肉弾鬼中隊 The Lost Patrol (1934) 3/5 (16)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

1927年に発表された、フィリップ・マクドナルドの小説”Patrol”を基に製作された、1929年公開のイギリスのサイレント映画”The Lost Patrol”のリメイク作品。
第一次大戦下、砂漠で取り残されたイギリス軍パトロール隊のアラブ人人との戦いを描く、製作メリアン・C・クーパー、製作、監督ジョン・フォード、脚本ダドリー・ニコルズ、主演ヴィクター・マクラグレンボリス・カーロフウォーレス・フォード他共演の戦争ドラマ。


ドラマ(戦争)

ジョン・フォード / John Ford 作品一覧


スタッフ キャスト ■

監督:ジョン・フォード
製作
メリアン・C・クーパー

ジョン・フォード
原作:フィリップ・マクドナルドPatrol
脚本:ダドリー・ニコルズ

撮影:ハロルド・ウェンストロム
編集:ポール・ウェザーワックス
音楽:マックス・スタイナー

出演
軍曹:ヴィクター・マクラグレン

サンダース:ボリス・カーロフ
モレリ:ウォーレス・フォード
ジョージ・ブラウン:レジナルド・デニー
マトロウ・クック:アラン・ヘイル
クインキャノン:J・M・ケリガン
ハーバート・ヘイル:ビリー・ビーヴァン
ベル伍長:ブランドン・ハースト
ピアソン:ダグラス・ウォルトン
ジョック・マッカイ:ポール・ハンソン
エイベルソン:サミー・スターン
アラブ人:フランシス・フォード

アメリカ 映画
配給 RKO

1934年製作 73分
公開
北米:1934年2月16日
日本:1934年9月
製作費 $262,000
北米興行収入 $583,000


アカデミー賞 ■

第7回アカデミー賞
・ノミネート
作曲賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1917年、第一次大戦下、メソポタミア
砂漠地帯を行くイギリス軍パトロール隊指揮官の中尉が狙撃される。

軍曹(ヴィクター・マクラグレン)は中尉の死亡を確認して、全員に馬を降りる指示を出すようベル伍長(ブランドン・ハースト)に命ずる。

ベルは、サンダース(ボリス・カーロフ)とジョージ・ブラウン(レジナルド・デニー)に中尉を埋葬させる。

サンダースは祈りを捧げるが、軍曹はそれを遮り、危険が迫っていると言って出発する。

小休止して馬も休ませた軍曹は、動揺する若いピアソン(ダグラス・ウォルトン)に声をかけて落ちつかせる。

徒歩で出発した部隊だったが、ジョック・マッカイ(ポール・ハンソン)の馬が倒れ、彼は馬を撃って安楽死させる。

その後、部隊は水場を見つけ、そこにはイスラム教徒の寺院のようなものがあったが人はいなかった。

軍曹は、水を得て気が緩む部下の気を引き締め、翌日、出発することを伝える。

クインキャノン(J・M・ケリガン)を呼び馬が奪われないように警戒させた軍曹は、ピアースに見張りをさせる。

軍曹は、経験のないピアースに優しく語り掛け、月明かりの情景を楽しんでいる彼に、気を引き締めるよう伝える。

翌朝、軍曹は、ピアースが刺殺されて馬は奪われ、ベルが重傷を負っていることを知る。

ピアースは埋葬され、ベルを看病していたサンダースは、ブラウンが呑気に女の話などをしているのでそれを批判する。

ブラウンとエイベルソン(サミー・スターン)が言い争いを始めたため、それを制止した軍曹は、サンダースにベルの様子を見るよう命ずる。

部下を集め、馬がない現状で今後のことを考える軍曹は、この場で待機するために偵察をしようとする。

ハーバート・ヘイル(ビリー・ビーヴァン)がヤシの木に登り周囲を見渡すが、銃弾を受けて落下する。

頭部を一撃されたヘイルは即死状態だった。

援軍を呼びに行くためのクジ引きで、マッカイとマトロウ・クック(アラン・ヘイル)が選ばれ、軍曹は、万一のために書き残しておきたいことがある者は彼らに渡すよう指示する。

その夜、マッカイとクックは仲間達に見送られて出発する。

翌日、めまいがするエイベルソンは、見張りをしている際に、何かを目撃してその場を離れ銃撃されてしまう。

軍曹らは動く物を確認して攻撃し、マッカイが動いたことを確認したモレリ(ウォーレス・フォード)が彼の元に向かう。

モレリはマッカイを助けて連れ帰り、ベルが攻撃に加わろうとして起き上がるものの倒れて息を引き取る。

サンダースはそれを軍曹に知らせるが、マッカイが死亡したことを知る。

夜になり向かってくるものを撃った軍曹らだったが、それは、アラブ人に捕えられ惨殺されて馬に乗せられたマッカイとクックだった。

野蛮な行為を許せないクインキャノンは、アラブ人を殺すと言って叫びながら砂漠に向い射殺される。

その後、正気を失ったように思えるサンダースに銃を向けるモレリを鎮めた軍曹は、ブラウンがこの場を去ったことを知らされる。

それを黙っていたサンダースを同罪だと非難する軍曹は、彼に見張りを命ずる。

ブラウンの聖書に書き残してあった文字を呼んだ軍曹は、彼が、マッカイの敵を討つためにこの場を去ったことを知る。

翌日、見張りをしていた軍曹は、女の話をしないことについてをモレリに聞かれ、妻が死に立派な息子がいることを語る。

その後、イギリスの複葉機が上空に現れ喜ぶ軍曹らは、砂漠に着陸したパイロットがその場を離れるようとしたため、戻るようにと指示する。

パイロットは狙撃されてしまい、神に祈って自分が呼び寄せた者を殺してしまったと言って、サンダースは軍曹とモレリを非難する。

軍曹は、襲い掛かろうとしたサンダースを殴り倒して拘束する。

その後、軍曹は姿を見せないアラブ人に苛立ち、モレリと共に銃を置いて飛行機に向う。

機関銃を外した軍曹はそれをモレリに運ばせて、飛行機に火を放つ。

別の部隊が炎に気づき、その場まで5~6時間と判断して現場に向かう。

サンダースが姿を消したことを知った軍曹は、怯えるモレリにそれを伝える。

木で十字架の杖を作り、砂漠に向かうサンダースに気づいたモレリは彼の元に向かう。

サンダースが目の前で狙撃され、彼の死を確認したモレリは軍曹の元に戻ろうとする。

モレリは撃たれてしまい、軍曹は姿を見せない敵を挑発する。

部下を埋葬した場所に自分の墓穴も掘った軍曹は、軍服を着て覚悟を決める。

やがてアラブ人が現れ、軍曹は機関銃で彼らを銃撃し、相手を倒したことを亡くなった部下に知らせる。

残った一人も倒した軍曹は、現れた自軍の部隊に気づく。

呆然とする軍曹は、部下はどこかを指揮官に聞かれ、彼らが埋葬されている場所を指さす。

そして軍曹は、部隊と共にその場を去る。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

1917年、第一次大戦下、メソポタミア
砂漠地帯を行くイギリス軍パトロール隊の指揮官が狙撃される。
指揮官となった軍曹は、自分達を狙うアラブ人を警戒しながら前進する。
やがて、イスラム教の寺院と思われる場所で水場を見つけた部隊は、その場で休息をとり翌日に出発しようとする。
しかし、夜の間に見張りが殺され馬が奪われてしまう。
身動きできなくなった部隊は、その場に留まるしかなかったが、見えない敵に次々と隊員が殺されていく・・・。
__________

旧作であるイギリスのサイレント映画”The Lost Patrol”の主演は、本作の主演ヴィクター・マクラグレンの弟シリル・マクラグレンだった。

盟友である、製作メリアン・C・クーパー、製作、監督ジョン・フォード、脚本ダドリー・ニコルズ、コンビによる快作である。

移動が不可能となった、敵を迎え撃つパトロール隊とアラブ人の単純な戦いを描くアクション作品かと思いきや、非情にシンプルな内容ではあるが、人間の心理を描くジョン・フォードの深い演出とダドリー・ニコルズの巧みな脚本が光る、見応えのある作品に仕上がっている。

民謡などをアレンジしたマックス・スタイナーの音楽が印象的で、第7回アカデミー賞では作曲賞にノミネートされた。

舞台はメソポタミア地方の砂漠ということで、カリフォルニアインペリアル郡の砂漠地帯で行われたロケが、なかなかいい雰囲気を出していて見事だ。

部下に対する優しさも見せる、頼りがいがある指揮官である軍曹を豪快に演ずるヴィクター・マクラグレンは、翌年、同じジョン・フォード作品の「男の敵」(1935)でアカデミー主演賞を受賞することになる。

非常に印象に残る役柄で、信心深い兵士であり正気を失ってしまうボリス・カーロフ、隊員のウォーレス・フォードレジナルド・デニーアラン・ヘイルJ・M・ケリガンビリー・ビーヴァンブランドン・ハースト、ダグラス・ウォルトン、ポール・ハンソン、そしてアラブ人役で、ジョン・フォードの兄フランシス・フォードなどが共演している。


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