卒業 The Graduate (1967)


5/5 (34)

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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
5star

1963年に発表された、チャールズ・ウェッブの”The Graduate”を基に製作された作品。
将来を有望視された裕福で優秀な青年が、不安や空虚さを感じながら実社会への壁を突き破ろうとする姿を描く、監督マイク・ニコルズ、主演アン・バンクロフトダスティン・ホフマンキャサリン・ロスマーレイ・ハミルトン他共演のドラマ。


ドラマ(ロマンス)


スタッフ キャスト ■
監督:マイク・ニコルズ
製作
ジョセフ・E・レヴィン
ローレンス・ターマン
原作:チャールズ・ウェッブThe Graduate
脚本
バック・ヘンリー
カルダー・ウィリンガム
撮影:ロバート・サーティース

編集:サム・オスティーン
音楽
ポール・サイモン
デイヴ・グルーシン

出演
アン・バンクロフト:ロビンソン夫人
ダスティン・ホフマン:ベンジャミン・ブラドック
キャサリン・ロス:エレイン・ロビンソン
マーレイ・ハミルトン:Mr.ロビンソン
ウィリアム・ダニエルズ:Mr.ブラドック
エリザベス・ウィルソン:ブラドック夫人
ノーマン・フェル:マックリーリー
バック・ヘンリー:ホテルのフロント係
リチャード・ドレイファス:下宿学生

アメリカ 映画
配給 Embassy Pictures
1967年製作 105分
公開
北米:1967年12月21日
日本:1968年6月22日
製作費 $3,000,000
北米興行収入 $104,397,100


アカデミー賞 ■
第40回アカデミー賞
・受賞
監督賞
・ノミネート
作品
主演男優(ダスティン・ホフマン)
主演女優(アン・バンクロフト)
助演女優(キャサリン・ロス)
脚色・撮影賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
学業優秀、スポーツ万能で、将来を有望視され大学を卒業したベンジャミン”ベン”ブラドック(ダスティン・ホフマン)は帰郷するが、将来への不安と疑問で塞ぎこむ。

そんなベンの気持ちを察していない家族は、彼の歓迎パーティーを盛大に開く。

両親(ウィリアム・ダニエルズ/エリザベス・ウィルソン)に、来客に挨拶するよう促されたベンは、それを簡単に済ませ、再び部屋に閉じこもってしまう。

そこに、ロビンソン夫人(アン・バンクロフト)が現れ、ベンは彼女を家まで送ることになる。

自宅に着いたロビンソン夫人は、有無を言わせず、強引にベンを誘惑しようとする。

動揺するベンは、それを必死に拒もうとするが、その時、運悪くロビンソン氏(マーレイ・ハミルトン)が帰宅し、ベンは慌てて言い訳をする。

しかし、ベンを息子のように思うロビンソンは、彼を疑うどころか、女性関係でも大いに冒険するべきだと励まし、夫人と共に、帰宅する彼を見送る。

ロビンソン夫人の誘惑を断ったものの、空虚な毎日と彼女への好奇心から、ベンは自ら夫人をホテルに誘う。

ベンは相変わらず動揺し、苦労の末にようやく部屋を取り夫人を招き入れるが、その場になって尻込みしてしまう。

しかし、意を決したベンはようやく夫人と結ばれ、その後も情事を繰り返すようになる。

ベンは充電期間を終え、大学院のことを考え始めていた頃、ロビンソン夫妻の娘エレイン(キャサリン・ロス)が、大学から戻ってくる。

しかし、若いベンが娘エレインに惹かれてしまうのが目に見えているため、ロビンソン夫人は彼に、エレインには会わないことを誓わせる。

もともとその気はなかったベンだったが、毎晩出かける息子に、おかしな女でもつかないかと心配した両親が、無理矢理に彼とエレインを引き合わせようとする。

ロビンソン夫人の冷たい視線を感じながら、エレインを誘ったベンは、嫌われようと考え、彼女をストリップ・バーに連れて行く。

しかし、ショックを受けて流した、エレインの涙を見たベンは、後悔して彼女に謝罪する。

エレインは気を取り戻し、二人は意気投合してしまい、ベンは若々しくて純真な彼女に惹かれてしまう。

ベンの裏切りに怒り心頭のロビンソン夫人は、エレインを誘惑したら全てを打ち明けてしまうと言い出す。

焦ったベンはエレインの元に急ぐが、彼女は、ベンが付き合っていたという相手が、母親だということを知ってしまう。

ベンは、エレインとロビンソン家に別れを告げるが、再び訪れた空虚な時から脱するため、彼女との結婚を決意する。

何も知らないベンの両親は喜ぶが、彼は、そのまま荷物をまとめて、エレインのいるバークレーに向かう。

ベンは、UCバークレーに通うエレインを見つけ、接触の機会を窺うが、彼女はベンを避ける。

さらにエレインは、母親からベンにレイプされたと言われ、自分に裏切られた腹いせだと知った彼は、エレインに弁解するものの、彼女は取り乱してしまう。

しかし、ベンの気持ちを理解したエレインは、バークレーに留まるよう伝える。

そして、婚約者がいることを知らせたエレインは、ベンがどんな行動に出るか様子を見ることにする。

ある日、ロビンソンがベンのアパートに現れ、妻とのことを責め、エレインに近づくなと彼に警告する。

それでもエレインの元に向かったベンは、彼女が退学したことを知り行方を追い捜し回る。

エレインが、サンタバーバラの教会で結婚式を挙げることを知ったベンは、車で急行するものの、ガス欠になり走って教会に向かう。

教会に着いたベンは、結婚の誓いをしようとするエレインを見つめながら、彼女の名前を呼び叫び始める。

それに気づいたエレインの心は動かされ、彼女もベンの名を呼ぶ。

そして、ロビンソンの制止を振り切ったベンは、エレインを連れ去り、通りがかったバスに乗り込む。

そして、二人は新たな人生に向かって旅立つ・・・。


解説 評価 感想 ■

前年、「バージニア・ウルフなんかこわくない」(1966)で監督デビューし、いきなりアカデミー監督賞にノミネートされたマイク・ニコルズが、ユーモアを交えながら描いた、アメリカン・ニューシネマ、そして青春ラブ・ロマンス映画の傑作。

*(簡略ストー リー)
学業優秀、スポーツ万能で、将来を有望視されて大学を卒業した、ベンジャミン”ベン”ブラドックは、将来への不安と疑問で塞ぎこむ。
そんなベンの気持ちを察しない両親は、彼の歓迎パーティーを盛大に開く。
ベンは、そこでロビンソン夫人と出会い、彼女を自宅に送り強引に誘惑される。
戸惑うベンはそれを拒み、そこにロビンソン氏が現れたため、その日は帰宅することになる。
ロビンソン夫人の誘惑を断ったものの、空虚な日々が続くベンは、好奇心から自ら夫人をホテルに誘う。
ぎこちないベンの対応に、やきもきしながらも、ロビンソン夫人は、彼をうまくコントロールし、そして二人は結ばれてしまう。
二人はその後も情事を繰り返し、ベンも充電期間を終え心に余裕が出来た頃、ロビンソン夫妻の娘エレインが大学から戻ってくる。
ベンが、エレインに惹かれることが明らかだと考えるロビンソン夫人は、先手を打って、彼に娘に会わないよう誓わせるのだが・・・。
__________

単にハッピーエンドで終わらず、バスで旅立つ二人に笑顔が消 える場面などで、将来の期待や不安が入り混じる若者の複雑な心境までも見事に表現した、それまでにない新しい感覚の作品でもあった。

その後、ハリウッドを代表する演技派俳優になるダスティン・ホフマンの知名度を、一気に上げた、記念すべき作品でもある。

第40回アカデミー賞では、作品賞以下7部門にノミネートされ、マイク・ニコルズが監督賞を受賞した。

・ノミネート
作品
主演男優(ダスティン・ホフマン)
主演女優(アン・バンクロフト)
助演女優(キャサリン・ロス)
脚色・撮影賞

1996年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。

北米興行収入は、当時としては驚異的な、1億ドルを超える、記録的な大ヒットとなった。

挿入歌”サウンド・オブ・サイレンス”他、サイモン&ガーファンクルの曲が、効果的に使われている。

初々しいダスティン・ホフマンの、エリートではあるが不器用な姿、愉快でもありぎこちない若者の姿は、そんな時代を経験した男性ならば納得できる、見事な演技であり、実力の証となった。

その彼を手玉に取る、ロビンソン夫人役のアン・バンクロフトの、まだ30代半ばとは思えない、熟女の魅力は圧巻だ。

実際にはアン・バンクロフトと11歳しか違わないキャサリン・ロスも、ダスティン・ホフマン同様、若々しい新鮮なイメージが印象に残る。

主人公を息子のように思ってはいるものの、結局は裏切られてしまう、ヒロインの父マーレイ・ハミルトン、下宿屋の主人ノーマン・フェル、脚本も兼ねるホテルのフロント係バック・ヘンリー、主人公の父ウィリアム・ダニエルズ、母エリザベス・ウィルソン、そして下宿の住居人役、端役でリチャード・ドレイファスなどが共演している。


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