ライフ・オブ・デビッド・ゲイル The Life of David Gale (2003) 3.5/5 (2)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

死刑囚の取材をする記者の、事件に隠された真相究明を描く、製作、監督アラン・パーカー、製作ニコラス・ケイジ、主演ケヴィン・スペイシーケイト・ウィンスレットローラ・リニー他共演のサスペンス。


ドラマ(サスペンス/犯罪)

ニコラス・ケイジ / Nicolas Cage 作品一覧


スタッフ キャスト ■

監督:アラン・パーカー
製作
ニコラス・ケイジ

アラン・パーカー
製作総指揮
モリッツ・ボーマン

ガイ・イースト
ナイジェル・シンクレア
脚本:チャールズ・ランドルフ
撮影:マイケル・セレシン
編集:ジェリー・ハンブリング
音楽
アレックス・パーカー
ジェイク・パーカー

出演
デビッド・ゲイル:ケヴィン・スペイシー
ビッツィー・ブルーム:ケイト・ウィンスレット
コンスタンス・ハラウェイ:ローラ・リニー
ザック・スティモンズ:ガブリエル・マン
ダスティ・ライト:マット・クレイヴン
ブラクストン・べリュー弁護士:レオン・リッピー
デューク・グローヴァー:ジム・ビーヴァー
バーリン:ローナ・ミトラ
ニコ:メリッサ・マッカーシー

アメリカ/イギリス/ドイツ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ

2003年製作 130分
公開
北米:2003年2月21日
日本:2003年7月26日
製作費 $38,000,000
北米興行収入 $19,955,598
世界 $38,955,598


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

テキサス
大手ニュース・マガジンの記者ビッツィー・ブルーム(ケイト・ウィンスレット)は、故障した車から降りて走り始める。
__________

ニューヨーク
テキサス大学の元哲学部長で、死刑囚のデビッド・ゲイル(ケヴィン・スペイシー)の処刑延期が却下されたことが報道される。

ゲイルは、1994年に同僚コンスタンス・ハラウェイ(ローラ・リニー)のレイプ殺人事件で逮捕され有罪となり、死刑宣告を受けて控訴していた。

二人が死刑反対運動の活動家だったため、弁護士は、陪審員が被告に反感を持ったと考えたのだった。

ブルームは、ゲイルの弁護士ブラクストン・べリュー(レオン・リッピー)に指名され、金曜の刑執行までに3回のインタビューの許可を得ていた。

上司から、見習いのザック・スティモンズ(ガブリエル・マン)をアシスタントにするようにと言われたブルームはテキサスに向かう。

その途中、ゲイルの犯行を疑わないブルームと、超インテリの行った行動とは思えないと考えるザックの意見は噛み合わない。

車の調子がおかしいために二人は一旦、停車し、ザックがトイレに行っている間に、ブルームは現れたピックアップ・トラックのカウボーイ風の男を気にする。

1日目。
ハンツヴィルエリス刑務所
広報担当のデューク・グローヴァー(ジム・ビーヴァー)に迎えられたブルームとザックは、面会室に案内される。

その場にいたゲイルの弁護士ベリューに挨拶した二人は、ゲイルを紹介される。

ベリューは今後の予定を伝え、単独でインタビューすると言うブルームを残し、彼はザックを連れてその場を去る。

数日後に処刑される自分の人生を語る相手としてブルームが相応しいと判断したゲイルは、なぜ大学の学部長になったのかということから話し始める。
__________

講義に遅れて来た学生バーリン(ローナ・ミトラ)から、成績のためなら何でもすると言われたゲイルは、最高点をあげるので”勉強すること”を約束させてその場を去る。

コンスタンスから活動のについての報告を聞いたゲイルは、帰宅して息子を寝かせ、ベビーシッターに後を任せて卒業パーティーに向かう。

年に何回もスペインに行く、妻の”不倫”についてを同僚にからかわれたゲイルは、落第通知を受けとっていたバーリンに迫られて愛し合う。

翌日、バーリンと愛し合ってしまったことをコンスタンスに伝えたゲイルは後悔するものの、彼女に皮肉を言われる。

死刑執行についてのテレビ討論で知事と対談したゲイルは、激しい議論の末に番組を終える。

その場に待機していたコンスタンスは、役人よりも利口だということを証明したかっただけだと言ってゲイルを非難する。

ゲイルは、そこに現れた警官に、レイプ罪容疑で逮捕されてしまう。
__________

状況証拠でレイプと断定されるのは確実だったが、バーリンは裁判に耐えられないと考えて起訴を取り下げ姿を消した。

帰国した妻は保釈を2週間後に申請したことをゲイルはブルームに話す。

ゲイルは、”後悔している”という内容の、サンフランシスコから送られてきたバーリンのハガキのことも伝え、ブルームとの初日のインタビューを終える。

ゲイルを疑う気持ちが変わらないブルームだったが、ザックはやはりそれを否定する。

そんな二人をピックアップ・トラックの男が監視する。

2日目。
ブルームとザックは、コンスタンスの家を買い、ゲイルの犯行現場を再現して見物にしているニコ(メリッサ・マッカーシー)に会い、事件に関しての情報を得ようとする。

その後、二人は、再びピックアップ・トラックの男を目撃する。

ゲイルとの2回目の面会でブルームは、被害者に手錠をかけて鍵を呑ませるのは、ルーマニアの秘密警察の手口だと指摘される。

それを記事に書いたことがあると言うゲイルは、検察がまだその件を知らないこともオフレコで話す。

罠だと言うゲイルは三脚のことを話し始め、殺人現場を撮影した映像を、誰かが持っていることを自分に知らせたかったのだと言って、死刑反対運動の指導者を死刑にしようとする者がいると伝える。

ゲイルは、それをブルームに調べてもらおうとしていたのだった。
__________

妻と別居したゲイルは、離婚するのが最善の方法だと言う彼女からのメールを受け取る。

実質的に辞職勧告を受けたゲイルは、家を売却して安アパートに引っ越す。

妻との連絡は取れず生活が乱れるゲイルは、アルコール依存症となる。

弁護士のベリューから、息子に会えなくなると忠告されたゲイルは、依存症を克服して職を探そうとする。

電気製品販売店で働き始めたゲイルはコンスタンスを訪ね、その場にいた同じ活動家のダスティ・ライト(マット・クレイヴン)に言葉をかける。
(ダスティがピックアップ・トラックの男)

その後ゲイルは、レイプ犯のイメージと依存症克服も疑われ、死刑廃止活動からも排除される。

再び酒を飲んでしまったゲイルは、息子とも話せずに苛立ち、失意の内にコンスタンスを訪ねる。

ところが、白血病だったコンスタンスが倒れてしまい、ゲイルは救急車を呼び彼女は病院に搬送される。

コンスタンスの病気を知らなかったゲイルは、大きなショックを受ける。
__________

自分が不治の病だと知っていたコンスタンスは、人命を助けることを人生の糧にしながら旅立っていったと、ゲイルは涙しながらブルームに語る。

ゲイルに対する考えが変わりつつあるブルームは、無能な弁護士のベリューのせいで、ゲイルが終身刑でなく死刑になったことを知る。

インタビューの契約金50万ドルを受け取ってきたブルームはモーテルに戻り、ザックに部屋に誘われるもののそれを断る。

自分の部屋のドアが開いていたため、ブルームはザックを呼んでその場に入り、誰もいないことを確認して自分宛のビデオ・テープがあることに気づく。

フロントでビデオ・デッキを借りてテープを見た二人は、傷つけられたコンスタンスが全裸で両手に手錠をかけられ、頭からビニール袋を被せられてもがき苦しみながら息絶える映像を確認する。

ベリューが翌日テープをチェックすることになり、ショックを受けたブルームをザックは抱きしめる。

3日目。
ブルームは、ビデオが、ゲイルと死刑反対派を陥れるための憎悪を示す道具だとザックに説明する。

その後、二人は再びピックアップ・トラックの男に尾行される。

ベリューに契約金を渡したブルームは、ビデオの女性がコンスタンスかも分からず、誰でも作れるような内容だと彼に指摘され、死刑は予定通り翌日に執行されると言われる。

テープを渡されたことで自分も疑われるとも言われたブルームは、コートを忘れたためにベリューのオフィスに戻ろうとする。

ブルームは、その建物でピックアップ・トラックの男ダスティを目撃する。

それをザックに伝えたブルームは、ダスティの車を調べ身元を洗うように指示する。

ダスティを追ったザックだったが、踏切につかまってしまう。

ゲイルに面会したブルームは、ダスティがコンスタンスの前の地区担当者で過激な男だと知らされる。

コンスタンスと親しかったダスティは、裁判で自分に不利な証言をしたとゲイルは話す。

情状酌量を求める意図で酒の話をしたダスティだったが、それは裏目に出てしまった。

ゲイルは、自分がコンスタンスを殺したという思いに駆られるタイプの男だとダスティに語る。

コンスタンスと深い関係だったのかをブルームに聞かれたゲイルは、それには訳があると答える。
__________

ゲイルは、愛も犠牲にしたコンスタンスを慰めるつもりで彼女と愛し合った。

翌朝、ダスティはコンスタンスの家を訪ねる。

その夜、車の中で眠っていたゲイルは、警官に起こされて逮捕される。
__________

ダスティが犯人だと言うブルームに、それが証明できれば、自分達はここにいないとゲイルは伝える。

それを調べるのが役目であり、全て話したと言われたブルームは、自分の死は問題ではなく、息子が父親をどう記憶するかということのために行動してほしいと伝える。

翌日の今頃は死んでいるため、自分がなぜ死ぬのか、その答えを24時間以内に出してほしいと語るゲイルは、ブルームに別れを告げてその場を離れる。

モーテルに戻ったブルームは、その場で待っていたベリューからオフィスに忘れたコートを渡され、控訴が却下されたことと、他のビデオが届く可能性を指摘される。

ブルームは、コンスタンスとダスティの関係についてをベリューに問い、はっきりしないものの、深い仲だという噂もあると言われる。

その後ブルームは、犯行の写真などを参考に事件についてを徹夜で調べる。

4日目。
ゲイルは、死刑が執行される”ハンツヴィル刑務所”に移送される。

ブルームはビデオ映像を検証するため、テープとビデオ・デッキを持参してザックと共にニコの家に向かう。

その場でブルームは、ビデオ映像と同じ状況を再現して比較する。

自分が被害者になると言うブルームは、ガムテープで口を塞ぎ、ビニール袋を被り手錠をして倒れ込む。

もがき苦しむブルームを助けたザックは、彼女から、コンスタンスが自分でやったと言われる。

ザックは、コンスタンスがなぜ自殺に見せかけなければならなかったのか疑問に思う。

”無実の者が罪を着ることがある”と言ったザックの言葉で閃いたブルームは、そのことを身をもって示すためにコンスタンスがしたことだと指摘する。

誰がテープを撮り自分のモーテルの部屋に置いたのか・・・コンスタンスの同志ならそれを実行すると考えたブルームとザックは、ダスティを疑い彼の家に向かう。

無罪の者が処刑された方が、ダスティは活動に有利だと考えたとブルームは推測する。

テープのオリジナルをダスティが持っていると考えたブルームは、ザックに電話をかけさせて、そのテープの件だと言ってダスティをガソリンスタンドに呼び出す。

その間、処刑の時間が迫った刑務所では、その準備が始まる。

ブルームは、ザックをその場に残してダスティの家に戻り、部屋にあったビデオを調べる。

ダスティが自分に送ろうとしていたビデオを見つけたブルームは、それを確認する。

その映像はブルームが考えていた通りの内容で、コンスタンスが自ら死を選ぶ姿であり、そこには、それを撮影したダスティも映っていた。

動揺するブルームは、ダスティが来なかったと言って現れたザックと共に、テープを持って刑務所に向かう。

ダスティは、二人が車で走り去る姿を確認する。

ブルームは、知事や刑務所長、ニューヨークの雑誌社、最高裁に連絡するよう指示してザックを降ろすが、死刑執行まで10分を切る。

ゲイルには最後の食事が用意され、彼はシャワーを浴びる。

ハンツヴィルまで3マイルの場所で、車の故障に気づいたブルームは焦る。

ブルームは車を降り、テープを持って走り始める。

刑務所周辺は、死刑賛成派と反対派のデモ隊とマスコミが集まり騒然となる。

刑務所から現れた広報担当のグローヴァーは、ゲイルの刑が執行されたことを発表する。

それはマスコミによって報道され、その場に着いたブルームは泣き崩れる。

ダスティは家を捨てて旅立ち、ベリューも契約金50万ドルを持参してある場所に向かう。

ブルームがビデオを入手したことと、コンスタンスが自殺であったとことが報道される。

その映像撮影に関わったダスティの家は捜査され、彼が死刑制度の過ちを暴こうとしたと考えられた。

知事は、ダスティを逮捕して法の裁きを下すと言い切る。

ベリューは、現金、そしてパスポートと航空券をダスティに渡す。

ゲインは殉教者となり、彼ら活動家の考えが多くの人々の心を動かしたのは事実だった。

スペイン
ダスティはゲイルの元妻の家を探し、入り口に現金と袋を置いて立ち去る。

その後ブルームには、ゲイルが持っていた羊のぬいぐるみと共に、”ゲイルからの自由の鍵だ”と言うベリューからのメモが届く。

ゲイルの元妻は、届けられた物を夫に見せて、ゲイルのトレーナーと現金、そして、サンフランシスコから送られてきた、バーリンからの”後悔しています”というハガキを確認する。

妻は真相を知りショックを受け、ゲイルはオペラを観劇して全てをやり遂げたことで満足する。

”自由の鍵”という言葉が気になったブルームは、ぬいぐるみの中にあったテープを見つけて再生する。

それには、コンスタンスの死を確認し、彼女の被ったビニール袋に自分の指紋を付けるゲイルの姿が映っていた。

ブルームはその映像を見て動揺する。

ゲイルは、カメラに向かいスイッチを切る。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

テキサス
レイプ殺人事件で死刑判決を受けたテキサス大学の元哲学部長デビッド・ゲイルは、刑執行を数日後に控え、ニューヨークの雑誌記者ブルームを指名して取材に応じる。
アシスタントのザックと共に現地に向かったブルームは、死刑廃止運動の活動家であるゲイルの犯行を疑うことなく彼と面会する。
女子学生とのレイプ事件を発端にした妻との離婚、エリートからホームレス寸前になったゲイルの波乱の人生などを知らされたブルームは、冤罪の可能性を考え始める。
その後ブルームは、被害者であるゲイルと同じ活動家コンスタンスの殺害現場を映すビデオ・テープを受け取り、事件の真相を探ろうとするのだが・・・。
__________

レイプ殺人や死刑執行の是非など、アメリカの抱える社会問題を鋭い視点で描く、アラン・パーカーの緻密な演出が光る社会派ドラマ。

スタッフ、キャストを見ただけで単純なサスペンスでないことは予想されるが、ある考えを追及する者達の”殉教”による訴えを描く凄まじい内容の物語だ。

エリート教授の凋落、不治の病の同僚活動家、謎の男、無能と思われる弁護士、全てが仕組まれたことである事実が分かるクライマックスは、驚くべき展開で幕を閉じる。

とは言っても、主演がケヴィン・スペイシーであるため、アカデミー助演賞を授賞した「ユージュアル・サスペクツ」(1995)的な彼の役柄が常に頭を過り、ラストはその予想が的中したという方は多いはずだ。

エリート教授、活動家、レイプ事件、離婚・・・波乱の人生を送った死刑囚を演ずるケヴィン・スペイシーの変幻自在の演技は圧巻だ。
上半身を微動だにせず、目や口の動きだけで気持ちを伝える演技に是非、注目していただきたい。

当初は主人公の犯行を疑わないが、その後、冤罪を信じて行動に移す雑誌記者を熱演するケイト・ウィンスレット、主人公と共に活動する被害者(と思われた)のローラ・リニー、ブルーム(ケイト・ウィンスレット)のアシスタント、ガブリエル・マン、主人公と同じ活動家である謎の男マット・クレイヴン、無能と思わせるのも仕組まれたことであった主人公の弁護士レオン・リッピー、刑務所の広報担当官ジム・ビーヴァー、主人公に迫る学生ローナ・ミトラ、被害者の家で事件現場を再現して見世物にする女性メリッサ・マッカーシーなどが共演している。


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