モヒカン族の最後 The Last of the Mohicans (1920) 3.08/5 (13)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

1826年に発表された、ジェームズ・フェニモア・クーパーの”モヒカン族の最後”を基に製作された作品。
フレンチ・インディアン戦争”を舞台にした、先住民の部族間闘争や人種を越えた恋を描く、 製作、監督モーリス・トゥールヌールクラレンス・ブラウン、主演ウォーレス・ビアリーバーバラ・ベッドフォードアラン・ロスコー他共演のドラマであるサイレント作品。


ドラマ


スタッフ キャスト ■

監督
モーリス・トゥールヌール

クラレンス・ブラウン
製作:モーリス・トゥールヌール
原作:ジェームズ・フェニモア・クーパーモヒカン族の最後
脚本:ロバート・A・ディロン

撮影
フィリップ・R・デュボス
チャールズ・ヴァン・エンジャー

音楽:アーサー・カイ

出演
マグア:ウォーレス・ビアリー
コーラ・マンロー:バーバラ・ベッドフォード
アリス・マンロー:リリアン・ホール
アンカス:アラン・ロスコー

ホークアイ:ハリー・ローレイン
ダンカン・ヘイワード少佐:ヘンリー・ウッドワード
エドモンド・マンロー大佐:ジェームズ・ゴードン

ランドルフ大尉:ジョージ・ハッカソーン
デヴィッド・ガムート:ネルソン・マクドゥーウェル
チンガチュック:セオドア・ローチ
ウェッブ将軍:シドニー・ディーン
先住民:ボリス・カーロフ

アメリカ 映画
配給 Associated Producers, Inc.
1920年製作 73分
公開
北米:1920年11月21日
日本:1921年8月


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1757年、”フレンチ・インディアン戦争”の最中、ハドソン川が流れる渓谷。

モヒカン族の酋長チンガチュック(セオドア・ローチ)とその息子アンカス(アラン・ロスコー)は、白人は自分達の友人であることを確認する。

チンガチュックは、イギリス陸軍の砦に向い危険が迫っていることを知らせるようアンカスに指示する。

エドワード砦。
コーラ・マンロー(バーバラ・ベッドフォード)と妹アリス(リリアン・ホール)は、ウィリアム・ヘンリー砦に赴任している指揮官のエドモンド・マンロー大佐(ジェームズ・ゴードン)と共に祖国を離れこの地で暮らしていた。

ランドルフ大尉(ジョージ・ハッカソーン)は戦争よりも女性に興味があり、ダンカン・ヘイワード少佐(ヘンリー・ウッドワード)はアリスに恋をしていた。

司令官のウェッブ将軍(シドニー・ディーン)を含め、迫る危険など予測もしていないまま、彼らは戯れていた。

そこにアンカスが現れ、対立するヒューロン族フランス軍と手を組んだことをウェッブ将軍に伝える。

コーラは、若くて勇ましいアンカスに心惹かれる。

ランドルフは、野蛮人に惹かれるコーラの考えが理解できない。

その頃、ウィリアム・ヘンリー砦では、マンロー率いる連隊がフランス軍と激しい戦いを繰り広げていた。

マンローは、先住民のマグア(ウォーレス・ビアリー)に救援を求める手紙を渡し、伝令としてエドワード砦に向かわせる。

それを受け取ったウェッブ将軍は、父マンローに会えるチャンスだと言って、コーラとアリスを救援軍と共にウィリアム・ヘンリー砦に向かわせようとする。

父に会えることで、気持ちが昂り眠れないアリスを落ち着かせたコーラだったが、不安が脳裏を過る。

夜明け。
ガイド役のマグアを警戒するランドルフは、自分が姉妹を警護する許可をウェッブ将軍から得て、部隊に同行する。

マグアに近道を案内され部隊と離れたヘイワードらは、神の僕だと言うデヴィッド・ガムート(ネルソン・マクドゥーウェル)に出会う。

ガムートは、ウィリアム・ヘンリー砦に同行したいことを告げる。

その後、一行は豪雨に遭い立ち往生する。

雨宿りをしていたアンカス、チンガチュック、ホークアイ(ハリー・ローレイン)は、現れたヘイワードから道に迷ったと言われる。

姿を消したという先住民のガイドがいたにも拘わらず、方向が分からないと言われ、アンカスらは不思議に思う。

ヘイワードに危険を知らせたアンカスらは、卑劣な先住民を警戒しながら、一行を安全な洞窟へと案内する。

コーラとアンカスは、危険を共有してつながりを持った不思議な縁を感じる。

翌日、迫るヒューロン族との戦いが始り、アンカスやヘイワードは勇敢に戦うものの、弾薬が切れてしまう。

アンカスが敵を誘き出す作戦に出て、洞窟に隠れていたヘイワードらはそれが成功したと考えるが、実はヒューロン族の戦士だったマグアらに見つかってしまう。

捕えられたコーラ達はトーチカ跡に連れて行かれ、アンカスはそれを監視する。

マグアは、妹アリスを救いたければ、自分の妻になるようコーラを脅す。

アリスは返事を拒むようコーラを説得する。

ヘイワードも脅されるものの、アンカスらが助けに現れ、マグアは襲われて叩きのめされる。

死んだふりをしたマグアは、その場を逃れる。

ウィリアム・ヘンリー砦が近くだと知らされたヘイワードらは、日暮れまでには着くだろうと言われて出発する。

結局、砦に着いたのは部隊とほぼ同時であり、コーラとアリスは、父マンローとの再会を喜ぶ。

マンローは、娘達を救ってくれたアンカスに感謝する。

アンカスを見つめるコーラの視線に苛立つランドルフだったが、彼女に愛を告白する決心をする。

しかし、コーラの自分に対する態度に憤慨したランドルフは、何も言わずに立ち去る。

その後、窓の外に人の気配を感じたため銃を構えたコーラは、それがアンカスだと気づき、彼からドレスを渡されて語り合う。

部下を連れて現れたランドルフは警戒し、コーラが持っているドレスを気にしながその場を去る。

司令部では、マンローらが戦況について話し合っていた。

左翼城壁の砲火が使用不能ではあったが、フランス軍の司令官モンカルムはそれを知らないはずだと指摘するマンローは、神のご加護があれば自分達は救われると考える。

戦況の悪さをマンローに確認したランドルフは、それを敵の先住民に知られれば、部族のテントに自分達の頭の皮が吊るされると言われる。

臆病なランドルフは恐怖に怯え、敵軍の司令部に向いモンカルムに会い、自軍の情況を話してしまう。

マンローに会談を申し入れたモンカルムは、砦の陥落は免れないと警告し、城壁の砲火が役に立たないことを知っていると伝える。

誰かが情報を漏らしたと考えたマンローは、女子供には危害を加えないことを確認し、モンカルムに敬意を表してその場を去る。

白人達はヒューロン族に酒を売り、戦いの準備の宴が始り、殺戮の気配が漂う。

翌朝マンローは、娘達を含めた女と子供を砦から避難させるが、部族に合流していたマグアは、フランス軍が交わした協定を無視して襲い掛かる。

人々は暴行殺害され、マグアは、コーラが指示に従わないためにアリスを連れ去ろうとする。

コーラは、自分も同行するとマグアに伝え、アリスと共に連れ去られる。

砦は襲われ、助けを求める女性を見捨てたランドルフは、弾薬庫に逃げ込む。

しかし、見つかったランドルフは火を放たれ、その場は爆破される。

殺戮の現場を確認したマンローは、娘達が連れ去られたことをアンカスから知らされる。

平和を求めるデラウェア族の集落に向かったマグアは、厚遇を要求する。

アンカスはヘイワードと共にその場に到着し、賢明なデラウェア族は、マグアの話を聞き入れないことを確信する。

デラウェア族の部族長は、コーラはアンカスのものだと伝え、ヘイワードはアリスに寄り添う。

しかし部族長は、アリスはマグアのものだと伝え、聖地の掟が、それを日没まで守ると語る。

マグアはアリスを連れ去り、コーラは妹を救おうとするものの認められない。

コーラはマグアを呼び止め、自分がアリスの身代りになると言って彼を説得する。

ヘイワードにアリスを任せたコーラは、アンカスに別れを告げてマグアの元に向かう。

納得いかないアンカスは、日暮れと共に追跡するとマグアに伝える。

アンカスを挑発したマグアは、コーラを連れてその場を去る。

川で休んでいたコーラは、ウマに水を与えるマグアの隙を見て岩山に登る。

絶壁の前で立ち止まったコーラは、追ってきたマグアに、近づいたら身を投げると伝える。

二人はその場で夜を過ごし、マグアはコーラが睡魔に襲われるのを待つ。

岩山にコーラがいると感じとったアンカスは、その場に向う。

眠ってしまったコーラは、近づいて手を掴んだマグアから逃れようとして崖から落ちそうになる。

アンカスが現れるが、マグアはコーラの手をナイフで傷つけて、彼女は落下死する。

マグアとアンカスは格闘になり、土手を転げ落ちながら川に向かう。

アンカスはマグアに刺され、その場にたどり着いたホークアイとチンガチュックは、倒れているアンカスとコーラを見つける。

逃げるマグアを銃撃したホークアイは、彼が滝つぼに落ちる姿を確認する。

ホークアイとチンガチュックは、死亡したコーラの腕を握り締めながら息絶える、マグアの最期を見届ける。

その後、美しい谷間ではコーラの、そして岩山ではアンカスの埋葬の儀式が行われる。

アリスは泣き崩れ、ヘイワードと父マンローに抱きかかえられながらその場を去る 。

アンカスが世を去ったことにより、自分が最後のモヒカン族となったことを語りながら、チンガチュックはホークアイと共に祈りを捧げる。

そしてチンガチュックは、アンカスの亡骸を前にその場に佇む。


解説 評価 感想 ■

同じ題材として、1932年にハリー・ケリー主演で、1936年にはランドルフ・スコット主演で、そして1992年には、製作、監督、脚本マイケル・マン、主演ダニエル・デイ・ルイスで「ラスト・オブ・モヒカン」が映画化されている。

*(簡略ストー リー)

1757年、”フレンチ・インディアン戦争”の最中。
白人を友人と考えるモヒカン族の酋長チンガチュックは、危険を知らせるためイギリス陸軍のエドワード砦に息子アンカスを向かわせる。
アンカスから警戒するよう言われたウェッブ将軍は、ウィリアム・ヘンリー砦でフランス軍と激しい戦いを繰り広げる、マンロー大佐からの手紙を伝令の先住民マグアから渡される。
援軍を出すことを決めたウェッブ将軍は、マンローの娘姉妹コーラとアリスをヘイワード少佐の護衛の下で同行させる。
ガイドのマグアは、近道だと言って部隊と離れて姿を消し、迷ったヘイワードらはアンカスと出くわす。
マグアの案内を不審に思い警戒したアンカスは、ヘイワードとコーラとアリスを連れて安全な場所である洞窟に向かう。
しかし、実はフランス軍と手を組むヒューロン族の戦士だったマグアは、アンカスらに襲いかかる・・・。
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この後、何度も映画化やテレビ・ドラマになる有名な物語で、アメリカ先住民間の争いや、人種を越えた恋などが細やかなタッチで描かれている。

1995年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。

1920年公開の作品にして、その映像の美しさは驚きであり、舞台となる渓谷の地を生かしたロケも見所の作品。

また、蛮族のヒューロン族による殺戮場面などはかなり残虐で、目を覆いたくなるようなシーンは衝撃的でもある。

アメリカ先住民の部族、誇り高いモヒカン族、残虐非道なヒューロン族、平和を求めるデラウェア族などの考えや習慣などの違いが興味深く描かれている。

狙った獲物は必ず手に入れようとする、残虐なヒューロン族の戦士ウォーレス・ビアリー、友好的なモヒカン族の勇敢な戦士アラン・ロスコーに心惹かれる、イギリス軍指揮官ジェームズ・ゴードンの娘バーバラ・ベッドフォードとリリアン・ホール、モヒカン族のスカウト、ハリー・ローレイン、姉妹を守るイギリス軍士官ヘンリー・ウッドワード、臆病な裏切り者の士官ジョージ・ハッカソーン、聖職者ネルソン・マクドゥーウェルモヒカン族の酋長セオドア・ローチイギリス軍司令官シドニー・ディーン、そして先住民役でボリス・カーロフなどが共演している。


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