テレマークの要塞 The Heroes of Telemark (1965) 3/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

1954年に発表されたクヌート・ハウケリード(作戦に参加した当事者)の小説”Skis Against the Atom”と、1952年のジョン・D・ドラモンドの小説”But for These Men”を基に製作された作品。
ナチス・ドイツ占領下のノルウェーで進められる核兵器開発につながる重水製造計画を阻止しようとするレジスタンスの戦いを描く、監督アンソニー・マン、主演カーク・ダグラスリチャード・ハリスマイケル・レッドグレーヴウーラ・ヤコブソン他共演の戦争ドラマ。


ドラマ(戦争)


スタッフ キャスト ■

監督:アンソニー・マン
製作:S・ベンジャミン・フィッツ
原作
クヌート・ハウケリード”Skis Against the Atom”
ジョン・D・ドラモンド”But for These Men”
脚本
アイヴァン・モファット

ベン・バーズマン
撮影:ロバート・クラスカー
編集:バート・ベイツ
音楽:マルコム・アーノルド

出演
ロルフ・ペダーセン博士:カーク・ダグラス

クヌート・ストラウド:リチャード・ハリス
アンナ・ペダーセン:ウーラ・ヤコブソン
伯父ヒュッテ:マイケル・レッドグレーヴ
ジークリット:ジェニファー・ヒラリー
フリック少佐:アントン・ディフリング
アーネ:デヴィッド・ウェストン
ヨーゼフ・テアボーフェンエリック・ポーター
ウィルキンソン大佐:マーヴィン・ジョーンズ
ヤンセン:ロイ・ドートリス
ロデリック・ローガン教授:バリー・ジョーンズ
ニールセン:ラルフ・マイケル
ボルト将軍:ジェフリー・キーン
医者:モーリス・デナム
ニッペルベルグ:ウォルフ・フリース
クーツ将軍:ロバート・エアーズ
グンナール:セバスチャン・ブレイクス
フレディ:ジョン・ゴライトリー

オリー:アラン・ハワード
ヘンリック:パトリック・ジョーダン
クラウス:ウィリアム・マーロー
アイナー:ブルック・ウィリアムズ

イギリス/アメリカ 映画
配給
Rank Organisation

コロンビア・ピクチャーズ
1965年製作 131分
公開
イギリス:1965年11月23日
北米:1966年3月9日
日本:1965年12月24日
製作費 $5,600,000
北米興行収入 $1,650,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1942年。
ナチス・ドイツ占領下のノルウェーテレマーク県、リューカン

ナチ大管区指導者ヨーゼフ・テアボーフェンエリック・ポーター)の車がレジスタンスに襲われる。

難を逃れたテアボーフェンは、報復として15名のリューカン市民を射殺するよう部下のフリック少佐(アントン・ディフリング)に命ずる。

重水工場を視察したテアボーフェンは、実験段階を終えて実用に向かうことを工場長のニールセン(ラルフ・マイケル)に伝え、重水の製造を400%増産するよう指示する。

イースターまでに重水を1万トン製造することを国家命令でニールセンに強要したテアボーフェンは、フリックに後を任せて警戒させる。

レジスタンスのリーダー、クヌート・ストラウド(リチャード・ハリス)は、自転車でニールセンと衝突し、彼の落した歯磨き粉のチューブを拾い情報を入手する。

オスロ大学
ロルフ・ペダーセン博士(カーク・ダグラス)の元に向かったストラウドは、ニールセンからの情報を伝える。

レジスタンスだと言うストラウドの話をまともに聞こうとしないペダーセンはだったが、彼が置いて行ったマイクロフィルムを見て後を追う。

ストラウドを見つけたペダーセンはイギリスに向かうことを伝え、彼と共に船で出国する。

船を占拠したペダーセンとストラウスは、同胞を協力者にして南下してイギリスに向かう。

機雷を避けるなど苦労してイギリスに着いたペダーセンとストラウドは、イギリス軍のウィルキンソン大佐(マーヴィン・ジョーンズ)らに迎えられる。

ドイツ重水の増産に踏み切ったことで、恐ろしい事態になることをペダーセンはウィルキンソンらに語る。

戦略会議が開かれ、専門家のロデリック・ローガン教授(バリー・ジョーンズ)は、ドイツの原子核分裂研究は連合国より進んでいることをペダーセンやボルト将軍(ジェフリー・キーン)らに伝える。

ストラウドも会議に呼ばれ、テレマーク重水工場を破壊する必要があることをボルトが伝える。

ペダーセンとストラウドは現地に戻り準備を始め、コマンド部隊による奇襲攻撃を決行する考えをボルトは伝える。

パラシュートで雪山に降下し帰国したペダーセンとストラウドは、スキーで下山する。

無線連絡所の一か所は襲撃された後で、二人は、ペダーセンの別れた妻アンナ(ウーラ・ヤコブソン)と彼女の伯父のヒュッテ(マイケル・レッドグレーヴ)の家に向かう。

ペダーセンは、ヒュッテやアンナがストラウドと共に抵抗運動をする仲間だと知り驚く。

その夜、同じレジスタンスとして話がしたいとアンナに迫ったペダーセンだったが、容易く寄りは戻せないと言われてしまう。

翌日、次の小屋でヒュッテと別れたペダーセンらは、その場を無線所にしてから、クリスマスのミサが行われている教会に向かう。

その場にいたジークリット(ジェニファー・ヒラリ)に近づいたストラウドは、彼女の夫アーネ(デヴィッド・ウェストン)がイギリスで無事に暮らしていることを伝える。

先に着いていたヒュッテと共にその場にいたニールセンに接触したペダーセンは、イースターまでに重水を1万トン製造するよう命ぜられたことを知らされ、工場の見取り図のマイクロフィルムをしおりに隠した本を渡される。

その場に現れたフリックは、命令を受けていたため警戒する。

その後、リューカンの町を見て回っていたペダーセンがアンナと小屋に入るのを目撃したフリックは、見慣れない顔だと言って彼に身分証の提示を求める。

ペダーセンがニールセンから受け取った本を落したためそれを拾ったフリックは、疑うことなく立ち去る。

婚約者を装っていたペダーセンとアンナは、その場で愛し合う。

小屋に戻ったペダーセンはマイクロフィルムを確認し、既に3000ポンドの重水が出荷待ち状態であることを知り、代替案を検討するようロンドンに伝えるべきだと話す。

空爆も考えられる作戦だが、リューカンが壊滅する可能性があり、谷にある工場破壊は無理だとストラウスが意見する。

二人で行くのが限界だと伝えるペダーセンだったが、10人で破壊してみせるとストラウドは言い張る。

あくまで空爆を支持するペダーセンは、6000人の町民を犠牲にしても行う理由を話す。

化学式”D2O”(重水)をペダーセンに見せられ理解不能だろうと言えわれたストラウドは彼に殴り掛かり、二人は乱闘になる。

アンナに制止された二人は、ロンドンの指示を仰ぐようヒュッテに言われる。

ウィルキンソン大佐は、主力部隊が到着する滑走路を作るためアーネらを現地に派遣する。

アーネらは雪山でストラウドと合流して山小屋に向かう途中、狩りをしているというヤンセン(ロイ・ドートリス)を捕えて同行させる。

一行は山小屋に着き、ストラウドは、ヤンセンの投獄された妻の父がレジスタンスのリーダーだと知る。

危険だと言うペダーセンはヤンセンを殺すよう指示するが、ストラウドは監禁する考えだった。

ペダーセン以外は全員が殺すことに反対して、多数欠でヤンセンをい生かすことになる。

主力部隊を待つペダーセンらだったが、到着した移送機は墜落してしまう。

50人の犠牲者の死を無駄にしないと言うストラウドは、今夜、9人で作戦を決行することを仲間達に伝える。

ペダーセンは無謀な作戦への参加を拒むが、敵は自分達が全滅したと考えているというストラウドは、ノルウェーのために命を落としたイギリス兵に報いると言って説得する。

ヤンセンを拘束して小屋に残し、9人は山を下りてリューカンに向かう。

工場に侵入したペダーセンらは、爆薬を仕掛けて導火線に点火しその場から脱出する。

重水製造施設は爆破されて警報が鳴り、9人は攻撃を受けながら逃げるが、銃弾を受けたアーネが死亡する。

翌朝、被害状況を調べたテアボーフェンは、再建までに1年かかると言うニールセンに、フル稼働で期限までに1万2000トンの重水製造を指示する。

責任を追及されたフリックは、即刻、山狩りを始め工作員全員を生死を問わず捕え、人質100人を処刑するようテアボーフェンに命ぜられる。

ヤンセンを捕えていたフリックは、約束を守る条件でペダーセンらを追う案内させる。

山小屋は偵察機に爆破され、その寸前で逃れたペダーセンとストラウドは、ヤンセンに案内されたフリックの部隊に追い詰められ、二人は二手に分かれる。

ヤンセンに追われたペダーセンは銃弾を受けるものの、待ち構えて銃撃し祖国を裏切った理由を聞く。

捕えられた妻のためにナチに協力したと言うヤンセンを、ペダーセンは射殺する。

ドイツ兵に出くわしたペダーセンは町に向い、撃たれた傷で敵だと知られ捕えられる。

収容所行きのバスに乗せられたペダーセンは隙を見て脱出し、病院に向い治療を受ける。

直ぐに出ようとするペダーセンだったが、医師(モーリス・デナム)に危険だと言われ、準備が整うまでこの場にいるよう指示される。

ペダーセンを救いたいアンナは、ストラウドの制止も聞かずに現況をロンドンに知らせるために無線を使い、それを敵が探知していた。

子供が生れたジークリットが入院していることを知ったペダーセンは、彼女の病室に向いアーネが死んだことを伝える。

それを知っていたジークリットから工場が既にフル稼働していると言われ、ペダーセンはストラウドらの元に向かう。

ペダーセンは工場再開をストラウドに知らせ、空爆が実行される。

盲腸のため病院に運ばれたニールセンは、歯磨き粉のチューブに隠されたマイクロフィルムを医師に渡す。

それを受け取ったペダーセンは、空爆により町民が67人死亡するが工場の被害はなく、重水の出荷準備が始まったことを知る。

ペダーセンとストラウドは、1000人が警備する重水が運搬されるフェリーを爆破して沈没させることを考える。

危険と犠牲についてアンナに問われたペダーセンは、ロンドンの亡命政府に計画の危険性を知らせ、承認されれば責任は分け合えると言って彼女を納得させる。

アンナが発信した電波は傍受され、ペダーセンらが出発した後、現れたドイツ兵にヒュッテは射殺される。

工場から運び出された重水は、列車で移送されてフェリーに向かう。

フェリーニ侵入したペダーセンとストラウドは、爆薬を仕掛けてタイマーをセットし、気づかれそうになったために敵兵を一人殺してその場から脱出する。

車で待機していたアンナとストラウドと別れたペダーセンは、フェリーが出航するかを確認しに行く。

ジークリットが子供を抱いて乗船しようとしたため、ペダーセンはその場に向かう。

フェリーは出航し、ジークリットに声をかけたペダーセンは、子供達を連れて後部に向い救命胴衣を着るゲームをするよう指示する。

ボートでフェリーの様子を監視するストラウドとアンナは、ペダーセンが戻らないため心配する。

ペダーセンとジークリットがフェリーの乗っていることを知ったストラウドとアンナはボートを出す。

爆破が起き、ペダーセンはジークリットと子供達を救命ボートに乗せて脱出する。

重水を乗せた貨物車両は水没しフェリーも沈没する。

子供達を助けたペダーセンは、救出に来たストラウドとアンナのボートに乗り、フェリーが沈むのを確認する。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

ドラマの基になった”ノルスク・ハイドロ重水工場破壊工作”に参加したノルウェー人のレジスタンス、クヌート・ハウケリードの原作をベースにした、ナチス・ドイツに立ち向かう者達の勇気ある戦いを描くドラマ。

リチャード・ハリス演ずるレジスタンスのリーダーは、クヌート・ハウケリードをモデルにしている。

それほど大掛かりな作戦計画ではないが、第二次大戦の行方を左右したとも言える核兵器開発阻止をテーマにした重々しい内容だ。

アクションも大袈裟でないところもいいし、緊迫感を感じさせるサスペンスとしても楽しめる、アンソニー・マンらしい丁寧な演出も見所だ。

戦時の舞台となったテレマーク県、リューカン他で行われたロケを生かし、冬の極寒地ノルウェーの地形やノルディック王国らしいスキーなどを生かした映像も素晴らしい。

最初のイントロ「戦場にかける橋」(1957)の曲に似ているためそれだけでマルコム・アーノルドが音楽を担当していると分かった方はかなりの映画通だ。

専門家の科学者には思えないような雰囲気もあるところが人間味を感じさせる、作戦に協力するカーク・ダグラスと、信念の下に祖国のために戦う勇敢なレジスタンスのリーダー役リチャード・ハリスの熱演は光る。

主人公の元妻で作戦に協力するウーラ・ヤコブソン、同じくその伯父役のマイケル・レッドグレーヴ、レジスタンスの夫デヴィッド・ウェストンを亡くす町民のジェニファー・ヒラリー重水工場の管理警備を任されるドイツ軍の少佐アントン・ディフリングナチ大管区指導者ヨーゼフ・テアボーフェン役のエリック・ポーター、作戦を指揮するイギリス軍大佐マーヴィン・ジョーンズ、司令官ジェフリー・キーン、祖国を裏切りナチに協力するロイ・ドートリス、物理学者バリー・ジョーンズ重水工場所長ラルフ・マイケル、医師モーリス・デナムなどが共演している。


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