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キリング・フィールド The Killing Fields (1984)


4.26/5 (35)

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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

カンボジア内戦を取材してピューリッツァー賞を受賞したニューヨーク・タイムズの記者シドニー・シャンバーグの体験と著書”The Death and Life of Dith Pran”を基にした実話の映画化。
シドニー・シャンバーグと現地記者ディス・プランの友情を描く、製作デヴィッド・パットナム、監督ローランド・ジョフィ、主演サム・ウォーターストンハイン・S・ニョールジョン・マルコヴィッチ他共演の社会派ドラマ。


ドラマ(社会派)


スタッフ キャスト ■

監督:ローランド・ジョフィ
製作:デヴィッド・パットナム
原案:シドニー・シャンバーグ”The Death and Life of Dith Pran”
脚本:ブルース・ロビンソン

撮影:クリス・メンゲス
編集:ジム・クラーク
音楽:マイク・オールドフィールド

出演
サム・ウォーターストンシドニー・シャンバーグ

ハイン・S・ニョールディス・プラン
ジョン・マルコヴィッチアル・ロッコフ
ジュリアン・サンズジョン・スウェイン
クレイグ・T・ネルソン:リーヴス少佐
スポルディング・グレイ:ボブ・キンケイド領事
ビル・パターソン:マッケンタイア医師
グレアム・ケネディ:ドゥーガル
パトリック・マラハイド:モーガン
ネル・キャンベル:ベス

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1984年製作 141分
公開
北米:1984年11月2日
日本:1985年8月
北米興行収入 $34,600,000


アカデミー賞 ■

第57回アカデミー賞
・受賞
助演男優(ハイン・S・ニョール)
撮影・編集賞
・ノミネート
作品・監督
主演男優(サム・ウォーターストン)
脚色賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1973年8月7日、カンボジアプノンペン
ニューヨーク・タイムズ”の記者シドニー・シャンバーグ(サム・ウォーターストン)は、当時、アメリカが後押しする”ロン・ノル政権”と過激な反米革命派勢力の”クメール・ルージュ”との、5月に勃発した内戦の取材を始める。

シャンバーグは、アメリカ人カメラマンのアル・ロッコフ(ジョン・マルコヴィッチ)と合流する。

シャンバーグの通訳兼ガイドで、カンボジア人記者のディス・プラン(ハイン・S・ニョール)は、彼にアメリカ軍の”ニェクロン”空爆を知らせ、二人は現地に向かおうとする。

それを阻止したアメリカ陸軍のリーヴス少佐(クレイグ・T・ネルソン)は、シャンバーグに空爆も噂話だと否定し協力も拒む。

他の方法で”ニェクロン”に向かおうとしたシャンバーグだったが、それも無理だと分かり仕方なくホテルに戻る。

その後、ボブ・キンケイド領事(スポルディング・グレイ)を見つけたシャンバーグは、彼に食い下がり誤爆を認めさせる。

シャンバーグは、民間人を含め数百人の死傷者を出したことを知り、プランと共に何とか”ニェクロン”入りすることに成功する。

その惨状を取材するシャンバーグプランは、政府軍に拘束されてしまう。

やがて、アメリカ軍は記者団を現地に連れて行き、 事態を美化しようとする。

1975年3月。
クメール・ルージュ”のプノンペン進攻は迫り、国外に脱出しようとする外国人や政府関係者で市内は混乱を極める。

4月。
シャンバーグプランの家族をアメリカに脱出させるが、ついにプノンペンは陥落しロン・ノル政権は崩壊、ポル・ポト率いるクメール・ルージュが政権を握る。

内戦終了に歓喜する市民だったが、何か裏があることに気づいたシャンバーグは、プランロッコフイギリス人記者のジョン・スウェイン(ジュリアン・サンズ)らと病院に取材に行く。

しかし、シャンバーグらは、乱入してきた”クメール・ルージュ”に捕らえられてしまう。

プランは、説得を続けてシャンバーグらを解放させ、フランス大使館に避難する。

カンボジア人は退去させられることになり、パスポートのないプランのために、ロッコフスウェインがそれを偽造する。

しかし、苦労して現像した顔写真が消えてしまい、プランは、手を尽くしてくれたシャンバーグらに別れを告げ、”クメール・ルージュ”に連行されてしまう。

その後、シャンバーグは国外に逃れてニューヨークに戻り、あらゆる手段でプランを捜し出そうとする。

シャンバーグは、プランの家族の世話をして、彼が死んだものと考える妻を慰める。

一方、プランは、”クメール・ルージュ”の監視下、農民達と共に過酷な労働と思想教育を課せられていた。

ある日、逃亡したプランは、信じ難い殺戮の現場を目の当たりにすることになる。

その頃、シャンバーグは、カンボジアでの取材記事で、1976年の”ピューリッツァー賞”(国際報道)を受賞し、プランへの想いを語る。

シャンバーグは、プランの身を案じる日々が続いていたのだが、受賞会場に現れたロッコフから、賞のためにプランを置き去りにしたのかと責められ苦悩する。

その後プランは、ある村で村長の召使いとして働くようになる。

プランが無学でないことを見抜いた村長は、自分の身の危険を察し、息子を彼に託す。

その後、”クメール・ルージュ”の殺戮を止めさせようとした村長は殺され、彼の息子を連れたプランは村を脱出する。

村長の子供は地雷により重傷を負い死亡してしまうものの、プランタイの難民キャンプにたどり着く。

1979年10月9日。
シャンバーグは、プラン生存の連絡を受けてタイへと向かい、そして二人は再会する。

シャンバーグプランに許しを請うが、彼は謝ることはないと優しく微笑みかけ、二人は固く抱き合う。
__________

プランは、その後、アメリカで家族と再会し、シャンバーグと同じニューヨーク・タイムズのカメラマンとなった。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

ニューヨーク・タイムズ”の記者であるシドニー・シャンバーグは、アメリカ支援をする”ロン・ノル政権”と反米革命派勢力”クメール・ルージュ”とのカンボジア内戦の取材を始める。
シャンバーグは、協力者である現地記者ディス・プランと共に、アメリカ軍が誤爆したと思われる”ニェクロン”に向かう。
民間人を含む大量の死傷者を出した現場の惨状を取材していたシャンバーグは、記者を伴い現れた軍が、攻撃を美化しようとしている現実に愕然とする。
クメール・ルージュプノンペン進攻が迫り、外国人は国外に退去し、シャンバーグプランの家族をアメリカに向かわせる。
記者としての使命を果たすために、プランは現地に残り、その後クメール・ルージュによりプノンペンは陥落し内戦は終結する。
しかしシャンバーグらは、周囲のただならぬ雰囲気を感じクメール・ルージュに捕らえられてしまう・・・。
__________

シドニー・シャンバーグディス・プランの友情を描いた作品なのだが、実際の二人の関係は美化された映画ほどではなかったようだ。

当時の混乱するカンボジア国内情勢や、クメール・ルージュの描き方などはかなりリアルで、臨場感溢れるタイのロケも迫力がある。

西欧人が楽園として領土を求め、アメリカが干渉したベトナム戦争の戦火が飛び火したカンボジアの、苦しむ国民の悲惨な現実が描かれているので一気に観るには覚悟がいる作品でもある。

第57回アカデミー賞では、作品賞以下7部門にノミネートされ、演技経験のないカンボジア人医師ハイン・S・ニョールが助演男優を、撮影、編集賞も受賞した。
・ノミネート
作品・監督
主演男優(サム・ウォーターストン)
脚色賞

ラストで流れるジョン・レノンの”イマジン”が、平和の象徴歌として、効果を上げている。

主演のサム・ウォーターストンは、前半では混乱する国内情勢と悲惨な国民を必死に取材しようとする記者を、後半では、恩人である友を、助けられないで苦悩する一人の男を見事に演じている。

自身もクメール・ルージュに捕らえられ、4年間もの間、強制労働を強いられた経験を持つハイン・S・ニョールの迫真の演技は、観る者を緊張させるほど実感がこもっている。

取り残されたプランのために、必死にパスポートを偽造し、ニューヨークでは、彼を助ける努力が足りないとシャンバーグを批判する、カメラマンのアル・ロッコフジョン・マルコヴィッチの、ジャーナリストとしての逞しさを感じさせる演技も印象に残る。

イギリス人記者ジュリアン・サンズ、取材に非協力的なアメリカ軍の少佐役クレイグ・T・ネルソン、領事のスポルディング・グレイなどが共演している。


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