズに謝罪されるが気にしていなかった。

人々は、芝生を運び頂上に登って来たジョニーを拍手で迎える。

日が暮れるのを気にしながら作業は続くが、もう少しというところで、5~6回山を登った82歳のジョーンズ牧師が倒れてしまう。

牧師はモーガンを呼び、彼に語り掛けて息を引き取る。

判事がその場を清めて、村人はジョーンズ牧師を葬る。

夜になり、皆はたいまつを手にして祈りを捧げる。

翌日に予定通り発つと言うアンソンは、戻って計測してみる努力をしてみると伝える。

ベティは、皆の働きを目にしながら、そんな答えしかできないのかと言ってアンソンを非難する。

アンソンは、ベティと共に、その場で数時間後の夜明けを待つことで皆を納得させる。

アンソンとベティは頂上で愛を確かめ合い、夜明けと共に測量を行いフュノン・ガルウを下りる。

フュノン・ガルウが305.4mの”山”であると宣言した二人は、その場で婚約を発表する。

風変わりなプロポーズだったが、”丘を登って山を下りた男”なのだから、彼にとっては相応しい行為だとも言えた。

祖先の時代になり、ウェールズに入り最初の大きな山は、実際に測ってみると303.8mしかなかった。

フュノン・ガルウは山から丘に戻ってしまい、地中からジョーンズ牧師が嘆く声が聞こえる。

そこで村人達は、再び土を運び始める。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

1917年、ウェールズ
イングランド人の測量技師レジナルド・アンソンと上司ガラードは、ある村に到着し、人々が誇りに思う”山”フュノン・ガルウを知る。
305mないと山とは認められないことを知った宿屋とパブの経営者モーガンは、1回目の測量で280mというガラードの推測を聞きショックを受ける。
その後の二人の測量の結果、フュノン・ガルウは299.9mの”丘”であると断定される。
村の誇りが失われる緊急事態になり、ジョーンズ牧師は嘆願書の提出を考えるが、モーガンは、フュノン・ガルウの高さを上げることを提案する。
村人全員の作業参加を条件に牧師はそれに賛成し、モーガンは、アンソンとガラードの足止め工作を実行する。
更にモーガンは、関係のあるメイドのベティをカーディフから呼び寄せ、アンソンとガラードの相手をさせる。
そんな村人の考えを知ったアンソンは、人々の考えに共感し始めるのだが・・・
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監督と脚本を担当するクリストファー・マンガーが、幼い頃に聞いたという話を基に製作された作品。

イギリス映画お得意の”住民奮闘人情”ドラマとして非常に楽しい作品で、同じイギリスでありながら、イングランド人に対するウェールズ人の対抗心や、双方の気質などが軽妙に描かれた内容になっている。

ラストの感動を一言で表現する、原題の”The Englishman Who Went Up a Hill But Came Down a Mountain”(丘を登り山を下りたイングランド人)というタイトルが実にいい。

”大”は必ずしも”小”に勝るとは考えず、権力などに屈しない、自分達の”誇り”を大切にする国民性などを参考にしたい作品でもある。

測量技師であり、誠実なはにかみ屋の青年を好感度抜群で演ずるヒュー・グラント、彼と親交を深めるメイドのタラ・フィッツジェラルド、女好きの宿屋の主人として出色の怪演見せるコルム・ミーニイ、主人公の上司イアン・マクニース、戦争でショックを受けた青年イアン・ハート、石油店の主人ロバート・パフ、そして、命懸けで村の誇りを守ろうとするケネス・グリフィスの名演も光る。


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