ラブリーボーン The Lovely Bones (2009) 3/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

2002年に発表された、アリス・シーボルトのベストセラー同名小説の映画化。
惨殺された少女が、自分の死が原因で崩壊しかけた家族を見捨てられずに、別世界でそれを見守りながら、に困難を乗り越えようとする姿を描く、製作総指揮スティーヴン・スピルバーグ、製作、監督ピーター・ジャクソン、主演シアーシャ・ローナンマーク・ウォールバーグレイチェル・ワイズスタンリー・トゥッチスーザン・サランドン他共演のファンタジー・サスペンス。


ドラマ

スティーヴン・スピルバーグ / Steven Spielberg 作品一覧


スタッフ キャスト ■

監督:ピーター・ジャクソン
製作総指揮
スティーヴン・スピルバーグ

テッサ・ロス
製作
キャロリン・カニンガム

フラン・ウォルシュ
ピーター・ジャクソン
原作:アリス・シーボルト

脚本
フラン・ウォルシュ

フィリッパ・ボウエン
ピーター・ジャクソン
撮影:アンドリュー・レスニー
編集:ジャベス・オルセン
音楽:ブライアン・イーノ

出演
スーザン”スージー”サーモン:シアーシャ・ローナン

ジャック・サーモン:マーク・ウォールバーグ
アビゲイル・サーモン:レイチェル・ワイズ
ジョージ・ハーヴィー:スタンリー・トゥッチ
リン:スーザン・サランドン
リンジー・サーモン:ローズ・マクアイヴァー
バックリー・サーモン:クリスチャン・トーマス・アシュデール
レン・フェナーマン:マイケル・インペリオリ
レイ・シン:リース・リッチー
ルース・コナーズ:キャロリン・ダンド
クラリッサ:アマンダ・ミシュルカ
ブライアン・ネルソン:ジェイク・アベル
デニース”ホリー”ル・アン:ニッキー・スーフー
ケイデン:トム・マッカーシー

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ

2009年製作 135分
公開
北米:2009年12月11日
日本:2010年1月29日
製作費 $65,000,000
北米興行収入 $43,818,839
世界 $93,621,340


アカデミー賞 ■

第82回アカデミー賞
・ノミネート
助演男優賞(スタンリー・トゥッチ)


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1973年。
14歳のスーザン”スージー”サーモン(シアーシャ・ローナン)は、父ジャック(マーク・ウォールバーグ)、母アビゲイル(レイチェル・ワイズ)、妹のリンジー(ローズ・マクアイヴァー)、そして弟バックリー(クリスチャン・トーマス・アシュデール)とで、幸せな生活を送っていた。

ある日、スージーは弟バックリーの呼吸が止まったのを知り、慌てて車を運転して、病院に運び彼の命を救う。

スージーは、祖母リン(スーザン・サランドン)から、弟を救った自分が長生きすると言われるのだが・・・。

クリスマスも近づく頃、ショッピングセンターに家族で買い物に行ったスージーは、同級生のレイ・シン(リース・リッチー)をみかけて心奪われてしまう。

1973年12月6日。
スージーは学校でレイに声をかけられ、彼が自分に好意を持っていることを知る。

そして、レイがスージーにキスしようとした時、問題児扱いされているルース・コナーズ(キャロリン・ダンド)が、ケイデン校長(トム・マッカーシー)に叱られながら部屋から出てくる。

キスはお預けとなったスージーだったが、土曜日にレイからデートに誘われ、彼女は夢見心地のまま帰宅しようとする。

トウモロコシ畑を通り抜けようとしていたスージーは、レイが本にはさんでおいたメモが落ちたため、それを拾おうとする。

畑にいた、隣人のジョージ・ハーヴィー(スタンリー・トゥッチ)がそれを拾いそこね、スージーに声をかける。

スージーは家に帰ろうとするが、ハーヴィーが畑の中に作った地下室を見せられ、彼女は興味本位で中に入ってしまう。

そこを、子供達の溜まり場にするというハーヴィーは、中に飾ってあるフィギュアなどをスージーに見せるが、彼女は危険を感じ始める。

そして、スージーは部屋から外に飛び出し、通りでメモを拾ったルースとすれ違う。

その頃、スージーの帰りが遅いことを心配したジャックが、娘の写真を持ち彼女を捜し始める。

アビゲイルは警察を呼び、レン・フェナーマン刑事(マイケル・インペリオリ)に事情を説明する。

スージーは、誰もいない街を走り回り、父ジャックを見つけても彼は自分に気づかず、帰宅しても家族の姿はない。

浴室の浴槽に浸かっていたハーヴィーに気づいたスージーは、叫びながら姿を消してしまう。

翌日、フェナーマン刑事は、トウモロコシ畑に埋まっていた、スージーの毛糸の帽子を見つけて、ジャックとアビゲイルにそれを見せる。

フェネーマンは、現場で大量の血液反応が出たことを両親に伝え、アビゲイルは取り乱してしまう。

ジャックはアビゲイルをなだめ、必ずスージーを捜し出すことを約束する。

証拠を消していたハーヴィーは、フェナーマンが来ることに気づき、冷静さを保ち質問に答える。

スージーの写真を見せられたハーヴィーは、彼女のブレスレットが部屋にある事に気づく。

一瞬動揺したハーヴィーだったが、何食わぬ顔でそれを隠し、その後、飾りを一つ外して、それを川に投げ捨ててしまう。

別世界に着いたスージーは、レイがいるのに気づくが、彼は呼びかけに応えず、近づくことも出来ない。

レイのメモを拾ったスージーはそれを読み、現実ではルースがメモをレイに渡す。

ルースは、スーザンが”去った”というレイの言葉に反し、彼女が近くにいる可能性を伝える。

その時、スージーの前に”ホリー・ゴーライトリー”(ニッキー・スーフー)という少女が現れる。

ホリーは、スージーの手に、通りでルースが触れたことで、彼女は一生スージーを近くに感じ続けると伝える。

そしてスージーは、そこがまだ天国ではないことを知らされ、先に行くことよりも、振り返ってばかりいることに気づき、元の世界に戻ることを望む。

浜辺を駆け抜けていたスージーは、現れた”ボトルシップ”が次々に壊れていくのを目撃する。

スージーは、それを作るのが趣味だった父ジャックが悲しみ、心が乱れているのを知る。

その頃、ハーヴィーは、事件が忘れ去られるのに安堵していたが、ジャックがどれだけ娘を愛しているかという、父親の気持ちを理解していなかった。

ジャックは、壊さずに残したボトルシップにろうそくを灯し、スージーとの触れ合いを試み、そして彼女もそれを感じる。

ようやく安らぎを得たスージーは、その世界でホリーと楽しい時を過ごす。

そんな時ジャックは、息子バックリーから、自分のところにスージーが現れ、家族を見守っていると言われ、彼を硬く抱きしめる。

ジャックは、プレゼントしたカメラで撮ったスージーの写真のフィルムを見つけ、それを現像してみる。

その後ジャックは、スージーが知らない人間に注意することに気づき、犯人が顔見知りだと確信し、それをフェナーマンに知らせる。

ジャックは、大量の資料を家に運び込みフェナーマンの捜査に協力しようとする。

しかし、スージーが行方不明となってから、既に1年近くが経とうとしているにも拘らず、娘の部屋に入る気にもなれないアビゲイルは、精神的に限界になる。

そして、母リンの助けを借りようとしたジャックは、彼女を自宅に呼び寄せる。

アルコール依存症だったが、家を仕切ろうと奮闘するリンは、孫のバックリーから、スージーが天国とこの世の間にいると言われる。

その後、ジャックを支えようとするリンだったが、それに耐え切れなくなったアビゲイルは家を出て、カリフォルニアの果樹園で働き始める。

1977年。
リンジーが、自分の様子を窺っていることに気づいていたハーヴィーは、彼女を標的に再び行動に出ようとする。

一本ずつ現像していた、スージーの写真のフィルムの最後の一本を確認したジャックは、その中に写るハーヴィーの姿が気になる。

ハーヴィーの家に目を留めたジャックは、彼が裏庭に作っていた、カモ猟に使う身を隠すドームが気になり、庭に咲いていた枯れた花が目に付く。

同じ頃、スージーが、金庫の中に入っていた花を手にして、父ジャックのことを想うと、彼の手の中の花が一瞬、真っ赤に咲く。

ジャックはハーヴィーが犯人だと確信して、家に戻った彼に言い寄ろうとする。

その後ジャックは、行過ぎた行動をフェナーマンに非難されてしまう。

ハーヴィーに疑いをかけていたリンジーは、父ジャックに同調する。

ジャックはフェナーマンに感謝して、冷静さを取り戻したように見せかけ、その夜、バットを持ってハーヴィーの家に向かう。

同じ頃、スージーもハーヴィーを殺したい思いでいたのだが、彼を追いトウモロコシ畑に向かったジャックを止めようとする。

しかし、ジャックは、畑の中にいたスージーの友人クラリッサ(アマンダ・ミシュルカ)とブライアン・ネルソン(ジェイク・アベル)に出くわし、彼に叩きのめされてしまう。

瀕死のジャックは、病院に運ばれて意識不明となるが、一命を取り留める。

その頃スージーは、ホリーと呼ばれたデニースを含めた6人の子供達が惨殺されたことと、ハーヴィーによって自分の遺体が金庫に隠されことを知る。

数日後、ハーヴィーの留守中に彼の家に忍び込んだリンジーは、寝室の床に隠してあった、スージーについての資料を見つける。

そこにハーヴィーが戻り、人の気配を感じた彼はリンジーが忍び込んでいることに気づき、彼女は二階の窓から脱出して逃げ延びる。

ハーヴィーは荷物をまとめて、金庫を車に積みそれを廃棄しようとする。

帰宅したリンジーは母アビゲイルが戻ったことを知り、回復に向かっていたジャックは彼女を抱きしめる。

リンジーは、ハーヴィーの資料を祖母リンに渡し、警察の本格的な捜査が始まる。

金庫を、廃棄物が埋められる穴に落とそうとしたハーヴィーだったが、近所に住むルースは彼のことが気になる。

スージーは、殺された子供達が現れ天国に向かおうとする姿を見ながら、やり残したことに気づき、ルースの前に現れる。

それを感じたルースは気を失ってしまい、彼女と親しくなっていたレイが寄り添う。

ルースがレイの顔に触れた瞬間、彼はそれがスージーの感触だと気づく。

そして、スージーがレイにキスを求めた時、ハーヴィーは金庫を穴に落として逃亡する。

時は流れ、ハーヴィーは、ダイナーの駐車場で若い女性に声をかけるが、木から落ちてきたつららに気をとられ、足を踏み外し崖下に転落して死亡する。

サーモン家は再び絆を取り戻し、ようやくスージーの部屋に踏み入る気になったアビゲイルは、彼女の部屋を整える。

そしてスージーは、自分が死んで、”ラブリーボーン”は育っていくことを確認し、別れの時が来たこと知り天国に向かう。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

幸せなサーモン家の長女スーザン”スージー”が、隣人ハーヴィーに殺されてしまう。
スージーの遺体は見つからず、諦めきれない父ジャックは彼女を見つけ出そうとする。
しかし、現実を受け入れた母アビゲイルは精神的に不安定になり、家族の絆に亀裂が入り始める。
その頃スージーは、あまりにも早い自分の死を受け入れられずに、天国を前にした世界で家族にメッセージを送り続ける。
一方、犯人のハーヴィーは、自分を疑い始めたスージーの妹リンジーを襲う行動にでる。
そしてスージーのメッセージを感じたジャックは、ハーヴィーが犯人だと確信するのだが・・・。
__________

残忍な少女惨殺事件のサスペンスにファンタジーを絡めたピーター・ジャクソンの斬新な演出、そして期待のアイルランド人子役シアーシャ・ローナン他の魅力的な出演者なども話題になった作品。

おぞましい殺人が起きる現実とは余りにも対照的な、VFXポストプロダクションWATAデジタル”による、天国(の手前)の世界観など脅威の映像が楽しめる。

原作を読んでいないと解りにくい”ラブリーボーンが育つ(成長)していく・・・”というセリフの意味は、単純に、家族の絆がより強くなっていくという解釈であろう。

序盤から引き込まれるストーリーなのだが、中盤までに祖母の存在を強調して描く割には、後半に、期待していたほどの彼女の絡みや、スージーの存在を感じる弟の霊感などについての言及もなく、やや消化不良的な感じもする。

そのせいか、北米興行収入も前評判を下回り約4400万ドル弱、全世界でも1億ドルに達しないという、ピーター・ジャクソン作品にしては、やや寂しい結果に終わってしまった。

つぐない」(2007)でアカデミー助演賞候補になった、主演の大役を任されたシアーシャ・ローナンは、その直後の撮影でもあり、当時まだ13歳とは思えない、物語をリードする貫禄さえ感じる見事な演技を見せてくれる。

大物スターながら、主人公の娘を控えめな演技で支える両親役マーク・ウォールバーグレイチェル・ワイズ、他の作品とは全く違う雰囲気で、平静を装う残虐な殺人鬼を好演するスタンリー・トゥッチ、上記のように、その存在を期待しただけに、地味な役柄に徹する祖母役のスーザン・サランドン、中盤から重要な役として活躍する、主人公の妹役ローズ・マクアイヴァー、弟クリスチャン・トーマス・アシュデール、刑事役のマイケル・インペリオリ、主人公が思いを寄せるリース・リッチー、霊感を持つ少女キャロリン・ダンド、主人公の友人アマンダ・ミシュルカ、その恋人のジェイク・アベル、殺人の犠牲者で別世界の案内役のニッキー・スーフー、校長トム・マッカーシーなどが共演している。


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