ゴッドファーザーPARTIII The Godfather, Part III (1990) 4.8/5 (45)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

マリオ・プーゾ原作の大河ドラマの完結作。
ニューヨークに拠点を戻しビジネスの合法化を考えるコルレオーネ・ファミリーが、新たな展開としてヴァチカンとの関係を強化していく様を描く、監督フランシス・フォード・コッポラ、主演アル・パチーノダイアン・キートンタリア・シャイアアンディ・ガルシアイーライ・ウォラックジョー・マンテーニャソフィア・コッポラブリジット・フォンダ共演によるドラマ。


ドラマ


スタッフ キャスト ■

監督:フランシス・フォード・コッポラ
製作総指揮
フレッド・フックス
ニコラス・ゲイジ
製作
グレイ・フレデリクソン
フランシス・フォード・コッポラ
フレッド・ルース
脚本
フランシス・フォード・コッポラ
マリオ・プーゾ(原作)
撮影:ゴードン・ウィリス
音楽
ニーノ・ロータ
カーマイン・コッポラ

出演
アル・パチーノ :ドン“マイケル”コルレオーネ
ダイアン・キートン: ケイ・アダムス・コルレオーネ
タリア・シャイア :コンスタンツァ“コニー”コルレオーネ・リッジ
アンディ・ガルシア:ヴィンセント・マンシーニ・コルレオーネ
イーライ・ウォラック:ドン・アルトベッロ
ジョー・マンテーニャ:ジョーイ・ザザ
ソフィア・コッポラ:メアリー・コルレオーネ
ブリジット・フォンダ:グレース・ハミルトン
リチャード・ブライト:アル・ネッリ
ラフ・バローネ:ランベルト枢機卿
フランク・ダンブロシオ:アンソニー・コルレオーネ
ジョン・サヴェージ:アンドリュー・ヘイゲン
ジョージ・ハミルトン:B・J・ハリソン
ドナル・ドネリー:ギルディ大司教
ヴィットリオ・ドゥース:ドン・トマジーノ
エンツォ・ロブッティ:リッチオ・ルケージ
ヘルムート・バーガー:フレデリック・カインジッグ
マリオ・ドナトーネ:モスカ
アル・マルティーノ:ジョニー・フォンテーン
ジニー・リネロ:ルーシー・マンシーニ

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1990年製作 169分
公開
北米:1990年12月25日
日本:1991年3月23日
製作費 $54,000,000
北米興行収入 $66,676,062
世界 $136,766,062


アカデミー賞 ■

第63回アカデミー賞
・ノミネート
作品・監督
助演男優(アンディ・ガルシア)
編集・撮影・美術・歌曲賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1979年、ニューヨーク
ドン”マイケル”コルレオーネ(アル・パチーノ)が、ファミリー存続のために兄フレドを殺してから20年。

再びニューヨークに拠点を戻したマイケルは、シシリー復興のための資金を名目に、ヴァチカンのギルディ大司教(ドナル・ドネリー)と手を組み、違法ビジネスで繁栄してきたファミリーのビジネスからは手を引いていた。

しかし、元妻のケイ(ダイアン・キートン)と、後継者となるはずの息子アンソニー(フランク・ダンブロシオ)との深い溝は埋まらずにいた。

マイケルは、ローマ法王の命により、ギルディ大司教から、”聖パトリックス大聖堂”で”聖セバスティアンヌの勲章”を授与されることになり家族を呼びよせようとする。

その願いが叶い、ケイに預けられていた息子アンソニーと娘メアリー(ソフィア・コッポラ)からの祝福を受ける。

その後のセレモニー・パーティーで、メアリーは、亡きマイケルの兄ソニーの愛人ルーシー・マンシーニ(ジニー・リネロ)の息子ヴィンセント・マンシーニ(アンディ・ガルシア)と運命的に出会い、彼女はヴィンセントに惹かれていく。

マイケルは、メアリー名義の財団から、シシリー復興へ1億ドルの寄付をすることを発表し、それをギルディ大司教に渡す。

セレモニーは、マイケルの妹コニー(タリア・シャイア)が盛り上げ、かつて、ドン・ヴィトーが可愛がった歌手ジョニー・フォンテーン(アル・マルティーノ)も、歌を披露する。

8年ぶりにケイと再会したマイケルは、息子アンソニーの進路についてを聞かされる。

アンソニーは、マイケルが勧める法律の道を諦め、歌手になることを父に伝えてその場を離れる。

ケイは、アンソニーがマイケルのフレド殺しに気づいていることを伝え、彼を束縛しないことをマイケルに約束させる。

ニューヨークのマフィアを牛耳る、ドン・アルトベッロ(イーライ・ウォラック)は、”ヴィトー・コルレオーネ財団”に名を連ねるために、マイケルに100万ドルの小切手を渡す。
その後、ファミリーのビジネスの多くを引き継いでいたジョーイ・ザザ(ジョー・マンテーニャ)が、面会に来ていることを、右腕のアル・ネッリ(リチャード・ブライト)がマイケルに伝える。

ザザは、ヴィンセントとのトラブルを抱えていて、マイケルは彼を書斎に呼び言い分を聞く。

呼ばれたヴィンセントに付き添ったコニーは、彼に手を引かせようとするマイケルを非難する。

マイケルは、両者を和解させようとするが、ザザと抱き合おうとしたヴィンセントは、彼の耳を噛み切り、組織の理事会を支配しようとしているザザの思惑をマイケルに知らせる。

仕方なくマイケルは、ヴィンセントを自分の下で教育することにして、彼にそれを伝えて納得させる。

ヴィンセントは、マイケルにインタビューを求めに来た女性記者グレース・ハミルトン(ブリジット・フォンダ)と知り合う。

グレースを自宅に連れ込んでいたヴィンセントはザザの手下に襲われる。

彼らを難なく殺害したヴィンセントは、マイケルに報復の許しを請う。

マイケルは、小物のザザを相手にするなとヴィンセントをなだめ、それを操る黒幕の動きを探る。

同時期にマイケルは、弁護士のB・J・ハリソン(ジョージ・ハミルトン)を側近にして、着々とファミリーを合法化へと導いた。

聖職者となっていた、今は亡義兄トム・ヘイゲンの息子のアンドリュー(ジョン・サヴェージ)をマイケルはヴァチカンへと送り出す。

ヴァチカン銀行総裁でもあるギルディ大司教の、不正行為による損失金7億6900万ドルの内、5億ドルをマイケルが補填することを約束する。

マイケルは、その代償に、ヴァチカンが支配する世界最大の不動産投資企業インモビリアーレの株25%の取得を条件に出す。

ギルディ大司教は、法王自身がマイケルを承認する必要があることを伝える。

マイケルは、自分が違法性のあるビジネスからは一切手を引いたことを強調し、大司教の要望も聞き入れた上で6億ドルをヴァチカン銀行に預ける事で合意する。

ドン・アルトベッロは、インモビリアーレの件に絡みたい意向をマイケルに伝えるが、彼は、今回はあくまで合法的でなければならないと言ってそれを断る。

周囲の理解が得られるか懸念するドン・アルトベッロに対し、マイケルは幹部理事会招集を案する。

ヴァチカン
法王パウロ6世の体調が悪化していた頃、マイケルとハリソンは、インモビリアーレの理事会に出席していた。

コルレオーネの支配に反発する理事達の抵抗に遭ったマイケルは、次の一手を思案する。

ニュージャージー州、アトランティック・シティ
ドン・アルトベッロが手配した幹部理事会が開催され、マイケルは事業上の関係を断つことを告げて、カジノの投資額に対する分配金を配る。

しかし、ザザが自分への扱いに不満を訴え、マイケルに敵意を示し会場を去る。

焦ったドン・アルトベッロが、ザザを説得しに後を追うが、その直後、会場はヘリコプターの襲撃を受ける。

マイケルは、ヴィンセントとネッリらと、難を逃れて脱出するが、ドン・アルトベッロがそれを仕掛けたことを察知する。

その後、マイケルは糖尿病が悪化し入院してしまい、彼の身の危険を考えるヴィンセントは、コニーやネッリと共にザザ殺害を企む。

ケイや子供達に囲まれたマイケルは、息子アンソニーがオペラ歌手としてシシリーでデビューすることを聞きそれを祝福する。

そんな時、ヴィンセントを訪ねたメアリーは彼に愛を告げ、二人は愛し合ってしまう。

そしてヴィンセントは、マイケルの支持を受けずに、フェスタで賑わうリトル・イタリーでザザを殺害してしまう。

それを知ったマイケルは、手を引いた世界に引き戻されたことに落胆しながら、ヴィンセント、コニーそしてネッリに自分の指示なしに行動することを禁ずる。

マイケルは、短気で先走る傾向にあった兄ソニーと同じ過ちを犯すなとヴィンセントに忠告し、メアリーとの関係で、彼女に危険が及びかねないことも伝える。

ドン・アルトベッロの訪問を受けたマイケルは、彼を牽制しながら、シシリーで隠居生活を始めた彼との再会を約束する。

シシリー島、バゲリーア
アンソニーのオペラのデビュー・コンサートのためにシシリーを訪れたマイケルは、かつての逃亡時代の後見人ドン・トマジーノ(ヴィットリオ・ドゥース)を訪ねる。

ドン・トマジーノから、マフィアやヴァチカンに影響力を持ち、陰で操れる大物政治家のリッチオ・ルケージ(エンツォ・ロブッティ)の存在を知らされたマイケルは、法王庁の協力者ランベルト枢機卿(ラフ・バローネ)も紹介される。

マイケルは歓迎のパーティーの席上、アンソニーが自分のために捧げてくれた歌を聴き、かつてこの地で妻にしたアポロニアが、自分の犠牲になって命を落としたことを子供達に語る。

アンソニーと、心が通い始めたマイケルだったが、ヴィンセントに惹かれていくメアリーのことが気がかりだった。

マイケルは、ヴィンセントに、ドン・アルトベッロに寝返る芝居を打たせて敵陣に潜入させ、ルケージが、ドン・アルトベロと手を組んでいることを知る。

ランベルト枢機卿と接触したマイケルは、ギルディ大司教の不正を告げ、枢機卿からは懺悔を勧められる。

マイケルは、ファミリーが犯した悪事や、兄フレド殺害などを正直に告白して泣き崩れ、神の許しを得る。

フレドが溺死したと信ずるコニーは、そんなマイケルの支えとなっていく。

1978年8月6日。
法王パウロ6世が逝去し、ドン・アルトベッロは、地元の殺し屋モスカ(マリオ・ドナトーネ)にマイケルの抹殺を依頼する。

ケイはマイケルの出迎えを受けるが、彼に付き添うネッリの姿を見て、彼が変わっていないことを悟る。

コニーはマイケルの病状を気遣い、ヴィンセントに、ファミリーの将来を担えるか問い彼にそれを誓わせる。

ケイを密かにドライブに誘ったマイケルは、彼のルーツであるコルレオーネ村に向かい、穏やかな夏のひと時を過ごす。

ドン・トマジーノの屋敷に戻ったマイケルは、ケイに今までこと全てを謝罪し二人は愛を確かめ合う。

しかし、ドン・アルトベッロの差し金でドン・トマジーノが殺害され、ついにヴァチカンを巻き込んだ全面戦争が始まる。

その頃、ヴァチカンでは、ランベルト枢機卿が最高司祭(法王)としての選任を受けて、時期法王名を”ヨハネ・パウロ1世”と決める。

同時期、ヴァチカンの資金を運用するアンブロシアーノ銀行の頭取で、”教皇の銀行家”と言われたフレデリック・カインジッグ(ヘルムート・バーガー)が、資金を横領して行方をくらましてしまう。

ヴィンセントは、ルケージがヴァチカンを含め全てを操る極悪人だということをマイケルに知らせる。

マイケルは、体力的に耐えられない自分に代わり、メアリーと別れることを条件にヴィンセントを後継者に指名し、ネッリらに忠誠を誓わせる。

法王法王庁内の不正を一掃し始め、コルレオーネ・ファミリーとインモビリアーレの契約も裁可される。

アンソニーのオペラ・コンサート”ピエトロ・マスカーニ”の、”カヴァレリア・ルスティカーナ”が始まろうとしていた。

ヴィンセントは、自分が決めた道を進むことをメアリーに告げ、彼女との関係を断つ。

コルレオーネ側の刺客ネッリらが各地へと派遣される中、コンサート会場に侵入していたモスカが、マイケルを狙撃しようとする。

同じ頃、法王がギルディ大司教の陰謀で毒殺される。

コルレオーネ側は、カインジッグ、ルケージ、法王を毒殺したギルディ大司教、そしてドン・アルトベッロを殺害する。

オペラは終わり、アンソニーは大喝采を浴びるのだが、護衛が殺されたことを知ったヴィンセントは警戒する。

ヴィンセントに話しかけ、それを拒絶されたメアリーは、会場の外でその件についてをマイケルに問い質す。

その時、モスカの弾丸がマイケルを襲い、メアリーも流れ弾を受けてしまう。

メアリーは息を引き取り、娘を失ったマイケルは絶叫して泣き崩れる。

時が流れ、老いたマイケルは、メアリー、アポロニアそしてケイと踊ったことを想い出しながら、ドン・トマジーノ邸の庭で静かに息を引き取る。


解説 評価 感想 ■

参考:
・「ゴッドファーザー」(1972)
・「ゴッドファーザーPARTII」(1974)
・「ゴッドファーザーPARTⅢ」(1990)

*(簡略ストー リー)

ニューヨークに拠点を戻し、ビジネスを合法化しようとしていたコルレオーネ・ファミリーのドン、マイケルは、ヴァチカンとの関係を強化した新たなビジネス展開を模索していた。
家族と別れていることを最大の悩みとしていたマイケルは、甥のヴィンセントとビジネスを引き継がせたザザのトラブルを発端に、街を牛耳る大物ドン・アルトベッロを敵に回し、再び血生臭い戦いの場に身を投じることになる。
ヴァチカンの不正を知ったマイケルは、そこに付け込み、世界企業を手中にししようとしていたため、それにドン・アルトベッロが関与しようと画策する。
息子アンソニーのオペラ・デビューとなる、自らのルーツでもあるシシリーで、体力の限界を知ったマイケルは、ファミリーの存続と家族の絆を取り戻すため、最後の戦いに挑むのだが・・・。
__________

全体的に、前2作と全く同じような状況下の場面が多々あり、物語にやや深みも感じられない、一大叙事詩を無難に完結させるための”オマージュ”的作品とも言える。

特に、リトル・イタリーでザザ(ジョー・マンテーニャ)が殺される場面などは、前作でのドン・ファヌッチ殺害場面が小ぢんまりしただけという感じで、悪く言えばイメージダウンとも言えほどだ。

ただのチンピラのようなヴィンセントが、短い期間に、あっさり巨大ファミリーのドンになってしまう展開なども頂けない。

興行的には全世界で約1億3700万ドルを超すヒットとはなった。

第63回アカデミー賞では、作品賞以下7部門にノミネートされるが受賞は逃す。
・ノミネート
作品・監督
助演男優(アンディ・ガルシア)
編集・撮影・美術・歌曲賞

この年のアカデミー賞を狙って、無理矢理年末に公開に踏み切ったあたりに、焦りがあったのかもしれない。

前記のように、郷愁を誘うシーンが随所に登場し、懐かしさが印象に残る作品でもある。

ソニーの愛人の息子アンディ・ガルシアの母親役で、第1作に愛人役で出演したジニー・リネロを登場させているところなどは芸が細かい。

1978年、ヨハネ・パウロ1世が在位わずか33日で死去した事実と、アンブロシアーノ銀行頭取のロベルト・カルヴィ暗殺事件をモデルにして、ドラマに取り入れているところも興味深い。

アル・パチーノは、ファミリーの永続的繁栄を願い、最後の賭けにでる主人公を見事に演じ切ったと言える。

結局は家族の愛や幸せをつかむことが出来ず、愛する者を失った悲しみを抱えながらながら死んでいく姿は哀れだ。

アカデミー助演賞候補にもなったアンディ・ガルシアも好演はしているものの、マーロン・ブランドアル・パチーノロバート・デ・ニーロらに比べると、役者としてのスケールが小さい気もする。

ダイアン・キートンジョー・マンテーニャは新しいキャラクター・イメージで登場し、今では監督としての才能を開花させたソフィア・コッポラの出演は、娘を出演させたコッポラのエゴとしか思えずミスキャスト気味だ。

そんな中で、黒幕を演ずるイーライ・ウォラックと、彼を殺害するタリア・シャイアの熱演が、このドラマに厚みを加えているのは確かだ。

序盤であっさり姿を消す記者ブリジット・フォンダ、マイケルの右腕でシリーズを通しての顔でもあるリチャード・ブライト、殺害される法王ラフ・バローネ、主人公の息子フランク・ダンブロシオ、甥ジョン・サヴェージ、弁護士ジョージ・ハミルトン、不正が発覚する大司教ドナル・ドネリーシシリーの後見人ヴィットリオ・ドゥース、悪徳政治家のエンツォ・ロブッティ、銀行家のヘルムート・バーガー、殺し屋マリオ・ドナトーネ、そして人気歌手ジョニー・フォンテーン役でアル・マルティーノなどが共演している。


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