ガントレット The Gauntlet (1977) 5/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

1970年代最高のドル箱スター、クリント・イーストウッドの男臭さが光る監督も兼ねた意欲作。
警察権力の陰謀に巻き込まれる酒びたりの刑事と娼婦の戦いを描く、ソンドラ・ロックパット・ヒングル他共演のアクション。


アクション/アドベンチャー

クリント・イーストウッド / Clint Eastwood 作品一覧


スタッフ キャスト ■

監督:クリント・イーストウッド
製作:ロバート・デイリー
脚本
マイケル・バトラー
デニス・シュリアック

撮影:レックスフォード・L・メッツ
編集
ジョエル・コックス

フェリス・ウェブスター
音楽:ジェリー・フィールディング

出演
クリント・イーストウッド:ベン・ショックリー
ソンドラ・ロック:オーガスタ”ガス”マリー
パット・ヒングル:メイナード・ジョゼフソン
ウィリアム・プリンス:ブレイクロック
ビル・マッキーニー:コンステーブル
ダン・ヴァディス:バイカー
マイケル・キャヴァノー:フェイダースピール
キャロル・クック:ウェイトレス
マーラ・コーディ:ジェイル・マートン
ダグ・マクグラス:ブッキー
ジェフ・モリス:巡査
サマンサ・ドーン:バイカー
ロイ・ジェンソン:バイカー

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1977年製作 109分
公開
北米:1977年12月21日
日本:1977年12月
製作費 $5,500,000
北米興行収入 $26,414,658


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

アリゾナ州、フェニックス
うだつの上がらない酒びたりの刑事ベン・ショックリー(クリント・イーストウッド)は、新警察長官ブレイクロック(ウィリアム・プリンス)に呼び出される。

朝帰りや身なりの悪さを同僚のメイナード・ジョゼフソン(パット・ヒングル)に注意されたショックリーは、お構い無しに長官の元に向かう。

ブレイクロックは、裏組織絡みの裁判の検事側証人として拘留中の、売春婦オーガスタ”ガス”マリー(ソンドラ・ロック)を、ラスベガスの刑務所からフェニックスまで護送する任務をショックリーに命ずる。

ジョゼフソンに見送られたショックリーは、ラスベガスに向かう。

現地に到着したショックリーは、早速マリーを連行しようとするが、彼女は、自分の命が賭けの対象になっていることを彼に伝え、刑務所を出るのを拒否する。

頭の切れるマリーは、何か事件に巻き込まれそうな雰囲気を察知していた。

マリーの名前を取った馬が、レースで70倍もの掛け率になったことを知ったショックリーは、彼女からそんなレースは存在しないことを知らされる。

ショックリーは悪い予感を感じながら、尚も刑務所を出ようとしないマリーを無理矢理連れ出して空港に向かう。

マリーを救急車に乗せ、レンタカーの置いてある場所に向かったショックリーの目の前で、車は爆破されてしまう。

救急車で逃走したショックリーは、マリーに拳銃を渡して、尾行してきた車を銃撃し、それをかわし、彼女の指示に従い売春宿として使っていた一軒家に向かう。

ショックリーは、ブレイクロックに連絡を入れて保護を求め、住所を知らせる。

間もなく、予定通りパトカーが現れ安心するショックリーだったが、大挙して現れた警官に包囲されてしまう。

その異変に気付いたショックリーは、マリーを連れ出して逃げようとするが、警官隊の一斉射撃が始まってしまう。

弾丸の雨の中、ショックリーは地下のトンネルを見つけて建物から脱出し、その直後に家は崩れ落ちる。

先に脱出していたマリーを連れて、ショックリーは逃亡を始め、途中、警官コンステーブル(ビル・マッキーニー)を脅してパトカーを奪い、彼を連れて州境に向かう。

ショックリーは、自分達のことが周辺の警官全てに知られ、尾行していたのも警察車両だったことを、コンステーブルから聞く。

さらにマリーが、マフィアに狙われているとコンステーブルに言われたショックリーは、再びブレイクロックに連絡して州境に迎えをよこすよう伝える。

コンステーブルはマリーを見下して侮辱するが、彼女は逆にコンステーブルを遣り込めてしまう。

マリーは、州境の保護が罠だとショックリーに警告し、それを信じた彼はパトカーを降り、コンステーブルだけを州境に向かわせる。

そして、州境に着いたコンステーブルは、待ち構えていた者達に銃弾を浴びせられる。

それを確認したショックリーとマリーは、洞穴で一夜を過ごそうとする.

マリーは、飲んだくれで無能な警官のショックリーが、自分を護衛するのに都合よく選ばれ、共に殺される運命だと、鋭い指摘をする。

翌朝、マリーがマフィアに紹介されて会った男の人相から、ショックリーは、ブレイクロックが黒幕だと確信する。

そこに、バイカー集団(ダン・ヴァディスら)が現れ、ショックリーは彼らを脅し、バイクを奪い逃走する。

ジョゼフソンに、ブレイクロックの企みを伝えたショックリーだったが、彼はヘリコプターに襲われてしまう。

ショックリーは山岳地帯に逃げ込み、ヘリは高圧線に接触して爆破炎上してしまう。

バイクが故障し、ショックリーとマリーは貨物列車に飛び乗り逃走しようとするが、そこでバイカー達に出くわしてしまう。

ショックリーはバイカーらに襲われるが、マリーの機転で彼らに隙を与え、ショックリーはバイカーらを貨物車から突き落とす。

ある町にたどり着いた二人は、フェニックスに乗り込む準備をするためモーテルに部屋を取る。

ジョゼフソンにそれを伝えたショックリーは、市庁舎に行くまでの道順を知らせ、ブレイクロックに挑戦しようとする。

いつしか、心が通い合うようになっていた二人だったが、ショックリーはマリーを残し、ブレイクロックと方を付けようとする。

マリーは、母親にショックリーと結婚することを告げて、全財産5000ドルを100倍になった自分のオッズに賭けて、二人はフェニックス行きのバスを奪う。

ジョゼフソンは、地方検事補フェイダースピール(マイケル・キャヴァノー)に助けを求めるが、彼もブレイクロックと手を組んでいた。

ショックリーは、バスの運転席を鉄板で覆い市内に突入することを考える。

ブレイクロックとフェイダースピールは、ショックリーを市街地に誘き出し、ジョゼフソンを囮に使い、正当な処置として彼らの息の根を止めようとする。

数百人の警官が、市内の所定の位置に配備されるものの、ブレイクロックは、ショックリーにそれを突破されることを恐れる。

市内に入ったバスにジョゼフソンが近づき、ショックリーらを説得し、彼らはフェイダースピールの指示を仰ごうとバスを降りる。

しかし、ジョゼフソンは狙撃され、バスに戻ったショックリーも足を撃たれてしまう。

ショックリーはバスを前進させるが、警官隊の何千、何万発もの銃弾がバスを襲う。

やがてバスは市庁舎前で停車し、ショックリーとマリーはバスを降りて警官に囲まれる。

警官達が、二人を前にして拳銃を降ろしたために、興奮したブレイクロックがショックリーの前に現れ、彼を射殺するよう命令する。

それを制止しようとしたフェイダースピールを、ショックリーがはがいじめにして銃口を向ける。

そしてフェイダースピールは、ブレイクロックの不正を暴露してしまう。

ブレイクロックは警官の銃を取り上げ、フェイダースピールとショックリーを銃撃する。

ショックリーは倒れるが、彼の銃をとったマリーが、ブレイクロックを射殺する。

そして、一命を取り留めたショックリーは、マリーに支えられながら市庁舎に向かう。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

アリゾナフェニックス
酒びたりの刑事ベン・ショックリーは、新警察長官のブレイクロックに呼び出される。
裏組織絡みの裁判の検事側証人として、拘留中の売春婦マリーを、ラスベガスからフェニックスまで護送する任務をショックリーは命ぜられる。
現地に到着したショックリーは、マリーの命が賭けの対象になっていることを彼女から知らされる。
ショックリーは、悪い予感を感じながら、刑務所を出ようとしないマリーを無理矢理に連れ出し空港に向かう。
その後、二人は何者かに襲われ、彼女が売春宿として使っていた一軒家に向かう。
ショックリーは、ブレイクロックに連絡を入れて保護を求め住所を知らせるのだが、間もなく大挙して現れた警官に包囲され、一斉射撃を受けてしまう。
二人は地下のトンネルを見つけ、建物から脱出し、マリーを連れて逃亡を始めるのだが・・・。
__________

常識的に考えてしまうと、全く滑稽に見えてしまう、必要以上に銃撃を繰り返すシーンが登場するが、その辺りの理屈を考えなければ、斬新なアイデアと迫力ある映像を十分楽しむことができる。

やたらに銃撃シーンが多いのは、本作の原題である”Gauntlet”、つまり、軍隊や西部開拓時代、道の両側で棒や鞭を持った人の間を、罪人に通らせるという刑罰の一つを、象徴的に表現しているのが理由だ。

オリジナルキャストとして、スティーブ・マックイーンバーバラ・ストライサンドが予定されたが、まず、マックイーンが降りて、イーストウッドが製作権利を手に入れ、相手役をソンドラ・ロックにしたという経緯がある。

イーストウッドは、ダメな刑事の割には滅法強そうに見えるが、証人の売春婦相手に、たじたじになる場面など、人間味を感じさせるキャラクターを好演し、バイクの逃走などのアクションも十分こなし、相変わらずタフガイ振りを発揮している。

5年後の「ファイヤーフォックス」(1982)では、急激に老けてしまうイーストウッドだが、50歳手前のこの頃が、最も脂が乗っていたような気がする。

前年の「アウトロー」(1976)でヒロイン役をこなして、イーストウッドのお気に入りとなり、私生活でも同棲を始めるソンドラ・ロックは、イーストウッドの個人的な趣味で出演させているような感じもするが、本作では、売春婦という設定ながら、かなり知的な一面を見せる、面白味のある役を熱演している。

イーストウッドとは「奴らを高く吊るせ!」(1968)でも共演したパット・ヒングルも、主人公を支える刑事役を、また黒幕の警察長官役のウィリアム・プリンスも、ベテランらしい演技を見せてくれる。

イーストウッド一家とも言える、パトカーの警官役ビル・マッキーニー、バイカーのリーダー、ダン・ヴァディス、検事マイケル・キャヴァノーなどが共演している。


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