ララミーから来た男 The Man From Laramie (1955) 4.24/5 (29)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

弟の仇を討つことが目的の騎兵隊大尉が悪事を暴き復讐を果たすまでを描く、監督アンソニー・マン、主演ジェームズ・スチュワート、コンビによる、アーサー・ケネディドナルド・クリスプキャシー・オドネル他共演の正統派西部劇。


西部劇


スタッフ キャスト ■
監督:アンソニー・マン
製作:ウィリアム・ゲッツ
原作:トーマス・T・フリン
脚本
フィリップ・ヨーダン

フランク・バート
撮影:チャールズ・ラング
編集:ウィリアム・ライオン
音楽:ジョージ・ダニング
主題歌:レスター・リー

出演
ウィル・ロックハート:ジェームズ・スチュワート
ヴィック・ハンスブロウ:アーサー・ケネディ
アレック・ワゴマン:ドナルド・クリスプ
バーバラ・ワゴマン:キャシー・オドネル
デイヴ・ワゴマン:アレックス・ニコル
ケイト・キャナディ:アリーン・マクマホン
チャーリー・オレアリー:ウォーレス・フォード
クリス・ボルト:ジャック・イーラム
トム・キグビー保安官:ジェームズ・ミリキャン

アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ

1955年製作 102分
公開
北米:1955年8月31日
日本:1956年3月


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ワイオミングララミーから、西部のコロナドの町に積荷を運んできたウィル・ロックハート(ジェームズ・スチュワート)は、目的の店に到着する。

ウィルはそこで、店を任されているバーバラ・ワゴマン(キャシー・オドネル)に出会う。

店にあった”ウィンチェスター”に目を止めたウィルは、それが先住民から手に入れた物だと知る。

積荷を降ろしたウィルは、塩田の塩を馬車に積んで帰ることにする。

そこに、バープ牧場のデイヴ・ワゴマン(アレックス・ニコル)らが現れ、ウィルを泥棒呼ばわりし、馬車を焼きラバを撃ち殺してしまう。

それを見た、牧場主アレック・ワゴマン(ドナルド・クリスプ)の使用人ヴィック・ハンスブロウ(アーサー・ケネディ)は、デイブらの行き過ぎた行為を制止しウィルらを助け、この場を去るように忠告する。

アパッチに銃を売る者を捜す目的があったウィルは、仲間達と別れてその地に留まろうとする。

しかし、ウィルを慕っているチャーリー・オレアリー(ウォーレス・フォード)は彼に協力することになり、手分けして様子を探ることになる。

バーバラの元に向かったウィルは、彼女がデイヴの従妹で、彼の父親ワゴマンが塩田の持ち主だと知る。

翌日、町でデイヴを見かけたウィルは、彼を殴り倒し、止めに入ったヴィックとも殴り合いになってしまう。

そこにワゴマンが現れ、二人の争いを止めさせ、ウィルに町から去るように伝える。

ウィルは、デイヴが銃を抜こうとした時に、それを威嚇したケイト・キャナディ(アリーン・マクマホン)に誘われ、彼女の牧場に連れて行かれる。

バーバラは、恋人であるヴィックに、ワゴマンの牧場を出て他の土地に行く提案をする。

ワゴマンが、弟である自分の父さえ裏切ったことをヴィックに伝えたバーバラだったが、彼は財産をデイヴと二分すると言ったワゴマンの言葉を信じていた。

ケイトの牧場に着いたウィルは、彼女から牧童頭に誘われるが、弟を殺された復讐に来たことを彼女に告げる。

その後、ワゴマンの牧場に向かったウィルは、彼とアパッチの関係についてなど探りを入れるが、ワゴマンはウィルに歩み寄ろうとする。

ワゴマンから、馬車とラバを弁償する600ドルを受け取ったウィルは牧場を去る。

ヴィックは、ワゴマンが払った6000ドルを給金から引かれることになり、さらにデイヴと同等には扱わないと言われ、憤慨して牧場を辞めようとする。

しかしワゴマンは、自分を見守ってくれれば約束を守ることを伝え、それを聞いたヴィックは一応納得する。

その頃、先住民との混血であるチャーリーはアパッチを偵察して、それをウィルに報告する。

アパッチの若者達は、ウィンチェスターを手に入れて気勢を上げ、さらに200丁入る予定があるらしいことをチャーリーは突き止めていた。

チャーリーと別れたウィルは、町の情報屋クリス・ボルト(ジャック・イーラム)に付けられているのに気づく。

クリスはウィルに情報を売ろうとするが、逆に自分を売られるのを警戒したウィルはクリスを追い払う。

町に戻ったウィルは、保安官のトム・キグビー(ジェームズ・ミリキャン)に町を出るように警告され、その直後クリスに襲われるが何とかそれをかわす。

再びキグビー保安官に呼び止められたウィルは、拳銃を渡すように言われ、クリスが死んだことを知らされる。

クリス殺しを疑われ、保安官事務所に連行されたウィルは投獄されてしまう。

面会に現れたワゴマンは、町を出るなら釈放に手を貸すとウィルに伝えるが、彼はそれを断る。

その後、ウィルはケイトに身柄を引き取られ、それがワゴマンにも知れる。

デイヴとヴィックは、ガンマンを雇いケイトの牧場に向かおうとするが、ワゴマンがそれを制止する。

ワゴマンは、無能な息子デイヴに手を焼きながらも愛情を注ぎ込むが、自分がやがて失明することを、ヴィックだけに伝える。

デイヴをヴィックに託すワゴマンは彼を息子と呼び、デイヴはそれを盗み聞きしてしまい、ヴィックに敵意を見せ始める。

その後デイヴは、自分達の土地にいたケイトの牛を見回っていたウィルを銃撃し、彼に反撃され手を撃たれてしまう。

しかし、牧童にウィルを捕まえさせたデイヴは、無抵抗な彼の右手のひらを撃ち、その後、解放する。

ウィンチェスターを密かにアパッチに渡していたのはデイヴとヴィックだった。

ウィルを殺して、ケイトの牧場を焼き払うために、デイヴは銃をアパッチに渡そうとする。

それを阻止しようとしたヴィックは、自分に銃を向けて興奮するデイヴを射殺してしまう。

ケイトに傷を手当てしてもらったウィルは、彼女がワゴマンの許婚だったと聞かされ、居合わせたバーバラが自分に好意を持っていることも知る。

ヴィックはデイヴの遺体を牧場に運ぶが、真相はワゴマンには伝えなかった。

町では、キグビー保安官が、デイヴが殺されたことをウィルに伝える。

さらに保安官は、牧童達がその犯人はウィルだと決めつけ、ヴィックがそれをなだめていることを知らせる。

デイヴの葬儀を済ませたワゴマンは、息子の仇を討つために、ウィルのいるケイトの牧場に向かう。

ウィルの前に現れたワゴマンは彼を銃撃するが、視力が落ちて仕留めることが出来ない。

潔白を訴えるウィルだったが、それを信じないワゴマンはその場を立ち去る。

数日後、帳簿を調べていたワゴマンは、不明な仕入れを見つけてヴィックを追求し、それがウィンチェスターだと気づく。

チャーリーと合流したウィルは、彼が不審な馬車の轍を見つけたことを知らされてそれをたどる。

ワゴマンは馬車を捜しに山に向かい、ヴィックもそれに同行するが、二人は途中で言い争いになり揉み合い、ワゴマンが崖から転落してしまう。

崖下でワゴマンを見つけたウィルは、息のある彼をケイトの牧場に運ぶ。

一命を取り留めたワゴマンだったが、視力を失ってしまう。

そこにヴィックが現れ、ワゴマンが生きていると聞き焦りを見せる。

意識を取り戻したワゴマンはウィルを呼び寄せ、銃の密売を含めた全てがヴィックの仕業だということと、捜していた男も彼だということを告げる。

そして、ウィルはその場から姿を消したヴィックを追い、ワゴマンはケイトの看病を求める。

ウィンチェスターの荷馬車のある場所に向かったウィルは、アパッチに合図ののろしを上げるヴィックに銃を向ける。

ヴィックは、自分がウィルの弟の仇だという理由を知ろうとする。

騎兵隊大尉のウィルは、斥候だった弟がウィンチェスターを手に入れたアパッチに襲われて、虐殺されていたのだった。

ウィルは、銃をアパッチに渡したヴィックらが、弟を殺したのも同然だと主張する。

アパッチが現場に近づき、ウィルはヴィックと荷馬車を崖下に転落させて彼を逃がすが、アパッチは裏切ったヴィックを殺害してしまう。

その後、ワゴマンの回復を待ち、ケイトは彼と結婚することになる。

そして、ウィルはバーバラに別れを告げてララミーに向かう。


解説 評価 感想 ■

1954年、”The Saturday Eening Post”に掲載された同名の物語を基に製作された作品で、翌年に小説として出版もされた。

*(簡略ストー リー)
ララミーから積荷を運び、西部の町コロナドに着いた騎兵隊大尉ウィル・ロックハートは実は、先住民に虐殺された弟の仇を討つことが目的だった。
そこでウィルは、地元を支配する大牧場主ワゴマンの姪である、雑貨店を任されているバーバラに出会う。
その後ウィルは、ワゴマンの息子デイヴの嫌がらせに遭う。
しかし、ワゴマンが実子のように目をかける使用人ヴィックが、それを制止してウィルを助ける。
アパッチに銃を売る者を捜す目的があったウィルは、町に留まることになる。
そして、ウィルは牧場主ケイトに雇われながら、ワゴマンの周辺に探るのだが・・・。
__________

1950年代半ばまでに、9作品でコンビを組んだ、アンソニー・マンジェームズ・スチュワートの最後の共同作品で、二人にとっては、5作目の西部劇。

のどかで穏やかに始まる冒頭から一転、復讐を目的とした男と尊大な牧場主との微妙な駆け引きと緊張感、無能な後継ぎと牧童
頭の裏切り、主人公のほのかな恋愛と、過去を持つ女牧場主との交流など、雄大な牧草地や山岳地帯を、効果的に生かした描写なども含め、多くの見せ場を見事にまとめ上げたアンソニー・マンの演出手腕は光る。

線が細く、一見弱々しい青年にしか見えないジェームズ・スチュワートは、軍人という肩書きを隠しての、芯の強さを秘めている雰囲気が実に彼らし。
復讐の目的を果たし、心惹かれる女性と結ばれるのかと思いきや、多くを語らず去っていく、男らしい後ろ姿なども逞しさも感じる。

牧場主が、後継ぎを亡くすまではいいのだが、途中までは正義感があり、信頼する牧童頭までもが悪事を働いていたという物語は、やや後味が悪い。

アーサー・ケネディが善人なのか?と思っていると、やはり一癖あったということで終わり、彼らしい役柄で納得もできる。
同じA・マンJ・スチュワートの「怒りの河」(1952)の時も、アーサー・ケネディは途中から悪党に変貌する。

周辺地域を牛耳る大牧場主を演ずるドナルド・クリスプは、尊厳を重んじる筋の通った人物を貫禄十分に熱演している。

その姪で主人公に惹かれていくキャシー・オドネル、無能な牧場の後取り息子アレックス・ニコル、豪快な女牧場主アリーン・マクマホン、主人公を慕う仲間ウォーレス・フォード、情報屋ジャック・イーラム、保安官のジェームズ・ミリキャンなどが共演している。


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