飛べ!フェニックス The Flight of the Phoenix (1965) 4.53/5 (30)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

1964年に発表された、イギリス人作家エルストン・トレヴァーの”The Flight of the Phoenix”を基に製作された作品。
不時着した飛行機の残骸を利用して機体を組み立て、再び飛び立ち、砂漠から脱出するという奇抜なアイデアと、多くの登場人物とその人間模様を描く、製作、監督ロバート・アルドリッチ、主演ジェームズ・スチュアートリチャード・アッテンボローハーディ・クリューガーアーネスト・ボーグナインピーター・フィンチイアン・バネンクリスチャン・マルカンジョージ・ケネディダン・デュリエ他共演のアドベンチャー・アクション。


アクション/アドベンチャー


スタッフ キャスト ■
監督:ロバート・アルドリッチ
製作:ロバート・アルドリッチ
原作:エルストン・トレヴァー
脚本:ルーカス・ヘラー
撮影:ジョセフ・バイロック
編集:マイケル・ルチアーノ
音楽:フランク・デ・ヴォール

出演
ジェームズ・スチュアート:フランク・タウンズ
リチャード・アッテンボロー:ルー・モラン
ハーディ・クリューガー:ハインリッヒ・ドーフマン
アーネスト・ボーグナイン:コッブ
ピーター・フィンチ:ハリス大尉
イアン・バネン:クロウ
クリスチャン・マルカン:ルノー医師
ガブリエル・ティンティ:ガブリエル
ダン・デュリエ:スタンディッシュ
ロナルド・フレイザー:ワトソン軍曹
ジョージ・ケネディ:マイク・ベラミー
アレックス・モントーヤ:カルロス

アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1965年製作 142分
公開
北米:1965年12月15日
日本:1966年6月
北米興行収入 $19,351,990


アカデミー賞 ■
第38回アカデミー賞
・ノミネート
助演男優(イアン・バネン)
編集賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
石油会社所有輸送機(C-82 Packe)が、サハラ砂漠の採油所飛び立った後、途中、砂嵐に巻き込まれ砂漠に不時着してしまう。

死者2名、負傷者1名をだしてしまった操縦士フランク・タウンズ(ジェームズ・スチュアート)は責任を痛感する。

タウンズは、飲み水の分配をイギリス陸軍大尉ハリス(ピーター・フィンチ)に任せ、生存者には、救助が必ず現れるということを伝えるしかなかった。

元々無線機も故障していたため、外部との連絡は諦めていたのだが、タウンズは採油夫コッブ(アーネスト・ボーグナイン)がラジオを持っていることを知る。

しかし、ニュースは聞くことは出来ず、再び砂嵐が近づき、流れる音楽を、負傷したガブリエル(ガブリエル・ティンティ)に聴かせてあげる。

不時着から5日が経ち、旅客機が上空を通過するが、高度が高過ぎて地上に気づくはずはなかった。

ハリス大尉は、歩いてこの場を脱出することを考え、航空士ルー・モラン(リチャード・アッテンボロー)が、水場の地図を見せる。

灼熱の昼間は避けて、夜に行動するというハリスだったが、タウンズは、磁気を帯びた岩盤でコンパスも役に立たないことを伝える。

さらにモランが、星を頼りに歩いても、170キロ余りの距離は、わずかな誤差が命取りだということを教える。

ハリスは、自分が民間人とは違うことを強調して聞く耳を持たず、部下のワトソン軍曹(ロナルド・フレイザー)を連れて出発しようとする。

その時、不時着直後から機体を調べていたハインリッヒ・ドーフマン(ハーディ・クリューガー)が、現状の機体と材料を加工して乗客の力を合わせれば、小型の単発機を組立てることができるとタウンズに提案する。

しかし、タウンズは、ドーフマンの提案を頭から否定し、プライドを傷つけられた彼は気分を害してしまう。

その後、コッブがハリスに同行しようとしたため、精神異常の気配がある彼を、タウンズが止めようとする。

ワトソンは捻挫をしたように見せかけて、反感を持つハリスに同行しようとしない。

ハリスに同行を拒まれたため、コッブが彼を殴り倒す。

取り乱したコッブを皆で取り押さえ、興奮が収まり、医師ルノー(クリスチャン・マルカン)は彼を慰める。

その後、ドーフマンが航空機のエンジニアだと知ったモランは、彼の話に現実味があるとも考える。

乗客のカルロス(アレックス・モントーヤ)が、ハリスに同行することになり、皮肉屋のクロウ(イアン・バネン)らに見送られて二人は出発する。

その夜、コッブの姿が見えなくなった事に気づいたワトソンは、走ってそれを伝えようとするが、それをタウンズに見られてしまう。

ワトソンの足の捻挫が嘘だと知ったタウンズは、彼を軽蔑の眼差しで見つめる。

タウンズがコッブを捜しに行くが、彼は砂漠で息絶えていた。

モランは、ドーフマンが専門知識を持つエンジニアだということを、戻ってきたタウンズに伝え、彼の話を聞くよう説得する。

長いパイロット生活の経験からタウンズは、ドーフマンの案の全てに賛成できなかった。

しかし、ルノー医師は、改造作業で乗客に希望を与えることも必要だとタウンズに助言し、モランもチャンスに賭けるべきだとそれに同調する。

仕方なくタウンズは作業に同意し、体力の消耗を考え、夜間に作業を開始する。

ドーフマンの指示に従い作業は進むが、水場を見つけられずに引き返して来た、瀕死のハリスにワトソンが気づく。

しかし、ワトソンはそれを無視して作業に戻り、ハリスは放置される。

作業終了後に、ドーフマンがハリスに気づき、彼は命拾いする。

ワトソンは、タウンズが、ハリスに何か話したかを気にしていたが、そんな時、重傷を負い絶望したガブリエルが自ら命を絶つ。

また、人一倍働いているという理由で、ドーフマンが水を盗み飲みしていたことが分かり、タウンズの怒りを買う。

タウンズが、犠牲者がでた責任を重く感じ、またベテランのパイロットのプライドの高さから、ドーフマンを素直に受け入れられないと、なだめにきたモランに指摘される。

モランが酔っていたため、出発前の無線機チェックも怠り、ナビゲーターとしてまともな仕事も出来ないと、タウンズは言い返す。

それを聞いてショックを受けたモランに、言い過ぎてしまったとことを後悔したタウンズは歩み寄り、二人の友情は直ぐに回復する。

作業は大詰めを迎え、破損していないブームの切り離しに成功し、反対側の翼を接合する。

嫌味ばかり言っているクロウ、大男のマイク・ベラミー(ジョージ・ケネディ)、会計士のスタンディッシュ(ダン・デュリエ)らも、夜を徹して作業し、機体はようやく飛行機らしい姿になる。

そして、スタンディッシュが、”フェニックス”(不死鳥)という名前を機体につける。

やがて、現場近くにアラブ人の遊牧民が現れ、ハリスはワトソンと様子を見に行こうとする。

しかしワトソンは、今回ははっきりとそれを拒否し、ルノーがハリスに同行することになる。

その後、遊牧民が去ったのに気づいたタウンズとモランは、ハリスとルノーの死体を見つける。

戻ったタウンズは、ハリスが死んで安心するワトソンを殴り倒す。

ほぼ完成した機体のエンジンテストを巡り、再びタウンズとドーフマンが対立する。

作業をボイコットしたドーフマンは意地を張るが、モランは必死に説得する。

そして、ドーフマンがリーダーシップを取ることで納得し、彼は作業に復帰する。

しかし、タウンズとモランは、ドーフマンが模型飛行機の設計士だと知り驚いてしまう。

諦めかけたタウンズとモランは、操縦士が安定を保とうとする飛行機よりも、模型機の方が、より高度な精度が求められるとドーフマンは力説する。

タウンズとモランは、今更騒ぎ立てても仕方がないことだと覚悟を決める。

そしてタウンズは、エンジン始動のための7発の火薬を手に操縦席に座る。

慎重に作業を進めようとするドーフマンだが、意地を見せたタウンズは、次々と火薬を使い、最後の1発で、強引にエンジンを始動させる。

そして、機体を平地まで牽引させたタウンズは、翼にしがみついた仲間達を乗せて”フェニックス”を飛び立たせる。

そして、採油所にたどり着いた一行は、楽園のように見える水場に飛び込む。

タウンズの操縦技術、ドーフマンの設計を互いに認め合い、二人のわだかまりも消えていた。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
石油会社所有の輸送機が、作業員と資材を乗せたまま砂嵐に遭い砂漠に不時着する。
機長タウンズは責任を感じ、航空士モランと共に救助が来るまでの生存方法を考える。
そんな時、機に同乗していた、航空エンジニアのドーフマンが、機体の無傷な部分を利用して、単発機を造るという提案をする。
長年の飛行経験から、その案を頭ごなしに否定するタウンズだったが、それに頼るしかない現状を、モランなどに説得され作業に同意する。
しかし、操縦士とエンジニアのプライドは、真っ向からぶつかり対立を繰り返す。
そして作業が大詰めに入った時、なんとドーフマンが、模型飛行機のエンジニアだったことが分かり、タウンズとモランは絶望してしまう・・・。
__________

男臭い作品を得意とするロバート・アルドリッチの、切れのよい演出は冴え渡り、ベテラン、若手の出演者の個性を見事に生かしている。

窮地に立たされた人間が、とてつもない力を発揮し、その勇気が感動を与えくれる作品であるのだが、容赦なく襲い掛かる危機、犠牲者もでる厳しい現実も、しっかりと描かれている。

第38回アカデミー賞では、助演男優賞(イアン・バネン)、編集賞にノミネートされた。

フランク・デ・ヴォールの、ドラマチックな雰囲気を盛り上げる音楽も印象的。

2004年「フライト・オブ・フェニックス」がリメイクされるが、残念ながら、オリジナルに全く及ばない作品であった。

主演のジェームズ・スチュアートは、プライドが高く癇癪持ちという役柄を熱演している。

度々お伝えしているが、彼は1960年代に入り急激に老けてしまい、本作の公開当時まだ50代半ばにも拘わらず、ハーディ・クリューガーのセリフでも老人呼ばわりされている。

名優リチャード・アッテンボローも、アル中のナビゲーターだが、機長とエンジニアの両者間を取り持つ人間味溢れる役を好演している。

特に、機体が墜落したのは、飲んだくれのお前のせいだとジェームズ・スチュアートに言われ、いじけてしまい、再び声をかけられ、テレながら作業に戻る場面は思わずホロリとさせてくれる。

豪華出演者は、全編で活躍する、プライドの高いベテラン操縦士ジェームズ・スチュアートと航空士リチャード・アッテンボロー、途中から二人に絡む気難しい設計士ハーディ・クリューガー、砂漠で息絶える採油夫、前半を盛上げるアーネスト・ボーグナイン、エリート軍人の代表格ピーター・フィンチと医師クリスチャン・マルカン、前半は目立たないが、後半の力仕事から俄然奮闘する巨漢のジョージ・ケネディ、地味だが懐かしい顔、会計士のダン・デュリエ、上官を裏切る卑怯者の軍曹ロナルド・フレイザー、そして皮肉屋で絶妙なキャラクターを演じ、アカデミー助演賞候補になったイアン・バネン、重傷を負い、絶望の末に自殺するガブリエル・ティンティ、水場を探しに行き戻らぬ人となるアレックス・モントーヤなどが共演する。


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