エクソシスト The Exorcist (1973) 5/5 (39)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
5star

悪魔にとり憑かれた少女を守ろうとする母親、そして悪魔祓いの儀式を行う神父達を描く、監督ウィリアム・フリードキンエレン・バースティンリンダ・ブレアジェイソン・ミラーマックス・フォン・シドーリー・J・コッブ共演、1970年代のオカルト映画ブームの火付け役となり社会現象にまでなった作品。


スリラー/ホラー


スタッフ キャスト ■
監督:ウィリアム・フリードキン
製作: ウィリアム・ピーター・ブラッティ
製作総指揮: ノエル・マーシャル
原作:ウィリアム・ピーター・ブラッティ
脚本:ウィリアム・ピーター・ブラッティ
撮影:オーウェン・ロイズマン
編集
ノーマン・ゲイ
エヴァン・A・ロットマン
美術・装置
ビル・モーレイ
ジェリー・ワダーリッチ
音楽
マイク・オールドフィールドTubular Bells
ジャック・ニッチェ

出演
クリス・マクニール:エレン・バースティン
リーガン・マクニール:リンダ・ブレア
デミアン・カラス神父:ジェイソン・ミラー
ランカスター・メリン神父:マックス・フォン・シドー
ウィリアム・F・キンダーマン警部補:リー・J・コッブ
ジョー・ダイアー神父:イエズス会ウィリアム・オマリー神父
シャロン・スペンサー:キティ・ウィン
バーク・デニングス:ジャック・マッゴーラン
カラス神父の母:バシリキ・マリアロス
パズズ(声):マーセデス・マッケンブリッジ

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1973年製作 122分
公開
北米:1973年12月26日
日本:1974年7月6日
製作費 $10,497,440
北米興行収入 $232,671,010
世界 $441,071,010


アカデミー賞 ■
第46回アカデミー賞
・受賞
脚色・録音賞
・ノミネート
作品・監督
主演女優(エレン・バースティン)
助演男優(ジェイソン・ミラー)
助演女優(リンダ・ブレア)
編集・撮影・美術賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
イラク北部、古代都市ニネヴェ近郊、ハトラ遺跡。
神学者のアメリカ人神父ランカスター・メリン(マックス・フォン・シドー)は、悪霊パズズの像を発見する。

メリン神父は、かつての死闘を思い起こしながら、再び、この宿敵と戦う不吉な予感を感じ、帰国する決意をする。

ワシントンD.C.ジョージタウン
女優のクリス・マクニール(エレン・バースティン)は、ロケのために、その地に滞在していた。

ある日、クリスは、借家の屋根裏の物音が気になり、12歳の娘リーガン(リンダ・ブレア)の部屋に行くと、窓が開き冷気が漂っていた。

イエズス会創設のジョージタウン大学の神父で、精神科医でもあるデミアン・カラス神父(ジェイソン・ミラー)は、独り住まいの母親(バシリキ・マリアロス)を気遣い、信仰についての悩みもあり辞職を考える。

その頃、ジョージタウン大学内の教会で、聖母マリアの像が汚される事件が起きる。

その後カラスは、母親が精神病院に入れられたことを知り見舞いに行くが、彼女にそれを責められて苦悩する。

リーガンの誕生パーティーの夜、クリスは、街角でよく見かけて気になっていた、カラス神父のことを、彼の友人で来客のジョー・ダイアー神父(ウィリアム・オマリー)に尋ねる。

クリスは、カラスの母親が、昨夜亡くなったということをダイアー神父から知らされる。

パーティーも終わり、クリスは、アシスタントのシャロン・スペンサー(キティ・ウィン)と、残った来客の相手をしようとしていたが、眠っていたリーガンが突然現れる。

そしてリーガンは、その場にいた宇宙飛行士の死を予告し、その場で放尿してしまう。

その後、リーガンの異変に気づきながらも、クリスは彼女を寝かしつける。

しかし、悲鳴を聞いたクリスは、リーガンのベッドが大きく揺れ動いているのに気づき、それを止めようとする。

ただ事ではないと感じたクリスは、リーガンに、最先端の医療検査を受けさせ、医師に脳障害の疑いを指摘される。

その後もリーガンの検査は続き、結局は、脳は正常と診断されるが、症状は悪化し、医師達も、彼女の異常な行動を確認する。

人格障害を指摘するクリスに対し、医師達は肉体的欠陥がある可能性から、再び脳の検査をすることを提案する。

そして、全ての検査を終えたクリスは、リーガンが医学的には正常だということを告げられ、精神科医に頼るべきだと医師に助言される。

帰宅したクリスは、主演する映画の監督バーク・デニングス(ジャック・マッゴーラン)が、シャロンに留守を頼まれていた間に、奇怪な死を遂げたことを知らされる。

その後、催眠術治療を受けたリーガンは、獣のような形相になり、医師を痛めつけてしまう。

やがて、ウィリアム・F・キンダーマン警部補(リー・J・コッブ)が、デニングスの事件の捜査を始める。

キンダーマンはカラス神父を訪ね、首が真後ろにねじれていたデニングスの変死と、構内の教会での聖像を汚した事件などの関係を含め、聖職者に異常者はいないかなどについて彼に意見を求める。

やがてリーガンを診察した医師団は、対策もなくヒステリックになるクリスに、カトリックの儀式の“悪魔祓い”を勧める。

デニングスが転落死した路地の階段を調べたキンダーマンは、その脇にあるクリスの家を訪ねる。

キンダーマンは、クリスの家にいたデニングスが、力の強い男にでも殺され、リーガンの部屋から突き落とされたという推測をするが、それは、とても信じられる話ではなかった。

だとすると、部屋にはリーガンしかいなかった訳で、疑問を投げかけるキンダーマンは、路地の階段の脇で見つけた粘土細と同じものを、家の中で見つける。

キンダーマンが帰った直後、リーガンの叫び声が聞こえ、クリスは彼女の部屋に向かう。

リーガンは醜い悪魔の顔となり、神を冒涜する卑猥な言葉を放ち、クリスを殴り倒す。

そしてリーガンの首は背中にねじれ、彼女にのり移ったデニングスが、自分の殺され方をクリスに伝える。

クリスは、デニングスを殺したのも、リーガンにのり移った悪魔だと知る。

クリスはカラス神父と会い、“悪魔祓い”を依頼し、彼はそれを断るものの、娘を思う、母親の悲痛な思いに心を動かされる。

リーガンに会い、本人の様子と悪魔に探りを入れたカラスは、”悪魔祓い”を行う、教会の許可を得るために、悪魔がとり憑いている確たる証拠を得ようとする。

もう一度、病院での長期療養を勧めたカラスだったが、クリスの意思は固かった。

リーガンが、母の死を知っていたことで、カラスはその後も彼女の観察を続ける。

慎重にことを運ぼうとしたカラス彼は、リーガンの声をテープに録音して調べようとする。

その後カラスは、リーガンが、デニングスを窓から突き落として殺したと、クリスから知らされる。

リーガンの言葉を解析したカラスは、”メリン神父に警戒しろ”と発する悪魔の声を聞く。

さらにカラスは、リーガンの腹部に浮かび上がった“助けて”という文字を見て、“悪魔祓い”を行なうことを決意する。

教会の許可を得たカラスは、12年前に、アフリカで”悪魔祓い”を経験している、メリン神父の助手を務めることになる。

メリンはクリスの家に現われ、経験をもとにカラスに助言した後、彼女に見守られながらリーガンの部屋に向かう。

リーガンに憑いた悪霊が、パズズだと確信したメリンは、全精力を傾け壮絶な闘いを始める。

そして、リーガンが一旦落ち着いたため、休息をとった二人だったが、彼女の様子を見に行ったカラスは、パズズに母親の声で語り掛けられて動揺してしまう。

母を病院送りにして、死に目にも会えなかったカラスは、自分を責め、それを見たメリンは一人で儀式を続ける。

しかし、老いたメリンは心臓発作を起こして息絶え、後を受け継いだカラスが、リーガンの身代わりとなり、悪霊を自分に憑かせ、窓から身を投げて転落する。

そしてリーガンは正気を取り戻し、クリスとその場に現れたキンダーマンは、メリンの死と、カラスが転落したことを確認する。

駆けつけたダイアー神父は、瀕死のカラスに駆け寄り、彼の懺悔を受け入れる。

クリスは、何も覚えていないリーガンを連れて家を離れることになり、同行する気にはなれないシャロンに別れを告げる。

そこに、ダイアー神父が姿を現し、クリスは彼に連絡することを告げる。

リーガンは、ダイアーが神父だと知らされ、彼に感謝するようにキスする。

クリスは、リーガンの部屋に落ちていたペンダントを神父に渡して、トラウマを抱えながらその場を立ち去る。

そして、ダイアーは、カラスが転落死した路地の階段を見ながらたたずむ。


解説 評価 感想 ■

1971年に発表された、ウィリアム・ピーター・ブラッティ同名小説を基に製作された作品。

実際にあった、メリーランド悪魔憑依事件を基にした物語で、ウィリアム・ピーター・ブラッティは、製作、脚本も手がけ、作品中、映画製作者役で出演もしている。

*(簡略ストー リー)
人気映画女優クリス・マクニールの娘リーガンが体調に異変が起きる。
あらゆる医療検査で、異常が見られないリーガンだったが、超常現象のような出来事や、彼女が関係しているとも思われる、映画監督の奇怪な死亡事故も起き、医師団は、クリスに”悪魔祓い”を勧める。
クリスは、地元のイエズス会の神父カラスにそれを相談するが、彼は教会の許可が必要なために慎重になる。
その後、リーガンに、悪魔がとり憑いていることを確信したカラスに、”悪魔祓い”の許可が下りる。
そしてカラスは、その経験者であるメリン神父の助手として、リーガンに憑いた悪魔との闘いに挑む・・・。
__________

前年「ゴッドファーザー」(1972)が打ち立てた興行収入記録を、あっさり破ってしまった世界的大ヒット作品。

製作費 $10,497,440
北米興行収入 $232,671,010
世界 $441,071,010

後に、続編、関連作品など3作が製作される。

2010年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。

第46回アカデミー賞では、作品賞以下10部門にノミネートされ、脚色、録音賞を受賞した。
・ノミネート
作品・監督
主演女優(エレン・バースティン)
助演男優(ジェイソン・ミラー)
助演女優(リンダ・ブレア)
編集・撮影・美術賞

監督は、「フレンチ・コネクション」(1971)でアカデミー賞を受賞した直後のウィリアム・フリードキン
彼は、残念ながらこの後、ほとんど評価される作品を手がけていないのは残念だ。

本作でウィリアム・フリードキンは、悪魔に憑かれる少女を守ろうとする母親と、仕事への挫折や母の死に直面する神父、両者の苦悩を、平行して繊細なタッチで描いている。

マイク・オールドフィールドの、印象的な主題曲”Tubular Bells”やジャック・ニッチェの音楽他、サブリミナル効果が恐怖感を煽る。

翌年「アリスの恋」(1974)でアカデミー主演賞を受賞するエレン・バースティンは、娘に襲い掛かる非現実的な現象に困惑し、ヒステリックにもなる映画女優役を好演している。

カラス神父役のジェイソン・ミラーは、主演と言っていいほどの熱演で、落ち着き払った、重厚な演技を見せてくれる。

当時まだ33歳の彼はこの年、自身の戯曲である”That Championship Season”で、 早くもピューリッツァー賞を受賞することになる。
彼の息子は俳優のジェイソン・パトリックで、最初の妻は名優ジャッキー・グリースンの娘である。

撮影当時実はまだ43歳のマックス・フォン・シドーの老け役も素晴しい。
冒頭とクライマックスだけの登場となり、出演時間は短いが存在感を見せる。
そのメイクには、毎日何時間も費やしたと言われている。

映画史上に残る役、”悪魔にとり憑かれる少女”を演じたリンダ・ブレアの、”平常時”の自然で健康的な可愛らしさと、今観ると、それほどショッキングではないが、悪魔のメイク時とのギャップには当時、驚かされたものだ。

大ベテランで演技派の、リー・J・コッブを刑事役に起用し、ドラマにさらに重みが加わっている。

主人公が俳優で、映画の撮影現場が登場したり、刑事や神父も映画好きだったりするシーンが、随所に見られるのが興味深い。

ドラマの中で奇怪な死を遂げる、映画監督役のジャック・マッゴーランと、同じく死亡する、カラス神父(J・ミラー)の母バシリキ・マリアロスは、本作の公開前に他界している。

実際にイエズス会の神父でもある、カラスの友人である神父ウィリアム・オマリー、主人公のアシスタントのキティ・ウィンなどが共演している。


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