大脱走 The Great Escape (1963) 5/5 (43)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
5star

事実に基づいた物語で、実際にあった脱走計画を基に、1950年に発表された、ポール・ブリックヒルの体験記を映画化した作品。
ナチス・ドイツに抵抗するためのかく乱作戦として、連合軍捕虜達が計画する大量脱走を描く、製作、監督ジョン・スタージェス、主演スティーブ・マックイーンジェームズ・ガーナーリチャード・アッテンボローチャールズ・ブロンソンジェームズ・コバーンジェームズ・ドナルドドナルド・プレザンスデヴィッド・マッカラム他共演の戦争アクション大作。


アクション/アドベンチャー

スティーヴ・マックイーン / Steve McQueen 作品一覧


スタッフ キャスト ■
監督 ジョン・スタージェス
製作 ジョン・スタージェス
原作 ポール・ブリックヒル
脚本
ジェームズ・クラヴェル

W・R・バーネット
撮影 ダニエル・L・ファップ
編集 フェリス・ウェブスター
音楽 エルマー・バーンスタイン

出演
独房王/ヴァージル・ヒルツ:スティーヴ・マックイーン

調達屋/ボブ・ヘンドリー:ジェームズ・ガーナー
ビッグX/ロジャー・バートレット:リチャード・アッテンボロー
先任将校/ラムゼイ大佐:ジェームズ・ドナルド
偽造屋/コリン・ブライス:ドナルド・プレザンス
トンネル王/ダニー・ヴェリンスキー:チャールズ・ブロンソン
製造屋/ルイス・セジウィック:ジェームズ・コバーン
トンネル王/ウィリアム”ウイリー”ディッカース:ジョン・レイトン
収容所長/フォン・ルーゲル大佐:ハンネス・メッセマー
土処理屋/エリック・アシュレー=ピット:デヴィッド・マッカラム
情報屋/サンディ・マクドナルド:ゴードン・ジャクソン
モグラ/アーチボルド・アイヴス:アンガス・レニー
測量屋/デニス・カベンディッシュ:ナイジェル・ストック
仕立屋/グリフ:ロバート・デズモンド
白イタチ/ヴェルナー:ロバールト・グラフ
シュトラハヴィッツ:ハリー・リーヴァウワー
ハー・クーン:ハンス・ライザー

アメリカ 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ

1963年製作 172分
公開
北米:1963年7月4日
日本:1963年8月10日
製作費 $4,000,000


アカデミー賞 ■
第36回アカデミー賞
・ノミネート
編集賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
第二次世界大戦末期。
ドイツ軍(空軍)が管理する、新設されたルフト第三捕虜収容所に、ドイツ中から集められた捕虜が到着する。

彼らは、ドイツ軍の撹乱を目的に、脱走を使命とする札付きの脱走兵の集団だった。

そして、到着するなり捕虜達は、早速、収容所の下見をして脱走の準備にとりかかる。

収容所長のフォン・ルーゲル大佐(ハンネス・メッセマー)は、 捕虜の代表、先任将校ラムゼイ大佐(ジェームズ・ドナルド)に、収容所が脱走不可能な設備だということを説明し、高待遇を約束する。

そんなトップのやり取りとは関係なく、捕虜達は早くも脱走を企てる。

調達屋のアメリカ人兵士ボブ・ヘンドリー(ジェームズ・ガーナー)は、トラックから盗める物があるかを探り、トンネル堀りのプロ、ダニー・ヴェリンスキー(チャールズ・ブロンソン)とウィリアム”ウイリー”ディッカース(ジョン・レイトン)、それにオーストラリア人の製造屋ルイス・セジウィック(ジェームズ・コバーン)や、小柄なアーチボルド・アイヴス(アンガス・レニー)らは、ソ連兵に紛れ込み脱走を企てる。

しかし、看守長シュトラハヴィッツ(ハリー・リーヴァウワー)に見つかり、その企みは失敗する。

アメリカ人兵士のヴァージル・ヒルツ大尉(スティーヴ・マックイーン)は、監視塔に死角があることに気づき、鉄条網に近づく。

しかし、それが見つかり、ヒルツはフォン・ルーゲル大佐を侮辱したアイブスと共に”クーラー”(独房)行きを命ぜられてしまう。

ヒルツは、隣の房のアイヴスとの会話で、次の脱走のヒントを得る。

そんな時、ハー・クーン(ハンス・ライザー)らゲシュタポ及び親衛隊に捕らえられていた、脱走計画のプロ”ビッグX”ことロジャー・バートレット(リチャード・アッテンボロー)が、収容所に連行されてくる。

ドイツ軍は、苦戦をしている前線の勢力強化のため、脱走のプロを一まとめにする管理体制を執ってしまい、結果的に、これが墓穴を掘ることになってしまう。

そして”ビッグX”の号令の下、分業化された脱走組織が結成され、3本のトンネル(”トム”、” ディック”、”ハリー”)を同時に堀り、250人を一挙に脱走させる大計画が実行される。

調達屋ヘンドリー、製造屋セジウィック、トンネル掘り担当のダニーとウィリー、偽造屋コリン・ブライス(ドナルド・プレザンス)、情報係サンディ・マクドナルド(ゴードン・ジャクソン)、トンネルの土砂処理担当エリック・アシュレー=ピット(デヴィッド・マッカラム)、仕立屋グリフ(ロバート・デズモンド)、そして、トンネルの測量担当デニス・カベンディッシュ(ナイジェル・ストック)ら、各自が分担して仕事に取り掛かる。

ブライスと同部屋になったヘンドリーは、紳士である彼との親交を深め、カメラの調達を頼まれる。

ダニーにトンネル掘り用のつるはしを頼まれたヘンドリーは、その材料を確保する。

そしてダニーは、ストーブの下のコンクリートを壊し、彼自身17本目となるトンネルを掘り始め、その他の棟のシャワー室の排水口でも同様の作業を始める。

一方、ヒルツ(スティーブ・マックイーン)は、クーラーを出た当日に、ラムゼイらに次の計画を説明して、アイブスと共に再び脱走を企てる。

しかし、二人は捕まってしまい、アイブスは精神的限界に達してしまう。

トンネル掘りは順調に進むが、問題は掘り起こした土砂をどう処理するかだった。

そんな時、アシュレー=ピットは、ズボンの中に土砂を入れた袋を忍ばせて外部に持ち出し、大量の土砂を処理する方法を考案する。

バートレットは、その土砂を処理し易くするために、収容所内に畑を作ることを考える。

しかし、フォン・ルーゲル大佐の様子から、全てを見通されているような雰囲気もあり、バートレットらは警戒する。

同じ頃ヘンドリーは、看守のヴェルナー(ロバールト・グラフ)を罠にはめ、通行証などを手に入れる。

その間、セジウィックは、トンネルに空気を送るポンプ造りに励む。

グリフは、軍服などを利用した大量の脱走用私服を用意し、それをバートレットに見せる。

バートレットはクーラーから戻ったヒルツに、脱走して収容所外の地理の調査などを頼もうとするが、彼はそれを拒否する。

身分証などをなくしたヴェルナーは、ヘンドリーに助けを求め、彼は協力を約束する。

そんなヘンドリーは、ブライスがカメラを欲しがっていることを、何気なくヴェルナーに伝える。

トンネル掘りは進むが、度重なる落盤に悩まされ、内部を大量の木材で補強する必要がでてくる。

補強されたトンネル”トム”の作業は順調に進むが、日程の関係で、”ハリー”と”ディック”を中止し、”トム”一本の作業に専念することになる。

ヒルツやヘンドリーらアメリカ兵は、アメリカ独立記念日に向けて芋焼酎を作、り盛大に祝おうとする。

そして独立記念日当日、焼酎を振舞おうとするヒルツらを見て、バートレットは、脱走計画の休息日として息抜きを考える。

しかし、巡回中のシュトラハヴィッツとヴェルナーが、ストーブの下に掘られた”トム”を発見してしまう。

収容所生活に絶望していたため、落ち込むアイヴスは逃げようとする。

それをヒルツが助けようとするが、アイブスは射殺されてしまう。

ヒルツは、収容所外の情報収集をすることをバートレットに告げ、”ハリー”が24時間体制で掘り続けられることになる。

早速、脱走したヒルツは再び捕まり、収容所に戻りクーラーに入れられる。

焦りが見える捕虜達の中で、トンネルの落盤によりダニーの閉所恐怖症が再発し、ブライスは、証明書作成で目を酷使したため、視力が急激に落ちてしまう。

ダニーはトンネル内の恐怖に怯え、単独で収容所を脱出しようとするが、ウィリーに説得されて思い止まる。

計画に貢献したブライスだったが、バートレットは、足手まといになる彼の、脱走参加を認める訳にはいかなかった。

しかし、ヘンドリーが付き添うことで、バートレットは仕方なくそれを許可する。

そして、クーラーから出たヒルツから、多くの情報を得たバートレットは、遂に脱走計画を決行する。

脱走予定者は次々と”ハリー”の入り口がある棟に集まるが、ダニーが怯えてトンネルから出ようとする。

バートレットは、ダニーを外で落ち着かせるようウィリーに指示を出し、トンネル先端部で待つヒルツの元に向かう。

しかし、完璧だったはずの測量にも拘らず、トンネルは収容所外の森まで達していないことが分かり、脱出口は監視塔から丸見えの状態だった。

ロープを用意させたヒルツは、トンネルから出て森に潜み、彼の合図で捕虜達は、次々と脱出して森に消えて行く。

ウィリーはダニーを説得してトンネルに戻り、ヘンドリーとブライスもトンネルを出ようとする。

そこに空襲警報が鳴り響き、監視塔のサーチライトは消えて、トンネル出口は暗闇になり脱出の手助けとなる。

トンネル内の電気も消えてしまい、ダニーが再び怯え始めるのだが、何とかウィリーと共にトンネルから脱出して森に向かう。

空襲後も捕虜達は順調に脱出を続け、セジウィックやバートレットとマクドナルドらも脱出する。

しかし、物音に気づいた看守が警戒する中、グリフが焦ってトンネルから這い出してしまい、出口は発見されてしまう。

翌日、フォン・ルーゲル大佐には、脱走者が76人と報告され、脱走した捕虜達は私服やドイツ兵に扮装し、徒歩、列車、ボート、自転車などで逃走する。

ヒルツはオートバイを奪い、ドイツ兵に扮して逃走する。

バートレットやマクドナルド、そしてアシュレー=ピットらは、身分証の提示を切り抜ける。

同じ列車に乗り込んだヘンドリーとブライスは、危険を察知して車両から飛び降りる。

ヒルツは、オートバイでスイスの山々の手前に到達するが、ドイツ兵に呼び止められて追われる身となり、自転車で逃亡したセジウィックは貨物車に忍び込む。

停車駅で、ゲシュタポがバートレットとマクドナルドを見つけたため、それをに気づいたアッシュレー・ピットが犠牲になり、彼らを逃がす。

非常線が引かれる中、脱走者は次々と捕らえられていく。

ゲシュタポに連行された捕虜達は、尋問などが意外にも簡単に済まされることなどを疑問に思う。

飛行場の練習機を奪ったヘンドリーは、それにブライスを乗せてスイスに向かう。

ヒルツは、スイスまで後一歩のところで、ドイツ兵に包囲されながら必死に逃走し国境に向かう。

ヘンドリーの操縦する練習機は、故障して墜落し、敵兵が近づくのを知らせようとしたブライスは銃撃される。

ブライスは、収容所から出してくれたことをヘンドリーに感謝しながら息を引き取る。

ついに国境にたどり着いたヒルツだったが、迫るドイツ兵の前に行き場を失い、鉄条網に突っ込み捕らえられてしまう。

フランス入りしていたセジウィックは、レジスタンスの協力で逃亡を続ける。

ある町で、バスに乗ろうとしていたバートレットらだったが、マクドナルドが単純な罠にかかり、フランス人に扮していたにも拘らず英語を話してしまう。

二人は、その場から逃走するが結局は捕らえられてしまい、バートレットとマクドナルドは、ゲシュタポのクーンの元に連行される。

その他、脱走した捕虜達の50名は移送され、見せしめのためにゲシュタポにより射殺されてしまう。

収容所では、そのことがフォン・ルーゲル大佐からラムゼイ大佐に報告される。

ラムゼイは、負傷者がいなかったことから、50名が殺されたことを知り、捕虜達に犠牲者の名前を知らせる。

ダニーとウィリーはライン川を下り、スウェーデンの貨物船に乗り込み、セジウィックは、レジスタンスの案内により、スペインに逃れ自由の身となる。

結局、76名中、逃走できたのは3名のみで、ヘンドリーを含む残りの捕虜は収容所に連れ戻される。

ラムゼイ大佐は、ヘンドリーをはじめとする、戻ってきた数少ない捕虜達を前に、ドイツ軍を後方撹乱させるという意味では、50名の犠牲も報われると説くのだった。

収容所に戻ったヒルツは、責任を取り解任させられることになったフォン・ルーゲル大佐から、50名が犠牲になったことを知らされる。

そしてヒルツは、収容所の士官達に再び脱走してやると言わんばかりの、不敵な笑みを浮かべる。

その後ヒルツは、捕虜達に出迎えられながら”クーラー”に向かう。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
第二次世界大戦末期。
苦戦するドイツ軍は、合理化のため各地に散らばっていた捕虜を収容する、巨大施設を建設する。
そこに集められたのは脱走のプロ集団で、彼らは脱走計画のプロ”ビッグX”の指揮下で綿密な大量脱走計画を立てる。
戦地での後方撹乱は捕虜の義務であり、彼らは、昼夜の作業で脱出用のトンネルを掘り、計画は実行される。
しかし、当初の計画よりトンネルが短かったために、目標人数の1/3以下しか脱走できなかった。
脱走した捕虜達は次々に捕まり、ゲシュタポは見せしめのために50名を射殺し、自由の身となれたのは、わずか数名という結果に終わる。
しかし、後方撹乱の目的を達した捕虜達は、収容所に戻った勇者達を迎える・・・。
__________

私がまだ少年時代、映画の世界にのめり込むきっかけになった作品。

リアルタイムでは、幼すぎて見ることはできなかったものの、リバイバル公開時に劇場で見た感激は一生忘れられない。

DVDもビデオもない、テレビの洋画劇場が最盛の時代、前編後編ニ週に分けて放映されて桁外れの視聴率を記録し、紅白歌合戦に対抗できる番組などなかった頃、その裏番組にまでなったこともある、絶大な人気を誇る作品。

捕虜収容所からの生死の懸かった脱走計画を、まるでスポーツのように、軽快そして痛快に描いた、ジョン・スタージェスの演出も見事な作品。

荒野の七人」(1960)のスタッフ・キャストの多くが再び結集する中、勇ましくもテンポの良いエルマー・バーンスタインのテーマ曲は、強烈に心に残る、永遠の名曲だ。

第36回アカデミー賞では、編集賞にノミネートされた。

何度捕えられても怯まない、”クーラー・キング”独房王 、今は亡きスティーヴ・マックイーンの魅力は一言では語れない。

小柄ながら、彫りの深い精悍な顔立ち、動きに無駄のないシャープな身のこなし、寡黙さに加え、ユーモアを兼ね備えた、永遠のアクション・ヒーローだ。

レーサーでもある彼は、作品中ドイツ兵を装いバイクで逃走するが、それだけでは飽き足らず、ドイツ兵を演じて、自分を追跡する役までこなしている。
(注意していると、仕草などで彼だと分かる)

因みに、マックイーンの走りに対して、ドイツ軍用BMWバイクは重過ぎるということで、トライアンフを改造したバイクが使われた。

大柄で頼もしいアメリカ人の調達屋ジェームズ・ガーナーが、偽造屋で視力を失ったドナルド・プレザンスを気遣う優しさも胸を打つ。

脱走を指揮する”ビッグX”ことバートレット役のリチャード・アッテンボローの名演も、ドラマを引き締める。

頑強に見えながら、 閉所恐怖症で弱音も吐く、トンネル・キングのチャールズ・ブロンソンは、元炭鉱夫の経験がある苦労人ならではの適役だった。

いつもマイペース、ひょうひょうとした製造屋のジェームズ・コバーンは、コミカルな演技でいい味を出している。

非情なゲシュタポ親衛隊とは対照的に、捕虜に友好的な収容所長ハンネス・メッセマーも、敵ではあるが好感が持てる役柄だった。

*他の出演者
先任将校/ラムゼイ大佐:ジェームズ・ドナルド
偽造屋/コリン・ブライス:ドナルド・プレザンス
トンネル王/ウィリアム”ウイリー”ディッカース:ジョン・レイトン
土処理屋/エリック・アシュレー=ピット:デヴィッド・マッカラム
情報屋/サンディ・マクドナルド:ゴードン・ジャクソン
モグラ/アーチボルド・アイヴス:アンガス・レニー
測定屋/デニス・カベンディッシュ:ナイジェル・ストック
仕立屋/グリフ:ロバート・デズモンド
白イタチ/ヴェルナー:ロバールト・グラフ
シュトラハヴィッツ:ハリー・リーヴァウワー
ハー・クーン(ゲシュタポ):ハンス・ライザー


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