月蒼くして The Moon is Blue (1953) 3.45/5 (29)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

1951年にブロードウェイで初演された、F・ヒュー・ハーバートの舞台劇の映画化。
ある建築家が風変わりな女性に惹かれてしまい、婚約を解消した彼の恋人やその父親までも巻き込んだ一夜の一騒動を描く、製作、監督オットー・プレミンジャー、主演ウィリアム・ホールデンデヴィッド・ニーヴンマギー・マクナマラ他共演のロマンチック・コメディ。


ロマンチック・コメディ


スタッフ キャスト ■

監督:オットー・プレミンジャー
製作:オットー・プレミンジャー
原作:F・ヒュー・ハーバート
脚本
F・ヒュー・ハーバート

撮影:アーネスト・ラズロ
編集:オットー・ルディング
音楽:ハーシェル・バーク・ギルバート
作詞:シルヴィア・ファイン

出演
ウィリアム・ホールデン:ドナルド・グレシャム
デヴィッド・ニーヴン:デヴィッド・スレーター
マギー・マクナマラ:パティ・オニール
ドーン・アダムス:シンシア・スレーター
トム・テューリー:マイケル・オニール
グレゴリー・ラトフ:タクシー・ドライバー
ハーディ・クリューガー:観光客

アメリカ 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ
1953年製作 99分
公開
北米:1953年7月8日
日本:1954年2月


アカデミー賞 ■

第26回アカデミー賞
・ノミネート
主演女優(マギー・マクナマラ)
編集・歌曲賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

ニューヨークエンパイア・ステート・ビル
建築家ドナルド”ドン”グレシャム(ウィリアム・ホールデン)は、ロビーにいた忙しない女性パティ・オニール(マギー・マクナマラ)を見かける。

パティが気になったドンは、展望台まで彼女を追いかけて行き声をかける。

ドンは、パティが物色していた口紅を彼女にプレゼントして、展望台の入場料も払ってあげる。

ビル内にオフィスを持つドンは、スーツのボタンが取れて針を探すという理由で、パティをオフィスに連れて行く。

そして、針が見つからぬままドンは彼女を食事に誘う。

駆け出しの女優だという、風変わりなパティに惹かれたドンは、タクシーの車内で巧みに彼女を誘惑する。

結局2人は、ドンが口説かないという約束で彼のアパートに向かうことになる。

2人はアパートのエレベーターで、ドンと婚約を解消したという、シンシア・スレーター(ドーン・アダムス)に出くわしてしまう。

パティはドンの部屋で、オフィスにもあったシンシアの写真や”卑きょう者”という口紅の殴り書きを見つける。

それを気にしないパティは、情婦がいないかなどと過激な質問をドンに浴びせる。

そんな会話をしながら、ドンのスーツのボタンを付けたパティは、針を隠して自分を誘った彼の魂胆や、婚約を解消したというシンシアが恋人だと見抜いていた。

雨のため外出を止めた2人は、パティの手料理で食事をすることになるが、食材がないためにドンが買い物に出かけることになる。

そこにシンシアが現れ、ドンはエレベーターで彼女を避けるが、シンシアはパティと対面してしまう。

パティは気軽にシンシアに声をかけるが、彼女は無言で立ち去ってしまう。

今度は中年の紳士デヴィッド・スレーター(デヴィッド・ニーヴン)が現れ、階上に住む彼をパティは気軽に部屋に招き入れて食事に誘う。

デヴィッドはシンシアの父親だったのだが、彼は奔放で愛嬌のあるパティに惹かれてしまう。

やがてドンが買い物から戻るが、デヴィッドの存在を歓迎しなかった。

デヴィッドは、シンシアがドンの部屋に泊まって朝帰りしたことを責めるが、ドンは彼女に指一本触れていないと反論する。

しかしデヴィッドは、シンシアがドンを誘ったにも拘らず、何もしなかったことに、彼女が腹を立てていることをドンに伝える。

その時、シンシアがドンの部屋に押し入ろうとするが、ドンは彼女を締め出してしまう。

憤慨したシンシアは、土砂降りの中、窓から階下のドンの部屋に侵入しようとする。

ドンの部屋では食事が始まるが、デヴィッドがパティのブラウスにケチャップをかけてしまう。

パティは、ドンのバスローブに着替え、それを窓越しに目撃していたシンシアは、ドンに電話をかけ、会いに来なければ自殺すると彼を脅してしまう。
仕方なくドンはシンシアの元に向かうが、デヴィッドはその間にパティに求婚してしまう。

シンシアが、浴室の水を出したままにしたのに気づいたデヴィッドとパティは、彼の部屋に向かいその後始末をする。

富豪のデヴィッドは、彼にすればはした金で一喜一憂するパティに600ドルを渡そうとする。

所持金7ドル少々のパティは、週休40ドルで15週間の生活保障だと割り切り、ピン札を受け取り興奮する。

その頃、ドンはパティの魅力をシンシアに告げて、捨てゼリフを吐いて彼女と別れ部屋に戻る。

シンシアも部屋に戻り、父デヴィッドとパティの会話を聞いてしまう。

大真面目にパティを口説いているデヴィッドに、彼女は軽いお礼の気持ちでキスをする。

そこにドンが現れ、2人がキスしているのを目撃してしまい、彼はパティを見限り部屋に戻ってしまう。

パティもドンの元に戻り、デヴィッドが優しい男性で求婚してくれたことを彼に告げる。

ドンはデヴィッドの本心ではなく、愛人になれという意味だと吐き捨てる。

ショックを受けたパティは、身支度をして帰ろうとするが、そこに見知らぬ男マイケル・オニール(トム・テューリー)が現れ、着替えをしている彼女を見て、いきなりドンを殴り倒す。

デヴィッドもそこに現れるが、パティは父親のマイケルに気づき驚いてしまう。

警察官のマイケルは、パティが電話した同居人から娘の居場所を知り、父親としての義務を果たしに来たことをデヴィッドに告げる。

そしてマイケルは、居座ろうとするパティを強引に連れ帰ってしまう。

目に青あざをつくりながら、夜中にパティが出演するというテレビ番組を見ようとしたドンは、シンシアからの電話でそれを見逃してしまう。

そこに父親を追い払ったパティが現れ、何とか2人は休戦状態になるが、またしてもデヴィッドが現れる。

パティがいることに気づいたデヴィッドは、彼女から600ドルを返金されそうになり困惑する。

パティは、お金のお礼にキスしたことをドンに話すが、それが自分からポーカーで巻き上げた金だと知った彼は笑い出してしまう。

デヴィッドは、あくどい金融業者に賭けで勝った金だと言って、気取ってパティに渡した金を受け取り、彼女がドンに惹かれていることを知り励まして退散する。

部屋に閉じこもったドンに、別れを告げようとしたパティだが、彼女はそのまま立ち去る。

翌日、エンパイア・ステート・ビルで呆然とするドンの元に、パティが寄り添う。

ドンは、パティのことが気になり、仕事も食事も出来ないことを告げ、彼女にプロポーズする。

パティは相変わらず、展望台の料金が高いなどと、細かいことにこだわりながらしゃべり続ける。

そしてドンは、入場料を渡してパティを黙らせ、彼女を固く抱きしめてキスをする。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

ニューヨーク
エンパイア・ステート・ビルにオフィスを持つ建築家ドン・グレシャムは、ロビーで風変わりな若い女性パティ・オニールを見かける。
パティが気に入ったドンは、展望台まで追いかけて声をかけ、その後、彼は、あの手この手でパティを口説こうとする。
結局パティは、ドンが口説かないという条件で彼のアパートに向かうことになる。
2人は、ドンと婚約を解消したシンシアに出くわし、その後、彼女の父デヴィッドも現れる。
そして、デヴィッドまでも、奔放で愛嬌のあるパティに惹かれてしまうのだが・・・。
__________

少ない登場人物が、入れ替わり立ち代りで展開する、実に”忙しい”ロマンスの行方を、オットー・プレミンジャーが無駄のない軽快な演出で見せてくれる実に愉快な作品。

第26回アカデミー賞では、主演女優(マギー・マクナマラ)、編集、歌曲賞にノミネートされた。

シルヴィア・ファイン作詞の楽しい主題歌も印象に残る。

平凡を通り越した風変わりな女性を演じた、マギー・マクナマラの傑出した魅力が際立つ作品で、ハイセンスでリッチな雰囲気の建築家&富豪紳士との組み合わせ、そしてそのギャップが最高に可笑しい。

出演作も少ないマギー・マクナマラのデビュー作でもあり、彼女は本作で、いきなりアカデミー主演賞候補になり注目されることになる。
しかし、1978年、睡眠薬の飲み過ぎにより、49歳の若さで亡くなっている。

同じ年、本作の直前に公開された「第十七捕虜収容所」(1953)で、アカデミー主演賞を獲得するウィリアム・ホールデンは、その作品で共演した、オットー・プレミンジャーの演出作品に出演したというところも注目で、30代半ばにして、ハリウッドの頂点を極めようとしていた彼の、正に絶頂期の作品でもある。

戦前からハリウッドで活躍し従軍し復帰していたデヴィッド・ニーヴンも、彼らしいお茶目な紳士振りを存分に発揮して楽しませてくれる。

主人公といがみ合う婚約者ドーン・アダムス、パティ(M・マクナマラ)の父親トム・テューリー、タクシー・ドライバーでゲスト出演のグレゴリー・ラトフ、そして若きハーディー・クリューガーがクライマックスの観光客で登場するが、即、彼だとわかったら、かなりの映画通だ。


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