地上最大のショウ The Greatest Show on Earth (1953) 5/5 (12)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
5star

スペクタクルの巨匠セシル・B・デミルが製作を兼ねて監督し、巨大サーカス一座で起こる様々な人間模様を描き見事アカデミー作品賞を獲得した超大作。
主演ベティ・ハットンコーネル・ワイルドチャールトン・ヘストンジェームズ・スチュワートドロシー・ラムーアグロリア・グレアム共演。


アクション/アドベンチャー


スタッフ キャスト ■

監督:セシル・B・デミル
製作:セシル・B・デミル
脚本
フレドリック・M・フランク

セオドア・セント・ジョン
撮影:ジョージ・バーンズ
衣装:イデス・ヘッド
編集:アン・ボーシェンス
音楽:ヴィクター・ヤング

出演
ベティ・ハットン:ホリー
コーネル・ワイルド:ザ・グレート・セバスチャン
チャールトン・ヘストン:ブラッド・ブレイデン
ジェームズ・スチュワート:バトンズ
ドロシー・ラムーア:フィリス
グロリア・グレアム:エンジェル
ヘンリー・ウィルコックスン:グレゴリーFBI捜査官
ライル・ベトガー:クラウス
ローレンス・ティアニー:ヘンダーソン
ジョン・ケロッグ:ハリー
エメット・ケリー:本人
ビング・クロスビー:観客
ボブ・ホープ:観客
エドモンド・オブライエン:アナウンサー

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1953年製作 152分
公開
北米:1953年1月10日
日本:1953年4月
製作費 $4,000,000
北米興行収入 $36,000,000


アカデミー賞 ■

第25回アカデミー賞
受賞
作品・原作賞
アーヴィング・タルバーグ賞(セシル・ B・デミル)
ノミネート
編集・衣装デザイン賞(カラー)


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

世界最大のサーカス”リングリング・ブラザース=バーナム・アンド・ベイリー”の座長ブラッド・ブレイデン(チャールトン・ヘストン)は、大都市のみの巡業を主張する重役達に対し、集客力のある空中曲芸のスター”グレート”セバスチャン(コーネル・ワイルド)と契約したことで、年間巡業の許可をもらう。

セバスチャンは、プレイボーイで厄介者との噂があるが、座員のためを考え、ブラッドは仕方なく契約したのだった。

その結果、一座の花形空中ブランコ乗りのホリー(ベティ・ハットン)のセンターリングは、セバスチャンに譲らなければならなくなる。

ホリーと恋仲のブラッドは、仕方なくそのことを伝えるが、気の強い彼女もさすがに意気消沈する。

そんなホリーを、道化師のバトンズ(ジェームズ・スチュワート)は、ブラッドへの彼女の気持ちを再確認させながら慰める。

そして、1400人の座員は、新しいシーズンに向けて巡業の旅に出発する準備を始める。

そこに、セバスチャンが、スピード違反で警官に追跡されながら到着する。

セバスチャンの加入で活気づく一座だったが、彼との苦い過去を持つ、像使いのエンジェル(グロリア・グレアム)や、踊り子のフィリス(ドロシー・ラムーア)は、トラブルが起きないか不安も感じる。

その後、早速ホリーに目を付けたセバスチャンは、自分が奪ったセンターリングを譲ると言い出し、彼女の気を引こうとする。

しかし、巡業成功を第一に考えるブラッドはそれを認めず、ホリーは、実力で観客の目を引きつけて見せると言い放つ。

そして、最初の興行で、ショウの花形、空中ブランコが始まり、余裕のセバスチャンに対しホリーも意地を見せる。

危険を顧みない二人を見て、ブラッドをはじめ、周囲は心配するが、ショウを終えたホリーは興奮の絶頂に達する。

やがて、一座のために、リングをセバスチャンに譲ったホリーは、芸を通して次第に彼に惹かれていく。

ホリーらを優しく見守るバトンズは、道化のメイクを落とさないで生活していた。

実はバトンズは、不治の病だった妻を安楽死させて、追われている元医師だった。

巡業は続き、ホリーの芸はますます加熱し、危険を回避するためそれを制御しようとするブラッドから、彼女の気持ちは離れていく。

そんなホリーにセバスチャンは愛を語るが、彼女はそれを素直に受け入れることは出来ない。

セバスチャンをよく知るエンジェルは、ホリーが彼に深入りするのを止めようとする。

ブラッドもそれを気にするが、巡業の成功を優先しながら、ホリーの心も引き寄せる。

見世物小屋を仕切るヘンダーソン(ローレンス・ティアニー)の手下で、イカサマ師であるハリー(ジョン・ケロッグ)は、エンジェルが自分になびかないことに苛立つ、像使いのクラウス(ライル・ベトガー)を、巡業資金強奪計画に巻き込もうとする。

一座の見世物小屋で、客をカモにするハリーを見つけたブラッドは、彼を叩きのめして追放する。

ヘンダーソンは、ハリーのことでブラッドに脅しをかけるが、追い払われてしまう。

尚もホリーの気を引こうとするセバスチャンは、ネットを外して過激な芸を披露しようとした結果、地面に転落してしまう。

動揺するホリーに芸を続けるよう指示し、その場に駆け寄ったブラッドに、セバスチャンは歩いて退場することを告げてプライドを見せる。

その後、一命は取り留めるものの、セバスチャンは重傷を負い病院に運ばれる。

センターリングに戻ったホリーの活躍もあり、巡業は順調に続き、傷が癒えたセバスチャンが一座に戻る。

それを歓迎する座員と、セバスチャンの復帰を喜ぶホリーだったが、彼は怪我の後遺症で右腕が動かなくなっていた。

セバスチャンの怪我を、ホリーは自分のせいだと思い責任を感じ、彼に同情してブラッドから遠ざかる。

ホリーの気持ちを受け入れられないセバスチャンは、彼女を突き放し一座を去ろうとする。

しかし、ホリーに愛を告げられ説得されたセバスチャンは、一座に残る決心をする。

それを知ったエンジェルはブラッドに近づき、クラウスは嫉妬して彼女を危険にさらし、ブラッドに解雇される。

一座の下働きをしていたセバスチャンだったが、バトンズは、彼の右手に感覚が戻っていることに気づく。

その後クラクスは、イカサマ師ハリーの話に乗り、巡業列車の現金強奪に加担しようとする。

列車で、次の巡業先に向かおうとしていたブラッドの前に、FBI捜査官グレゴリー(ヘンリー・ウィルコックスン)が現れ、妻を殺した医師の件で質問を始める。

犯人がサーカス好きの子供だったということで、捜査のためグレゴリーも列車に同乗することになる。

バトンズがその医師だと気づいたブラッドは、彼に一座が捜査されることを知らせる。

それを気にしながらも、バトンズはブラッドに、セバスチャンの回復の可能性を伝える。

それを知ったブラッドは、彼流のやり方でセバスチャンを励ます。

そして、列車を止めたクラウスとハリーは、現金を奪うことには成功するが、後続の列車が近づいていた。

クラウスは、エンジェルを助けようとして、後続列車に合図を送るものの間に合わず、列車は、衝突てし脱線し大惨事になる。

ブラッドを含めた多くの負傷者を出し、猛獣なども逃げ出した現場は大混乱となる。

資材の下敷きになったブラッドを案ずるホリーは、像で彼を助け出すためエンジェルの力を借りる。

この時を利用し、FBIから逃れようとするバトンズだったが、愛する妻を安楽死させたことに気づいたホリーに、ブラッドの負傷を知らされ、医者としての役目を果たそうとする。

その後、バトンズの治療を受けながらも、ブラッドはショウを続けるよう指示を出す。

大量の出血で、輸血が必要になったブラッドだったが、彼の血液型が、ABのRHマイナスだということが分かる。

バトンズはそれを聞いて絶望的になるが、セバスチャンが同じ血液型で、嫌がるブラッドに輸血が始まる。

意識がもうろうとする中、一座を心配するブラッドを制止し、ホリー達は事故現場の資材を集め、その場で興行をする
ことを決断する。

その間、バトンズの治療に手を貸した捜査官グレゴリーは、彼の医者としての腕や人柄に心を打たれる。

翌日、青空の下、ホリーを先頭に一座は町中をパレードして観客を集める。

回復したブラッドがバトンズに感謝していると、そこに観客を引き連れたホリーらが現れる。

一座の団結にヘンダーソンも退散し、グレゴリーはバトンズの仕事振りを称える。

使命を果たしたバトンズは、ブラッドに別れを告げて連行されていく。

その後、ホリーの奮闘を見たブラッドは愛を告げるものの、彼女は返事もせず、興奮しながらショウの準備を始める。

お互いが失恋したことで、セバスチャンとエンジェルは寄りを戻すことになる。

そして、ブラッドが見守る中、ホリーを中心にしたショウは盛大に始まる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

世界最大のサーカスの座長ブラッド・ブレイデンは、年間巡業を成功させるために、空中曲芸のスター”グレート”セバスチャンを、一座に引き入れる。
セバスチャンがトラブルメイカーと知りながらも、一座のために手を打ったブラッドは、恋人である花形空中ブランコ乗りホリーのセンターリングも奪うことになってしまう。
全てが巡業のためとはいえ、ショックを受けたホリーは、セバスチャンにライバル心を燃やす。
それを利用したセバスチャンは、ホリーに言い寄り、やがて彼女も、ブラッドから心が離れていくのだが・・・。
__________

世界最大のサーカス”リングリング・ブラザース=バーナム・アンド・ベイリー”の実際のショウをスクリーン上で再現している。
その圧倒的スケールの、素晴らしいサーカスを体験できるのは嬉しいばかりだ。

座員達の人間模様なども細かく描かれ、さらにサーカス団の乗る列車衝突の迫力映像などは、いかにもデミル作品らしい。

ヴィクター・ヤングの、ドラマを大いに盛り上げる軽快な音楽も印象に残る。

第25回アカデミー賞では、作品・原作賞、そして、セシル・ B・デミルが、アーヴィング・タルバーグ賞を受賞した。
ノミネート
編集・衣装デザイン賞(カラー)

フル回転で出演する、ベティ・ハットンの熱演は驚きでもある。
とにかく、健康的な美しさとはちきれんばかりの元気のよさ、とてもにわか仕立てとは思えない身のこなしは、見事としか言いようがない。

彼女は後に消息不明になり、教会の家政婦になっていた事実が発覚し、大スクープにもなった数奇な人生を歩んだ。

撮影当時29歳とは思えない、チャールトン・ヘストンの座長役の貫禄には圧倒される。
それまでほとんど無名だった彼が、才能を開花させた記念すべき作品でもある。

サーカスのシーンだけを見ても十分楽しめる作品の中で、出色の演出は、ジェームズ・スチュワートの起用方法と彼自身の見事な演技だ。

出演者の中で最高のビッグ・ネームである彼は、本作で一度もメイクを落とさず素顔を見せない。
素顔は指名手配の写真だけという、大スターの起用方法も、デミルだからこそ許される、と言ったところだろうか。

素顔が見えないにも拘らず、彼の表情には、何とも言えない優しさがにじみ出ている。
クライマックスで、医者としての使命を果たして連行されるシーンは、思わずホロリとさせられる。

プレイボーイとして登場する、空中曲芸スターのコーネル・ワイルドの演技も見逃せないところで、後半では人情味も見せるいい役柄であった。

ベティ・ハットンをはじめ、出演陣の多くはスタンドインなしで演技に挑み、役者魂を見せている。
特に、演技派でもあるグロリア・グレアムの像の扱いには感心する。

サーカスだけでなく、それを見る観客の表情もさまざまで実に楽しい。
真剣なまなざしの子供達、子供そっちのけで夢中になる大人などなど・・・。

また、観客の中に、ビング・クロスビーボブ・ホープがいたり、ラストは、アナウンスのみの出演となる名優、エドモンド・オブライエンで締めくくられる。

一座の踊り子ドロシー・ラムーアFBI捜査官のヘンリー・ウィルコックスン、像使いのライル・ベトガー、見世物小屋を仕切るローレンス・ティアニー、その手下ジョン・ケロッグ、道化師エメット・ケリーなど多くの実際の座員などが出演している。


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