ハスラー The Hustler (1961) 4.76/5 (33)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

1959年に発表された、ウォルター・テヴィス同名小説の映画化。
プールのハスラーの自滅と、人生経験を経ていくまでの生き様を描く、製作、監督、脚本ロバート・ロッセン、主演ポール・ニューマンパイパー・ローリージョージ・C・スコットジャッキー・グリーソン他共演のヒューマン・ドラマ。


ドラマ(ヒューマン)


スタッフ キャスト ■
監督:ロバート・ロッセン
製作:ロバート・ロッセン

原作:ウォルター・テヴィス
脚本
ロバート・ロッセン
シドニー・キャロル
撮影:ユージン・シャフタン
編集:デデ・アレン
美術:ジーン・キャラハン
音楽:ケニヨン・ホプキンス

出演
エディ・フェルソン:ポール・ニューマン
サラ・パッカード:パイパー・ローリー
バート・ゴードン:ジョージ・C・スコット
ミネソタ・ファッツ:ジャッキー・グリーソン
チャーリー・バーンズ:マイロン・マコーミック

ジェームズ・フィンドレー:マーレー・ハミルトン
バーテンダー:ヴィンセント・ガーディニア
ウィリー:ウィリー・モスコーニ

アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1961年製作 134分
公開
北米:1961年9月25日
日本:1962年6月
製作費 $2,000,000


アカデミー賞 ■
第34回アカデミー賞
・受賞
撮影(白黒)・美術賞(白黒)
・ノミネート
作品・監督
主演男優(ポール・ニューマン)
助演男優(ジョージ・C・スコット/ジャッキー・グリーソン)
助演女優(パイパー・ローリー)
脚色賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
エディ・フェルソン(ポール・ニューマン)は、16歳で頭角を現し、今では相棒のチャーリー・バーンズ(マイロン・マコーミック)と町を渡り歩き荒稼ぎをしている、プール(ポケット・ビリヤード)のハスラーだった。

腕に自信がつき名も売れ始めたエディは、15年間負けなしの”ミネソタ・ファッツ”(ジャッキー・グリーソン)に、勝負を挑もうとする。

あっさりとそれを受けたファッツは、ゲームの序盤でエディを圧倒する。

しかし、必ず勝てるという自身があるエディは、中盤で挽回し得意になり、ファッツに1000ドルの勝負を持ちかける。

ファッツはそれを受けて、ギャンブラーのバート・ゴードン(ジョージ・C・スコット)に使いを出して、それを知らせる。

大きな勝負になると見たバートはそれに乗り、数時間ゲームは続く。

1万1400ドルの勝ちとなったエディだったが、顔色を変えないファッツが負けを認めるまで、ゲームを続けようとする。

その後もゲームは続き、丸一日以上過ぎたところで、エディは1万8000ドルの勝ちになっていたものの、チャーリーの制止を振り切り勝負を続ける。

意地を張るエディは、酒と疲労でダウン寸前になりながらもゲームを続け、やがて、彼の所持金が2000ドルになったところで、ファッツは勝負を終わらせる。

バートとファッツは悠然とその場を立ち去り、自滅したエディは意識を失いかけ、チャーリーに連れられてホテルの部屋に向かう。

エディは、自分の不甲斐なさに打ちひしがれ、チャーリーに申し訳が立たず、彼と別れることを決意をして駅に向かう。

バスターミナルのカフェで、エディはサラ・パッカード(パイパー・ローリー)という女性に出会う。

軽い会話を交わした後でエディは眠ってしまい、その後、彼はバーでサラを見つける。

大学に通い作家を志す足の悪いサラは、休みの日には昼間から酒を飲み、街中をうろつき回っているとのことだった。

エディはサラをアパートに送り、強引に求めようとするが、彼女はそれを嫌う。

サラと別れたエディは、安宿を借りてその街に留まることを決めて、生活費を稼ぐためにプール・バーに向かう。

ファッツとの対戦で、顔を知られたエディとまともに勝負する者は現れず、彼は小銭を稼ぐ程度の日々が続く。

そんな時、エディの前にサラが現れ、やがて二人は愛し合うようになり、二人は彼女のアパートで暮らし始める。

ある日、エディを捜していたチャーリーが現れ、彼を連れ戻そうとする。

それを拒むエディは、チャーリーがファッツとの勝負の際に金を隠していたことを知り憤慨する。

仕方なくチャーリーは引き上げ、サラは自分が捨てられるかも知れないという不安から酒に溺れてしまう。

その後、酒場でバートに会ったエディは、彼から才能だけでは勝負に勝てないことを悟らされる。

お互いに組み、自分が資金を出すことを提案したバートは、稼いだ金の75%を要求する。

それを断ったエディは、顔が知られていることで、痛い目に遭うと言うバートの忠告も聞かずに、場末のプール・バーで勢いのあまり荒稼ぎしてしまう。

ハスラーだということがばれたエディは、袋叩きに遭い、親指を折られてしまう。

エディは無力な自分に嫌気がさしてくるが、献身的に介抱するサラが、心の拠り所になる。

傷の癒えたエディは、バートにルイヴィルの富豪ジェームズ・フィンドレー(マーレー・ハミルトン)との勝負を勧められる。

今の自分では取引するしかないエディは、バートの取り分の条件を呑みそれを受ける。

サラは、エディが旅立つことを知り、今までの男達と同様、彼に見捨てられることを恐れる。

そんなサラの気持ちを察したエディは、彼女をその旅に同行させることにする。

ケンタッキーダービー”が開催される、ルイヴィルに向かった三人だったが、サラは、エディを自分から奪おうとするバートを好きになれなかった。

三人はルイヴィルのホテルに到着し、先に部屋に向かったバートは、エディの才能が開花すれば捨てられる身だとサラに言い放つ。

チャーチルダウンズ競馬場”でフィンドレーに対面したエディは、その夜に彼の屋敷でゲームをすることになる。

フィンドレーの屋敷では豪勢なパーティーが催され、そこでバートに侮辱されたサラは取り乱してしまい、エディが彼女を部屋に連れて行く。

その後ゲームは始まるが、ビリヤード派だったフィンドレーはエディに勝ち続け、バートは見切りを付ける。

エディは、眠っていたサラの金でゲームを続けるが、さらに負けてしまい、その場に現れた彼女に、邪悪で歪んだ人間に利用されているだけだと言われる。

サラは尚もエディに言い寄るが、それを退ける彼に、気骨を感じたバートは金を出す。

結局、ゲームはエディの圧勝となり、フィンドレーはバートに1万2000ドルを払うことになる。

絶望したサラが一人旅立とうとするのを知ったバートは、彼女にエディとの手切れ金を渡す。

そして、バートに身をまかせたサラは、その後、自ら命を絶ってしまう。

バートとは、別行動をとっていたエディはホテルに戻り、事件を知り愕然とする。

失意のエディはバートと縁を切り、その後、ファッツに再び勝負を挑む。

ファッツは10000ドルでそれを受けるが、エディは手持ちの現金3000ドルを賭ける。

勝負に必要な”気骨”を手に入れたことを口にしながら、エディは勝ち続けファッツを圧倒する。

ファッツは潔く負けを認めゲームを終わらせるが、バートは、自分の縄張りで勝負した、エディの勝ちの分け前を要求する。

エディの強さを認めたバートは、25%の取り分でも組むと条件を出す。

エディは、二人がサラを殺したことと、彼女の生き様を語り、自分をどうにでもしろとバートに言い放つ。

バートは、二度とこのプールに近づかないという条件で、エディを見逃す。

そしてエディは、ファッツとお互いの腕を認め合い、その場を立ち去る。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
若くして頭角を現した、プールのハスラー、エディ・フェルソンは、相棒のチャーリーと共に旅を続けて、無敵のミネソタ・ファッツに勝負を挑む。
ファッツはそれを受け、腕には自身のあるエディだったが、さすがの彼もファッツに強さを見せ付けられる。
ペースを掴んだエディは有頂天になり、酒と疲労とで自滅し、圧倒的な勝ちを目前にして結局は勝負に負けてしまう。
ファッツと組むギャンブラーのバートに、負け犬呼ばわりされたエディは打ちひしがれ、一人その町を去ろうとする。
そんなエディは、影のある大学生のサラと出会い、彼女を心の支えにして町に留まり再起を目指す・・・。
__________

マーティン・スコセッシ監督で、ポール・ニューマントム・クルーズの共演が話題になった、1986年公開の続編「ハスラー2」も本作同様ウォルター・テヴィスの原作で、こちらは1984年に発表された。

1997年、アメリカ議会図書館国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。

第34回アカデミー賞では、撮影(白黒)、美術賞(白黒)
を受賞した。
・ノミネート
作品・監督
主演男優/ポール・ニューマン

助演男優
ジョージ・C・スコット

ジャッキー・グリーソン
助演女優/パイパー・ローリー
脚色賞

全編の約2/3がプールのゲームシーンという異色の作品で、その雰囲気を見事に映し出したセットは、アカデミー美術賞に輝いている。

ゲームの駆け引きや緊迫感、各登場人物の人間模様などを繊細なタッチで描いた、製作、脚本も兼ねた監督ロバート・ロッセンの演出は光る。

ケニヨン・ホプキンスの粋な音楽もドラマにマッチし、白黒映像が、プール・バーの密室の緊張感を伝え効果を上げている。

主演のポール・ニューマンは、才能はあるものの、人生経験が浅く未熟であり、恋や挫折を経験しながら成長していく青年を熱演している。

恋人役のパイパー・ローリーも、障害を抱えながら苦学して健気に生きる姿や、ようやく掴んだ幸せを奪われ絶望する女性を見事に演じている。

30代半ばとは思えない、ジョージ・C・スコットの、世の中を知り尽くした男を演じる迫力と貫禄の演技、ジャッキー・グリーソン演ずる”ミネソタ・ファッツ”の特異なキャラクターも本作の大きな魅力だ。

ポール・ニューマンをはじめ、素人目には全く粗が見えない、出演者達のプールの腕前は信じ難いほどだ。

主人公の相棒マイロン・マコーミック、富豪でありビリヤード派の、主人公に大負けするマーレー・ハミルトン、そしてプール・バーのバーテンダーのヴィンセント・ガーディニアなどが共演している。

実際にポール・ニューマンジャッキー・グリーソンに指導したプール(ポケット・ビリヤード)・プレイヤーでチャンピオンのウィリー・モスコーニは、プール・バーにいるウィリー役で出演もしている。

またバーテンダー役で、映画「レイジング・ブル」(1980)の主人公、ボクシング元世界ミドル級チャンピオン、ジェイク・ラモッタも出演している。


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