ファイナル・カット The Final Cut (2004) 3/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

子供時代の心の傷を引きずる、人生を記憶するチップの映像編集者の苦悩を描く、主演ロビン・ウィリアムズミラ・ソルヴィノジェームズ・カヴィーゼル他共演、監督、脚本オマー・ナイームによるSFサスペンス。


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト ■

監督:オマー・ナイーム
製作:ニック・ウェクスラー
製作総指揮:ナンシー・パロイアン・ブレズニカー
脚本:オマー・ナイーム

撮影:タク・フジモト
編集
デデ・アレン

ロバート・ブレイキー
音楽:ブライアン・タイラー

出演
アラン・ハックマン:ロビン・ウィリアムズ

ディライラ:ミラ・ソルヴィノ
フレッチャー:ジェームズ・カヴィーゼル
テルマ:ミミ・カジク
ジェニファー・バニスター:ステファニー・ロマノフ
ハッサン:トム・ビショップス
マイケル:ブレンダン・フレッチャー

サイモン:ヴィンセント・ゲイル
イザベル・バニスター:ジュヌヴィエーヴ・ビークナー

アメリカ 映画
配給 ライオンズゲート

2004年製作 95分
公開
北米:2004年10月15日
日本:2005年12月23日
北米興行収入 $551,281


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

両親とある町を訪れていた少年アラン・ハックマンは、一緒に遊ぶことになったクリスと廃墟の工場に向かう。

階下まで床が抜けている場所に渡された板を歩いたアランは、ルイスにも渡るよう促す。

アランは、ルイスが足を踏み外した瞬間、目を閉じる。

ルイスは階下に落下し、その場には彼のペンダントが残されていた。

アランはルイスが倒れている場所に向い、大量に流れ出た血液を踏んでしまい、恐怖のあまりその場から走り去る。

その後、アランは両親と共に町を去る。

時は流れ、アラン(ロビン・ウィリアムズ)は、脳に移植して人の全生涯を記憶することができる”ゾーイ・チップ”の編集者となっていた。

死後、摘出されたチップは編集され、”追悼上映会/リメモリー”を行う家族も多かった。

しかし“他人の行為を見るのは、神のみが許される”と考える、ゾーイ・チップ反対運動も活発化していた。

アランは、チップを管理する大企業アイテックの弁護士である急死したチャールス・バニスターの未亡人から、チップの編集の依頼があったことを同僚テルマ(ミミ・カジク)から知らされ、それを引き受ける。

古書店を経営する恋人ディライラ(ミラ・ソルヴィノ)を家に招いたアランは、チップの編集装置の”ギロチン”を見せる。

数年前に恋人を亡くしているディライラは、人の人生に干渉するアランの仕事を理解できない。

翌日、依頼人ジェニファー・バニスター(ステファニー・ロマノフ)に会ったアランは、故人との思い出などを聞く。

反対派の激しいデモが行われる中、アランが編集したある人物の”リメモリー”が開かれる。

アランは、その場に現れた元編集者のフレッチャー(ジェームズ・カヴィーゼル)から、バニスターのチップを50万ドルで譲ってほしいと言われる。

フレッチャーは、罪の意識に苛まれ苦しみながら生きるアランが理解できないと伝え、連絡すると言って立ち去る。

会場を離れようとしたアランは、反対派に非難される。

その後アランは、バニスターのチップを受け取り編集を始める。

アランは、バニスターと娘イザベル(ジュヌヴィエーヴ・ビークナー)との関係部分を編集する。

その時アランは、死んだはずのルイスと同じ動作をする男性の映像に気づき驚く。

動揺するアランは、ディライラの元に向い助けを求めるが、彼女は今の生活を改めなくてはだめだと助言する。

アランはその場を去り、テルマの元に向いフレッチャーが来たことを伝える。

フレッチャーの行動と、彼が反対派に付いた可能性などをテルマから聞いたアランは、バニスターの映像に知っている男が映っていたことを話す。

テルマは、調査ということで家族に探りを入れることを約束して、アランに警戒するよう伝える。

アランは銃を手に入れて、駅でフレッチャーに会う。

チップは人生に深刻な影響を与えると言って、フレッチャーは、悪人を聖人に変えているアランを非難する。

人格者と言われているバニスターだったが、妻ジェニファーはチップを手に入れて夫と娘との関係を隠そうと考え、会社の不正も映像に残っているはずだとフレッチャーは語る。

会社を潰すのが目的のフレッチャーは、なぜ罪人を許す行為を続けるのかをアランに問う。

自分が”シン・イーター”(罪食い人)の役目をしていると答えたアランは、チップを渡せと言うフレッチャーの脅しを無視してその場を去る。

ジェニファーに会ったアランは、映像の男性(ルイス?)についてを尋ねるが、必要ない映像はカットするよう言われる。

イザベルと話す許可を得たアランは、父親の話を無理には聞こうとせず、自分も子供時代に両親を亡くしたことを伝える。

アランに心を許したイザベルは、ある男性のことを聞かれ、自分がパーティーに招待した教師の”ルイス・ハント”で、1年前に交通事故で死んだことを話す。

ルイスのリメモリーが行われたかは分からないと言うイザベルに、アランは感謝する。

アランは、編集者のハッサン(トム・ビショップス)の協力を得てアイテックに侵入し、ルイスのチップを探そうとするものの見つからず、その場に自分の資料があったために驚く。

それを持ち帰ったアランは、両親が自分にチップを埋め込んだことを知る。

苦しむアランはディライラに会い心癒され、夜中に一人で外出する。

それをフレッチャーとサイモン(ヴィンセント・ゲイル)が監視する。

電気合成タトゥーの店に向かったアランは、目立たない場所にタトゥーを入れて家に戻る。

物音に気づいたアランは銃を手にして部屋に入り、ディライラが、彼女の亡くなった恋人の映像を見ていることを知る。

自分と恋人だけの思い出を奪ったと言って、ディライラはアランを非難して殴り、装置を銃撃して壊し、チップを床に叩きつけてその場を去る。

壊れたバニスターのチップが修復不能だとハッサンに言われたアランは、自分のチップの中に彼の映像が残っていることを伝える。

ハッサンに殴られたアランは気を失い、目覚めた彼は、編集者はチップの埋め込みを禁ずるという規則を破ったことをテルマに責められる。

両親が自分に伝える前に死亡したため、アイテックで資料を見つけるまでそれを知らなかったとアランは話す。

生きた女性から記憶を取り出したことをアランに指摘されたハッサンだったが、女性は回復しなかったことを伝える。

アランの苦しみを知ったテルマとハッサンは仕方なく処置をして、アランは自分の記憶をたどる。

ルイスが落下した記憶で、板を渡る彼に戻るよう伝え、落下した際の血液がペンキだと分かり、アランはルイスが死んでいなかったことを知る。

時間が切れてアランは倒れ込み、テルマとハッサンが駆け寄る。

意識が戻ったアランは、ルイスが生きていたことを語り、安堵してテルマとハッサンに感謝する。

家に戻ったアランはフレッチャーとサイモンに気づき、彼らが捜している壊れたチップを渡す。

フレッチャーは、書類から不正を暴くと言ってそれを持ち去る。

翌日、ジェニファーを訪ねたアランは、装置の事故で記録が消滅したことを伝える。

それを知ったイザベルは、話しかける母ジェニファーを避けて、屋敷を去るアランを見つめる。
(イザベルにはチップが埋め込まれていた。)

ルイスの墓に向かったアランは、彼のペンダントを墓石の上に置く。

そこに現れたフレッチャーは、アランが仕事を辞めたことを確認し、編集者が電気合成タトゥーを入れた噂が流れていることを伝える。

アランのチップのことを知っていたフレッチャーは、それを手に入れればバニスターの記憶を探れると言って、銃を手にして逃げるアランを追う。

フレッチャーはアランを追い詰めるが、彼を撃つことができず、立ち去るように指示する。

しかし、アランはサイモンに銃撃され、フレッチャーに見守られながら息を引き取る。

その後、フレッチャーはアランの記憶をチェックし、この死を無駄にしないことを約束する。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

脳に移植して人の全生涯を記憶することができる”ゾーイ・チップ”の映像を利用し、個人の追悼集会”リメモリー”を行う家族が増えていた。
記憶映像の編集者アラン・ハックマンは、子供時代に遊び相手が死亡した事件を忘れられず、罪の意識を拭い去れない日々を送っていた。
チップを管理する企業アイラックの弁護士バニスターが急死し、妻ジェニファーはチップを手に入れてアランに映像の編集を依頼する。
アランの恋人ディライラは、他人の人生に干渉するアランの仕事を理解できない。
元編集者で、アイテックの不正を暴こうとしているフレッチャーは、50万ドルでバニスターの映像を買い取ると言って、アランに脅迫まがいの提案をする。
それを断ったアランは、バニスターのチップの編集を始めて、その中で、子供時代の事故で死んだ少年に似た男性を見つけ、彼の素性を探ろうとするのだが・・・。
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子供時代の事件による心に傷を負う男性と、人の一生の記憶をビジネスにする社会を逆に利用し、企業の不正を暴こうとする活動家との戦いとも言える、謎解きを絡めたサスペンスが展開する。

人の人生を見るだけでない”干渉”してしまう行為が、主人公にとっての罪滅ぼしのような表現で語られ、神の目から見ているような感覚で映し出す映像により、人間の生き方を深く考えさせる内容となっている。

冒頭の子供時代の事件の映像を見ると、それが大事になっていないことなどが疑問であり、その謎が解けるヒントがあることに注目していると面白い見方ができる。

魅力的なキャストにも拘らず評価は悪く、拡大公開もされず、1か月でほぼ打ち切り状態になってしまった作品でもある。

殆ど笑顔を見せない苦悩する男性を淡々と演ずるロビン・ウィリアムズを、新鮮と思うか物足りないと見るかで評価が別れるだろう。

魅力的ではあるが、生き方や生活感、そして年齢差など、主人公とはどう見ても釣り合わない恋人ミラ・ソルヴィノ、企業の不正を暴こうととする元編集者ジェームズ・カヴィーゼル、編集者のミミ・カジク、トム・ビショップス、ブレンダン・フレッチャー、編集の依頼者ステファニー・ロマノフ、その娘ジュヌヴィエーヴ・ビークナー、フレッチャーの仲間ヴィンセント・ゲイルなどが共演している。


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